二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 戦国BASARA短編集「気紛れカオス」 イベント中!
- 日時: 2014/04/17 20:00
- 名前: 明星陽炎 (ID: w/AVokpv)
毎度懲りずにお邪魔します!
天下一馬鹿ことギャグ駄文書きの明星陽炎です!
えっと、気紛れカオス…名前のまんま、ノリと伊達と酔狂と衝動で短編を上げて行きたいと思います!
蒼空の短編も置く予定…です。
リク等御座いましたらご遠慮なく下さいませ!
…というかくれると陽炎が狂喜乱舞します←
ルールと言うわけではないのですが、最低限のマナーとして以下の事をお守りください。
・お一人様一度につき一つのリクエストで御願いします。明星の頭の容量がキャパオーバーしてしまいます…(´・ω・`)
・此処は短編集です。長編化しそうなリクエストは投下しないで下さい。
・作者は残念なスペックしか持ち合わせていないため、リクエストの消化にはお時間を頂くことがあります。その際、投稿順が前後してしまうこともあります。あらかじめご了承ください。
そんなこんなで。
始まっちゃいます!
※注意事項は以下の通り!
・キャラ崩壊は日常茶飯事です。
・他作品のネタが乱舞します。
・基本的にはギャグが多目ですが急にテンションが変わります。
・作者は恋愛ものが苦手です。
・流血などの表現がある時は、注意を書きますので、苦手な方は逃げてください。
※シリーズ
蒼空番外(主人公…坂崎緋色)
竜と魔獣遣い(主人公…ソラ)
僕らはいつも。(主人公…酒井奈津)
Fate/BASARA(主人公…坂崎緋色/坂崎虎太)
替歌してみた(参照…>>389)
企画詳細
>>50-51 オリキャラ募集(随時受付)
>>315 お花見イベント
>>375 いつもニコニコ、貴方の笑顔に煌めく歌達!イベント
>>444 ハッピー!ハロウィーン!!
※随時バースデーイベントも行ってます。
それではどうぞごゆるりと!
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- Re: 戦国BASARA短編集 「気紛れカオス」 ( No.213 )
- 日時: 2012/05/18 21:59
- 名前: 明星陽炎 (ID: CymMgkXO)
私には【姉】がいる。
頑健不遜で、傍若無人で、強く、恐ろしい…だが確実に誰よりも優しい、そんな姉だ。
そして私は、そんな姉が…
とても大切に思える。
IF蒼空、平和すぎる西軍で過去話
ばしゃあっ、と水を頭からかけられる。
そろそろ伸びてきた銀糸が水を含み、ぺしゃりと私の目の前に影を作った。
「…貴様!生意気なのだ!!」
「秀吉様や半兵衛様に御目にかけて頂けるからと図に乗りおって!」
…はて、私はこの目の前の男達に何かしただろうか。生憎と覚えていなかった。
「図に乗ってなどいない。私は誠心誠意お二方にお仕えするのみだ」
淡々と言葉を吐き出す。
こうしている間にもお二方は執務に追われているだろう、こんな状況はさっさと抜け出し、私は私の出来る仕事をせねば。
「その態度が!調子に乗っていると言うのだ!!」
そんな私の様子が気に食わないらしい、目の前の男達は私の胸ぐらを掴み上げる。
「…たいした家柄でも無い癖に…!貴様のような者はあの業病持ちとでも徒党を組んでいれば良かろうものを!」
…業病持ち、だと?
「…貴様…!刑部を…!!」
頭に血が上る。私の友を、あの男を愚弄する?…ふざけるな!
