コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜【感想募集中】
- 日時: 2015/04/29 11:22
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
どうも、駄文グダグダで有名なみにょです。
え?むしろ知る人なんていないくそ作者?
……自覚はしてます。
今回は、LINEでリア友と
友「小説リレーしよー。みにょからね」
み「おけ」
しばらく小説リレー
友「この小説、カキコに書けば?いけるかもよ」
私「いけるね」
っていうノリで書きました笑
リア友の文も混ざるんでなんか文の書き方ちがうとか思うかもしれません。
駄文だなと思ったほうが私の文です、はいww
それではどうぞ!
八月十一日
お客様
モンブラン博士様
桜音 琴香様
彼方様
かみゅかみゅ様
月影 ほたる様
ヨモツカミ様
しふぉん様
菜の花様
甘楽様
メルト様
沙良様
てるてる522様
はるた様
アヤノ様
参照2000ありがとうございます!!!
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- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.148 )
- 日時: 2015/01/05 16:23
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
私は親に興味がない。
いや、興味がないと言ったら嘘になるだろうか。正確には、「興味はあるが知ろうとは思わない」だ。
親について知りたい。昔はそう思ったが、今は知ってしまったらいけない気がしてならないのである。
興味と知りたいは、私の中では違う感覚だった。
「涼太!渚!」
和が春飛の家で暮らし始めて数週間。そんなことをふと考えていると、バンッという音と共に、元気な幼馴染の声が入ってきた。
「春飛、どしたの?」
本を読んでいた師匠が春飛に駆け寄る。春飛は息を切らしているため、どうやら走ってきたようだ。
少しして、これまた息を切らした和がやってきた。二人とも揃っているため、私ものんびりとではあるが玄関へ行く。
「た、大変なことになった……」
「……は?」
春飛が息絶え絶えに言った言葉も、私たちは春飛だし……と疑いの目を向ける(最低)。春飛だから、どのくらい大変かわからない(ほんと最低)
春飛は私たちをジトッと睨みつけてから、一度深呼吸をした。呼吸を整え、まだぜえぜえと息をする和の頭を撫でる。
「で、何がどうしてどうなって、どのくらい大変なんだ?」
師匠が春飛に尋ねると、春飛は珍しく慌てた様子で話し始めた。
「また広場で魔獣が暴れてるんだ!」
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.149 )
- 日時: 2015/01/08 22:11
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
魔獣は、ずっと昔から存在する生物だ。
それ故に、その生態や歴史、種類を調べる学者は多い。魔獣という未知の存在は、学者たちにとっては調べずにはいられないものなのだろう。
私だって、魔獣が嫌いなわけではなかった。師匠から理由も教えられずに無理矢理押し付けられたあの魔獣も、追い出すほど嫌でもない。
空っぽの元空き家に、ぎゅうぎゅうに詰められた魔獣。私にとっては、家族ができたみたいな感覚だったのだ。
親がいないのに魔獣はいるなんて、不思議な家族構成だけれど。
……でも最近は、あまり会ってもいなくて……。
「行くよ渚!」
「は、はいっ……!」
ダメだ。今は広場で暴れてる魔獣を優先。石を投げられたりするような町だけど、それでもそのまま放っておくなんてできないのだ。
私と師匠は浮遊魔法を使ってゆっくりと浮く。
「あ、そういえば和って魔法……」
師匠が春飛と和の方を振り向く。すると和は申し訳なさそうに「使えません……」と答えた。
それは困った……と、私と師匠は顔を見合わせる。それを見て、春飛はじゃあ、と話を切り出した。
「じゃあ、俺は和と歩いて行くよ。一人にするのは危険だし」
「頼んだ。僕と渚は先に行ってるよ」
「おう。俺らがついた頃には、もう決着付いてるくらいにしといてくれよ?」
