複雑・ファジー小説

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わかりあうための闘い
日時: 2014/09/21 04:50
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8269

超能力者が賞金10億円を手に入れるために闘うバトル小説です!感想ほしいです!

オリキャラ投稿用紙>>1 登場人物紹介>>7>>8>>14>>15>>17>>19>>22>>84>>85>>86>>95>>96>>100>>125
キャラ強さランキング>>103>>104>>105>>106
第1回戦対戦カードと試合結果>>24>>62(随時更新)夢の対戦カード>>161
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Re: わかりあうための闘い ( No.69 )
日時: 2014/08/18 17:06
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

檜原武甲さんへ
初のコメントありがとうございます!いや、案外そうでもないと思いますよ。フレンチくんにはある最大の弱点がありますからね。しかも今回は2対1で彼の相棒にはあのラグくんが付いていますからね(彼のことはあまりご存じないと思いますが、事実上スター=レスリングジムトップクラスの実力者です)!そう簡単には負けないと思いますので、儀仗くんを応援してあげてください!

Re: わかりあうための闘い ( No.70 )
日時: 2014/08/18 19:14
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ベリーsid

「星空の舞!」

彼は本当に同じ人間なのかと思えるほどの高角度からの素早い蹴りを何度も何度も食らわせる。

しかも足の裏を使っての普通のドロップキックではなく、足の鋭いつま先を使って蹴りをあたしに見舞っているのだ。

これが…彼の実力…!

彼は身を翻してリングに着地すると、あたしに訊ねた。

「あなたはどうして、この大会に参加しようと思ったんですか?」

「…弟の病気を治すため…お金がいるの…!」

あたしには重い病気を患っている幼い弟がいる。

可愛くて明るくて優しくて、彼はあたしの大切なたったひとりの弟。

けれど、弟は重い病気を患っていて、それを治すには高額なお金がいる。

そのお金さえ手に入れば弟の病気は治る…!

この大会に優勝して、大好きな弟とまた一緒に遊びたい!

そのためには、何が何でも優勝しないと…!

あたしの話を聞いた彼は、彼はまるで人形のような綺麗な微笑みを浮かべる。

「でも、残念ですね。あなたはここで僕に負けるのですから。可哀想だとは思いますが、諦めてください。僕の勝利する確率は99%。1%はせめてもの情けです」

「…ふざけないで!あたしはあなたに勝って弟の病気を治すの…!」

そのとき、彼がフッと視界から消えた。

左右を見渡すがどこにもいない。

「僕はここですよ、ベリーさん」

上から声がしたので上目づかいで見てみると、なんと、彼はあたしの頭のてっぺんにひとさし指一本だけで倒立していた。

なんて身軽さとバランス感覚なの…!

「許してくださいね」

その刹那、彼はあたしにアルゼンチンバックブリーカーをかけた。

背骨がミシミシと音を立て悲鳴を上げる。

脱出しようにもあごと足が完璧にロックされていてできない。

人形を操作しようにも激痛で能力を満足に発動できない…!

あたしは心の中で弟に謝った。

(ごめんなさい…おねえちゃん、優勝できなかった…!)

Re: わかりあうための闘い ( No.71 )
日時: 2014/08/18 21:55
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

愁二sid

次は俺とあのおっさんの試合!

俺はフレンチの試合を見て、震えが止まらなくなった。

あんな可愛い顔してあの強さ…ギャップがありすぎだろ!

心の中でツッコミを入れるが、よく考えてみると今から俺と闘うおっさんも、信じられないほどのプロレスの腕を持っているんだ…

この大会に出場して運とまぐれで立ち上がってきた俺も、とうとう敗北の時がやってきたのか。

そう考えると自分が情けないあまり、自然と涙が溢れ出る。

だが、こんな醜態を敵に見られてしまったら、それこそバカにされる。

ここは意地でも元気に振る舞わねば!

