二次創作小説(紙ほか)
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- 遊戯王 七つの輝きと光の守り手
- 日時: 2015/03/20 00:00
- 名前: 緋兎雫 ◆cW98CwF.kQ (ID: 0ZLVN9hQ)
!
リアルの事情でロックします。
追記
いきなりロックしてすみません。オリキャラも募集していたのに、このような形になって頭を下げるしかありません。
リアルで色々あり、現在名前を変えています。
調子がよすぎるとは思いますが、お知らせを。
何やかんや言って、遊戯王からは離れられず、カキコで新しい遊戯王作品を書いています。諸事情でタイトルは書けませんが御興味のある方は、お探し下さい。版は映像版の方です。
最後に小説をご愛読頂いていた皆様、本当にありがとうございました。
- Re: 遊戯王 七つの輝きと光の守り手【更新再開】 ( No.193 )
- 日時: 2014/11/22 18:38
- 名前: 緋兎雫 ◆UaO7kZlnMA (ID: CMSJHimU)
「で、その熱意に負けてイラストを変えたレプリカが流通してるって訳。それでも、一年に何十枚しか生産されないから高いのよ。それを持ってる水葵は、とても運がいいのね」
(……青眼にそんな価値が。なくしたら、買えそうにないから大事にしよっと)
青眼の白龍は、ストラクチャーデッキに入った三枚のみ。なくしたら、二度と手に入らないと考えていいだろう。
「滅多にお目にかかれない青眼の白龍を持つ人間に会えるとは、感動じゃ」
しみじみと呟くイデア。水葵はカードを見せようと席を立った。
「あの。カードが見たいなら見せますよ」
だが、ならんとイデアに否定された。
「カードのイラストなどカタログで見慣れておるわい。わしが見たいのは青眼そのもの。モンスターは、デュエルをしてこそ輝くもの。わしは青眼の白龍が最高に輝く瞬間を目に焼き付けたいのじゃ!」
熱く語るイデアに気圧され、水葵は自然と頷いていた。
「わ、分かりました。青眼はデュエルで……」
「ほほ。なら、久々にワシの秘蔵デッキを見せるとするかの。水葵ちゃんもデッキを調整して来なさい。ちょっとした歓迎会と行こうかの」
イデアは席を立つと、部屋を出ていった。
「じゃあ、私も水葵とデュエルしたいからデッキを弄るわ。さらば!」
それに続いて、フィロソフィアも部屋を後にする。部屋は水葵一人になった。
これは幸いだ、と水葵は思う。遊戯王世界に来てから、デッキを一度も弄っていなかった。
普段なら友人たちからアドバイスを貰ったり、ネットのデッキレシピを参考にするが、結局のところデッキは自分で作るものだ。自分の使いたいカードで戦う、それが遊戯王の醍醐味だと水葵は思う。
部屋のソファーに置かれた肩掛けの鞄を開き、中からビニール袋を取り出した。
「まずは持ってるカードの確認、と」
デッキ作りの手始めとして所持カードの確認をする。
空になった皿を流しに下げ、机にデッキを三つ置く。その横に、シングルで購入したカードが並ぶ。ドラゴン族デッキに必須と言えるレダメこと、レッドアイズ・ダークネス・メタルドラゴン。ノリで買ったシグナーの龍たちと、決闘龍等々。ドラゴン族のモンスターだらけだった。
「あれ、カードの柄が変になってる?」
ふと裏返しになったカードを見ると、柄が変化していた。茶色い地に、黒い楕円が描かれただけ。遊戯王カードを発行する会社のロゴもない。
手に取って見ると、厚みも増していた。いつものカードなら、トランプ程の厚みしかない。だが、今のカードはトランプを複数枚重ねたくらいの暑さはある。
