二次創作小説(紙ほか)
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- ポケットモンスターXY 命と破壊の遺産
- 日時: 2015/07/13 03:02
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)
”読者の皆様へ”
はい、どうも読者の皆様、自分はタクと申します。どこかで、見かけた事があるかもしれませんね。二次で、ポケモンとか、デュエマの小説を書いていました。
今作は、ポケットモンスターXYのストーリーをモデルとしたものです。
また、オリジナル要素が多々あります。そして、今作から後書きを付けることにしました。まあ、書く事がないときは、何も書いてないかもしれませんけど。応援、よろしくお願いします!
ポケモン第六世代を最初に飾るゲームソフト、XYのノベライズ化!! 最後まで是非、ご覧あれ!!
登場人物紹介>>12
プロローグ
>>01
アサメタウン編
>>09 >>10 >>11
ハクダンシティ編
>>21 >>22 >>23 >>40 >>41 >>42 >>45 >>47
ミアレシティ編
>>50 >>51 >>52 >>53 >>56 >>57 >>61
コボクタウン・パルファム宮殿編
>>62 >>68 >>69 >>71 >>76 >>77 >>79 >>80
コウジンタウン編
>>83 >>86 >>87 >>90 >>95 >>96 >>99 >>102 >>103 >>104 >>110 >>111 >>112 >>113
ショウヨウシティ編
>>114 >>115 >>119 >>120 >>121 >>124 >>125 >>126
シャラシティ編
>>127 >>131 >>132 >>133 >>134 >>135 >>138 >>139 >>140 >>141 >>142 >>145 >>146 >>147 >>149 >>152 >>153 >>154 >>155 >>156 >>158 >>161
ヒヨクシティ編
>>164 >>165 >>166 >>169 >>170 >>171 >>172 >>173 >>174 >>175 >>176 >>179 >>182 >>183 >>184
ミアレシティ編2
>>185
ss・短編置き場
1.木登り騒動 >>148
飽き性な作者ですが、応援よろしくお願いします。また、読者の皆様の意見を聞きたいので、コメントには感想を添えてくださると幸いです。
- Re: ポケットモンスターXY 命と破壊の遺産 ( No.48 )
- 日時: 2013/11/24 14:14
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
変幻自在のゲッコウガが楽しすぎる白黒です。
やはりカルムはまだ、テイルには敵いませんでしたか。しかし目に見えないほどのスピードで体当たりをするデデンネというのも恐ろしいですね。アニポケのカミツレのシビシラスを思い出します。
そして図鑑を没収され、迎えたジム戦。アメタマがねばねばネットを使っていたり、ビビヨンの痺れ粉など、アニメから引っ張ってきたようなところも多々見受けられますね。
しかし、やはりねばねばネットは厄介ですね。ゲームでも注目されている技ですし、白黒も特性威嚇でねばねばネットを覚えさせたサポート用アメモースを育てようかと思っています。
そして今度も新キャラですね。マロンというと、セレナが所持しているはずのイガグリを思い起こす名前ですが、使用ポケモンがノズパスとは、また渋い……
ちなみに、フリルの身長は140前後という設定です。どうでもいいですが。
それでは、今回はこの辺で失敬します。
- Re: ポケットモンスターXY 命と破壊の遺産 ( No.49 )
- 日時: 2013/11/24 17:06
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
白黒さん
コメントありがとうございます。テイルとマロンは、ゲームに出てくる先輩トレーナー、デクシオとジーナのポジションです。活躍の仕方は、また違ってくると思います。特に、テイルとはこれからも、ぶつかり合うことがあったり、マロンとは共同戦線を敷くことがあります。お楽しみに。
結構、自分はアニメの設定を随所に撒いてたりしてます。ビビヨンやアメタマも、そうですね。
あと、今作ではテイルが実質、もう1人の主人公だったりします。出てくる頻度は、メインのカルムと違い、少なめですが、それでも活躍させる予定です。
