コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜【感想募集中】
日時: 2015/04/29 11:22
名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)

どうも、駄文グダグダで有名なみにょです。
え?むしろ知る人なんていないくそ作者?
……自覚はしてます。
今回は、LINEでリア友と
友「小説リレーしよー。みにょからね」
み「おけ」
しばらく小説リレー
友「この小説、カキコに書けば?いけるかもよ」
私「いけるね」

っていうノリで書きました笑
リア友の文も混ざるんでなんか文の書き方ちがうとか思うかもしれません。
駄文だなと思ったほうが私の文です、はいww

それではどうぞ!
八月十一日

お客様
モンブラン博士様
桜音 琴香様
彼方様
かみゅかみゅ様
月影 ほたる様
ヨモツカミ様
しふぉん様
菜の花様
甘楽様
メルト様
沙良様
てるてる522様
はるた様
アヤノ様

参照2000ありがとうございます!!!

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Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜キャラ名募集中 ( No.168 )
日時: 2015/02/14 19:50
名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)

アヤノさん

コメントありがとうございます^ ^
いやいやいやいや、私なんてまだまだですよ…^_^;
美味しそうなタイトルですね〜笑
今バレンタインのチョコ作ってるんで、余計美味しそう……!
初投稿って緊張しますよね!今度見てみます(^^)
ありがとうございました!

Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜キャラ名募集中 ( No.169 )
日時: 2015/02/26 18:33
名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)

九章 旅立つ者と残るもの

「君の名前、渚ってどうかな?」
「渚……?」
「うん。苗字は宮野にしよう」
「宮野……渚……」
「そう!嫌かい?」
「……ううん。それがいい。私、宮野渚がいい」
「じゃあ決まりだね!改めてよろしく、渚」
「うんっ!よろしく、涼太!」


「春飛もやっぱりおかしいと思うよね!?殺してもなんもないなんて!」
「うん。たった一つの命の大切さ、わかっていないよ」
「だよね!僕、味方が師匠しかいないから安心した!」
「師匠って、誰?」
「僕の師匠!坂木涼太!」
「……坂木……涼太……」
「ん?どうかしたの?」
「……命の大切さなんて、俺が一番わかっていないじゃんか」
「え?」
「な、なんでもない!今日はもう帰るね……ばいばい」


「お姉ちゃん、なんで僕っていうの?」
「えっ?そういえばなんでだろう」
「私っていったほうが、お姉ちゃん可愛いよ!」
「そ、そう……かな?」
「うん!だからこれからは私って言って!絶対だよ!」
「……うん、わかったよ」
「ふふ、お姉ちゃん大好き!」
「僕も……ううん。私も、結大好き!」


「和、さん付けとか敬語とかいらないよ?」
「えっ、でも……」
「なんか違和感あるしさ?渚って呼んでよ!」
「うぅ……無理ですよ……私、散々酷いことしてきましたし……」
「えー……」
「ごめんなさい……」
「あ、謝らなくていいよ!いつか呼んでくれれば、それでいいから」
「は、はいっ!いつか、呼べるようになったら……!」


懐かしい、懐かしい思い出。
みんなとの日常とか、出会いとか、そういうものがたくさん詰まってる。
ここには、たくさん……。
「し、しょ……はる、ひ……な、ごみ……ゆい……」
行かなきゃ。みんなのところに行かなきゃ。
でも、私、全く力になれなかった……。あんなに取り乱して、迷惑かけた。
春飛にはもう、人を傷つけてほしくないのに、あんな、殺し屋のことを思い出させるようことをさせた。
師匠には怪我をさせた。結には心配かけた。和は不安にさせた。

もう、嫌だなぁ。
誰にも傷ついてほしくない。傷つけてほしくない。
……私も、もう疲れたよ。
こんなにがんばっても、意味なんて……。

「渚」

誰かが呼んでる。何人かに、呼ばれてる。

「渚、ごめんね」

なんで……?なんで謝るの?

「僕も春飛も、君に頼りすぎたよね」

やめてよ。そんなことで、謝らないで。

「渚……俺も、疲れた」
「春飛……」
「起きてよ。早く起きてよ、渚」
「春飛、もうお前は寝なさい。渚が目を覚ましたら知らせるから」
「嫌だ。ここにいる……」
「……わかった」

あぁ、起きなきゃ。
なんで?なんで、起きなきゃ……?




