複雑・ファジー小説

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ジャンヌ・ダルクの晩餐
日時: 2020/09/22 17:50
名前: マルキ・ド・サド (ID: FWNZhYRN)

ボンジュール!マルキ・ド・サドです。

自分のことはサド侯爵、またはサドちゃんとお呼びくださいwwww
こんな私ですがどうぞよろしくお願いします!後お見知りおきを。
私はこれから名前に恥じぬようなダークな小説を書こうと思います。

コメントやアドバイスは大いに感謝です。

悪口、荒らし、嫌み、不正な工作などは絶対にやめてください。

私は小説が不器用なので全く恐くないと思いますがこの文を見て不快さを感じた場合はすぐに戻るを(人を不快にさせるのが一番嫌いなので)

タイトルに『ジャンヌ・ダルク』とありますが物語の舞台は近未来の日本です。


【お知らせ】

小説カキコ大会2016年夏では銀賞を受賞させていただきました!
更に2018年夏の大会では銅賞を受賞!
これも皆様の温かいエールの賜物です!本当にありがとうございました!


・・・・・・お客様・・・・・・

銀竹様

風死様

藤尾F藤子様

ふわり様

Re: ジャンヌ・ダルクの晩餐  ( No.26 )
日時: 2018/12/27 17:26
名前: マルキ・ド・サド (ID: FWNZhYRN)

 警察署に到着したパトカーは駐車場で停止し乗っていた警官が香織をまたも強引に降ろす。まさか自分が捕まってしまうなんてと香織はまだこの現実を現実とは受け入れきれなかった。体全体から気力が抜け疲れてる訳でもないが立っていられるのがやっとの状態だ。

「さっさと歩け」

 香織は乱暴に足を運ばされ入りたくもない署へと連行される。


「座れ」

 香織が最初に連れて行かれた場所は予想した通り取り調べ室だった。この狭い空間にいるだけでプレッシャーが高まる。心臓もさっきよりも激しく揺れ動く。彼女は濡れ衣を着せられここにいるのだ動揺しないわけがない。しばらくすると警部補らしき格好をしたガタイのいい男が部屋に入って来た。扉を閉ざし自らも椅子に腰掛けるとこちらを鋭く睨みつける。 

「気分はどうだ?香織ちゃん」

「いい訳ないでしょ?そもそも、何で私はここに連行されたんですか?理由を教えて下さい」

「シラを切るつもりか?いいだろう。罪状を言ってやる」

 そう言って警察官は呆れたようにため息を吐く。

「君の罪状は森川詩織殺害の共犯だ」

「何ですって!?」

「被害者を屋上に連れ出しそこで待っていた男子生徒に犯させ全裸の状態のままその場から突き落とさせた。違うか?」

香織は当然、容疑を否定する。

「違う!そんなことする訳ないじゃない!詩織は親友なのよ!?」

「君がパトカーに乗ってドライブをしている時に学校の生徒達に事情聴取したんだ。そしたら有力な証言が腐るほど出てきた」

「有力な証言・・・・・・!?」

 事件に関係すらしていないのに何故そんな偽りの証拠が存在しているのか不思議に思った。

「君が屋上に被害者を連れ出すところを見た生徒が数人いるんだ。ついでに言えば君が被害者と何度も口論しているところを見ている生徒や"いつか殺してやる"などという発言を聞いている生徒もいる」

「そんなの嘘よ!私は詩織にそんな暴言吐いた事はないしケンカだって一度もした事ないわ!!」

「たちの悪い容疑者は必ず偽証をするものだ。どの道、嘘はバレるがな」

「あり得ない!だって私は・・・・・・!」

 関係が悪いわけでもないクラスメイト達がそんな根も葉もない証言をした事にショックで言葉を失う。

「で、主犯は誰なんだ?」

「・・・・・・え?」

「とぼけるなっ!!被害者を殺した張本人だっ!!」

 警察官が香織を怒鳴りテーブルに拳を叩きつけた。彼女はビクッと体を身震いさせる。

「し、知らない・・・・・・本当にに知らないのっ!」

「嘘つくんじゃねえ!このアバズレがっ!!」

 罵声を浴びせ頬に容赦なく張り手をかます。狭い一室に痛々しい音が響き渡る。暴力はしばらく続いた。強い力で何度も打たれ痛みと悔しさで気が狂ってしまいそうになる。いっそこのまま死んでしまいたい。香織はそう思った。


