白雪姫はりんご嫌い  はるた ◆On3a/2Di9o /作



【21】寂しい背中



 手を伸ばす、君の後姿に。
猫背気味の君の背中はどこか寂しげで、そしてあたしを拒絶している気がして思わず手を引っ込めた。
……肩が、震えてる。泣いてるの? 慰めてあげる、こっち向いて。
そう言いたいのに、喉に何かがつかえて言葉にできない。
君の背中が段々遠ざかっていくのを、もどかしい気持ちで見ていた。何も出来ない自分がふがいなくて。

(寂しい背中)