あ、白黒さんも気づきましたか。自分でも、投稿するまで、気づかなかったんですよ、マロンの名前が例のイガグリとかぶっているのは。
それでは、また。
- 第十二話:レッツマルチバトル ( No.50 )
- 日時: 2013/11/24 17:09
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
「ひゅー、何とか片付いたな。」
テイルは、額の汗を拭った。「さてと、」とテイルは切り出した。
「お前にとりあえず、渡しておきたいモンがあってな。曲がりなりにも、協力してくれたお礼だ。」
そう言って、何かをほうった。それは、琥珀だった。中には、小さな虫のようなものが入っている。
「秘密の琥珀。復元すれば・・・・・・まぁ、お楽しみだ。」
へっ?と、何のことか分からないという様子のカルムだった。そして、小さな石も同時に渡される。
「あと、これも。研究中の石でな。まぁ、使ってくれや。」
「使い道、分かんないんすけど・・・・・・。」
「いずれわかる!」
テイルの言葉が理解できないまま、カルムは受け取った。一体、なんの石なのか。何かの紋様が入っている。
「んじゃ、折角だし。ミアレシティのプラターヌ研究所まで、案内するぜ。」
「えっ!?良いんですか!?」
「みあれは、大きい街だから、多分迷うとおもうよ?」
ここは、お言葉に甘えるしかないだろう。
「じゃあ、お願いします。」
と、こうなった。
しかし、大きい街だ。すぐに、迷いそうになってしまう。大都市、ミアレシティ。大きなビルが立ち並び、街の中心にはプリズムタワーと呼ばれる塔が建っている。
テイルとマロンに連れてこられ、やってきたのは大きな豪邸のような建物。中は、外見とは裏腹に、結構現代的で綺麗な建物だった。
「ここが、プラターヌポケモン研究所だ。3階建てで、結構でかいぜ。」
「わ、わかりますよこんなに大きかったら・・・・・・。」
「はかせは、3階でお待ちかねだよ!早く行こーよ!」
マロンに引っ張られながら、エレベーターで3階へ向かう。
「博士。連れてきたっすよ。」
3階にある、奥の部屋。そこには、無精ひげを生やした、若い男が白衣を着て椅子で居眠りしていた。彼が、テイルの言う、プラターヌ博士だ。博士は、飛び起きると、カルムの前に立った。
「アサメタウンから、遠路ご苦労だったね!」
彼はそう言うと、続けた。
「改めて、自己紹介しよう。僕がプラターヌ。ここ、カロス地方でポケモンの進化について、研究しているんだ。さて、カルム君だったね。」
「は、はい!」
名前を呼ばれ、体を固くするカルム。博士は微笑み、
「まあ、リラックスして。さて、君からはとにかく、キラメキを感じる。とにかく、いい感じだ。」
「さて。」と、博士は切り出した。
「なぜ、僕が君に図鑑を託したか、それを説明しなければならないね。」
「はぁ。」
「僕は、適合者を1つの街から1人づつ探していった。そして!アサメタウンからは、ベテラントレーナーの1人娘、セレナ君。有名なサイホーンレーサーの1人息子である君を選んだ。君はこの地方に来たばかりで、この地方のことを知らない。だからこそ、君を選んだんだ。」
成る程、とカルムはなぜ自分が選ばれたのかはわかった。しかし、彼にはもう1つ疑問があった。
「最近、この地方で異常なポケモンの大量発生が起こっている、と聞きました。現に、さっきも。レディバの群れが大量発生し、4番道路の花畑は壊滅的な被害を被りました。」
プラターヌは、「よくぞ聞いてくれた!」と返した。
「こればかりは、あまり良い話ではないんだけど、この大地は2つの力が調和し合って構成されている。螺旋状に、バランスよくね。その力は、命と破壊。この両方が合わさって、初めて大地を形成する”秩序”が生まれる。」
「しかし---------------」と彼は続けた。
「命の力、破壊の力。両方が暴れ始めている。不規則なリズムで、常にどちらかが偏っている状態だ。最近では、ポケモンの大量発生だけではなく、異常気象に海抜上昇も起こっている。」
つまり、この世のバランスが乱れ始めている。と、博士は言った。
「アンバランスなパワーは、大地に負担を与え続け、いずれ----------------------------大地は崩壊する。」
「なっ・・・・・・!」
「わかったか、カルム。この地方は、現在。異常事態なんだ。」
テイルは重く告げた。
「だから、僕は君に託した。ポケモン図鑑を。僕も、できる限り協力したい。この地方を知ることで、解決方法は見えてくるんじゃないかな?」