「カードが変わったの?」
そう呟き、戸惑う水葵。デュエルは切羽詰まったものだったので、確認している暇がなかったのだ。
また今もデュエルを控えているので、カードの変化について考えている暇はない。カードの変化は気になるが頭の隅に追いやり、デッキの構築を続ける。
「あー……速攻で使うなら、ドラゴニック・レギオンも買うべきだったなー。もっと安定したのに」
ドラゴン族のストラクチャーデッキである、ドラゴニック・レギオン。あちらにはドラゴン族サポートのカードが多く収録されており、ネットでも青眼ストラク三つ、レギオンを最低一つで強いデッキが作れるとあった。欲しかったが、ないものは仕方ない。
諦め、購入したパックの開封に取りかかる。このパックには、青眼を強化出来るパーツが出る可能性がある。それを期待して、水葵はパックを開封していく。
「よし、征竜来い!」
次々に開封し、空になったパックをビニール袋の中に入れる。
(あ、三幻神揃った)
水葵を救った赤き天空龍オシリス、青く巨大な身体を持つ破壊神オベリスク。金色の輝きの神、ラーの翼神龍(よくしんりゅう)。
引き当てた三幻神を淡い期待を抱いて見つめ、ガックリと頭を垂れた。カードの効果も変化しないかと期待したが、それは外だけのようだ。効果は向こうのものと全く同じ。文字も日本語のまま、古代神官語(ヒエラティック・テキスト)ではない。
「次行こう、次!」
気分を変え、次々とパックを破く水葵。ややあって全てのパックを開封し終え、出てきたカードを手早く見ていく。
(ブラマジとガール。後、その関連のカードも揃った。けど、後はエルフの剣士、有翼幻獣キマイラは当たったけどパーツなし。ゴキボールか。むむ。微妙なのばっかね……)
全て開封し終えたが、結果から言えば何とも言えないものだった。
レアリティが高い三幻神を一枚ずつとは言え全てが揃う。
青眼に負けない人気を持つブラック・マジシャンとその弟子、ブラック・マジシャン・ガールとその融合体も当たったのはいい。レアリティが高いカードが、こうも揃うのは奇跡としか言いようがない。
が、水葵が望む青眼の強化パーツこと征竜は一枚も手に入らなかった。
「……あのパック、初代以外にも、征竜とかもあったはずなのに。一枚もないってどういうわけ?」
水葵が買ったパックは、デュエルモンスターズのアニメが放映されて何周記念だかで発売されたスペシャルパック。初代の主人公が劇中で使用したカードを中心に加え、最近の人気カードも収録した豪華パックだ。
三幻神やブラマジ師弟だけではなく、環境を賑わせた征竜等もあるはずだが。狙ったように三幻神やブラマジ師弟が当たるのは、何かのいたずらにしか思えない。
(トリップ特典で、遊戯王の全カードプレゼントとかないのかなぁ。……青眼も強くできるし、ブラマジデッキも組めるのに)
遊戯王世界に行くと、もれなくカード全種類頂けたりする話がありそうな気がするがそんなことは残念ながらなさそうだ。いくら探しても、持っているのは机の上にあるカードだけ。
神様とやらがいるとしたら、あるものだけで頑張れと言うに違いない。
デュエルも近いため、文句もほどほどに水葵はデッキ構築にかかる。
- Re: 遊戯王 七つの輝きと光の守り手【更新再開】 ( No.194 )
- 日時: 2014/11/25 12:53
- 名前: 緋兎雫 ◆UaO7kZlnMA (ID: 9kyB.qC3)
(使えそうなのは、青眼の白龍デッキとそれを組むために買ったカード幾つかと、当てた三幻神とブラマジ師弟……)