目の前の男の顔が唐突に張り倒された。
…その犯人は私では、ない。
「寄って集って、揃いも揃いお暇とお見受けしますな。かような些事とも言えぬような謀に時を割くくらいなら各々方の執務に心砕かれれば良いものを」
怖気すら纏わせた笑顔を張り付けゆったりと言い放ったのは一人の女性。
…半兵衛様に妹君のように育てられ、官兵衛に武術の多くを仕込まれ、刑部に智を教え込まれたその女性の名は緋色。
そして彼女は、私にとって姉と呼ぶのが最も近い関係にある。
「なっ…!貴様は…」
「おなごが…!おのれ!!」
姉上の体は他のおなごよりもやや大きい。
だがやはり、男と比べればその体格の差は明らかで、怒り狂った男に簡単に胸ぐらを掴み上げられる。
「貴様!姉上を…!!」
「佐吉、よい」
離せ、という言葉を紡ぐ前に姉上が私を制する。
ちらりと振り返ったその顔は…
何と言うか、悪どい。
…何となく、展開が見えた気がした。
「確かに、私はおなご。ですから貴殿方のやる事に進言するのは些か過ぎた真似で御座いましたな」
にこり。姉上の笑顔が深くなる。
「ですから…私もけじめを付けましょう。貴殿等の【お得意】な仕合で」
「…!」
「よかろう、後悔しても知らんぞ!!」
姉上の唇が微かに「お前がな」と動いたのを、私は見なかった事にした。
「ふははは!その程度か?軽い軽い、それでは目を瞑っていても避けられるぞ!」
「な、何だこのおなごはッッ!?」
「め、滅茶苦茶だ!!」
何と言うか、想像していた光景もそのまま過ぎれば恐怖を覚える。
数人居た男(皆姉上よりも断然体格はいい)を全員綺麗に一撃の下に臥し、気絶した一人を踏みつけながら高笑いする様は最早ただの修羅だ。怖い。
「…あ、あね…うえ…」
取り敢えず止めねば。
これ以上姉上を放っておいたらいけない、絶対攻撃対象の男達に何か深い傷を負わせる。
そう思い、声を掛ければ。
ふと姉上は我に返ったように私を振り返り、笑う。
「行くか、佐吉」
先程の修羅のような笑顔ではない。
家族に向けるようなそれは暖かい。
「…はい、姉上」
そう。
なんだかんだとは言うものの。
結局私はそんな姉上が、大切なのだ。
おまけ。数年後の二人。
「…あー、そんなこともあったねえ」
「私はあれを見てから、姉上にだけは逆らうまいと誓った…」
「大袈裟な。そもそもあの男共、ろくに努力もせずに居たから半兵衛殿や太閤様から優遇されなかった癖をして一丁前に嫉妬など…本当に笑わせてくれる」
「そう言えば…あのあとからあの男を見なくなった」
「ああ、私が半兵衛殿に進言して他所に派遣して貰ってな」←イイ笑顔
「…は?」
「今頃は辺境の農村で取り立てでもしているのではないか?」←イイ笑顔
「…………」←顔が青くなる
「いやはや、きっと空気が美味かろう」←イイ(ry
(……やはり姉上に逆らってはいけないと思った)
- Re: 戦国BASARA短編集 「気紛れカオス」 ( No.214 )
- 日時: 2012/05/21 17:28
- 名前: 明星陽炎 (ID: iuj9z/RI)
※バサラでハルヒちゃんパロ。
毛利元就
BSR団団長。
キャラ崩れはデフォルト
真田幸村
BSR団専属マスコット。
甘味好きである。
風魔小太郎
BSR団専属無口キャラ。
寧ろ喋らない。隠れオタ。
竹中半兵衛
BSR団専属謎の美形転校生。
様々な意味で謎。
長曽我部元親
平団員。
補足、突っ込み要員。
【元就くんの必殺技資料集】
文化祭も終わり、数日がたった頃。
元就が珍しく身の回りの整頓を始めた。
彼曰く、
就「映画で使った物をな。捨てはせぬが此処には不要よ」
とのこと。
と、ふとした拍子に元就の手元から一枚の紙が落ちる。
就「…む。馬鹿鬼、それを拾え」
親「おう…何じゃこりゃ」
真田設定資料、と書き込まれたそれには幸村の絵と細かく書かれた文字がある。
就「これは真田の設定よ。色々考えはしたが結局びーむしか使えなかったがな」
