ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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彼女が消えた理由。 完結 そして、
日時: 2011/08/31 01:40
名前: 朝倉疾風 (ID: 0nxNeEFs)
参照: http://lyze.jp/ix3x/

キャラ説明
>>79

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Re: 彼女が消えた理由。 ( No.39 )
日時: 2011/07/03 17:30
名前: 朝倉疾風 (ID: STEmBwbT)
参照: http://lyze.jp/ix3x/

狂ったあの感じは、いまだに文字の力に頼っています。
文字の羅列とか、苦しそうな感じを間とかで作らないと、
わたしはただでさえこういうシリアスさが苦手なのに…。
まるでシリアスにならない部分があります。
頑張りたいです
>紅蓮の流星さん


心温まるコメント、ありがとうございます。
わたしは人物が語っている描写のほうが好きなんで、
語り手になりきらないと書けないです。
なので、言い回しが好きだと言ってくれて、嬉しです。
ストーカー並みに応援してください。 お願い。
>猫凪唯兎さん

Re: 彼女が消えた理由。 ( No.40 )
日時: 2011/07/03 17:38
名前: 朝倉疾風 (ID: STEmBwbT)
参照: http://lyze.jp/ix3x/



第3章
『この冷たい寂寞の闇』



ミユキちゃんのおかあさんは、とてもきれいな人だった。

ヒロカという名前で、おれの名前にヒロカの漢字がつかわれてるって言った。

「千尋のおかあさんとは、すっごく仲良しなのよ」

そう笑って、おれの頭をなでてくれた。 おかしも作ってくれた。

海にも行ったし、お年玉ももらった。

だいすきだった。

「大きくなったら、ヒロカと結婚したい」

ミユキちゃんはすごく怒っていたけど、ヒロカは笑ってたんだ。

笑って、いいよって言ってくれた。

だから


Re: 彼女が消えた理由。 ( No.41 )
日時: 2011/07/03 17:55
名前: 朝倉疾風 (ID: STEmBwbT)
参照: http://lyze.jp/ix3x/



トイレに溜まっていた胃液をすべて吐き出すのに数十分かかった。

「水飲むでしょ。 ほれ」

無言で蓮奈さんからコップを受け取り、一気に飲み干す。
乾いていた喉にこびりついていた嫌な味がとれて、少しだけホッとする。 額から落ちる汗を拭い、一息つく。

「尋花のこと思い出してたんでしょ。 いきなり叫んでたよ」
「ときどきある。 気にしてねえよ」
「まっさかあたしの首をしめるとは思わなんだ。 いやあ、焦った焦った」

能天気に笑う蓮奈さんを無視して、寝室に戻る。
外はもう明るい。
静かにミユキが寝息をたてているのを見て、安心する。

「ダイジョブだよ」
「────やっぱり尋花に似てる」
「まあそりゃあね。 あたしは姉さんに似てないでしょ。 父親似だもん」
「俺がミユキを好きなのは、ミユキが尋花に似てるからか……?」
「それは違う」

ハッキリと断定された。

「あんたは尋花にトラウマ持ってるから、絶対にそれはない」
「────じゃあ、どうして俺はミユキが好きなわけ」

蓮奈さんが、意地悪く笑う。
妹なのに、やっぱり尋花には似ていなかった。

「言い訳よ。 あんたは自分の母親を殺してる。 ミユキを守るために。 その罪悪感で、わざとミユキが好きだから母親を殺したってことにしてんのよ」

………………ああ、そうか。 納得したかも。
ミユキを見るたびに溢れる、強い征服欲も、独占欲も。 それは歪んだ愛情なんかじゃなくて。
ただたんに、ミユキのことが死ぬほど嫌いだからだったのか。

「なんか……脳で理解しても、心はそれを拒否してる感じ」
「10年もそう思ってたんなら、受け入れることは難しいっしょ」

じゃあ受け入れないでおこう。
俺は一生ミユキを好きだと思いこんでいよう。

「学校どうすんの。 行くの?」
「今日はサボる」
「あっそう。 あたし家に帰ってるから。 ミユキも適当に帰らせて」
「────わかった」

がんばって、帰らせる。
実は今日、俺とミユキはとある人物に会わないといけない。
そいつと長年の喧嘩にけっちゃくをつけて、それからミユキを自宅まで送り届けよう。

まあ、無傷で帰ってこられるかは、わからないけど。

Re: 彼女が消えた理由。 ( No.42 )
日時: 2011/07/03 19:20
名前: 風(元:秋空  ◆jU80AwU6/. (ID: L0.s5zak)

お久し振りです。
あはは……流石にすげぇや……そんな感想しか出てこない私のボキャブラリの低さに涙が出ます。
小説家を志して真面目に……邁進している積りなんだが……
特に、(死にたいと思っているはずなのに、気づけばその日が終わりかけている。 その繰り返し。
今日こそ死んでやると思っても、本能がそれを拒絶する感じ。)と言う文章が生々しい。
そして、過去編が秀逸ですね! 想像力の豊かさに脱帽です。

Re: 彼女が消えた理由。 ( No.43 )
日時: 2011/07/04 14:38
名前: 朝倉疾風 (ID: bOxz4n6K)
参照: http://lyze.jp/ix3x/

小説家を目指してらっしゃるんですか?
夢があるということはとてもすごいことです。
わたしみたいに趣味でサラサラ書くのとは
訳が違うと思います!

生々しい文章、この人はいまこう思ってるだろうな
ということを伝えれば…それで満足です。


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