自分に出来るだろうか。そんなことが。しかし、この言葉を言わなければ始まらない気がした。
「僕、やってみます!」
心の中で、何かが吹っ切れた。
「よし。よく言ったね!んじゃあ、君にはポケモンバトルをしてもらう。僕の読みでは----------------------------」
「すいみませーん!遅れました!」
声が聞こえた。それは、セレナだった。後から、サナも続く。
「ふぇえ〜!はかせぇー!連れてきました!」
マロンもやってきた。そして、段差につまずいてこけた。しかし、すぐに起き上がる。
「んじゃあ、4人でバトルしてもらおう!」
いきなり、脈絡もなしに言う博士。つまり、2対2のマルチバトルをしろとのことだろう。
「は、博士・・・・・・いきなりすぎませんか?それに、4人ってここにはトレーナーは、僕とセレナ、そしてサナしかいませんよ?」
「マロン君がいるじゃないか。」
「ふぇ!?私も頭数に入ってるんですか〜!?」
戸惑う者約2名。
「私は、いつでも構いませんけど?」
「さんせーい!」
乗り気な者約2名。
「というわけで、外に行こうか。僕は、君たちの実力が見たいんだ。」
4人は、大きな庭園に案内された。広大なバトルフィールドとなる。
「組み合わせは、私とサナ。そして、お隣さんとマロンさん。」
「へっ、組み合わせは良い。だけど、このバトルで僕のタッグが勝ったら、僕のことをお隣さんって呼ぶの、止めてくんない?」
苛立ちながら返すカルム。とにかく、余所余所しさが拭えなかった。自分は、彼女とは仲良くなりたい。なのに、彼女は距離を置こうとする。そう思えてしまう。
突如始まった、マルチバトル。これが、後に思わぬ方向に進むなど、誰も予測していなかったのだった。
後書き:はい、ミアレシティに到着しました。今回、カルムが秘密の琥珀を手に入れたり、突如2対2のバトルになったり・・・・・・。要するに、博士とのバトルの代わりなんですね。これは、ゲームで博士の手持ちが3体だからというのがあります。本当なら、3匹揃ってから戦わせたかったんですが、ストーリーの都合上、止むを得ずにカットしました。それでは、次回はマルチバトルです。お楽しみに。
・・・・・・今更、マロンの名前が例のイガグリとかぶっていることに気づいた作者である。
- 第十三話:VSセレナ&サナ ( No.51 )
- 日時: 2013/11/30 15:24
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
「行け、ケロマツ!」
「行くです、オオタチ!」
カルムと、マロンは、ポケモンを繰り出した。オオタチは、胴長ポケモン。細長い体を持つ、イタチのようなポケモンで、ノーマルタイプだ。
「頼んだわ、ハリボーグ!」
「ゴー、エネコ!」
一方のセレナはハリボーグ。ハリマロンが進化した姿だ。巨大な体格の持ち主。そして、サナは子猫ポケモンのエネコを繰り出す。
「おいおい・・・・・・!もう進化させたのか!?」
「進化したポケモンと、していないポケモンじゃ、差は一目瞭然。まして、相性も完璧にコッチが有利なんだから、お隣さんのケロマツは、まず勝てないわね。」
得意げに言うセレナ。確かに、彼女の言うとおりだ。しかし、ここで引き下がるカルムではない。
「僕達が勝つ!ケロマツ、水の波動!」
ケロマツは、飛び上がって水流を手に引き寄せてハリボーグへ投げつけた。しかし、
「ハリボーグ、草の誓い!」
次の瞬間、草木が地面から飛び出して、ケロマツへ絡みついた。
「なっ・・・・・・!」
「オオタチ、ケロマツを援護するです!ハリボーグへ、噛みつく!」
カルムが驚いている間に、マロンは的確な指示でオオタチをハリボーグへ攻撃させた。いきなり死角から噛みつかれたハリボーグは、ふらつく。しかし、こちらが2体ということは、必然的に相手も2体。つまり-------------------相手も自分の味方をサポートしてもおかしくないのである。
「エネコ、猫の手!」
エネコは、鳴きながら前足を突き出した。次の瞬間、オオタチの体の周りには、炎がまとわりつく。
「ほっ、炎の渦・・・・・・!?」
思わず、カルムは声を上げた。猫の手は、味方の技をランダムで繰り出す技だ。しかし、カルムもただ怯んでいるわけではなかった。ケロマツが解放されたのを見計らい、
「ケロマツ、エネコへ電光石火!」
指示を出す。ケロマツは、目に見えないほどのスピードで、エネコに突進した。エネコは、そのまま吹っ飛ばされる。
「やばっ・・・・・・!」
(あの、誓いの技・・・・・・!ハリボーグにできたんだ、ケロマツにできないはずはない!)