ひょい、と元親の手元を覗き混んだ元就はあっさりとそう答える。
と、少し離れた場所に座っていた半兵衛がにこにことしながら此方に手を伸ばした。
いつの間にか、隣には幸村もいた。
半「興味があるね…僕にも見せてくれるかな」
幸「某も見たいでござる」
親「ほらよ」
元親に差し出されたそれを見て半兵衛と幸村は硬直する。
半「(使われなくて良かったね…)」
幸「(あわわ…)」
気を取り直し、半兵衛は改めてそれを読み直す。
半「設定も中々詳しいね。幸村みさいるに使用されている爆薬はユキムランというらしいよ」
親「…何だそりゃ、捻りがねえな」
半「そう?僕は面白いと思うけど」
半兵衛と元親の会話に小太郎がノートPCから顔を上げた。
風「…」さっ
『少し見せろ』
ホワイトボードを片手に、半兵衛に手を伸ばす小太郎。
半「え?あぁ、はい。どうぞ」
小太郎は手渡された資料をじっと見ている。表情は相変わらず無表情だ。
風「……」
親「どうした?風魔」
そんな小太郎に疑問を覚えたか、元親が声をかけると小太郎がさらさらとホワイトボードに何かを書き込んでいく。
風「…」ばっ
『吾等はこの薬品に名を付けていないから断定は出来んが…これを読む限りこの薬品らしき物は確かに存在している…』
親「え!!」
『ただ絶滅寸前の薬草を使うため、現代でこの薬品を使用するのは不可能なハズだ』
驚いたような元親の台詞に、小太郎は更に続ける。
『もしこれが真田幸村の槍の質量分、爆薬として用いられた場合…』
親「ど…どうなるんだ?」
『軽くこの校舎くらい吹き飛ばせる』
親「な…っ、スケールでかすぎだ!!」
半「流石毛利君と言うべきかな…」
『撮影時これが選択されたらお終いだったな。さすがに用意は出来んが』
小太郎の台詞に幸村が顔を青くする。
就「まったく…大袈裟な。我が思い付きで書いた設定を真面目に語られたら恥ずかしいであろう」
微塵もそうは思ってなさそうな表情の元就は小太郎から資料を奪い取る。
就「そもそもそれは真田の武器を犠牲にする諸刃の剣…そう簡単に使わぬわ。…そうよな、我としてはミサイルより幸村タイフーンがオススメぞ」
親「なんだよオススメって」
ふふ、と元就は笑う。
就「幸村タイフーンは腹筋から出るため使用時上着が弾けとんでしまうのだ!」
親「お前は腐女子か!!」
就「何ぞ、では幸村ミサイル映画第二弾で採用してやろうか」
親「あ、いや…すみませんでした」
頑張れ常識人。
半「そう言えば毛利君」
就「何用ぞ、竹中」
元親に関節技をキめる元就に半兵衛が声をかける。
半「真田君のがあるということは…風魔君のもあるってことかな?」
ようやっと関節技から解放された元親は足下に倒れ付し、血文字で『元就』とダイイングメッセージを残していた。
就「ああ、あるが。見るか?」
半「うん、よかったら」
就「良かろう、少し待て」
就「これぞ」
半「どうも」
暫くして戻ってきた元就から渡された一枚の紙。
就「そうよな…風魔には真田ほどおかしな技はないな」
その言葉を聞きながら一同が覗いたその紙に書いてあったのは…
岩石落とし
岩を落とすような勢いで殴る。
地球割り
地球を割るような勢いでかかと落とし。
官兵衛投げ
官兵衛を投げる。
親「官兵衛投げってなんだ———!!明らかに他の二つの方が危険なのに何か普通に見えるくらいヤバイだろ!つーか何で投げられてんだ黒田ァッ!?」
就「ふ、この間我の本を台無しにした報いでつい、な」
親「ついじゃねえだろそれ!!明らかに悪意あるだろ!?」
…ちなみに、小太郎曰く、『全部出来る』とのこと。
伝説は伊達じゃなかった。
- Re: 戦国BASARA短編集 「気紛れカオス」 ( No.215 )
- 日時: 2012/05/23 20:55
- 名前: 明星陽炎 (ID: tLdHgI31)
フウ様から素敵な頂き物です!
ふおお!姐さんがイケメソすぐる…!!
フウ様!本当にありがとうございますっっ!!
そんな訳で、素敵作品をどうぞ!!
