二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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イナズマイレブン4 呪われたフィールド! エース/ジョーカー
日時: 2012/11/23 17:03
名前: しろお (ID: 1umF9w7B)

「俺が……、エースか」
 伝説の高校生ストライカー豪炎寺修也———を従兄弟に持つ普通の高校生、豪炎寺真人(まさと)。彼は親の仕事の都合で日の出島という、自然豊富な田舎へ越すことになった。初日、見晴らしのいい岬で彼は大きな石につまずきそれを壊してしまう。実はその石というのが、ただの石ではなくかつての大戦の戦死者の慰霊碑だった。
 “サッカーに勝たないと消える”
 全てを賭して、呪われたピッチに少年は立つ。 
 
 イナズマイレブンシリーズ第4弾。
 呪われたフィールド! エース
 
テーマは「代償」
 

 〜作者挨拶〜
 ジョーカーの更新始めました
 


『強くなれ』
 愛媛にある至って普通の高校、花丸高校に入学した不動は、性格正反対、生涯のライバルとなる正義漢、立沢仁之介と出会う。
 競り合い、そして成長する中である日、試合中に謎の人物が乱入してくる。
 それこそが本当の、波乱に満ちた2人のサッカー人生の始まりだった。
 強さとは何か? 正義とは何か? 
 2人の少年はサッカーを通してその答えを求める。
 
 イナズマイレブンシリーズ第四弾
 呪われたフィールド! ジョーカー
 
 テーマは「正義」

 


                      ……多分

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Re: イナズマイレブン4  呪われたフィールド!  エース   ( No.4 )
日時: 2012/02/28 19:44
名前: しろくろろ (ID: KoErH5Nm)

しろおさん…前書きだけ読むとシリアスに見えないです…
>お久しぶりです。

Re: イナズマイレブン4  呪われたフィールド!  エース   ( No.5 )
日時: 2012/02/28 20:36
名前: しろお (ID: luH4x61K)

しろくろろ様

 し、しろくろろ様! おひさしぶりです! ありがとうございます!
 この小説、どこまでやれるか……。まあこうなったら、完結を目指すしかないです……。
 
 おもしろいものが書けるよう頑張ります! ありがとうございました!



Re: イナズマイレブン4  呪われたフィールド!  エース   ( No.6 )
日時: 2012/02/28 23:46
名前: しろお (ID: luH4x61K)

9月4週

   秋季大会当日。部員達は異様なやる気を見せていたが、彼らは試合よりも試合の後本土で遊ぶことばかりを考えているようだった。
(まあ、こういうのもありなのかも知れないな。そもそも愛好会みたいなもんだし……)
 ザワ……と、また真人の体に悪寒が走った。誰かに睨み付けられているような、そんな威圧感だった。
(な、なんだ。風邪かな……)
「何してるんでやんすか真人くん。船が行っちゃうでやんすよ!」
「待って待って、今行くよ」
 しかし素人同然の助っ人が三人いる、まともな練習設備も整っていない弱小サッカー部が本土のサッカー部に善戦などできるわけがなく。
「いやー。今日は相手を1ケタ失点で抑えられてよかったでやんすね! しかも真人くんが1点取ったでやんすよ」
 1−9と惨敗。相手は関東圏の学校と言っても、公立のそこまで強くない高校だった。どうやらそれでも調子はよかったようで、負けたのに日の出高校のメンバー達は満足げだった。
 ただ一人、真人を抜いては。
(手も足も出なかった……悔しい! みんなは悔しくないのか……。こうなったら一度、キャプテンに……)
 本土の競技場のミーティングルームにて。
「よしみんなミーティングやるぞーって豪炎寺と小林しかいないのか。みんな遊びに行ったのかな、まだ近くにいるかもしれないし、小林、ちょっとみんな呼んできてくれるか?」
「うぃーす」
「キャプテン、あの」
「どうした?」
「あの、このままでいいんですか。いくらなんでもこんな試合……」
「豪炎寺……。ウチのサッカー部は人数を揃えるだけで精一杯なんだ。試合できるだけありがたいと思わないと……。それに設備も不十分なウチの学校では満足に練習だってできないんだよ」
「それはわかってますけど……こう、一応サッカープレイヤーとして……納得できないというか……」
「いや、これでいいんだ。そもそもスポーツはみんなで楽しむものだろ? 戦争って訳じゃないんだから、あくまで気楽に……」
 部屋の電気が消え、真っ暗になった。
「うわっ、電気が……!」
 
