二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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天駆ける十二星座ポケモン 完結!読者の皆さん、ありがとう!
日時: 2011/07/03 16:26
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: lD2cco6.)

※この小説は、おはようからおやすみまで貴方を見守る株式会社パーセンターがお送りします。

皆さんこんにちは!パーセンターです。
今回はポケモンのオリジナルストーリーに挑戦してみようと思いまして、これを書く事にしました。
見てくだされば光栄です。

完結しました! ありがとうございました!

※注意!
・第一作以上のノープランを誇ります。更新は超不定期となりますのでご注意を。
・荒らしやチェンメなどは当然禁止。そんな事をしている暇があるなら勉強せえ、勉強。
・オリ技とか出てきます。説明が欲しければフリーダイヤr(ry)ではなく、作者に言って下さい。

それではどうぞご覧あれ…
>>2 Prologue >>4 登場人物 >>15 訳の分からないポケモンへの対処法
>>46 秀夜の仲間たち >>317 レジスタンスの主要メンバー
第一章「始まり」
>>5 >>12 >>20 >>24 >>30 >>33
第二章「サソリ座攻略編」
>>40 >>44 >>45 >>49 >>53 >>55 >>59 >>63
第三章「天秤座攻略編」
>>68 >>72 >>79 >>86 >>91 >>96 >>99
第四章「乙女座攻略編」
>>108 >>117 >>125 >>132 >>135 >>142 >>148
第五章「獅子座攻略編」
>>157 >>164 >>167 >>171 >>175 >>178 >>183 >>188 >>192
第六章「カニ座攻略編」
>>196 >>203 >>207 >>210 >>215 >>222 >>228
第七章「双子座攻略編」
>>232 >>237 >>242 >>245 >>248 >>251 >>254 >>255
第八章「牡牛座攻略編」
>>260 >>261 >>264 >>267 >>268 >>270 >>272 >>273 >>276
第九章「牡羊座攻略編」
>>281 >>284 >>288 >>291 >>292 >>293
第十章「魚座攻略編」
>>296 >>299 >>301 >>302 >>305 >>306
第十一章「水瓶座攻略編」
>>309 >>314 >>315 >>316 >>321 >>322 >>327 >>329 >>337 >>338
第十二章「山羊座攻略編」
>>339 >>340 >>341 >>342 >>343 >>345 >>346 >>349 >>350
第十三章「射手座攻略編」
>>351 >>352 >>353
第十四章「最終決戦! B・S団 前編」
>>354 >>355 >>356 >>357 >>359 >>360 >>361
最終章「最終決戦! B・S団 後編」
>>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>373 >>376

>>377 Epilogue「三ヵ月後」 あとがき >>378


B・S団紹介 >>223 >>287

淡幸さん作「テンビラル」>>106
 同じく 「ヴァルニカ」>>153

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Re: 天駆ける十二星座ポケモン ( No.349 )
日時: 2011/06/03 21:25
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: V/GuWnD/)
参照: もう六月ですね。夏の小説大会までもうすぐです