↓
この世界の煤けた空は性に合わない。
戦場の煤煙で燻された鉛色の空も決して好きにはなれなかったが、蒼天にも黒天にもなりきれない淀んだ蒼にはむせ返りそうになる。
「珍しいな。お前と意見が合うのは」
それとも、
「だから、勝手に人様の思考読むのはやめてくれない!?」
「お互い様だろうが。諦めろ」
そう見えるのは、俺様“達”の心が、荒んでいるからかねえ。
隣に立つ女の黒髪が風に揺れるのを見上げながら、猿飛佐助はそう思う。
「早いな。もう仕事終わっちゃったっての?」
縁側で何をするでもなく陽光を浴びていた佐助の問いに、坂崎緋色は手折られた花のかんばせのようにかくりと首を横に傾げる。疲弊と憤懣とその他よくわからない何かで作り上げられたどろどろの笑み。
「…………一刻二刻で溜まりに溜まった連載小説をまとめて書き上げれるなら〆切なんて言葉は存在しねえんだよこ のウスラトンカチが」
女性に使う言葉ではないと重々承知した上で思う。恐ろしすぎて歯の根が合わない。
忍もびっくりの肺活量で一息に言い連ねたあと「ただの気分転換だ」と続ける。
「外出する気は毛頭ないが、外の空気を吸えば多少でも気が晴れるからな」
仏頂面。虚空に向かって問いを返し、子供一人分ほどの間を隔ててすとんとそのまま腰を下ろす。 ……一応、これは『隣り合って座る』というのだろう。
昼間の団らんといえば聞こえはいいが、どちらかといえば離縁直前の夫婦のような殺伐さにため息でも吐きたい気分に駆られるが、現在進行形で修羅場中の、普段以上に気持ちがすさんでいる緋色の前でその行動は自殺行為に等し、
「何か話せ」
うわっ。 唐突な命令を発した主を見やれば相変わらず自分の方を見もしないまま、視線の彼方にいる相手に語りかけるか の如く淡々と言葉を落とす。
「……寂しい」
「は?」
ぽつりと呟かれた言葉に恥じらいの類は一切なく、思わず凝視した横顔にも何の表情も浮かんでいない。吐息と同じくらい自然に、人の持ちうる感情のどれも揺らめかせず吐きだされた短い言の葉如きが、どうしてこうも胸の最奥で痛みを疼かせるのだろうか。
らしくない反応にこちらまで調子が狂い、手持無沙汰な右腕ががりがりと頭を掻く。
とりあえず、こちらから話を振る以外選択肢はないらしい。されどもこれまで烈火の如く爆走する主、及び甲斐の大将などに振り回され通しだったせいで基本受け身的な体質の自分ではある。加えて現在普段以上に神経質な未来人に振る話題となれば、頭を悩ませるのは当然といえば当然だろう。
「えーっと、さぁ……。やっぱりあんたからしても、こっちの空は煤けてると思う?」
これ以上の沈黙はまずいと察してか、半分やけ気味で先達ての話題を持ち込む。何を急に、とでも言いたげな緋色の目つき。
「何でなのか、俺様不思議でしょうがないんだけど。……ま、前にしゃべる箱が言ってたの聞いたんだけどさ、今のこの国は戦とかやってないんだろ? 家や村を焼いた煙が空を汚すってこともないだろーに」
正直そこまで疑問に思ったこともないのだが、間をつなぐ為の多少の嘘は仕方あるまい。
言葉につられてか、緋色の視線が千切れ雲の空を泳ぐ。
「まあシビアに言えば排気ガスのせいだな。この時代のからくりは作動する時、大概が有害な煙をどんどこどんど こ吐き出す仕組みになってる。正直、人を焼いた時に出てくる猛煙よりもタチが悪いぞ」
何だよ有害な煙って。 濃煙に肺を焼かれかけた経験はあるが、未来の煙は空さえ蝕むのか。
「タチが悪いねえ」
からかうような声音で笑えば、
「全くだ」
そう返したのち、まあだが、と緋色は続けた。
「変人ながらも物書きのはしくれである私に言わせれば、それだけではない気もするがな」
皮肉げな笑みがつり上がる。
「貴様の世界の人間がどうだったが知らんがな、今を生きるのに何の苦労もないこの時代の人間の胸中はそれは汚いぞ。……何不自由なく生活してる奴がほとんどだろうに、恵まれた世界を安穏と過ごすだけではつまらんらしいな。誹謗、中傷、陰口悪口なんぞを息と共に吐き続けていれば、悠久の碧天でもくすむのは仕方ないだろうさ」
泥血でも吐き出しているかのように、緋色の弧を描く口辺から言葉が流れる。鼻で笑ったのはこの世の人間の浅ましさか、それとも世界を斜に眺めることしかできない自分への嘲笑か。 「…………」
