コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜【感想募集中】
- 日時: 2015/04/29 11:22
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
どうも、駄文グダグダで有名なみにょです。
え?むしろ知る人なんていないくそ作者?
……自覚はしてます。
今回は、LINEでリア友と
友「小説リレーしよー。みにょからね」
み「おけ」
しばらく小説リレー
友「この小説、カキコに書けば?いけるかもよ」
私「いけるね」
っていうノリで書きました笑
リア友の文も混ざるんでなんか文の書き方ちがうとか思うかもしれません。
駄文だなと思ったほうが私の文です、はいww
それではどうぞ!
八月十一日
お客様
モンブラン博士様
桜音 琴香様
彼方様
かみゅかみゅ様
月影 ほたる様
ヨモツカミ様
しふぉん様
菜の花様
甘楽様
メルト様
沙良様
てるてる522様
はるた様
アヤノ様
参照2000ありがとうございます!!!
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- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.153 )
- 日時: 2015/01/15 17:47
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
「……私っ……最低だっ……!!」
溢れ出した感情が、心を揺らす。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。私のせいだ。私がもっと、ちゃんと家族として接してあげていれば……。
「おわっ?!なんであいつが暴れてんの?!」
突然、下からそんな声が聞こえてきた。春飛と和だ。
「春飛、和を安全な所へ。結も、下へ降りるよ」
黙ったままの私に代わり、師匠が指示を出す。普段は仕切ることなんでしない師匠がこんなことをするのはとても珍しい。
それも多分、私のせいなんだろうけれど。
「師匠さん、私、お姉ちゃんと一緒にいる」
春飛が和を路地裏へ連れて行き、師匠が結の手を引っ張った時。結はそんなことを言って、その手を振り払った。
「え……だ、ダメだよ結!魔法も使えないのに……!」
私は結の肩を揺らす。しかし結は決意を固めた表情で、その瞳には確かな意思が宿っていた。結のこんな目は見たことがない。
すると結は、すっと息を吸って私のても振り払った。そのまま、カタカタッと屋根の瓦を鳴らし、数歩後ろに下がる。
「私、自分のやれること見つけたの!」
やれること……?
私も師匠も、結の言葉に首を傾げた。
実際、結は魔法も使えなければ特殊な能力もない。運動神経だってずば抜けているわけでなくごく普通だし、戦いの場では正直言ってできることはなかった。
その結に、やれることなんてあるのだろうか。
「……私ね、やれることずっと探してた」
結が話し始めると同時に、春飛が浮遊魔法で上へ登ってくる。しかし空気の感じを読み取ったのか、何も言わない。
「師匠さんとお姉ちゃんと会った時も、大会に遅れちゃった時も。多分私迷惑だった。邪魔だった。やれることも無かった」
結の小さな肩が震える。春飛はそんなこと無い!と言いかけるが、師匠が無言でそれを止めさせた。
「だからね、私、お姉ちゃんたちの力になりたいの。役に立ちたい。応援だけじゃなくて、もっと、一緒に戦いたい。みんなと一緒に、この町を元に戻してあげたいの!」
いつか見た夕焼け空のような、橙色の結の大きな瞳。涙を溜めたそれに、小さな勇気と決意が詰め込まれているようで、思わず息を飲む。
「でも、それには力が必要だってことはちゃんとわかってる」
ゴシゴシと乱暴に涙を拭うと、結はその詰め込んだ決意を口にした。
「私の力はね。
魔獣さんの言葉がわかることなの」
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.154 )
- 日時: 2015/02/14 15:30
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