「強情な奴め・・・・・・今日はとりあえずこいつを独房へ放り込んでおけ。次もシラを切るようなら拷問室に連れて行け。鬼畜に容赦も人権も必要ない」

「了解です。さあ来るんだ」

 香織は顔を痣だらけにしながら取り調べ室を出た。そのまま長い廊下を歩き囚人達のテリトリーへと連行される。顔面は酷い痣だらけとなっていた。強い力で何度も殴られたため口からも血が出ておりそれが床に滴る。だんだん薄れてゆく意識の中、香織はもういっそのこと嘘でもいいから容疑を認めた方がいいのかも知れないと考えてしまう。次の日は確実に殺されてしまうだろうという恐怖がくっきりと脳裏に焼きつく。

「入れ」

 手錠を外され相変わらずの乱暴な力で檻の中へ放り込まれる。狭い独房にあるのは粗末なベッドとトイレだけで吐き気を及ぼすほど臭い。他の独房では他の囚人が鉄格子の間から睨みつけている。ほとんどがいかにも重罪を犯したような中年男性ばかりだ。

「はあ・・・・・・」

 香織は殴られた傷を気にしながらベッドに座り静かに息を吐く。時計はないが外を見ると夜が近い夕方だと分かる。もし捕まっていなければ今頃は愛しの我が家で自分が作った不味い料理を兄と弟と食べている頃だ。今の自分を知ったら家族は悲しむだろう。もしかしたら娘の逮捕を知った母がショックを受け病気が悪化し死んでしまうかも知れない。そんな思いと家族に会えない悲しみに香織は涙を流し、倒れるようにボロボロのベッドに横たわる。

Re: ジャンヌ・ダルクの晩餐  ( No.30 )
日時: 2016/01/15 19:33
名前: マルキ・ド・サド (ID: FWNZhYRN)

参照500突破!!

本当にありがとうございます!

Re: ジャンヌ・ダルクの晩餐  ( No.31 )
日時: 2016/01/16 18:53
名前: 藤尾F藤子 (ID: kAWEuRKf)

Bonsoir! mademoiselle Sade.Vous allez bien?

先日、お約束した通りマルキ・ド・サド様の作品を読みに参りました。
最早、しっかりテーマが定まっているな、と読んで思いました。
私はフランス文学や、ジャンヌダルクにはあまり詳しくありませんが、恐らく英雄的聖女を反映するような主人公の復讐劇なんだろうという感想ですね。
確固たるテーマ性がある物語は素敵だと思いますよ。

ただ、ダークな作品が書きたいと、書かれておりましたので生意気ながら少し指摘いたします。
まず、文章をもう少し固めてブロック分けした方が読みやすいのではと思いました。一行空けが連続していて、文章が箇条書きになり作文チックに見えてしまいます。

ドカ! バシ! ベキ! ←これらの表現はギャグなのでやめましょう。

〜NO10から抜粋〜
「ごめんね・・・、ごめんね・・・。」←×
「ごめんね……ごめんね……」←◯

それでは、失礼いたします。
連載、頑張ってくださいね♪

Bon courage! Au revoir.

Re: ジャンヌ・ダルクの晩餐  ( No.32 )
日時: 2016/01/20 23:29
名前: マルキ・ド・サド (ID: FWNZhYRN)

素晴らしいコメントとアドバイスをありがとうございます。
私も自分の文章能力の低さに悩んでいたところだったので・・・・・・
早速あなたの技術を取り入れ活用します。

そういえば今気付いたのですがあなたと私の小説にはいくつか共通点がありますね。
気が合う人に出会えてとても嬉しいです。
もしよければ弟子にしてくださいww

これからもお互いに頑張っていきましょう。
来てくれてありがとうございました。

Kakiko Mon Ami.

