複雑・ファジー小説

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わかりあうための闘い
日時: 2014/09/21 04:50
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8269

超能力者が賞金10億円を手に入れるために闘うバトル小説です!感想ほしいです!

オリキャラ投稿用紙>>1 登場人物紹介>>7>>8>>14>>15>>17>>19>>22>>84>>85>>86>>95>>96>>100>>125
キャラ強さランキング>>103>>104>>105>>106
第1回戦対戦カードと試合結果>>24>>62(随時更新)夢の対戦カード>>161
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Re: わかりあうための闘い ( No.119 )
日時: 2014/08/30 13:04
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

葵sid

わたしは医務室で休憩をしていました。

メープルさんと星野くんは先ほどの死闘のダメージがかなりあるらしく、廉道先生の判断で入院することになりました。

わたしはメープルさんが基本的にひとりで闘ってくださいましたので、それほどダメージもなく、闘える状態なのですが、広い休憩室にあるテレビで中継されている試合を観戦していますと、みんなの闘っている敵がいかに強いのかがよくわかります。

わたしも闘いたい…でも、一体誰と闘えばいいのでしょう。

それにもしかすると、まだまだ敵は残っているのかもしれない。

そう考えますと、ここはむやみやたらと行動を起こすより、医務室で静かに体力を温存しておいたほうがいいのかもしれません。

廉道先生から貰ったお茶を一口飲んで、ため息をつきました。

そもそもわたしがこの大会に参加したのは、純粋に自分の力を試してみたかっただけなのですが、まさかこんなことに巻き込まれるなんて…

これから、一体あと何人の犠牲者がこの闘いによって起こるのでしょうか。

そう思いますと、今テレビで闘っている彼らの姿を見るのが苦しくなってきました。

もう少しわたしが強かったらみんなの力になることができるのに…

「きみは十分に強い。それは私が保証するよ」

隣から声がしたので、驚いて見てみますといつの間にいたのでしょうか、金髪碧眼、豪華な茶色の三つ揃えのスーツを着た男の人が座っていました。

「あの…あなたは?」

すると男の人は微笑んで、

「私はスター=アーナツメルツ。この大会の主催者でスターレスリングジムの会長だよ。ちなみにさっきからずっときみの隣で座っていたんだけど、気づかなかったかな?」

こ、この人が大会の主催者のスター=アーナツメルツさん!?

名前こそ聞いたことがあったのですが、顔を見るのは初めてで、あまりに想像していた人と違っていましたので、わたしは仰天してしまいました。

「あの…失礼ですけど、だいぶお若いんですね。もっと、こう、白髪でおひげの生えたおじいさんのような人かと思っていました…」

「ハハハハハ!意外かね?」

わたしは頷き、本題を訊ねました。

「ところで、どうしてわたしのところに?」

すると彼は再び高らかに笑って、

「ただ暇で来ただけだよ。あと、私の部屋にはテレビがないから、弟子たちの試合を見ようかなと思ってね。そうだ!不動くんとジャドウくんのふたりがいないということは、新しい弟子の育成が隠れてできる!
よし、決めたぞ、きみに私のスター流奥義を伝授させてあげよう!もちろん無料でね。どうかな?」

彼は瞳をキラキラ輝かせて言います。

「えっ本当ですか!?」

この大会で毎年優勝者を出しているスターレスリングジムの会長が直々にわたしに手ほどきをしてくれる—
あまりに願ってもないサプライズが帰ってきましたので、嬉しさのあまり興奮して念を押しました。

「もちろん。でもその前に私のお気に入りの弟子のひとりであるヨハネスくんの試合を見てからにしてもいいかな?」

「はいっ!」

「ハハハハハ!素晴らしく元気で明るい返事だね、さすがはあの廉道先生と素晴らしい勝負をしただけのことはある」

その直後、彼は再びテレビ画面に向き直り、

「見ていたまえ、これからこの試合はとても面白いものになるはずだから!」

次回予告
ヨハネスとチームスーパーの対決、早くも決着!?

Re: わかりあうための闘い ( No.120 )
日時: 2014/08/30 14:11
名前: Orfevre ◆ONTLfA/kg2 (ID: CAbwBLak)


さて、満を持して会長さんやって来ましたね

葵を言葉巧みに誘い込んでますが
果たして弟子の暴走を食い止める切り札となるのか
それとも洗脳するための悪魔の囁きなのか
いよいよ、物語も佳境ですね!

今後の展開に期待しています

Re: わかりあうための闘い ( No.121 )
日時: 2014/08/30 16:04
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

Orfevreさんへ
コメントありがとうございます!そろそろ物語も佳境に突入です!会長の誘いが悪魔の囁きか切り札の用意なのかは今後の展開をお楽しみに!

Re: わかりあうための闘い ( No.122 )
日時: 2014/08/30 18:39
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

安瀬sid

ジャドウは尋常じゃないほどの殺気を放ち、俺たちを睨む。

「フフフフフフ…ヨハネスと安瀬よ。お前達は眠れる獅子を起こしてしまった…」

「かもしれません。でも、僕は本気のあなたを倒したいんです」

「やれるものならやってみるがいい」

すると、奴がいきなり8人に分身した。

「俺の分身攻撃を受けてみるがよい」

8人のジャドウが蹴りやパンチを繰り出す。

その光景はまさにリンチそのものだ。

ヨハネスは奴の攻撃を受け続けても、微笑みを崩さない。

なぜだ、これほど劣勢なのなら普通は命乞いをしたり泣いたりするはずなのに、どうしてあいつは笑っているんだ?

もしかして、とうとう頭でもおかしくなっちまったんじゃねぇのか?

