コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜【感想募集中】
- 日時: 2015/04/29 11:22
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
どうも、駄文グダグダで有名なみにょです。
え?むしろ知る人なんていないくそ作者?
……自覚はしてます。
今回は、LINEでリア友と
友「小説リレーしよー。みにょからね」
み「おけ」
しばらく小説リレー
友「この小説、カキコに書けば?いけるかもよ」
私「いけるね」
っていうノリで書きました笑
リア友の文も混ざるんでなんか文の書き方ちがうとか思うかもしれません。
駄文だなと思ったほうが私の文です、はいww
それではどうぞ!
八月十一日
お客様
モンブラン博士様
桜音 琴香様
彼方様
かみゅかみゅ様
月影 ほたる様
ヨモツカミ様
しふぉん様
菜の花様
甘楽様
メルト様
沙良様
てるてる522様
はるた様
アヤノ様
参照2000ありがとうございます!!!
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- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜(魔法もの!) ( No.188 )
- 日時: 2015/04/09 22:29
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
その日は、姉ちゃんの調子が悪かった。
姉ちゃんは言った。
今日が終わりかな。
清々しいくらいの、立派な笑顔だった。これが最後の笑顔なのだと、僕もなんとなくわかった。
徐々に、姉ちゃんは眠そうな表情になっていった。心地よい眠気じゃないのだろう。必死に睡魔と闘う姉ちゃん。しかし限界が来たのか、姉ちゃんはあの絵本を片手に口を開いた。
「涼太、私ね、守って欲しい町があるの」
「守って、欲しい町……?」
姉ちゃんは町の話、つまり外の話をあまりしない。いい思い出が無いからだと、いつか話してくれていただけだった。
姉ちゃんはあの絵本のページを指差した。そこには見開きに町の絵が書かれていて、とても楽しそうな町だった。
「この町は、すぐそこにある」
「名前は?町の名前は何ていうの?」
「八木沢だよ。別名、未開の地」
「未開の地?なにそれ」
「他の人間が勝手にそう呼ぶの。文明は栄え、人々が行き交い、賑わっているのに」
「……その、八木沢には、姉ちゃんは行ったことあるの?」
「あるよ。私の故郷だから」
「じゃあ、守るってどういうこと?」
「それはこの絵本に書いてあるから。今の私じゃ、うまく話せない」
「……わかった」
八木沢。未開の地。姉ちゃんの故郷。
僕は頭の中にそれをメモし、咳き込む姉ちゃんの背中をさすった。
どうやら、もうそろそろみたいだ。
きっと、姉ちゃんが一番よくわかってる。
「涼太、よく聞いてね」
姉ちゃんの優しい声が。
「……」
姉ちゃんの優しい笑顔が。
「あたしはね、魔法を人殺しの道具なんかにしたくないんだよ。
魔法はきっと、人を幸せにできる。
あたしたちは、誰に何て言われようがそれを貫かなきゃいけないんだ」
姉ちゃんの、存在が。
「人を、幸せに……?」
僕の一番守りたいものなのに。
「そう。人を幸せにするんだよ、魔法は」
姉ちゃんはいってしまう。
「うん……」
なら僕は、姉ちゃんの故郷を守ろう。
「……だから、お願い。八木沢の人は、本当はいい人なんだよ。あのクソ町長に、操られてるだけなの……!だから、だから……!」
それが、僕の愛した彼女の願いならば。
「わかった。わかったよ、姉ちゃん」
この絵本の町を、守りたいと思うよ。
「涼太……」
でもね、姉ちゃん。
「ね?だから、泣かないで。僕はあの町を元に戻すから。だから、最期は笑ってほしいよ……姉ちゃん、笑ってよ……」
願わくば、僕は……
「……うん。涼太、ありがとう。あんたは絶対強くなるよ。だってこのあたしの……
唯一の弟子、なんだからね」
姉ちゃんと、ずっと一緒に居たかったです。
姉ちゃんはその場で息を引き取った。
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜(魔法もの!) ( No.189 )