あらすじ
エクアドルに着いた秀夜たち。
山羊座のカプリルドとご対面だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
最初に動いたのはカプリルド。
ちょうどあごにある氷の刃で相手を斬れる角度に首を曲げ、刃で斬りかかる。
今まで四速歩行の十二星座ポケモンはタウロスス、アリエイズがいた。
そいつらはパワータイプだったが、このカプリルドはスピードタイプだろう。
「来るぞユニサス。メガホーンで迎え撃て!」
ユニサスはいななき、こちらも角を構えて走り出す。
しかし、激突する直前でカプリルドは横へ逸れた。
このため、基本正面しか狙えないメガホーンは外れ、横へのリーチも長い氷の刃がユニサスに命中した。
効果は今一つではあるが、威力は比較的高そうだ。
「ちっ、動きが身軽だな…。ユニサス、アイアンヘッド!」
ユニサスは硬い頭(こいつの場合角)を向けて、カプリルドを狙う。
対して、カプリルドはそれを避けるためにジャンプする。
「チャンス! 雷だ!」
上空にいるカプリルドに向けて、ユニサスは角から強烈な電撃を放つ。
カプリルドは空中にいるので、自由に動けず、電撃が命中した。
ユニサスは特攻は低いが、技の威力は高いので、そこそこのダメージはあるだろう。
カプリルドは落下するが、何とか着地する。
「追撃だ! アイアンヘッド!」
ユニサスは、カプリルドに向かって硬い角を向けて突進する。
まだ着地の体勢が整っていないカプリルド。
しかし、素早く氷の礫を発動し、ユニサスにぶつける。
大したダメージは無いが、牽制には十分だった。この間に、カプリルドは体勢を立て直す。
「アイアンヘッド!」
再びユニサスは角を構えて突進する。
カプリルドもあごの刃を構えて向かう。
しかし、また先ほどと同じように、直前でカプリルドは横に逸れ、角をかわして刃でユニサスを斬る。
ユニサスが少しぐらついた。前足に攻撃を受けたのだ。
「ちっ…ユニサス、作戦変更だ! 雷だ!」
今のユニサスに接近戦は苦しいと判断し、秀夜は遠距離攻撃の雷を指示する。
ユニサスは角から強烈な電撃を放つ。
対して、今度はカプリルドは胴体の氷の刃を、飛び道具として一斉に発射する。
八本の大きな氷柱のうち、四本が電撃相打ち。残り四本は、そのままユニサスに直撃した。
「ユニサス! くっそ、どうすれば…」
秀夜が考える間にも、カプリルドは既に駆け出している。
あごの氷の刃を構え、ユニサスに迫る。
対し、ユニサスはまだ動けそうに無い。
カプリルドは急接近、飛び上がった。
上空から、ユニサスを斬る。

その刹那、ユニサスのいななきと共に、カプリルドが吹き飛ばされた。

「何だ…?」
秀夜にも何が起こったか分からなかった。
見れば、ユニサスは謎の銀色のオーラを身にまとって、神々しく立っている。
秀夜は直感的にポケモン図鑑を取り出す。ポケモン図鑑は自分のポケモンの技を調べられるのだ。
見れば、そこには秀夜の見たことの無い技の名が。
「ジオ…インパクト…?」

続く

Re: 天駆ける十二星座ポケモン ( No.350 )
日時: 2011/06/03 22:10
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: cebg9jtM)
参照: もう六月ですね。夏の小説大会までもうすぐです

あらすじ
謎の銀色のオーラを発生させたユニサス。
ポケモン図鑑を見れば、そこにあったのは「ジオインパクト」という謎の技だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ジオ…インパクト…?」
秀夜はこんな技の名前など聞いたことが無い。
だが、強力な技である事は何となく想像できる。
そして、今のままで戦っていたのではどの道ユニサスは敗れる。
一か八か、この技に賭けるしかない。

「ユニサス、ジオインパクト!」

銀色のオーラをまとったまま、ユニサスはいななき、駆け出す。
もの凄い速度でカプリルドに近づき、銀色のオーラで強化された突進でカプリルドに激突した。
カプリルドは再び吹っ飛ばされる。
「かっけえ…!」
秀夜は思わずこの技に見とれていた。この技、高威力な上にかなりかっこいい。
カプリルドはまだ立ち上がる。
今度はあごと胴体、尻尾の、計十二本の氷の刃を発射した。
「ユニサス、雷だ! すまないが消せなかった分は耐えてくれ!」
ユニサスは角から強烈な電撃を放つ。
氷の刃は六つ消え、残った六つはユニサスを襲った。
それでも、ユニサスは耐えた。
「よおし、よくやった!」
秀夜が叫ぶ。
ついにカプリルドも動き出した。大きく跳ね、尻尾の氷の塊を巨大化させ、上空からユニサスを押しつぶさんと迫る。
「来るぞユニサス! こっちも全力で迎え撃て! 最大パワーでジオインパクトだ!」
ユニサスは再び銀色のオーラで全身を覆い、カプリルドに向かって突撃。
お互いが敵目掛けて突撃、必殺の大技が激突。
ズガァァァァァン!! ともの凄い爆発が巻き起こる。
「うおおおおっ!」
秀夜は爆風に負けまいと耐える。後ろで六人も爆風を耐えているのが見える。
煙が消えると、立っている一体のポケモンと、倒れた一体のポケモンがいた。
立っていたのは、金色の立派な角を額に生やした、純白の角馬ポケモンだった。
ユニサスの、勝ちだ。
「よおおおおし!」
秀夜は大きく叫んだ。
「柊君、あのジオインパクト、もの凄い威力だったわね!」
白那が秀夜に呼びかける。
「本当ですよ! あの技、何だったんですか?」
珍しく綾も興奮してる様子だ。
老人の呪文により、カプリルドは水色の珠となった。それが秀夜に手渡される。
「最後の射手座ポケモン、サジタリアはメキシコに眠っている。最後の一つ、頑張るのじゃ」
老人からも応援された。
「そういえば、メキシコは中立区域だったはずよ」
ふと白那が言った。
これは嬉しい。B・S団との戦闘が避けられるのは結構大きい。
「よーし、最後は射手座のサジタリアだ! 頑張っていこうぜ!」