カードを整理していると視界の隅に、二枚の宝玉獣が映った。
「ルビー、アメジスト・キャットさん。起きてる?」
彼らの名を呼ぶが、返事はない。まだデスサイスに施された封印が解けないのか。
「宝玉獣かぁ。この二枚だけじゃ、宝玉獣は組めないかな」
宝玉獣は、大量に特殊召喚するのを得意とするデッキ。上手くいけば、三体のリリースを必要とする三幻神と相性が良さそうだがカードが不足し過ぎている。モンスター二枚に、サポートの魔法・罠は0。どうやったら戦えるのか、こっちが聞きたいくらいだ。
(うん、青眼主体にしようかな。青眼とそのサポートはたくさんあるからね。魔法・罠がないのは痛いなぁ……青眼だと、殴るだけになるから除去や破壊がしにくいのよね。そこは、シンクロモンスターで補うか。じゃ、チューナー多めに入れておくかな。ラビー・ドラゴンを外して……)
現時点で作れそうなのは、青眼デッキか。
言わずもがな、青眼の白龍をエースとするデッキだ。青眼は攻撃力こそ高いが他には何の効果もない。ブラック・ローズ・ドラゴンやトリシューラのような破壊・除外が簡単に出来る強力なシンクロモンスターがホイホイ出てくるこの時代。このままでは、青眼の白龍は呆気なくやられてしまう。保険としてシンクロモンスターを入れておくか、とエクストラデッキにシンクロモンスターを入れる。融合・シンクロと呼ばれるカテゴリーのモンスターは、エクストラデッキに入れる。上限は15枚。まあ、15枚もカードはないのだが。
ストラクチャーデッキを弄り、不要なカードを外し、必要なカードは三枚入れる。エースである青眼の白龍を中心に、チューナーや下級のアタッカーを投入する。いずれカードが揃えば、ブラマジ師弟や三幻神、宝玉獣も作れるだろう。デュエリストである以上、様々なデッキに触れたいと水葵はワクワクしていた。
一時間程して何とかデッキを形にし、水葵はイデアと戦うべく部屋でじっとしていた。
- Re: 遊戯王 七つの輝きと光の守り手【更新再開】 ( No.195 )
- 日時: 2014/11/22 20:07
- 名前: 緋兎雫 ◆UaO7kZlnMA (ID: EI9VusTL)
カードのラインナップがご都合主義か。複数デッキでもいいですよね…?
>午前の麦茶
イデア「時効じゃ(キリっ」
遊戯王世界にトリップしたら、お金もうけ出来ると思うんだ(効果が違うのは除く…まあカード売るのは、外道主人公しかやってないみたいだけど。
プロモを買わせるためのファンサービスだよ。プロモと言う、希望を求め決闘者はサイフポイントを払うのだ…
シンクロ竜か…怖いなw
>ポケ
どうもちびっこたちが、強いと思うポケモン(主にギャラドスやドラゴンポケモン、バンギラス)だと伝説釣れるみたいね。あ伝説より強いこいつらがいいやー!みたいな。
再録しすぎて価値が落ちたんだろうね。その変わり全く配信されないミュウはレアカードだぜ。
- Re: 遊戯王 七つの輝きと光の守り手【更新再開】 ( No.196 )
- 日時: 2014/11/23 18:37
- 名前: 午前の麦茶 ◆s5/dFsxZtI (ID: /yMGlo86)
更新乙。
>久々にワシの秘蔵デッキを見せるとするかの。
秘宝デッキ?(乱視)
>ノリで買ったシグナーの龍たち
いいノリしてるぜ!
パワツ他力本願が高くなるとは当時は思わなかった。(ソリティア要員だけど)
>カードを見ると、柄が変化していた。
現実カード持ち込みでカードの裏面に触れてるのは始めて見たかも。
>一枚もないってどういうわけ?