- 日時: 2015/04/16 22:44
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
十一章 この兄妹、本当は仲良いんですよ。
それから、師匠は舞田の森を出て八木沢へ向かった。絵本に載っていた地図を頼りに歩けば、そんなに長い旅にはならなかったそうだ。
師匠の最終手段とは、その千歳って人の家に泊まるということだった。
「ただいま」
その日の夜。私は久々に誰もいない家に帰った。真っ暗だ。
やはり1人の家は寂しく、心細い。しかし私はこんな思いを毎日一茶に押し付けていた。きっと、一茶は寂しかったんだろうなぁ。
やっぱり、旅に出ることにして正解だ。強くなって、一茶みたいに、あんな別れ方をしないように。みんなを守れるように。
「……よし」
最後に勉強してから寝よう、うん。私らしく、いよう。
あれから5日がたった今日。
明後日の出発に向けての準備も終わり(と言っても荷物は少なく向こうの町で色々と調達するつもりなため、小さなバック一つだが)、私は師匠の家にある自室にて、暇を持て余していた。
なにやら最近、結と和が二人でコソコソしている。気になって話しかけると、「渚さんには秘密です」と逃げられてしまった。少しショックだ。
そんなくだらないことを考えていると、部屋の扉がノックされた。師匠はこの部屋にはあまり来ないから、同じく暇だと言っていた春飛だろう。
「春飛?」
「あぁ。入っていいか?」
「どーぞ」
来客だからと言っても、相手は気のしれた幼馴染。私がベッドに寝っ転がった体制のまま返事を返すと、カチャリと扉が開かれた。
まず、春飛は私の姿を見て、「相変わらずだなぁ」と呆れた。私も少し笑う。
「どうしたの?あんたが私の部屋に来るなんて珍しいね」
しかし春飛は黙ったまま扉を閉め、座った。何か様子がおかしい。
「……本当にどうした?なんかあったの?」
無言。私が一人で喋っているみたいで寂しいじゃないか。喋れよおい。
そんなイライラを感じ取ったのか何なのか、春飛はようやく顔を上げ、口を開いた。
「俺、和に何かしたかなぁ……」
「……は?」
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜(魔法もの!) ( No.190 )
- 日時: 2015/04/24 16:09
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
もうかなり昔の話。
春飛の誕生日の前日に、それは起きた。
「和、これ何だ?」
明後日から、大嫌いな任務が始まる。その下調べへとスパイとして出かけていた春飛は、帰宅してすぐ台所にいびつな形をしたケーキを見つけた。
誕生日を祝われることなんか無いため、明日が誕生日だとは、彼は忘れていたのだ。
「あ、それはっ……!」
和の頬が赤く染まる。一体どうしたのだろうかと、春飛は首を傾げた。
いびつな形。焦げた生地。バランスの悪いトッピング。
「……まぁいいや、なんかマズそうだし。疲れたからもう寝るわ。おやすみ」
翌日。自分の誕生日だと思い出した春飛が、昨晩のその出来事をとても後悔し、和は一週間ほど口を聞いてくれなかったという。
「つまり、和があんたのために作ってくれたケーキを、あんたは知らずにマズそうだなんて言ったのね」
「……ソウイウコトデス」
全く、この阿呆な幼馴染は女心がわかっていない。私は春飛と向かい合うように座り、腕を組んだ。
春飛はそういった昔の話から、「今回も無自覚で何かをしてしまったのではないか」と自己分析をしたらしかった。そこまでするなら女心を知っておけよ。
「……ほんっとに馬鹿だね、あんた」
「大会忘れて自動的に敗退した奴に言われたくな……いてててて!」
「何か言ったかな?春飛君?」
私は笑顔で春飛の頬をつねる。それにしても、こいつの肌は何でこんなにもスベスベなのだろうか。私よりスベスベだろ。
……むかつく。
「女心、勉強しなさい」
「おんなごころ……?」
女心。つまり、恋とか好きとか愛してるとか、そういったこと。なんだと思う。
キョトン、と、彼は私を見つめる。師匠はイケメン(悔しいが)だが、春飛は何というか、普通メン?中の上みたいな、爽やかというか……。
って、何考えてんだ、私は?