そう決意し、俺はおっさんより先にリングへと上がる。

勝つか負けるかのどちらかしかないこの勝負、もし負けるにしても3日前にあのおっさんと闘っていた葵みたいに、全力で闘ってやる!

廉道sid

僕の対戦相手はゴーレムを作り出す能力者の愁二くんか。確か彼は格闘は素人だったはず。

となると、能力で闘うしかないか…あまり自分の能力が好きではない僕は少々不満だったけれど、この勝負は能力で闘おうと決意した。

けれどその前に、ベリーさんの容態を診ることが最優先だ。

早速医務室へと運び込み、容態を診る。

背骨をだいぶ傷めつけられていたため能力を使って直し、他の医療班にこの場は任せると急ぎ足で会場へと向かった。

医師と出場者、ふたつを掛け持ちするのはかなりきつい。

僕が彼に続いてリングに上がると、運命の試合のゴングが鳴らされた。

「ゴーレム!」

彼はやはり初戦と同じようにゴレームを作り出した。

しかし、今回のゴーレムは土でできていた。

「見事な造形だね。君は芸術家にでもなったほうがいいと思うよ」

「そいつは嬉しい褒め言葉だ。ありがとうな、おっさん」

「どういたしまして。でも、本当はお兄さんと呼んでほしいな。君が能力を見せたから、僕も能力をお見せしてあげよう。僕の能力、リバースヒーリングだ」

僕は早速能力を発動し、ゴーレムに触れる…が、なんの変化も起こらない。おかしいな。

もう一度触れてみたけど、結果は同じ。

おかしい、能力の使い過ぎで不調でも起きたんだろうか…

あれこれ推測するけど、原因はまるで不明。

傷をつけていないからだろうか。

そう思って棒立ちで立っているゴーレムを爪でひっかいてほんの少し傷を作る。

よし、これなら大丈夫なはずだ。

「リバースヒーリング!」

けれど、全く変化はない。

今までこんなことは一度としてなかった。おかしい。

なんだか様子がいつもと違う…能力が通用しない!

「どうしたんだ?おっさん」

彼がポカンとした顔で僕を見つめる。

どうやら彼自身もわからない謎らしい。

しかし、これは困ったことになったぞ…

能力が使えなければ僕は格闘でしか闘えない。

武器は持ち込み禁止だし…一体どうしたらいいんだ?

と、そのとき、医療班の医師が必死の形相でリングへ走り寄ってきた。

「先生、大変です!患者が…」

どうやら患者の容態が急変したらしい。

どうしてこのゴーレムに能力が通用しないのかがわからないのが悔しいけど、僕の本業はあくまで医師であり、出場者ではない。

「僕は棄権する!」

それだけ言って足早にリングを去った。

一体なぜあのゴーレムに能力が効かなかったんだ?

愁二sid

『廉道の棄権で、雲仙愁二の不戦勝!』

ありえねぇ。俺自身信じられねぇ、まさかベスト4まで勝ち残っちまうなんて…

それにしても、あのおっさんが、ゴーレムが人工物であることに気づかなかったのは嬉しい誤算だった。

気づいていたら100%俺を標的にして能力を発動されて負けていたとこだった。

あのおっさんが妖怪博士じゃなくて医者でよかったぜ…

けど、あんまり満足しない勝ち方だな。

でも、勝ったからいいか。

俺は少しの間立ち尽くし、自分の勝利の余韻に浸っていた。

Re: わかりあうための闘い ( No.72 )
日時: 2014/08/19 17:45
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ナーニャsid

僕の対戦相手…それはチワワと名乗る謎の出場者。

本名国籍能力が一切謎なため、神秘的なオーラが漂っていると同時に、恐るべき実力を秘めた相手でもある。

彼はそのチワワのマスクを被った顔をこちらに向けてジッと僕を見つめる。

彼は今まで一言も口を聞かない。

話したら正体がばれる可能性が出てくるのかな…?