イチかバチか、賭けることにした。
「ケロマツ、ハリボーグのマネをしろ!水の誓い!」
今度は、ケロマツが地面へ前足を付いた。次の瞬間、間欠泉が勢いよく吹き出して、エネコへ襲いかかる。見よう見まねではあったが、見事に成功したのだ。
「う、うっそ!!エネコ、お返しよ!体当たり!」
エネコは、吹き上げられるも、上空からケロマツへ飛びかかる。しかし、それを素早く見切ったケロマツは、攻撃の構えを取る。
「電光石火!!」
そして、一気に突っ込んだ。エネコは、その場に崩れ落ちた。
一方、マロンのオオタチは、ハリボーグと激戦を交えていた。
「はわわ・・・・・・!オオタチ、穴を掘ってください!」
「ハリボーグ、転がる!」
ハリボーグは、ボーリングの球の如く転がっていき、オオタチへ突っ込んだ。しかし、直前で地面の下へ逃げられてしまう。
「なら・・・・・・草の誓い!!」
直後、地面が盛り上がってオオタチと共に、草木が伸びた。突き上げられたオオタチは、身動きがとれなくなる。
「そのまま、ニードルアーム!!」
「と、とんぼ返りですぅ〜!!」
ハリボーグが今にもとどめの一撃を決めんとの勢いで、殴りかかるもオオタチは超スピードでハリボーグに突進し、そのままボールの中へ帰ってしまった。
「な、何が起こったの!?」
「とんぼ返りは、攻撃した後に交代できる技です〜!行くです、バオッキー!!」
現れたのは、猿の容姿をした火の粉ポケモン、バオッキーだ。
「セレナ〜!サナのエネコ、やられちゃったよ〜!」
確かに、セレナにとっては嬉しくない展開だ。こちらは1体やられている。が、相手はまだ計4体。しかも、とんぼ返りによって出てきたのは、相性の悪いバオッキーだった。
「じゃあ、サナ。あの技を試すわよ。」
「も、もしかして!?わ、分かったよ・・・・・・ゴー、フォッコ!」
サナは2番手にフォッコを繰り出した。
「へっ、ケロマツとは相性悪いだろ!こっちには、さっきハリボーグの技を参考にして覚えた、水の誓いがあるんだ!僕達のコンビネーションで、とっとと勝つぞ!」
「甘いわね、お隣さん。お汁粉にミツハニーの蜜ぶっかけたくらい、甘いわ。ハリボーグ、草の誓い!」
さっきと全く同じ----------------------ではなかった。ハリボーグは何かを待つかのように、その場でじっとしたままだ。
「何だ・・・・・・?」
流石のカルムも疑問を覚える。次の瞬間だった。
「フォッコ、炎の誓い!」
次の瞬間、2体が同時に技を発動した。刹那、地面が焼け野原と化した。一気にダメージを受けるバオッキーとケロマツ。直後、2体ともその場に崩れ落ちる。
「そ、そんなっ・・・・・・!出したばかりのバオッキーが、一撃で!」
「な、何が・・・・・・戻れ、ケロマツ!」
誓いの技は全部で3種類在る。それらの最大の特徴は、同時に2種類の技を発動させることで、超パワーアップすると言うことだ。そして今。炎と草が組み合わさったとき、何が起こったのか。その効果は、”周辺が焦土と化す”だ。さらに、同時に数分の間、技の追加効果が出やすくなるのである。
「行け!ニャスパー!」
「行くです、オオタチ!」
2人はそれぞれ、後続のポケモンを繰り出す。しかし、
「ハリボーグ、草の誓い!」
「フォッコ、炎の誓い!」
再び発動した合体技。一瞬で業火がニャスパーとオオタチを包み込んだ。そして-------------------2体はその場に崩れ落ちた。プラターヌ博士は、呟く。
「勝負あり、だね。」
「くっそぉ、負けた・・・・・・。」
「というわけで、これからもよろしくね、お隣サーン!」
「言い方さっきより腹立つんだけど。何でだろ。」
青筋が立ちまくっているカルムを横目に、セレナはふと門の方に目をやる。2人組の少年、トロバとティエルノだった。
「えっ!?皆さん、そちらにいらしたのですか?」
トロバの方は、なにやらタマゴのようなモノ・・・・・・というかタマゴを抱えていた。