八章 全力と本気と努力
「魔獣の……言葉……?」
師匠が結の言葉を繰り返す。最初の方こそ私も春飛も師匠も「?」だらけだったが、しばらくしてからようやく頭の中の整理が追いついてきた。
「ま、魔獣の言葉ってどういうことだよ!?」
一番に整理が完了したらしい春飛は、浮かべた「?」を「!?」にして聞き直した。徐々に私も師匠も理解していき、結に視線を向ける。
まず、魔獣は人の言葉を喋らない。犬や猫と同じように、鳴き声を発するのみだ。だからもちろん、魔獣の言葉がわかるなんて人はいなかった。
過去に多くの魔獣や魔法に関する本を読んできたが、そんな人間はたったの一人もいなかったのである。
「魔獣さんの言葉はね、鳴き声の後に聞こえるの」
結が冷静な口調で話し出す。春になりつつある町の風が、私たち四人の髪をなびかせた。屋根の上だから、下よりも風が強い。
「魔獣さんが鳴いた後、頭の中に声が聞こえるんだ」
結は両の手を広げ、見つめた。自分の力を確かめるように、一言一言を優しくゆっくりと紡いでいく。そんなところが、この子の長所なのだろう。
自分にできることを必死に探す。しかし焦らず、ゆっくり、冷静な目で周りを見て。
だから自分にできることを見つけたときも、こんなに冷静でいられるのだ。
「最初はそれが何なのかわからなかったけど、最近はわかってきた」
ギュッと力強く、結は拳を作る。明らかな、結の成長だった。
「……それが魔獣さんの言葉で、声で、願いだってこと。お姉ちゃんたちの力になれるかもしれないってこともね!」
まるで、向日葵が一気に咲いたように。
心の底から、喜びを噛み締めているように。
そんな笑顔を、結は見せた。私たちもつられて口角が上がる。
「お兄ちゃん!みなさん!魔獣が家に向かって走ってきます!」
突然、下から和の声が聞こえた。広場の方へ視線をやると、あの魔獣がこちらへ勢い良く突進してくるのが見えた。
「和、隠れてろって言っただろ!」
春飛が声を張り上げる。すると和は珍しくムッと頬を膨らませて言った。
「私にも協力させてよ!一人だけ蚊帳の外は嫌だ!」
それを聞いて、春飛はカチンときたらしい。袖をまくって下へ降りようとするが、呆れた師匠が襟をつかんで止める。
なんだか兄妹らしい部分が見られて、私はみんなの成長や進歩に思わず笑みをこぼした。
そうか、戦っているのは、私だけじゃないんだねーーー
結も、春飛も、和も、師匠も。
みんなこの町を元に戻そうと、一生懸命なんだ。
私が周りを見ていなかっただけで、ちゃんと……
「目ぇ覚めたかよ」
風が吹く中、春飛が聞いてくる。みんな、どこか満足そうに笑っていた。
「うん。覚めた!」
さあ、反撃開始だーーーーーーーー!
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.155 )
- 日時: 2015/01/18 18:14
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
何事にも全力で。
本気でやればきっとできる。
努力は裏切らない。
そんな言葉を、信じたことはあっただろうか。
いや、多分ないだろう。
全てに全力を捧げればいつかは疲れ果てる。
本気でやってもできない事なんて、いくらでも知ってる。
努力しても出来ないことが、目の前にたくさんある。
そんな環境で信じろという方が無理な話。私は生まれてずっと、そんな風に思ってきた。
しかし、こうは思うのだ。
本気も全力も努力も、しなくて言い訳ではない。
ただ、それらをする時を理解していれば、十分である、と。
まあもちろんこんな言葉は、長年ともに暮らすはめになってしまったSさんの受け売りなわけだけれども。ついでに言えばこの言葉を言われた時がどんな時だったかも忘れてしまったが。
「二人とも、何が何でもあいつ止めるよ!」
「おう!」
「はい!」
師匠の声に、私と春飛は気合いを入れて返す。結には屋根の上で待機するように指示し、私たち三人は屋根から飛び降りた。
ドドドドド……と大きな足音をたてて、魔獣が迫ってくる。しかしもう、迷いや恐怖は無い。
一人じゃないから、戦っているのは、私だけじゃなかったから……!!