僕たちがリングに上がったとたん、試合開始のゴングが鳴った。

すると、それと同時に彼はジャブを僕に放つ。

空気を切り裂く音とともに撃たれたそれはあたしの頬を掠める。

少し掠めただけで頬に切り傷ができるこの威力…やっぱり彼は只者じゃない。

ジャブ、フック、アッパー、次々に放たれるボクシングのパンチを僕はなんとかギリギリで避けていく。

ふと、彼のマスクを見てみると、なんだか笑っているような気がした。

もしかすると、僕との対戦を楽しんでいるのかもしれない。

そんなことを考えていると、彼はストレートを撃ってきた。

身をかがめて避けると、今度はアッパーが飛んでくる。

避けても避けてもパンチは雨あられと繰り出され、反撃を与える隙がまるでない。

僕は本来ならばもうひとつの人格の零を完全に消してもらうためにこの大会に参戦したけど、まさか彼女をまた表に出すことになるなんて…

かなり屈辱的だったけれど、今はかなりの劣勢なのだから、やむを得ない。僕は、彼女と人格を交代した。

零sid

「いくよ…」

あたしはナーニャと交代し、前にいる変な恰好をしたデカい男と闘うことになった。

ったく、ナーニャはいつも自分が劣勢になると交代する癖がある。

どうしてこういう時だけあたしを頼るんだか…取りあえず、攻撃開始!

敵のパンチを避け、みぞおちに高速でひじ打ちを食らわし、ハイキックを炸裂し、間髪入れずに打撃の怒涛のラッシュをお見舞いする。

攻撃が効いてきたのか、敵は徐々に後退を始め、ついにダウンした。

「あんた、何もんだよ」

チワワに訊ねると、彼はいきなりマスクに手を伸ばし、自らそのマスクを剥いだ。

「HAHAHAHAHA!お嬢サン、なかなかやるじゃないデスか!まさか、このわたしにマスクを取らせるだナンて!」

彼の顔を見た観客とあたしは驚愕した。

マスクの下から現れたシルバーブロンドに碧眼が特徴のその顔は…

「アメリカボクシングヘビー級チャンピオン、カスター=ホッドドッグ!」

チワワの正体。それはアメリカボクシング界で、今最も世間を騒がせている男、カスター=ホッドドッグだった。

188戦無敗の記録保持者であり、そのキャラクターから子ども番組にひっぱりだこのアメリカの英雄!

「このわたしをご存じだったトハ、光栄デース!HAHAHA!」

彼は快活に笑うと再びボクシングの構えを取った。

「正体がバレてしまっては仕方がありまセンね!お仕置きとシテ、ユーに地獄以上の恐怖を味あわせてあげまショーターム!HAHAHAHA!」

その瞬間、あたしは彼の背後に凄まじい破壊のオーラを感じた。



「デハ、ショータイムデス!HAHAHA!」

彼がボディーブローを放つ。

ズシリと、まるでハンマーで殴られたような衝撃があたしを襲う。

もしかして、これが彼の能力…

「イエス!わたしは自分の腕の硬度を自由に変えることができるのデス!硬度を変えることができるというコトは、すなわちパンチの威力も格段に上昇するというコトデス!」

彼のパンチをすんでのところで、避ける。彼の拳はコーナーポストにめり込み、手形を作った。

冗談じゃない!こんな威力の拳を受けたら死んじゃうだろっ!

「その通りでショータイム。ユーはここで死ぬのデス!」

彼は笑いながら超ド級のパンチを次々に撃ちこんでくる。

なんとか回避するものの、これ以上彼の攻撃を食らったら確実に地獄へまっさかさまだ。

なんとかいい反撃の手段はないのか…あたしは普段使わない頭を懸命に働かせ、敵の能力の打倒策を考える。

そうだ、あたしの能力『悲鳴奏者』を使えばいいんだ!