Re: ジャンヌ・ダルクの晩餐  ( No.33 )
日時: 2018/12/29 19:23
名前: マルキ・ド・サド (ID: FWNZhYRN)

「・・・・・・香織ちゃん、起きて」

 ぼーっとした意識に聞き覚えのある声、残った眠気に苛まれながら香織はゆっくりと目蓋を開く。

「え?・・・・・・詩織・・・・・・!?あなた生きてたの!?」

 勢いよくベッドから起き上がる香織。死んだはずの詩織が笑顔でこちらを見下ろしていた。

「そうだよ。さあ、早くここを出よう?こんな酷い所、香織ちゃんには似合わないよ」

そう言って詩織は香織の手を取り開いた檻の先を指差す。

「また一緒になれるね。早くここから・・・・・・うぐっ!?」

 詩織がいきなり苦しそうな声を上げうずくまった。。胸部から血が滲み出てくる。

「し、詩織ッ!!」

「痛い・・・・・・!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いっっ!!・・・・・・あああああああああ!!!!」

 悲鳴を上げる詩織の体からいくつもの鋭利な刃物が突き出ていた。血が噴水のように噴き出す。


「あははははははっ!!」


「・・・・・・!」

 冷酷な笑い声を聞き香織は檻の外を見た。冷酷な笑みを浮かべる零花がその惨劇を面白そうに眺めていた。

「ははは、いい眺めだ。親友を殺されその罪を擦り付けられた気分はどうだ香織?悔しいか?悔しかったら私を殺してみろ!」

「殺してやるっ・・・・・・!零花ァァァ!!」




「あああああ!!・・・・・・え?あ、ああ・・・・・・ゆ、夢・・・・・・?」

 香織は目を覚まし天井を見上げた。興奮から我に返り何度も荒い呼吸を繰り返す。これ以上はないくらいの胸糞悪い悪夢だったが夢だと分かっていても気分がかなり悪い。意識がとんでしまいそうだほどに頭痛がする。

「そうか・・・・・・私は昨日逮捕されて・・・・・・詩織、あなたは本当に死んでしまったのね・・・・・・」

 親友がこの世を去って1日が経った。この悪夢ではない現実が未だに信じられない。死んだ親友の事を思うと泣きたくなってくる。もしも今のこの狂った全てをなかった事にできるのなら悪魔に魂を売っても構わない。香織は強くそう思った。


午前7時、受刑者に朝食が配られる。メニューは焼いた食パン(バター無し)に少量のおひたし、1杯の水。無論、デザートなんてない。今まで生きてきた中で最悪な食事パターンだった。でも食べないと死んでしまうので文句を言わず黙して配給を待った。

「姫川香織」

 看守の1人が香織の名前を呼んだ。嫌な予感が体を過る。鍵穴に鍵を差し込み檻は開けられ警察官が2人中に入ってきた。

「来い」

 そして昨日のように強引な力で独房から引きずり出す。

「痛い・・・・・・!やめて・・・・・・!」

「おいまだ子供なんだぞ!乱暴するんじゃねえよ!」

 向かいにいる受刑者が叫んだ。

「黙れ!」

 香織はそのままどこに連れて行かれるのか分からないまま連行された。


「やあ、よく眠れたかい?香織ちゃん?」

 連れてこられた場所は昨日と同じ取り調べ室だった。目の前には無抵抗な女子高生を殴った警官が座っていた。

「お前にとって大事な話がある。よく聞け」

「・・・・・・」

 警官は目を合わせようとしない香織を睨みつけ

「お前みたいなクズは今すぐにでも拷問部屋に連れて行きたいところだがその予定はなくなった」

「・・・・・・え?」

 それを聞いて少し安心し気が楽になったことを体で感じる。

「予定が変わってな、お前は今から明日に裁判にかけられる。つまり裁かれる日が早まったってことだ。理解できたか?」

 何とも言えない気持ちだった。嬉しくも悲しくもないしただちょっと不安になっただけ。香織はいきなりここに呼び出されたから母が病気で死んだのかと思ってしまった。だが、その予想も見事に外れてくれた。

「どんな判決を下されるかは俺にも分らん。ただこれだけは言っておく。少女を脅すのは好きじゃないが実刑は免れない。それだけは確かだ」

 それだけ伝えられると香織は再び強引な力で独房へ戻された。一時の安心のお陰かいつの間にか空腹になっていてとりあえず今は朝食に在りつく事にした。香織は冷めて美味しくなくなった料理に手をつける。


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