理由は一つ。
みんなが、待ってくれているから。
それだけで十分だ。

Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜キャラ名募集中 ( No.170 )
日時: 2015/02/17 21:38
名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)

少しずつ、意識が戻っていく。
夢を見ていたのだ。みんなの、思い出をたくさん見ていく夢を。
そこに親はいなかった。けれど、どこかあたたかい夢だった。
「渚、大丈夫かい?」
青い目が、ほんの少し細められる。師匠だ。隣にはホッと胸を撫で下ろす春飛がいる。あたりを見回すと、そこは見覚えのある師匠の部屋だった。
そうか。私はあの時師匠の言葉をきいて、意識を失って……。
「あいつは……?」
私は横になったまま問う。あいつとは、襲ってきた男のことだ。私があの場で倒れてしまったのだから、男も驚いただろうに。
師匠はすぐに逃げちゃったよ、と苦笑した。春飛も酷いことしちゃったかなぁと頬をかく。
「そう、なんだ……」
あぁ、迷惑をかけたなぁ。まず思ったのはそれだった。今回のことはすぐに町に広まるだろう。そうなれば、私たちの立場はさらに悪くなる。
「なにか飲み物持ってくるよ。春飛、渚のこと見ててね」
「あぁ、わかった」
私がぼーっとしていると、師匠は立ち上がってそう言った。春飛はおとなしく頷く。
「ねえ、私、どれくらい寝てた?」
私が上半身のみを起こすと、春飛は無理するなと背中に手を添えてくれた。こういう時だけ優しい奴だ。
「寝てたのは一日くらいかな。今は二日目の朝8時」
春飛が枕元の時計を指差す。カチ、カチ、と規則正しい音をたて、その時計は時を刻んでいく。
戻ることはできない。今年の、今月の、今日の、この時間のこの一瞬は、もう二度と過ごせないのだ。
……何かを忘れている。何か、大切なものを。

ーーくぅんーー

「あ……」

忘れちゃいけなかった。一瞬でも忘れてはいけない、大切な家族が……!

それを思い出すと同時に呑気な声で部屋へ入ってきた師匠に、私は焦りをあらわにした声で聞いた。

「一茶は……!一茶はどこっ!?」

Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜キャラ名募集中 ( No.171 )
日時: 2015/02/21 13:39
名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)

「一茶はどこっ!?」
私がそう叫ぶと、師匠は目を丸くしてから少しうつむいた。春飛も目を伏せ、唇を噛んでいる。
そんな反応しないでよ、怖くなるでしょ。
なんて、意地悪に言ってやろうと思ったが、その時生憎私には冷静さがなくなっていたらしい。お願いだ、生きていてくれと、そのことで頭がいっぱいだった。
「一茶は……」
師匠がゆっくりとその口を開いた。水の入ったコップをサイドテーブルに置き、春飛の隣に立つ。相変わらずうつむいたままで、表情は読み取れない。

怖い。その口から放たれる言葉の先が見えなくて、怖い。

お願いだから大丈夫だと、平気だと、生きていると言ってよ。

「答えてよ、ししょ……」
「一茶は、死んだよ」

私の言葉を遮ったのは、師匠でなく春飛だった。椅子に座ったまま、私の目をまっすぐ見て、その事実を告げる。

一茶が、死んだ……?

なぜ?なぜ殺されなければならなかった?一茶は悪いことをした?いや、悪いのは私だ。私が一茶を家族として、もっと優しくできていたら、あんなことには……。
溢れるのは後悔の気持ち。消えていく希望と、徐々に姿を現す絶望。
どれもこれも、自分のものじゃないみたいに止まらなかった。心に大きな穴が空いたみたいな、そんな感覚。

しかし全て自分の感情なのだから、もう私は咽び泣くことしかできなかった。

「なんで……?なんで死ななきゃ、いけないの……?」
大粒の涙が頬を伝う。それらは次々とベッドにシミを作っていき、夏の雨を連想させた。
あの男や、町長に対する怒り。
自分に対する情けなさ。
一茶に対する悲しみ。
みんなに対する申し訳なさ。
様々な気持ちが涙となって溢れ、止まらない。怒ることも、悲しむことも、謝ることもできず、私はただただ泣き続けた。