手を伸ばす。 思えば、自分がそうすることで届く距離に緋色はいたのだと今更ながら気付いた。
「……な」
艶やかな黒髪に手をのせ、さするように撫でる。
「そうかい」
優しく微笑むつもりだったのに、胸が差すように痛いせいで少し歪んだ。丸まった緋色の瞳に、自分の泣くのを堪えるような笑顔が揺らぐことなく映る。こりゃ殺されるなと半ば覚悟していたのに、身震いすら起こさない緋色の表情には戸惑いが広がるばかりで。
「……馬鹿にしてるのか」
短くない時が過ぎ、ぽつりと言葉がこぼれた。うつむいた緋色に、猿はますます調子に乗る。 それが命取りとなった。
「あっ、いや別に、ちょっと女らしく見えたなーって思っただけでんごあぁああああぁあ!?」
人は電光石火、床に張り倒され事の次第を理解できぬまま腕挫十字固を喰らうとこんな声を出す。
穹窿の下で
————……
なんぞ、これっ…!orz 秘色さんのあの女王様的な雰囲気が全然表現できてないです申し訳ない…!
タイトル読めない漢字引っ張ってきてごめんなさい。「きゅうりゅうのもとで」と読みます。
佐助いいですよね〜。
彼めっちゃ抱擁感あります。さすがオカン。
そしてマジモードとの落差が黙りません、うん。 とにかくも、リクエストどうもありがとうございました。こんなのでよければ、またいらしてくださいね。
※この小説は明星陽炎様に限りお持ち帰り可能です。
- Re: 戦国BASARA短編集 「気紛れカオス」 ( No.216 )
- 日時: 2012/05/25 08:24
- 名前: 明星陽炎 (ID: /GGwJ7ib)
IF蒼空、佐助帰還→緋色トリップ設定小話。
見上げた既に暮れかかった空には星が煌めき始める。淀んでいて、空ではなく大地が瞬いていた【向こう】とは違う、『本物』の夜空。
もう間もなく星と月だけが支配する闇を迎え入れるそれを見上げると帰ってきた、という実感が湧く。けれど何故だろうか、素直に『嬉しい』と言えないのは。
…いや、分かっている。
それはきっと、此処にはこの空を『綺麗』だと言ってくれる【彼女】が居ないからだ。
あのくすんだ空を知る、その存在が。
「…は、は。らしくねえの、俺ってば」
いつかと同じように縁側に落ち着いたまま、手持無沙汰な右手で乱暴に髪を掻いた。
そう、俺の【夢】は終わったのだ。
あの馬鹿みたいで、拍子抜けするくらい平穏な夢は…
多分二度と、見ることはない。
夢は醒めるもの。まして一度醒めてしまえば、その瞬間からその夢は消える。
ひとが夢を忘却するのは、ひょっとしたら其処にあった【もうひとつ】の世界と完全に別離する為なのではないだろうか?『忍』である自分がそんなことを思うのも可笑しいのだけれども。
…否、もっと可笑しいのは…
他ならぬその『忍』が、その夢を忘れられずに居ること、なんだろうか。
きっと此処に彼女がいたら、こうしてうだうだと悩む自分に「男の癖に女々しい奴だ」などと喝でも入れられるのだろうけれど。
「お前が忘れたいと思うなら忘れれば良い。此処はお前の世界ではないのだし、その記憶をどうするかなぞお前以外にどう出来るものでもなかろうに」
きっと、小馬鹿にしたように鼻を鳴らしてそう言うだろう彼女の姿が余りに鮮明に思い描けて我ながら苦笑。是も否もなく、ひょっとしたら下手な男より男前だ。
「まさに『姐さん』だよねえ…」
小さく呟いて、でも、と言葉を切る。
けして強いだけではなかった、時に妙に儚げに見えて、触れるのが怖くなるくらい。
あのひとは、確かに人間だった。誰より強く、誰より弱い…人間らしい人間。その姿に、惹かれていたのは事実な訳で。
「…あー、頭ン中ぐちゃぐちゃ…」
本当に、どうしようもない。
気付いたら届く訳もないのに名前を呼んでいた。
「やっぱらしくないかねえ…緋色」
…口に出したら、もう戻れない気さえしていたのに、一度溢れてしまった言葉は留まる事を忘れたように零れ落ちる。
「『寂しい』よ。何だかんだで俺、アンタと過ごした時間が忘れらんない…忍に此処まで言わすんだから…本当にアンタは変人だったよ」
「……悪かったな、変人で」
…へ?
