ラバソウ 警視庁刑事部捜査一課第二強行犯捜査第四係

作者/ゆぅ



Mystery1【パーティをはじめる前でも落ち着いて】-18



「では名前なんかをきかせて頂きますんで、皆さんワシ・・・私に自己申告しに来てください?」


陣内はそう言ってメモ帳を出した。


真山はベンチに座った千尋の所へ行き、隣に座って言った。


「どう思う、あれ」


「あれって?」


千尋は訊き返した。

真山は彼女を方を見ずに言う。


「彼が亡くなった事だ。犯人の検討は?」


「ついてませんけど」


「・・・もういいわかった」


「なんすか、その言い方。つーか汗臭いです」


「どこがだ」


「全部ですよ、だからやめとけって言ったじゃないすか」


千尋がそう言って立ちあがった時、


「ちょっと!ここに犯人がいるわよ!」


と、見知らぬ声がきこえた。


「何やて?」


陣内はそう呟き、声の方へ行った。

千尋と真山も続く。


「何ですかー?誰ですか?あんたですかー?犯人は」


陣内がそう言った男は、先程西野の次に来た男だった。

見れば、男のカバンの中には血の着いたナイフが入っていた。


「ちがう!俺じゃない!信じてくれ!」


男は焦りながら大きな声で陣内に訴えかける。


「はいはい、寝言は寝てから言いや」


陣内はそう言いながら手錠を出し、男の手首を掴んだ。


「ちがう!」


男は抵抗する。

陣内は「はいはいはいはいはい!」と言って男を見た。