こんな結果を、誰が望んだだろうか。

こんな気持ちを、誰がわかってくれるだろうか。

こんな悲劇を、誰が許してくれるだろうか。

「死ななきゃいけないわけなかったんだよ」
春飛が言ったその言葉が、私の心に突き刺さる。止まらない涙は視界をゆがませ、心の中をぐちゃぐちゃにかき混ぜた。
「じゃあ、なんで、死んだの……?」

理由がほしい。一茶の死と同じくらいの価値の、理由がなければ納得できない。

しかし春飛はその黒い瞳いっぱいに涙を浮かべてこう返した。

「生物の死。その全てに、同等の価値な理由があるわけじゃないんだよ」

あぁ、そっか……。
私は、どこかで間違えてしまったんだ。
死にも生にも、理由なんていらない。
私が生きる理由も、一茶が死ぬ理由も、こんなに苦しむ理由も。
無いのだ。元から。探しても無駄だったんだ。

「……ねえ、涼太」

正しく生きたいなんて、そんか贅沢言わないよ。

でも、自分らしく生きれるようになりたい。

宮野渚でいられるように、これからも、ずっと。

「なんだい、渚」

師匠の声も涙声だった。私は、そんな師匠に、こんな気持ちを打ち明けた。



「旅に出たい。私のことを誰も知らないような、どこか遠くへ。どこでもいいから、一度、やり直したいの」



理由を探す物語ではない。
それはきっと、幸せを見つける物語。

Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜(魔法もの!) ( No.172 )
日時: 2015/02/22 17:50
名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)

私は今まで、一度も町の外に出たことが無い。
近くの公園で拾われて、弟子入りして、こうして育ってきて。その人生の中で、町の外に出たことも、興味を持ったこともなかったのだ。
今まで、春飛や結、私を嫌う人も含め、沢山の人に出会ってきた。しかしそれは町の中でのこと。町の外にどんな人がいるのか。どんな町があるのか。どんな世界が広がっているのかを、私は今初めて知りたいと感じたのである。

「た、旅に出るぅ!?」
翌日。そんな素っ頓狂な声をあげたのは、師匠の家に呼ばれて来た和と結。もちろん原因は師匠の旅に出るという話だが、その大きな声に、私も師匠も春飛も耳を塞いだ。
「二人とも落ち着いて……」
ね?と、師匠は二人をなだめる。私と春飛は後ろでそれを見守り、師匠がますますお父さんらしくなっていることに呆れた。
「なんで!?町は!?八木沢を元に戻すのは!?どうなるんですか!!」
和はそんな師匠に詰め寄り怒鳴る。和が春飛以外の人にこんなに怒鳴るのは初めてだろう。そしてそれは、町を思っていてくれたという証拠でもある。
私は不謹慎だと思いながらも嬉しくもあった。
「だぁーもう!一回落ち着けよ和!」
興奮する和を見て、春飛が師匠と和を離して間に入る。和は春飛を睨みつけるが、春飛はそんな妹など気にせず話し始めた。
「もちろん、来年の冬……つまり、大会前には帰ってくるよ。強くなって戻ってくるから、それまで待っててくれないか?」
「……」
旅に出るのは私と師匠と春飛のみ。和と結は魔法が使えないため危ないし、八木沢に残る人も必要だという考えだった。
「でも、あの森をどうやって抜けるの……?魔獣さん、いっぱいいて危ないよ?」
黙ったままうつむいてしまった和の陰から、結が顔を出す。
そう、この八木沢の周りはぐるりと森が広がっており、外の様子はよく見えない。外の話を聞いたこともないが、町を囲む森が魔獣が多くて危険だということは昔から言われてきていた。
「それは……ど、どうにかする?」
「どうにかって何よ!魔獣に襲われたら、お兄ちゃんなんか吹っ飛んじゃうもん!」
「はぁ!?魔法使えない奴が何言ってんだよばーか!」
「あーもう!!和も春飛も、ここで兄弟喧嘩始めないでよ!!」
そう叫んだ私の視界の端に、ため息をつく師匠が見えた。


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