「……渚?どうかした?」
いつまでも反応を示さない私の顔を、春飛が覗き込む。幼馴染とは言え、この距離はちょっと近いような……。
あれ、なんだろ、顔が熱い。
「な、なんでもないっ」
とっさに顔を背けると、春飛ははぁ?と不満そうな声を出した。そりゃそうだろう。急に態度が変わってしまったのだから。
なんで、態度が変わったのか。
そんなの、私だって年頃の女の子。なんとなくわかってる。
これは多分、師匠が千歳って人に抱いた気持ちと、同じ気持ちだ。
「……変なの」
春飛はクスリと笑う。その仕草さえ、この気持ちに気づいてしまった私にとっては意識してしまうほど魅力的だ。
サラサラの黒髪も、同じ色の綺麗な瞳も、スベスベの肌も、私より少し低い声も、時折見せる笑顔も。
全部、私は好きになったんだ。やっと、気づいたんだ……ーーー
「あぁ、そういえば、涼太からの伝言。明日の昼、最後にみんなでご飯食べないかだって。多分全員来ると思うぜ」
どうせ涼太は作らねえんだろうけどなぁ、と、春飛は苦く笑って立ち上がる。もう行ってしまうのだろうか。なんだか寂しい。
……いやいや、寂しいってなんだよ。女々しいな私。恥ずかしっ。
「じゃあな、また明日」
バタリ。
春飛がいなくなったのを確認してから、私は置いてあったクッションをギュッと抱きしめた。
初恋が、始まりました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
亀更新すいません…
実は私の誕生日は4月22日なのですが、その誕生日に風邪を引いてしまい…(~_~;)
やらかしたわwwやっべぇwww
とか思いながらも、22日に更新する予定だったものを投稿させていただきました。何書いてたんだが覚えてないぜちくしょう。
というわけで、亀更新ですが見捨てないでください((←
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜(魔法もの!) ( No.191 )
- 日時: 2015/04/28 15:34
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
「旅の安全を願って、乾杯!」
「かんぱーい!」
カコンッと、なけなしの金を使って買ったジュースを継いだコップが鳴る。涼太用に一本だけの酒もあったから、この会が長引くことは決定事項となりつつあった。
うまそう!とか、これ誰が作った?とか、これは一人何個までだぞ!とか、私の肉返せ!とか……。
私たちは、師匠の家に集まり食事会をしていた。この五人で食事をすることも、明日から一年間無くなるんだと思うと、やはりどこか寂しい。
しかし、その前に問題がある。
「なあ和。お前、俺に何か隠し事でも……」
「結ちゃん、これも食べてね?私が作ったんだ!」
「うん!和お姉ちゃんの料理、大好き!」
「あはは……ありがとう」
春飛が、華麗にスルーされている……!
無視されてるのは知っていたが、ここまでとは思わなかった。いやぁびっくり。
それにしても、どうして和はこんなにも春飛を避けるのだろう。明日から一年間会えないのに、そんな態度じゃ後で後悔するのではないだろうか。
「あの、師匠」
ここは大人に聞くべきだ。いや周りに大人なんて師匠以外いないんたけれども。
私は隣に座っていた師匠をつつく。師匠は食べても食べても太らない体質なため、その細い体でばくばくと料理を口にかきこんでいた。何気に大食いな師匠の食いっぷりは、昔から変わらない。
師匠は私がつついたのに気づくと、ん?とこちらを見て箸を止めた。
……頬にご飯粒がついている。
「もう少しゆっくり食べたらどうです?ご飯粒ついてますし」
私は自分の右頬を指差し、呆れたようにため息をついた。すると師匠はあはは……と恥ずかしそうに笑う。
身長が低いのもあり、とても二十歳過ぎには見えないのが不思議だ。
「その……春飛、和に避けられてると思いませんか?」
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜【感想募集中】 ( No.192 )
- 日時: 2015/04/29 11:43
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
「その……春飛、和に避けられてると思いませんか?」
ざわつく部屋で、本人たちや結には聞こえないくらいの音量で話す。すると、師匠も合わせて声を小さくしてくれた。
「うーん……まあ、確かに最近、和と結がやけに仲良くなってるよね。二人でいつもコソコソしてる」
「やっぱりそう思いますか」
そんな風に話している間も、結と和は仲良く会話していた。恋バナだろうか、周りにハートが舞っているように見える。時折大きな笑い声ときゃーという女子らしい悲鳴を上げながら。
「お兄ちゃんはお姉ちゃんとやっぱり……」
「え、ちょっと結?今「お兄ちゃんは」って聞こえたんだけど!なに噂してんの怖い!」
「女の子の会話に入ってこないで!私は和お姉ちゃんとお話ししてるんだから!」
「……ハイ、スイマセンデシタ」
「こ、これは流石に……」
師匠が苦く笑う。子供の喧嘩をみる親みたいな目線だ。背は小さいけど(言ったらめちゃくちゃ怒られるから言わない)。
「明日出発なのに、このままっていうのも可哀想です。なんとかしといてくださいね師匠」
「そこ僕に投げやりなの!?」
まあ、明日には治るだろう。そう言って、今日は解散した。
明日になっても直らなかったら……
力づくか、放置かな?
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