「あら、ポケモンのタマゴじゃない。誰から貰ったの?」
「ここに来る道中で、親切な方に貰ったんですよ。何か、黒いスーツを着た人ですね。何か、切羽詰まった様子でしたけど。」
トロバはにこやかに返す。すると、カルムはトロバの方へすぐに駆け寄った。
「なあなあ、トロバ君。君のタマゴを、このウルトラスーパーなコハク&ウルトラスーパーな石と交換してくれよ。」
「悪徳業者みたいね・・・・・・。」
しめた、とカルムは思った。ダメ元ではあるが、もしもこのコハクが運良く値打ちモノならばタマゴと交換して貰えるかもしれない、と。
「ちょっと待ってくださいよ!?」
トロバは目を丸くする。ああ、やっぱりダメだったか。と、思った次の瞬間だった。
「それって、秘密のコハクじゃないですか!!確か、復元したらプテラになるんだとか!!」
「へ?そうなの?」
「そしてこれは、メガストーンじゃないですか!このタマゴと引き替えになら、喜んで渡しますよ!!あ、ついでにこれも!」
へ?プテラ?何て?と頭が白くなっている間に、タマゴと化石はすり替えられ、さらに持っていたメガストーンとか言う石も、似たような石と交換されてしまった。そして、トロバは、「コウジンタウンに行かなくちゃ!!」と叫んで一目散に駆けていってしまった。テイルが白い目をして近づく。
「バカルム。もったいねえことしたな。あのコハクを復元したら、かつて空の王者といわれたポケモン、プテラが復活するんだぞ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(汗)」
「それをメガストーンごと、持ってかれるなんてな。後に残ったのは、ポケモンのタマゴと、別のメガストーン。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(焦)」
「タマゴからは何が生まれるか、分かったこっちゃねえ。だから、お前が今持ってるメガストーンも、場合によっちゃ使いものになんないぞ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(泣)」
「あーあ、わざわざプテラナイトと一緒に秘密のコハクくれてやったのになー。」
「・・・・・・テイルさん。」
「んあ?何で先に言わなかったんだとかは、ナシだぞ。」
「いや、そうじゃなくて・・・・・・。」
カルムは、次の瞬間、息を吸い込んだ。
「メガストーンって何だぁー!!」
次の瞬間、恐らく読者含む全員がずっこけただろう。
後書き:はい、久しぶりの更新です。今回カルムがコハク&石(メガストーン)とトロバと交換したのは、タマゴとまたまた同じような石でした。これも、メガストーンなんですね。このタマゴの正体も、追々明かしていくつもりなので、要チェックです。本当なら、カルムにプテラを使わせたかったのですが、ゲームでトロバが使うのを思い出し、急遽変更しました。ただ、このタマゴをトロバに渡した人物も気になりますよね?というわけで、そういうことは次回のお楽しみに。
- 第十四話:群れバトル ( No.52 )
- 日時: 2014/08/25 11:45
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: sEySjxoq)
「さて、メガシンカのことを君たちにも話しておかないとね。と言いたいところだけど、トロバ君がいないからね。ちょっと、連れ戻してきてくれないかな?」
ということだった。恐らく、トロバはコウジンタウンに向かったと思われる。そのためには、5番道路を必然的に経由する必要があるため、ポケモンを回復した後、早速カルムとティエルノ、サナとセレナの2人で手分けして探すことになった。
***
5番道路、ベルサン通り。ローラースケート場がたくさんあり、多くのスケーター達で連日賑わっている。が、カルムとティエルノはそれどころではなかった。2人は、草むらにポケモンずかんを埋める目的でトロバが立ち寄っていないか、探していた。