  《こ、ノ、……ふらち者がぁぁぁぁ!!!!》 

「え、何ごめん、もっかい言って豪炎……」
「何も言ってないですよ……あ、電気戻った! あれ、キャプテン? どこに……あれ?」
 部屋の中には、真人しかいない。
「あれ」
 静寂が響き渡る。
「うわあああああアアアーーーーー!? きゃ、キャプテンが消えた!?  ここここんな!」
 真人が部屋から逃げるように勢いよくふすまを開けると、誰かとぶつかって尻餅をついた。
「あいたた……も、申し訳ありません。……あれ? 豪炎寺くん?」
「あ……天本さん!? どうしてここに……」
「おばあ様の頼みで本土へおつかいに来たので、ついでにと『さっかあ』なるものを一度見ておこうと思って……」
「そ、そんなことより早く逃げよう! ここは呪われてるよ!」
「えっ。どうしたんですか一体」
「キャプテンが……キャプテンが消えてしまったんだ……!!」
「おーおー、どうしたんでやんすか真人くん。反省会するんじゃなかったでやんすか」
「ああ! 山田君、おちついて聞いてくれ! 今キャプテンが暗闇に包まれて消えたんだ!!」
「はあ? 何言ってるんでやんすか」
「信じられないかもしれないけど事実なんだ!」
「いや、そうじゃなくてでやんすね。そもそもウチのサッカー部には……『キャプテンなんて存在しない』んでやんす」
「……え? いやほら富田さんでしょ? ウチの部のキャプテンは……」
「ウチの部に富田なんて名前の奴は存在しないでやんすよ」
「どうしたのー?」
「ああ、神木さん! いやーちょっと山田君が俺をからかって……! ウチのサッカー部のキャプテンは富田さんですよね?」
「富田……? 誰……? そんな人、知らないけど。ゲームの話?」
「でもそろそろキャプテン作らないとダメでやんすよねー。島岡くんが威張り散らすでやんすし」
「そうねぇ。でも、誰がいいかしら……」
「ああ、さてはみんな俺をからかって……。あ、そうだ、小林くんはキャプテンに言われてみんなを呼びに行ったんだよね? ほら、これで言い訳はできないだろう」
「ん? 俺はお前に言われたんだけど」
「なっ! しゃ、写真! 写真があるだろ! 記念写真で撮ったやつが!!」
 真人は鞄を漁る。その背中を、首をかしげて見守る部員達。
 写真に8人が映っていた。かつて富田が映っていた場所に、不自然な空間ができている。
「キャプテンの部分だけ……消えてるよ……」
「真人くん、オイラ達には本土のジョークはよく分からないんでやんすよ。そろそろ船の時間でやんす」
「なんでだ……なんでだ……」
 その後も真人は説得を続けたが、誰一人として富田のことを覚えている者はいなかった。そう、彼の家族ですら。まるで最初から彼が、存在していなかったかのように。


Re: イナズマイレブン4  呪われたフィールド!  エース   ( No.7 )
日時: 2012/02/28 23:50
名前: しろお (ID: luH4x61K)