キセノンを乗せた救命カプセルは、飛行途中で例のボードとなった。
「ふう、まさかアタシがこれに乗ることになるとはねー」
独り言を呟き、ふと思い出したように嫌そうな顔をし、腕時計型リミッターを取り出す。
「はあーい、こちらキセノン。アジト破壊されました☆ じゃあ切るね」
『待て待て待て待て待て! 待て! 詳しく説明しろキセノン!』
珍しい反応を見せる連絡相手は、ヤルタだ。
「やだ♪ じゃーね」
『おい、待てと—』
キセノンは通話を切った。
そして、
「…さーて、メカニックはあのミサイル、何個作り上げたかしら?」
彼女の本性である、邪悪な黒い笑みを浮かべた。

第十二章 完
第十三章に続く

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第十二章終了 ( No.351 )
日時: 2011/06/05 22:35
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: cebg9jtM)

 第十三章

エクアドルで、秀夜たちは白那と別れた。
白那はアルゼンチンに戻り、秀夜たちはメキシコに向かう。
「さ、とっとと出発しようぜ」
秀夜が言って、六人はボードに乗る。
空に飛び上がり、メキシコ目指して飛び立つ。


メキシコに着いたのは夕方だった。
やはり、中立区域では『普通』の人間の面影を見ることが出来る。
ポケモンセンターも見つけ、今日の夜は安心して過ごせる。
「そうだ、先に石碑を見つけておこうぜ」
そう言ったのは京だった。京は早くもフライゴンを呼び出している。
「そうだな。頼む」
秀夜も賛成。京の指示で、フライゴンは飛んでいった。
しばらくすると、何か見つけた様子でフライゴンが戻ってくる。
秀夜たちが行くと、そこには大きな屋敷があった。
大きなホテルらしいが、金は無いのでポケセン安定だ。
そして、ホテルの裏には例の石碑が。
「こんな普通の所にあって大丈夫なんでしょうか…?」
綾が呟く。とりあえず石碑は見つけたので、秀夜たちはポケモンセンターに戻った。
皆疲れていたのもあり、部屋に入るなり皆がベッドに横になった。
そのしばらく後には、六人とも眠りについてしまった。


朝が来た。
朝食を済ませ、六人は昨日の巨大ホテルの裏へ。
石碑についたスイッチを押すと、石碑は、最後の石碑は開き、階段が現れる。
「さあ、これで最後だ! 皆、気を引き締めていくぞ!」
秀夜が皆の気持ちを盛り上げ、六人は中へ入る。
最後の石碑は金色に輝く。
秀夜たちは見慣れた景色を、ただ奥の大広間目指して進む。
ついに最後の大広間へ着いた。金色の結晶、それに老人がいる。
「さて…最後の十二星座ポケモン、射手座のサジタリア様を、蘇らせんと望むか?」
「もちろんです」
うむ、と老人は頷き、結晶に呪文をかける。
金色の結晶が動き出す。
結晶を内部から突き刺す音がする。だんだんと結晶にひびが入り、ついに結晶が裂ける。
中から出てくる射手座ポケモン、サジタリア。
見た目は天使のような姿で、背中には白い翼、頭の上には天使の輪がある。
目は赤く、まん丸で、頭には簡素な兜を被っている。
もちろん、手には弓矢を装備。
(これは…何タイプだ…? とりあえず、臨機応変に対応できるこいつを!)
「よっしゃ、出て来いよランクルス!」
秀夜はランクルスを出した。何だかんだ言って、ランクルスが一番どんな相手でも対応できる。
「最後の十二星座ポケモン戦! 絶対勝つぞ! 頼むぜ、ランクルス!」
ランクルスは両手を振り上げる。気合バッチリだ。
射手座ポケモン、サジタリア戦が始まった。