「どこに行ったんだ?」
そう言っているうちに、カルムは頭に違和感を感じた。自分がいつもかぶっているはずのものがない。そして、ティエルノも気づいたように言った。
「カルム君、帽子がないよ?」
「……え」
次の瞬間、見据えれば赤い耳と手足をした、ネズミのようなポケモンが走っていく。図鑑で確認したところ、「応援ポケモンのプラスル」、と出た。そして、そのプラスルが見覚えの有りまくる物を手に持っていた。
「僕の帽子ぃー!!」
間違いない。こいつが、自分の帽子をスった犯人だろう。青筋が再び立つカルム。相手が可愛いからといって、自分に害を与えるものには、結局容赦をしないのが彼の性格である。ただ、ここで取り乱さずにポケモンを使って追いかければよかったのだが、自分で走って追いかけようとした。まさに、”親譲りの無鉄砲さで、損ばかりをしている。”だ。
(夏目漱石作、「ぼっちゃん」から抜粋。)
「待ちやがれぇー!!」
とカルムが叫んで、追いかけっこが始まった。
「待ちやがれこらぁー!!」
普通ならこれで止まるはずがない。しかし、プラスルは立ち止まった。そして、草を結んだ。直後、走っていたカルムは足を引っ掛けて転ぶ。まさに、必殺のナチュラル・トラップ。
「いや、止まれとは言ったけども!!草結びするなぁー!!」
そのあとも、懲りずに散々追い掛け回したが、結局1人と1匹はへばって地面に手を付いた。
「うん・・・・・・ちょっと、休憩・・・・・・しようか。うん。」
プラスルも頷く。本当は、この1人と1匹に着いてきた、ティエルノが大変なのだが。そして直後。カルムは、自分の目的を忘れていることに気づき、そして自分の目的を思い出した。そして、目前の目標めがけて、両手を伸ばす。
「つーかまえたっ!!」
思いっきり、プラスルの体を掴んだ。直後、電撃が自分の体を走るのを感じた。髪が逆立ち、目から星が出る。
「ぎゃあああ!!しーびーれーるぅー!!」
プラスルは、ペロッと舌を出して、悪戯っ子のように無邪気な顔で、ぐったりしたカルムに帽子をかぶせると、どこかへ行ってしまった。
「タチがわりぃ……くそっ、これだからネズミは嫌いなんだァー!!」
そう言って、カルムは意識を手放した。
***
「あー、ひどい目にあったぜ!」
カルムは怒り心頭だった。電撃を食らった上に、元々を言えばトロバがいなかったせいで、メガシンカのことを聞けなかったのだから、仕方がないだろう。ティエルノはそんなときも、にこにことしていた。
「まあまあ、カルやん落ち着いて。」
「誰がそのあだ名で呼べって言った?まあいいや。好きに呼んでよ。」
「この辺にも面白いムーブの技を持ってるポケモン、いないかな?」
ティエルノは技----------------特に、ポケモンの動きに注目しているらしい。
「ポケモンバトルは、互いの自慢のポケモン同士で魅せ合うものだと思うんだ。あ、もちろん勝ち負けも大事かもしれないけど、それ以上にどれだけ相手を魅了するかも大事だと思うんだ。」
「相手は観客-------------------ってワケか。」
「だって、バトルの主役はポケモンじゃないか。」
成る程、そういう考え方もできるのか。ポケモンバトルのこのような点に着目できる人間もいるのだろう。
さて、ずんずんと2人は道を突き進んでいく。その時だった。
「---------------------------!!」
刹那、カルムは悪寒を感じた。殺気。それも、複数だ。
「おいおい……! ティエルノ。どうやら僕たちは、知らない間に野生ポケモン共の領域(テリトリー)に入ってしまったらしい。」
「え?でも、ポケモンの姿は見えないけど。」
「姿はな。だけど、結構広い範囲で囲まれてる。これは、ざっと20mか?だいぶ遠いところから、目ェ付けられた。」
「う、うわぁー!!」