10月3週         日の出島駐屯所前





「うん? 富田さんとこに息子さんはおらんはずだが……」
「ちゃんと調べてください! 名前があるはずなんです!」
「あん? 本当だ、息子がいることになってるな。間違いだから黒く塗りつぶして、っと」
「ちげーよばーかそうじゃねえよ! バーカバーカ!」
「む! おいお前、あんまりお巡りさん舐めてると公務執行妨害でだな……」
「あ、豪炎寺くん! やっと見つけましたよ」
「天本さん……? 俺に何か用?」
「ううん、用があるのは私じゃなくて、おばあ様です。ちょっとついてきてもらえますか」
「ああ……もう、どうにでもなれ、って感じだ。行く行く」
「お前、不吉ババアに目ぇつけられるなんて、何しでかしたんだ?」
「不吉ババア? 何もしてないですよ俺は」
「不吉なことばっかり言ってみんなに嫌われてるバーさんのこった。たしかそこのお嬢ちゃんと二人暮らししてるんだっけか」
「はい、そうです」
 天本はこくりと頷く。
「ふ、不吉ババア……」
(なんかとんでもないことになってきたぞ……。あれ、なんだろう、なんかもやもやする……)
 そして神社についた。
「天本さんの家、神社なんだ。ってことは巫女さんなの?」
「はい、お正月は手伝いでやってますよ」
 こんこん、と神社の柱を天本がノックすると、中から怪しげな装束を着た腰の曲がっているお婆さんが出てきた。
「おお、お主が豪炎寺真人かいな。もっと顔をよく見せておくれ……」
「え、ええ」
「なんでも知り合いが消えたそうじゃの。わしの見たところ、それは“神隠し”というやつじゃ」
「し、信じてくれるんですか!?」
「信じとるとも信じとるとも……ヒヒヒ。おそらく呪いの一種じゃろう。お主の頭がおかしい可能性もあるんで一応裏付けもとっておいたんじゃ」
「うん、私も富田さんを覚えていませんが、富田さんが存在していた形跡はたくさんありました」
「まったく、お人好しなうちの孫に感謝するんじゃな。こういう細かい書類はまではいちいち修正できんくてな……ヒヒヒ」
「おお、これで事件として警察に届ければ……!」
「キェェェイ無駄じゃよ!!!! 強烈な呪いがかけられておるからの。それにこれからが重要なんじゃ」
「これから? これで終わりじゃない……ってことですか」
「呪いをかけた者はお主が“何かしてくれること”を期待しておる。そしてそれを実現するまでお主には“次々と呪いが降りかかる”じゃろうな」
「ちょ、ちょっと待ってください。俺は人に恨まれるようなことなんて……」
「どうやら話さねばならんようじゃな。あけぼの丸の事故のことを。あれは太平洋戦争の終わった年のことじゃった……。戦地からこの島に戻ってくる男達を乗せた“あけぼの丸”という船が機雷に触れて沈没したのじゃ。よりにもよってこの島の近くでな。無念じゃったろうな……しくしく……暗い時代が終わって、ようやく自由の日々を手に入れる直前の事故だったんじゃから……」
「確かにそうですけど、それと俺になんの関係があるんですか。俺、ついこの間ここに来たばかりなんですよ」
「実は先日、彼らを弔った慰霊碑が何者かに壊されてな……それ以来妙な冷気が島中を包んでおるのじゃ」
「ひどいことする人がいるんだな……って、ぜんぶそいつのせいじゃん! 俺関係な……ん? んん? あ、あの、その慰霊碑ってどこに?」
「港と村を結んでる道路があるでしょう? その間にある岬です」
「……あ、そうなんだー……」
(ぜんぶ俺のせいじゃん)
「そ、その呪いを、と、解くためには、願いを叶えればいいんですよね。願いって一体……」
「彼らの果たせなかった夢を代わりに果たし、彼らの未練を晴らせばよい。……さて、戦争に出た者の願いと言えば?」
「そ、そんなの。そうだな、早く戦争終わって、平和に暮らしたいなーって思うんじゃないですか」
「うちの島の男どもはまじめじゃったから、お国のために命を捨てるような正直者ばかりだったんじゃ。お国のために、戦争に勝つ……そういうことじゃ」
「戦争!? いやいや、日本はもう武力は捨てて……」
「『さっかあ』があるじゃろ?」 
「ありますけど、それがどうかしましたか」
「それで全国制覇を目指すんじゃよ」
「……え?」
「あけぼの丸の事故の死者は19名。そのうちの12人は日の出中学、今で言う日の出高校野球部に所属しておった。さて、球児の夢といえば?」
「……甲子園優勝、とか? …………無理です。うちのサッカー部じゃ全国大会どころか1勝すら不可能です。たぶん、ウチの部は現時点で全国最下位です」
「まあお主が諦めるなら止めはせん。ただこのままだと確実にお主も神隠しに遭うだろうな」
「え、俺!?」
「まあわしらはお前のことを綺麗さっぱり忘れるわけじゃから、罪悪感なんぞこれっぽっちも残らずに済むんじゃがな」
 不吉ババアは不敵に笑う。
「ヒヒヒ……」
「う、うーん……」 
 真人は泡を吹きながら、白目を剥いて倒れた。




Re: イナズマイレブン4  呪われたフィールド!  エース   ( No.8 )
日時: 2012/02/28 22:26
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

  しろおさん

お久しぶりです!!
相変わらずの神文で羨ましい限りです
どうなるのか気になりますねー

で、少し話は変わるのですが…?
これって、ある野球ゲームに似ている様な…人が段々いなくなって、でも皆いなくなった人を覚えてないのです
あ、すみません!!間違ってたら土下座して謝りますっ!!!!!!
今すぐにでも土下座する準備はできてます(キリッ


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