続く

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第十三章開始 ( No.352 )
日時: 2011/06/06 22:41
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: cebg9jtM)
参照: 細かく切った葱に鰹節と醤油をかけて食べたときの美味しさは天下一品

あらすじ
射手座のサジタリアとご対面した秀夜たち。
最後の十二星座攻略戦が始まる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まずはサジタリアが動く。
素早く矢をセットし、弓を引き絞って矢を放つ。
「これくらいはなんとも無いぜ! 受け止めろ!」
ランクルスは片手で矢を止める。
ランクルスは特攻が高いが、意外と力もあり、特に手の力は岩をも握り潰せるほど強いのだ。
「シャドーボール!」
受け止めた矢を投げ捨て、ランクルスは手から黒い影の弾を発射する。
対してサジタリアは矢を一度に二本セット、同時に放って影の弾を打ち消した。
再び矢を取って、弓にセットし、矢を放つ。
すると、途中で矢に火がついた。しかもサジタリアは一撃ではなく、続けざまに炎の矢を放った。
だが、秀夜は慌てない。
「ランクルス、サイコパンチ!」
ランクルスが拳を握り締める。拳に波動が宿り、その波動をロケットパンチのように打ち出す。
拳の波動は、飛んでくる炎の弓矢を全て相殺した。
すると、サジタリアは今度は矢を手に持ち、ランクルスに急接近。
素早く動き回りながら、隙を見つけてランクルスを矢で刺す。
「ランクルス、慌てるな! サイコショックだ!」
ランクルスは念波を実体化させ、周り全体に放出する。
しかし、サジタリアは素早く動き回って、念派の隙間をぬってかわしていく。
再び矢を突き刺し、急にランクルスから離れる。深追いはしない。
サジタリアはかなり高い知能を持つらしい。
「サイコパンチ!」
ランクルスは波動のパンチを放った。
サジタリアが迎撃のために放った矢を次々と破壊し、サジタリアを捕らえた。
サジタリアは少々体勢を崩すが、すぐに体勢を戻し、反撃の矢を三本構える。
三本の矢を一斉に放った。しかも、途中で矢が消えた。
「何だ?」
矢が突然消えて驚く秀夜。しかし、その矢は見た目上消えているだけだ。
突如、ランクルスが腕を押さえる。その腕には三本の矢が刺さっていた。
「ランクルス、大丈夫か? くそっ、厄介な技だな…」
相手の攻撃が見えないというのは、中々手強い。
「こっちも攻めるぞ! サイコショック!」
ランクルスは念波を実体化させ、それを発射してサジタリアを狙う。
今度は、サジタリアは矢で相殺をしない。
矢を手に持ち、念波に向かって突進する。
飛んでくる念波を斬りつけ、消滅させ、そのままランクルスに斬りかかる。
刹那、矢に炎がともる。
炎の剣のような矢を、ランクルスに向かって振りかざす。
「チャンス! サイコパンチだ!」
近くに来ていたサジタリアに対し、ランクルスは波動のパンチで迎撃。
さすがに矢一本では波動を打ち消せず、サジタリアは後ろへ飛ばされる。
「シャドーボール!」
さらに追撃でランクルスは影の弾を放つ。
続けざまにサジタリアに命中し、サジタリアは空中でぐらつく。
「もらったぜ! サイコパンチ!」
ランクルスはもう一度拳を構え、波動のパンチを放った。
しかし、サジタリアをふと見て、秀夜は驚愕を覚える。

サジタリアの弓にセットされていたのは、全てを貫く光の巨大な矢。

波動のパンチと光の弓矢がぶつかる。
しかし、波動のパンチはいとも簡単に破壊され、光の矢がランクルスを貫いた。
一応サイコパンチとの衝突で威力は減っているだろうが、それでも大ダメージだ。
「ランクルス!」
秀夜の叫びがこだまする。

続く

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第十三章開始 ( No.353 )
日時: 2011/06/11 19:23
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: cebg9jtM)
参照: 細かく切った葱に鰹節と醤油をかけて食べたときの美味しさは天下一品