「わ、私も戦います!」
和が春飛の隣に並ぶ。春飛はそれを見て和の頭をはたいた。
「和は隠れてろよ!前みたいな仕事じゃないんだぞ!?」
「わかってる!幻覚魔法は使えないけど、守備魔法なら基礎はできるもん!それに浮遊魔法だって自分を浮かせることは出来ないけど、これなら……!」
和が細い両手を前に出し、魔獣の足元に向ける。あの構え方は、師匠の家の中で戦った時に見たのと同じだ。
「砂嵐!」
紫の粒が魔獣の足元へ向かっていく。粒はゆっくりと舞い、魔獣がフラつきはじめた。
「今の技は、一時的に相手の体の自由を奪う毒の粉です。今魔獣は体が麻痺して動けません」
これしか使えないんですが、お役に立てれば……と、和が最後に付け足す。どうやら春飛を大会で苦しめた技はこれらしい。
春飛は嫌な思い出を思い出したのか、眉を寄せて舌を出した。
「俺この技嫌い」
「そんなこと言われてもこれしか使えないの!」
兄弟喧嘩が勃発し、結が屋根の上から喧嘩だめー!と叫ぶ。本人たち二人は睨み合ってからふんっと顔をそらした。
まったくこいつらは……と師匠は呆れている。なぜかすっかりお父さんの顔だ。
「グルルルル……」
魔獣が動けない体に戸惑いながら鳴く。体力も奪われているようで、苦しそうだ。
「結、なんて言ってるかわかる!?」
私は上を見上げて声を張り上げる。結は少し身を乗り出して、目を閉じた。集中しているのだろうか。
数秒して、結は目を開けた。そして同じように声を張り上げる。
「名前……!なんで名前をつけてくれないんだって!そう言ってるよ!」
ーーーーー名前……
そんなもので、魔獣は暴れるのを止めてくれるとは思わない。でも、何か変わるかもしれないことは確かだろう。
私は頭をフル回転させて魔獣の名前を考えた。ちゃんと家族として、名前を……。
茶色い毛。まるでお茶みたいな、優しい色。たった一匹の、私の家族の色……。
「……一茶!!大切な、家族の名前!」
魔獣の動きが、少しずつ消えていった。
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.156 )
- 日時: 2015/01/22 17:50
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
テスト期間なんで、二月前半まではこれません!
更新もできないので、テスト終わったらめちゃくちゃに更新したいです…←
すいません!
- Re: FeliceStoria〜幸せを見つける物語〜 ( No.157 )
- 日時: 2015/01/29 16:25
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
今なのかと、心の何処かが問う。
努力するべきなのは、今。違うだろうか?
私は答えた。
わかんないよ。わかったら、苦労してないよ。
すると、心の何処かが静かに返した。
わかってるでしょう。わかってるから、こんなに苦労してるんでしょう。
早く一茶を助けてあげてよ。大切な家族を、早く。
気がついたら、体が動いていた。努力、全力、本気。
「一茶っ……!!」
一茶の鼻先を撫でる。大きな一茶の瞳は嬉しそうに細められ、私もほくそ笑む。
「一茶、ごめんね、これからは家族だよ。ごめんね……」
春の風が心地よい。聞こえるのは風の音と揺れる木々、疲れたなぁとため息をつく師匠たちの声だけだ。
まるで誰もいないみたいな、優しい空間。私はずっとここにいたいとさえ思った。
「くぅん」
珍しく一茶が鳴く。すかさず結が通訳を始めた。
「怪我してないかーだって」
「してないよ。ごめんね……」
こんなにも優しい家族がいたなんて、私は今まで全く知らなかったのだ。ずっと損をしていた。
溢れるのは謝罪ばかりで、こういう時何を言えばいいのかさっぱりだった。
そんな私を見て、みんなは笑っていた。みんなにも色々巻き込んでしまったことを謝らなければいけない。今回は全て私が悪かったのだ。
「あの、みんな……」
今日はごめんね。
そう言いかけた。別に迷いもなかったし、恥ずかしさもなかった。
しかしその言葉は、紡がれることなく遮られた。
ーーーーーーーーーーパァン
「……いっ……さ……?」
響いた銃声とともに、一茶の大きな体が倒れた。
来ないとかいいながらも集中できなくて更新した作者です((
でも今日から本格的にやるんで、ほんとのほんとにこれません!
ではまたこんど!
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