「当たり前でしょ。春飛もお兄ちゃんなんだし、和を守ってよね?」
「わかってるって渚」
「じゃあ、お先に」
「あぁ。急いで行く」
そんな会話もたった20秒。魔獣によってじゃ危険度は増すのに、このゆるさは私たち特有だろうか。
私は相変わらず申し訳なさそうな表情の和の頭を、くしゃっと撫でる。
「大丈夫だよ。あっという間だから」
「……は、はいっ!」
すっ……と手を離す。和はもう不安そうな顔をしていなかった。私も思わず笑みを漏らす。
「渚、早く!」
「はあい!」
ーーー私たちは、別々に広場へと向かうーーー
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.150 )
- 日時: 2015/01/10 10:32
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
広場に近づくにつれて、人の気配が無くなっていくのがわかった。自分が今出せる最高速度の浮遊魔法で、家の屋根よりも高いところを飛んでゆく。
「渚、無理しなくていいよ?この速度キツイでしょ?」
途中、師匠が一瞬だけ振り返って言そうった。
確かに、このままの速度はキツイのだろう。私はまだ師匠のように、自分の魔力を上手く調節できるような、人間離れした技術はないのだ。自分の残りの魔力だって、曖昧にしかわからない。
「でも、急がないと助けられないです」
季節は、徐々に暖かくなってきた春。春といえど疲れれば汗は出るわけで、私の頬にはいつの間にか汗が伝っていた。
止まりたいけど、急がないといけない。ちゃんと、この町を元に戻すって決めたから。そのためには大会で優勝して、町民の信頼を得なきゃいけないのだが、今年は大会はなく、私たちにはここで踏ん張るしか方法が残されていないのである。
師匠は、それ以上何も言わなかった。
少しずつ、広場が見えてきた頃。たくさんの悲鳴が聞こえるようになってきた。魔獣がこの町で暴れるのは数回目かになるが、町は対策をする気配などない。対策をすれば、魔獣がこうして暴れることもなくなるかもしれないのに……。
「渚!行くよ!」
「はいっ!」
速度はそのままに、したへ急降下する。風で汗が飛んでいき、心地よかった。
ゆっくりと地面に降り立つと、上からじゃわからなかったが、地面が割れているのがわかる。魔獣が通った後だろうか。
もちろん人はおらず、広場から少し離れた場所に、大きな魔獣が……
「……え……?」
そこに見えた魔獣の姿は、私にとってとても衝撃的なものだった。
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.151 )
- 日時: 2015/01/12 09:04
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
これは確か、二年くらい前のこと。
「な、なんですかこのでっかいの!!」
「でっかいのじゃなくて、魔獣って言うんだよ。人でも動物でもない」
「魔獣……?!それを飼えと?」
「あぁ。僕の家じゃ無理だしね。この家、無駄に広いだろ?」
「……元々は空き家ですし、入ったら壊れるかもしれませんよ?」
「大丈夫大丈夫!こいつ以外といい子だからさ!」
「本当ですか……?師匠が言うと信じられませんね」
「ひどっ!最近、渚僕の扱いひどくない?!」
「知りませんよ。それより、魔獣について説明お願いします」
「え……?か、飼ってくれるのかい?!」
「本当は嫌ですけど……。その代わり、師匠の家に頻繁に行きますよ。でかいのいるの窮屈なんで」
「うん!全然OKだよ!えっと、この魔獣はね……」
「危ない渚っ!」
「え……?」
放心状態の私を呼び覚ます声。師匠の声だ。
目の前には、魔獣の見慣れた尾が迫ってきていた。このまま直撃すれば、ぺちゃんこにされておしまいだろう。
私は足にぐっと力を入れる。そして同時に体を右に傾けさせ、力を入れた足をその力全てを使って上へ飛んだ。
その直後、魔獣の尾が、私のいたあたりに突き刺さった。あれにやられていたら……と思うと、少しゾッとする。
「渚、どういうこと?!なんであいつが暴れてんの?!」
師匠の声が下の方から聞こえ、私はその場所へと降りた。
私にだってわからない。
どうして、どうしてあいつが……
私の家にいたはずの、魔獣がいるの……?