唐突に降った声に、思わず我ながら間抜けな表情になる。
恐る恐る振り返ると、へらりと笑って此方に片手を上げる前田の風来坊、それと。
腕を組んだ…薄墨に蝶の染め抜かれた着流し姿の、件のひと。
「ひ、いろ…!?」
何で?とか、どうして風来坊と?とか。
訊きたいことは山のようにある。けど。
「相変わらず失礼が自重しねーなぁ、この阿呆はよお…ああん?」
「あ、ははは…ひ、久々の再会なのに、顔が怖いぜ?緋色…」
「そうか?これでも抑えているんだがな」
「まるで鬼み…んぎゃふぉぉぉぉぉぉぉ!?」
まずは誰か、この関節技から逃れる方法を教えてほしい。
【夢を二度見て】
→フウ様からの頂き物から派生した駄作…
相変わらず色々行方不明な佐助からは格好良さログアウト。…あれ?俺の書くキャラ皆から格好良さログアウトしてね?
替わりに不幸orヘタレがログインします。なんてこった。
ちなみに補足、時間軸。
佐助帰還
↓
緋色トリップ
↓
慶次と旅
↓
佐助と再会←今此処
取り合えず姐さん、相変わらず傍若無人。
そして忍に関節技キめる身体能力も相変わらず。
最強(凶)説にも頷けるのは何故だろうか…
- Re: 戦国BASARA短編集 「気紛れカオス」 ( No.217 )
- 日時: 2012/05/25 23:16
- 名前: 明星陽炎 (ID: XURzUbRL)
IF蒼空で「F●te」パロ。
※あてんしょぉぉん!
・俺だけが美味しい。
・三→姐よりの三×姐。
・三は鯖、姐さん主。
・微転生要素有り。
・何度も言うが俺だけが美味しい。
緋色が死んだ。
私と家康を止めるために、刃と婆娑羅の乱れ飛ぶその間に身を投じ。私達の婆娑羅に打たれ、それでも、駆け寄った私の頬を笑顔で撫でた。
『…喧嘩をするなと、言っているだろう?』
あのひとは死ぬ間際まで、私の姉だった。
…私には、それ以上の存在であったというのに。
あのひとは、私がそれを伝えることすら許さぬまま…逝った。
その瞬間から、私の中の【佐吉】は死んだ。
だから今更…
「わ、たしは…死、など…恐れない…!」
ひとであった私は、もう死んだのだから。
いっそ、一思いに…
(…どうか、願わくば…)
この暗闇の先に、あのひとが待っていますように。
祈りを込めて目を閉じた。
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
遠くで聞こえる、声。
「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」
…ああ、よんでいる。
「—————Anfang」
この声は、私を。
「——————告げる」
いかなくては。
「————告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
そうだ、この声は。
「誓いを此処に。 我は常世総ての善と成る者、 我は常世総ての悪を敷く者。汝三大の言霊を纏う七天、 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ———!」
———あのひとの、声だ。
「…!?」
目を丸くするその顔に、覚えがあった。
忘れようものか、その顔を。
…沈黙する私の前で、彼女は当惑したように呟いた。
「…召喚…成功しちまった…」
どうしよう、などと言い連ねる彼女。
少しの間。
「…えーっと…取り合えず、始めまして…か?」
………あぁ…そうか。
このひとは、覚えていないのか。
不思議と心中は穏やかだった。
はじめからでもいい。
このひとに…再会できたなら。
「私の名は石田三成…クラスは狂戦士だ」
いいのだ。
これからまた、作れば。
そして今度こそ…
「問おう。貴様が私のマスターか?」
このひとを、護り抜くのだ……!
→姐さんが喋らない。三成さんも喋らない。
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