次の瞬間、悲鳴が響き渡った。トロバの声だ。
「トロバっち!」
「待て、ティエルノ!不用意に動くな!!」
カルムの止める声も聞かず、ティエルノは先に行ってしまった。
「友達思いなのと、無茶なのは違うだろ、待てッ!!」
***
駆けつければ、案の定。トロバはそこにいた。が、二つの首を持ち、この世界に生息するポケモン以外の生命体で言うダチョウのような姿をした双子鳥ポケモン、ドードーたちに囲まれている。
「大丈夫かーい!トロバくーん!」
「助けてくださーい!!」
「くそっ、待て!」
カルムも追いかけてくる。が、カルムの思ったとおりだった。既に、ほかの方向からスタンバイしていたのか、別の方向からドードーが走ってくる。
「まずは、トロバ君の周りにいるドードーを倒さないと!ヘイガニ!」
ティエルノはボールを投げた。中からは、ヘイガニが現れる。
「クラブハンマーで追い払え!!」
ヘイガニはハサミを振り上げて、ドードーたちを薙ぎ払った。驚いたドードーたちは、次々に逃げていった。しかし、見ればトロバは足から血を流している。
「怪我してるじゃないか!!」
「すみません、コハクを庇って……」
トロバは申し訳なさそうに言った。カルムは慌てて彼に駆け寄り、傷薬を取り出した。が、ほかの方向から追尾してきたドードー達に、完全に包囲されてしまったのである。
「ハハハ、洒落にならないね。どーすりゃいいんだこれは……!」
カルムは眉間にシワを寄せた。相手の数は5匹。少々、手強いか。
「ティエルノ。トロバの応急処置をしててくれ。こいつら全員、僕が引き受ける!」
「ちょっと! 無茶だよ!」
「本当ですよ! こんなの、早く逃げないと!」
「ダメだ! どの道、追いつかれるが関の山。だから、無茶には、しどきってもんがあんのさ!! 行け、ケロマツ!こいつら全員、片付けろ!」
カルムはケロマツを繰り出して、応戦態勢に入った。
「ケロマツ、電光石火!!」
ケロマツは目にも止まらぬスピードで、ドードー1体の首を蹴飛ばす。怯んだのを見計らって、ケロマツはそのまま突っ込んだ。ドードーはその場に崩れ落ちる。
「なーんだ、弱いじゃん!」
しかし、安心もつかの間。同時にドードー4匹が鳴き声を上げた。その名の通り、”鳴き声”攻撃だ。しかし、効果を知らないカルムはとにかく突っ込んでいく。
「ケロマツ、もう一回電光石火!!」
機敏な動きで、今度はもう1体のドードーの両首を掴み、頭と頭をぶつけさせた。普通なら、これで倒れてもおかしくないのだが、全く平気そうにしている。
「えっ!?」
「カルム君!鳴き声の効果は、対象の攻撃力を下げてしまうことなんです!!」
トロバが切羽詰まった様子で言った。つまり、ケロマツの物理攻撃は、ほとんど通用しなくなってしまったことになってしまう。今度は4匹が全員が突っ込んだ。そして、ケロマツを4×2の嘴で突き始める。1匹1匹がそうそう強くないのが、せめての幸い。しかし、ケロマツはボロボロになってしまう。
「くそっ!なら今度は、特殊技だ!ケロマツ、水の波動ッ!」
ケロマツは水流を手に収めて、さっき攻撃したドードーへとどめの一撃を上げる。悲鳴を上げたあと、ドードーは動かなくなる。
「2匹目ッ……!!あと3匹!」
しかし、カルムに余裕など無くなっている。持ちこたえられるのも、時間の問題か-----。
後書き:今回は、群バトル回でした。実際に書いてみると、戦う側が不利そうなのが、よくわかります。ゲームでは、通常のポケモンよりレベルが低いから、まだいいですが。さて、今回出てきたプラスル。まあ、これがどう転ぶかは、お楽しみしか言いようがないですね。ここまで言えば勘のいい方はお気づきかもしれませんが。ついでにゲーム本編では群れでドードーは出てきません。これは描写上の都合ってことで目を瞑ってください。それでは、また。
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