そんな疑問を頭に浮かべたその刹那、ヨハネスが動いた。

分身のひとりの足を掴み、バランスを崩させ、敵が倒れた反動を利用して起き上がると、常人離れしたジャンプ力で、まるで曲芸のように8人のジャドウの頭を順に足蹴にする。

まるでウサギのジャンプを彷彿とさせるその技は、可愛らしくも恐ろしい技だった。

「スター流奥義のひとつ、ジャンピングラビットです」

華麗に着地をすると、俺の手にタッチをした。

「休憩は十分に取れましたか?今度は安瀬さんの番ですよ」

「ああ…サンキュー」

ヨハネスに礼を言い、リングに上がる。

先ほどの分身は消失しひとりになったジャドウが片膝をつき、苦悶の表情を浮かべていた。

「ようおっさん、さっきのヨハネスの攻撃は堪えたようだな?」

「フフフフフフ…トランプ手裏剣!」

奴は虚空からトランプを出現させると、それを次々に手裏剣のように俺へ向かって投げ飛ばす。よし、今こそ能力をフルに発動させてやる。

能力と俊敏さをフルに生かした俺は、奴の投げた52枚のカードを一度も当たらずに避けることができた。

「ほほう。この技も破るとは…では、これはどうかな?」

奴はマントを翻し、フッと消えた。所謂瞬間移動と言う奴だ。

だが、俺は今までの奴の戦闘方法を見て、癖は大体把握していた。

「後ろだ!」

裏拳を見舞うと、奴が苦痛の表情を浮かべながら現れた。

やはり、俺の読みは正しかった。

「ならば、俺の剣裁きを受けるがいい」

業を煮やした奴はついに自慢のサーベルを引き抜き斬りかかるが、能力を発動しているため簡単には当たらない。

それどころか、奴のサーベルを真剣白羽取りで受け止めてしまった。

「ほほう受け止められるとは、驚いた…だが、お前に俺の剣を折ることはできまい…!」

「そうかもな。けど、折る必要なんかねぇんだぜ!」

奴の手にハイキックを撃ちこみ、剣を落とさせる。

俺はすかさず剣を蹴落とした。

繰り出す攻撃が次々に破られるため、さすがの奴も冷や汗を浮かべる。

「フフフフフフ…フフフフフフ…さすがだ、安瀬、そしてヨハネスよ。だが、いかにお前達でもこの技の攻略法まではわかるまい!」

ジャドウは俺に突進すると、プレーンエアスピンで回転をかけながら上昇させ、跳躍で飛び上がると、俺の足の裏に膝をつけて体重をかけ落下し始めた。

リングからは20メートル以上も離れているため、技が炸裂し地面に叩き付けられては100%俺の命はない。

けれど一体どうやってこの技から脱出すればいいのかがわからない。

クソッ、このままお陀仏かよ!

諦めかけたそのとき、ヨハネスの声が響いた。

「安瀬さん、8×8=64です!」

なんじゃその意味不明なアドバイスは?

九九なんて小学生の時に習ったぜ……いや、待てよ。

8×8=64…8×…そうか!

俺はヨハネスのアドバイスの真意が読めた。

「ムッ…まさか…」

「ああ、そのまさかだぜ!この技はこうすれば破れるんだ!」

俺は体を軸にして奴と上下逆になった。

この技は実は上から見ても下から見ても同じ技に見える。

つまり上下を逆にすれば敵に技をかけることができる!

「食らえ、リバース=ジャドウドライバー!」

次回予告
試合の意外な結末とは…?

Re: わかりあうための闘い ( No.123 )
日時: 2014/08/31 16:18
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ヨハネスsid

僕たちの勝利を告げるゴングが鳴り響いた後、ジャドウさんはゆっくりと立ち上がり、

「…俺は今まで何をしていたのだ?」

なんと、解けるはずのなかった彼のマインドコントロールが解けたのです。

あまりに嬉しかったため、僕は安瀬さんとハイタッチを交わします。

その後、僕たちは今までの事を交互に順を追って彼に話しました。

話を聞いた彼は何を思ったのか、ダメージを負った体で仁王立ちになり、

「そうか…俺は自ら愛弟子を殺めたのか…知らぬ事とはいえ、大勢の人間を殺めたことには変わりない。責任を取るとしよう」

彼は虚空からワイングラスに赤ワインのボトルを出現させ、ワインを並々と注ぐと、それを一気にゴクゴクと音を立てて飲み干し、

「人生最後の酒も、また美味なり」

そう言ってワイングラスとワインボトルを消したあと、今度は今までに見たことがないほど優しげな笑みを浮かべ、サーベルを鞘に納めると、安瀬さんに手渡しました。

「お前達は見事俺に勝利した。記念と言ってはなんだが、俺の形見を受け取りたまえ」

「ジャドウ…あんたまさか—」

「ジャドウさん!」

僕たちはこれから彼が何をしようとしているのかに気づき、呼び止めますが、彼は振りかえりません。

「フフフフフフ…ヨハネスよ。俺はやっとお前の言う愛という感情が少しだけわかった。遅すぎたようだが、礼を言う。ありがとう…」

ジャドウさんが、感謝の言葉を言った…

あの何をしても決して感謝しなかったジャドウさんが…!

彼は最後に不敵な笑で振り向くと、

「では、さらばだ。偉大なる戦士の諸君!」

彼はそれだけ言って空高く上昇すると、爆発して跡形もなく消えてしまいました。

爆発の後、空からヒラヒラと一枚のカードが降ってきました。

そのカードはハートのエース。

そしてカードには、こんなメッセージが書かれていたのです。

『恋愛は人間の常 結果を気にする事なかれ 心の底から思い人を愛すべし』

次回予告
謎の第3勢力現る!


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