「確かユーの能力は、敵の弱点を突く能力を生み出す能力でシタね。デスが、わたしの能力に弱点ナンてありまセンよ!」

「…それはどうかな?硬度を自由に調節できる能力を逆利用して柔らかくしてしまえば、あんたの自慢のパンチは打てなくなるんじゃないのかな?」

「ワッツ!?」

彼の手に触れると彼の手がみるみるうちにゼリーのようにプルプルになっていく。

「これであんたはパンチを撃つことができないわ!」

「オーマイガーッ!」

その隙をついて、第1回戦で手に入れた能力、ダークブラスターを炸裂させ、満身創痍になりながらも、彼を倒した。

Re: わかりあうための闘い ( No.73 )
日時: 2014/08/19 21:06
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

星野sid

「あたしはアリエス。あんたが星野天使ね。噂は聞いているわ」

「それは嬉しいですね」

「ちっとも嬉しそうな顔しないわね」

「これでも喜んでいますからね」

「ところで、漫画閉じてくれない?イライラしてくるんだけど」

「今いいところなので、お断りします」

僕は試合が始まってもリングに上がるなり、いつものように少しだけ浮遊して、ゴロンと横になりギャグ漫画を読んでいました。

ですが、対戦相手の彼女はそれが気に入らないようで、先ほどから僕に睨みをきかしています。

「そんなに僕の姿が嫌なら見なけれないいじゃないですか」

正論で返すと、彼女は一瞬だけ口ごもり、

「それができないから言ってんのよ!」

「あなたも短気な人ですね。もう少し待っていてください」

ヘッドホンを耳にかけ、彼女の声を完全にシャットアウトします。

僕は少し漫画から目線をそらし彼女を見てみますと、彼女は口をパクパクして何かを言っているようです。

が、ヘッドホンをかけているためまったく聞こえてきません。

彼女はついに怒りの形相で僕に飛びかかってきました。

けれど、当然ながら僕にはあたりません。

漫画を読み終えたので、おやつのカレーパンでも食べることにしましょう。僕はリュックからカレーパンの袋を取り出します。

ですが、一応ひとりじめは天使として褒められたことではないので、
ヘッドホンを首にかけて、彼女に食べるかどうか聞いてみます。

「アリエスさん、あなたもおひとつどうですか?」

「そんなのいらないわよ!あんた、真面目に闘う気あるの!?」

「ないですね」

正直に答えたのにも関わらず、彼女は拳を振ってきます。

「仕方ありませんね」

僕は本当に闘う気ゼロなのですが、彼女があまりにもうるさいので、ほんの少しだけ相手をしてあげることにしました。

数分後—

彼女は完全にグロッキー状態になっていました。

僕は攻撃もしていないで、彼女の攻撃ただ避けているだけなのに、本当に不思議な人です。

「バニッシュ!」

ドォン!

僕の高速のボディーブローが彼女に炸裂し、アリエスさんは口から血を吐き出します。

「能力が効かない…ってことは普段でそのパワー!?あんた何者!?」

「僕は星野天使。その名の通り天使です。それ以外の何物でもありません」

いつものように自己紹介をしますと、彼女はあろうことか、僕に向かってあの言葉を口にしました。

「あんたは天使なんかじゃないわ—堕天使じゃない?」

「…今の言葉、もう一度言ってください…!」

「何度でも言ってやるわよ、この堕天使!」

その言葉を聞いた僕の瞳に、大量の涙が溢れ出るのがわかります。

「あんた、泣いてるの?」

「アリエスさん、僕は今から天使として絶対にしてはいけないことをします。一命はとりとめますが、僕を恨んでも構いません。それだけのことを僕はするのです」

「一体何をするって言うのよ…!」

「アリエスさん、星になってください。天使のアッパー!」

チュドオオオオオオオオオオオオオオオオン!

僕の渾身のアッパーを食らった彼女は、大空まで舞い上がり、やがて見えなくなりました。

それから5分後、彼女が医務室に落下したという知らせを聞いた僕はほっと安堵のため息をついて、再び漫画を読み始めました。


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