白雪姫はりんご嫌い はるた ◆On3a/2Di9o /作

【10】Little magic
魔法が使えるようになりたいの、君を振り向かせる魔法を!
短い呪文を唱えるだけで、君はあたしにハートを射抜かれてるの。なんて素晴らしいのかしら! ああ、あたしはそんなことまで考えちゃうくらい、君のことが好きで好きで溜まらないの。
馬鹿みたいって笑う? 魔法を使うなんて卑怯だって言う?
でもね、そうでもしないと君はあたしなんて見てくれないの。だって君には素敵、素敵な彼女さんがいるから。あたしの何倍も可愛い女の子。まるでお人形みたいな顔を赤らめて、君に寄り添うの。
あたしはその時だけ君を憎むのよ、何であたしを見てくれなかったのって! 当たり前なのにね、だってあたしは考えてるだけで行動にうつせない、ただの弱虫なんだもん。
でもね、でも。好きな気持ちなら可愛い彼女にも負けないはずなの。ねぇお願い、この気持ちを少しは評価してくれてもいいんじゃないの!
(Little magic)

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