あらすじ
戦闘は互角の展開。
しかし、サジタリアが放った光の弓矢で、ランクルスが大ダメージを受け…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ランクルスは辛うじて起き上がった。
「くっそ、一旦回復だ! ヒーリングアロー!」
ランクルスは無数の光の鞭を出現させ、その鞭でサジタリアを攻撃する。
光の弓矢は反動があるらしく、サジタリアは動けずに光の鞭の攻撃を受けた。
とりあえずランクルスは回復する。しかし次に光の弓矢が直撃すれば、ランクルスは耐えられないだろう。
サジタリアは矢を三本セットし、弓を引く。
矢の先は紫色だ。毒が仕込んであるのだろう。
「大丈夫だ! 受け止めろ!」
ランクルスは三本一気に掴み取る。
このランクルスの特性はマジックガード。毒になったところでダメージを受ける事は無いのだ。
「サイコパンチだ!」
矢を投げ捨て、ランクルスは波動のパンチを放つ。
対して、サジタリアは矢を五本放ち、さらにまた五本放った。
最初の五本でパンチが弱まり、次の五本に粉砕される。五本の矢の勢いは衰えず、そのままランクルスへ向かう。
「迎撃だ! サイコショック!」
ランクルスは念波を実体化させ、矢を打ち消す。
「もう一度だ!」
さらに無数の念波を作り出し、サジタリアにぶつける。
サジタリアは炎の矢を放って念波を相殺、さらに炎の矢を五本放つ。
しかしどう見てもランクルスに届きそうに無い。実際、それはランクルスに届かず、地面に刺さる。
しかし、それはサジタリアの戦略だった。
炎が燃え上がり、ランクルスの視界を阻み、行動も制限させる。
「くっそ、打ち消すぞ! サイコショックだ!」
ランクルスは念波を実体化させて発射し、炎を吹き飛ばす。
視界が開けた時、サジタリアは行動に出ていた。

光の矢をセットし、まさに放つ直前だった。
「やばいぞ! サイコパンチだ!」
動きの鈍いランクルスは、基本的に技を避けることには長けていない。
相手の技は打ち消すか受け止めるしかないのだ。
ランクルスは今度は腕を振って、勢いをつけた波動のパンチを放つ。
同時に、サジタリアは必殺の光の弓矢を放つ。
しかし、ランクルスの波動のパンチは、やはり光の弓矢には勝てない。
少々競り合ったものの、すぐに破壊されてしまう。
「サイコショック!」
秀夜はこの矢を打ち消そうとは思っていなかった。
とことん勢いを弱め、威力を下げさせ、耐えさせる、そういう考えだったのだが、

ランクルスは、見るからにサイコショックよりも強力な念波を身に纏っていた。

「何だ?」
秀夜は思わず思考を止めていた。
しかし矢は向かってきている。技名を確認している場合ではない。
「やるしかない! ランクルス、その技を放て!」
ランクルスは体に纏った念波を、実体を持たせずに放った。
念波は途中で無数の尖った波動となり、一斉に光の弓矢へ襲い掛かる。
多方向からの尖った波動に耐えられず、光の弓矢は曲がり、折れ、そして爆発した。
「よおおおし! 光の弓矢を破ったああ!」
秀夜は思わずガッツポーズ。そして素早く図鑑を取り出す。
ランクルスの技を調べると、『サイコショック』が消え、そして代わりにあった文字は『サイコバレット』だった。
「サイコバレット…」
ちらりとサジタリアを見る。目がまん丸で、ただただ驚いているようだ。
「決めるぞ! ランクルス、サイコバレット!」
ランクルスは、無数の尖った強力な波動を放つ。
反動で動けないサジタリア。襲い来るサイコバレット。
決着がついた。
サジタリアは無数の波動の直撃を受け、吹き飛ばされる。
地面に落ちたサジタリアは、既に戦闘不能となっていた。
「よっしゃああああああ!」
ランクルスと腕を組みあわせる秀夜。
老人の呪文により、サジタリアは金色の珠となった。
その珠が、最後のピースが、秀夜に手渡される。
「さて、これでお主らは全ての十二星座ポケモンを制した。現在世界を支配している者どもの本拠地は、ニューヨークにそびえ立っている。少年よ、行くのだ。世界を救うために」
「分かりました。必ず、世界を元通りにして見せます」
世界を支配する、B・S団。
奴らと、ついに決着をつけなければならない。

第十三章 終了
第十四章に続く


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