※物欲センサーです
>ブラック・ローズ・ドラゴンやトリシューラ〜
〜数年後〜
カステルやビュートのような破壊・バウンスが簡単に出来る強力なXモンスターがホイホイ出てくるこの時代。
>イデア「時効じゃ(キリっ」
???「タイム・タイラント!」
>遊戯王世界にトリップしたら、お金もうけ出来ると思うんだ
全てのカード持ってたらガチデッキ使って大会荒らせそう。
使ってたカードや一部だけでも運命力とピンポイントメタを考慮しなければそれなりに。ソースはTF
カード無かったら拾うしかないな(サテライト波)
リベの調整とオッPの魔改造をやってのけたコナミきっと良調整してくれるはず…。
ポケ
ああ…なるほど。ジガルデの価値が低過ぎだと…おや、誰か来たようだ
学習装置で養殖するお仕事が渋りそうだね
だが俺は(ry
- Re: 遊戯王 七つの輝きと光の守り手【更新再開】 ( No.197 )
- 日時: 2014/12/01 18:53
- 名前: 緋兎雫 ◆UaO7kZlnMA (ID: uUVs9zNY)
「おー。水葵ちゃん、待たせたのう」
しばらく経って、リビングにイデアが現れる。
既にデュエルの準備は万端で、フィロソフィアの物と同じ形の、D・パッドとD・ゲイザーを既に身に付けていた。色は抹茶色。
そして両腕には、形は同じだが水色のD・パッドとD・ゲイザーを抱えている。水葵の元に歩み寄ると抱えていた物を差し出した。
「ソフィに聞いたのじゃが、D・パッドとゲイザーを持っていないようじゃな?この二つは生活の必需品じゃからのう。きちんと持っていなさい」
「ありがとうございます」
有難い。戦うにも、武器がなければ始まらない。イデアから二つの機械を受け取ると、水葵はデュエルを行う準備をする。腕にD・パッドを付け、耳にD・ゲイザーをセット。二回もデュエルをこなせば様になってくり。ややあって、機械的な音声が流れてくる。——デュエル・ターゲット、ロックオン。
「デュエル・ターゲットって何ですか?」
「ああ、D・ゲイザーが障害物を見えなくなるよう処理しておるんじゃ。辺りにいる人間や、デュエルの妨げになる障害物を消した映像をわしらに見せておる」
イデアに言われて、水葵は周囲の変化に気付く。言われてみれば机や椅子、ソファと言った家具がなくなり、辺りは殺風景だった。
D・ゲイザーを外すと、家具は全て戻っている。机には、触れることができた。再び付けると、家具はまたなくなった。だが、机があった場所に手を伸ばすと、机に手が当たる。イデアの言う通り、消えた映像を見ているだけのようだ。
「D・ゲイザーってすごいですね」
「じゃが、事故もある。実際にあった話じゃが、デュエルに夢中になるがあまり、車に跳ねられたり、海に落ちた人間もいるんじゃ。周りの風景が遮断されるからの、危険な物が近付いてきても分からないのはデメリットかの」
「場所は選ばないといけないですね」
自分は、こちらのデュエリストに比べると身体は軟弱だろう。生きるためにも、デュエル時には気を付けようと水葵は決意した。
「じゃが。それさえあれば、ARヴィジョンによる迫力満点のデュエルを楽しめるからのう。ピケルちゃまに白魔法をかけてもらったり、ピケルちゃまに白魔法をかけてもらえたりできるからの。それがないと、つまらんデュエルになるわい」
「ARヴィジョン?」
イデアの呟きを無視し、水葵は尋ねる。
「Augumented Reality、略してAR。端的に言えばデュエルモンスターズを実体化させる技術じゃ」
(ソリット・ヴィジョンの進化系かな?)
ソリット・ヴィジョンは海馬コーポレーションが開発した、モンスターを実体化させる技術。この世界では、ARヴィジョンと呼ばれているらしい。——何が違うのか、今のところ分からないが。
「ところで、そのD・パッドとゲイザーじゃが、手元に最新型の機種がなくてのう。売れ残った前の機種で許してくれんか。アプリは出来んが、デュエルやら何やらには支障はないはずじゃ」
「デュエルさえ出来れば大丈夫です。それ以上の機能は必要ないです」
本音を言えば最新型がほしい。
しかしただで貰っている以上、文句は言えない。デュエルさえ出来ればいい、と水葵は割りきることにした。
「そうか。……では、お喋りはこのくらいにしてデュエルといこうかの」「はい」
互いのD・パッドが変形し、デュエル・ディスクの形態となる。——デュエル開始の合図だ。
「デュエル!」
二人の叫びが重なった。
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