「お姉ちゃん!」
今度は背後からの声。振り返ると、瓦礫のしたの空洞から、結が姿を現した。
結の頬は黒く汚れていたが、頬を伝う涙がそれを本来の色へ戻していく。
「お姉ちゃん助けて、怖いよ……!また嫌なことにならないよね?ちゃんと、みんな助けてくれるよね?ねぇ!?」
結の必死の表情と言葉に、私と師匠は唇を噛んだ。
恐怖に怯える大切な人。助けてやりたいけど、その方法はまだわからないし、安易に頷くことはできないのだ。
それに相手はただの魔獣じゃない。私の家にいた、家族のような存在。
「……ごめんね結……。お姉ちゃんもね、わかんないのっ……!」
私は必死に涙を堪えた。泣いたら本当にどうにもできないような気がした。
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.152 )
- 日時: 2015/01/12 15:50
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
たまに家に帰ると、魔獣はいつも私を待っていた。
天井に頭がぶつかりそうなくらい大きい体を縮め、魔獣は帰ってきた私に擦り寄る。擦り寄ると言っても、私は鼻先を撫でるくらいしかできなかったのだが。
「……お姉ちゃん」
しばらくして、結が瞬かない真っ直ぐな目でこちらを見つめた。私も師匠も、その目につられて真剣な表情になる。
「お姉ちゃん、あの魔獣さんのことなんて呼んでるの?」
「……は?」
真剣な話かと思って唾を飲んだ私と師匠だったが、意外すぎる質問に表情を崩した。結がこんな場違いな質問をするなんて。
「いいから答えて」
そんな私たちに対し、結はまだ真剣な表情を崩さない。まっすぐに私を見つめ、その年齢を疑わせる表情だ。
師匠は困ったように私を見つめてくる。それを見て、私も困ったように頬をかいてから答えた。
「名前はつけてないし、呼んだこともないかも……」
そう。あの魔獣に、私は名前なんてつけていなかったのだ。呼んだことも無いし、一緒にいる時間だって長くない。目を合わせる時間なんて、せいぜい餌をあげるくらいだった。
ーー師匠の家に頻繁に行きますよ。でかいのいるの“窮屈”なんでーー
窮屈……?
あれ……?
じゃあ、私は……。
あの子のことを、家族だなんて思っていなかったのではないだろうか……?
「多分、それだよお姉ちゃん」
「そ、それって……?」
結が少し悲しそうに目を伏せる。大きな瞳を伏せてうつむくその姿は、やはり大人びていた。
「魔獣さんが暴れてる理由だよ。お姉ちゃん、魔獣さんに愛情もなにもやっていなかったでしょう?」
ズキッ……。締め付けられるように、胸が痛む。
そうなのかもしれない。
私は、あの魔獣のことを、家族だなんて……。
ただの思い違いだったんだ。自分を高く評価していただけで、私には家族を思いやるどころか、家族として見てあげる心さえも無かった。
家族と思っているなんて嘘。
あの魔獣は、きっと今、傷ついているのだろう。
「来るよっ!」
師匠の緊迫した声が広場に響く。まだ被害は少ない。今からでもこの魔獣を止めなきゃ……!!
魔獣が突進してきて、私は結を抱えて高く飛んだ。そのまま浮遊魔法を操って、近くの家の屋根に降りる。
師匠も後からやってきて、滅多に見せない戦闘モードに切り替わっていた。
「渚、ショック受けてる時間は無いからね。結を安全な所に避難させるんだ」
「……」
それくらいわかっているだろう?とでも言いたげな目で、師匠はこちらを見やる。
そんなこと、私だってとっくのとうにわかってるのだ。でも、今はこの悲しい気持ちを、抑え切れそうにないから……。
「……私っ……最低だっ……!!」
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