二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ポケモンストーリー ハートゴールド編
日時: 2016/10/23 17:00
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

 また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。


<今作の概要>


・初の男の子主人公に挑戦
 前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。


・憎めないキャラにして行きたいと思います
 主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。


・ジムリーダーが旅のお供に
 今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。



・今作でのポケモンの新能力
 今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。


・後半からオリジナル要素を展開
 前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。


 以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。


<主要人物紹介>


・ヒビキ
 本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。


・ツクシ
 ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。


・レイ
 ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。


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Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.181 )
日時: 2018/12/25 20:37
名前: たくと七星 (ID: RKt4NeeS)

第29話「まいこはんとの一直線勝負!ブイズ軍団との戦い!」パート3


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル(戦闘中)、ゴローニャ(戦闘中)、メタモン(戦闘中)、デンジュモク



 一方、メタモンの方はエーフィと戦っていた。
「エーフィ、サイケこうせんどす」
 まいこはんのコウメがエーフィに指示を出した、エーフィは上空に光を照らすと、無数のサイケこうせんが飛んで来た。メタモンは粘性の体をくねらせてこれをかわしていった。
「エー、フィ!」
 エーフィが地面を強く踏むと、柱が出て来てメタモンを宙に上げた。吹っ飛ばされたメタモンはここでエーフィにへんしんしてシャドーボールを放った。
「ひかりのかべ」
 コウメの指示でエーフィはひかりのかべを張り、これを防いでしまった。エーフィがキックすると壁はガラスの破片のように砕けた。
「フィ!!!」
 エーフィの声に合わせて破片が鋭利な刃に変わりねんりきでメタモン目掛けて飛んで、メタモンにダメージを与えていった。エーフィが走り出して尻尾を振って攻撃に出る、メタモンはこれをかわしてでんこうせっかをしたが、エーフィはフラッシュで怯ませて反転して、無数のフラッシュを飛ばして来た。
 飛んだフラッシュは爆発してメタモンを巻き込み続いてスピードスターを直撃してしまった。
「メタ、フィ!」
 メタモンはジャンプしてエーフィにでんこうせっかで攻撃に出たが、エーフィはテレポートでこれをかわしてしまう。そして背後から現れてメタモンを攻撃、メタモンが振り向いた所で姿を消して攪乱して来る。
 翻弄されるメタモンはこころのめを使った。するとエーフィが動いているのが見えて背後にでんこうせっかをした、すると攻撃が当たり、エーフィが仰け反る。
「エー、フィ!」
 エーフィはスピードスターを生み出した、出て来た星はエーフィの上空に集まっていき、巨大な星になって、エーフィはこれに飛び乗った。
 スピードスターに乗っているエーフィはそこからサイケこうせんを飛ばして来たがメタモンはジャンプして星に飛び乗り、エーフィと対峙した。
 観客席にいる着物を着た少女達が見たことも無い戦いに歓声を上げた。ブースターが蛇を召喚した時も驚きの声を上げていたように彼女達にとっても滅多に見れない戦いと映っていた。
「フィ!」
「メタフィ!」
 巨大になってスピードスターの真ん中でエーフィとメタモンでんこうせっかの応酬をする。その間にも星はステージ内を円を描くように飛び回っていた。
「ほへえ・・・」
 普段と違う戦いにヒビキやオーダイル達は見とれてしまっていた。そうしている間に、シャワーズ達が攻撃してきた。
「おっといけねえ!勝負の最中だったな、行くぜ!」
 ヒビキは帽子を締め直して戦いを再開した。一方、メタモンはエーフィにシャドーボールを飛ばした。エーフィは尻尾を振るって弾き返すと、メタモンは後ろ蹴りをして勢いを付けて返し、エーフィに大ダメージを与えた。
「エーフィ!」
 エーフィはねんりきで星を元のスピードスターに戻した。足場が無くなったことで二体は台座に着地した。
 着地たメタモンだが、上空にある物を見て息を呑んだ。エーフィが薄笑いを浮かべている頭上でスピードスターは変化を遂げていた。エーフィのねんりきの力により、スピードスターは青い人玉へと変わっていく。
「エー、フィ!」
 エーフィの一声で星はりゅうせいぐんとなりメタモンに降り注いで大ダメージを与えていく。
「イーっ!」
 その頃、オニドリルはブラッキーと戦っていた。ブラッキーが口から吐くあくのはどうを旋回してかわしていき、ドリルくちばしに出た。
「ブラッキー、じこあんじ」
 タマオの指示でブラッキーはジッと動きを止めた、しめたと思ったオニドリルは攻撃をしたがブラッキーは身動き一つも取らない。オニドリルは再びドリルくちばしをしたがブラッキーは微動だにしない。
「どうなってんだ?」
「ブラッキーにかたくなるを暗示させたんどすえ」
「かたくなる?」
「自分は固い、びくともしないと念じれば案外そうなるんどすえ」
 言われてみればブラッキーは固くなっているかのように硬直している。
「さて、じゃあそろそろ本番行きましょうか?」
 タマオが指示を出すとブラッキーが動き出した。目を赤く光らせて血のような光線を飛ばして来た・・・。

続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.182 )
日時: 2019/01/08 20:32
名前: たくと七星 (ID: RKt4NeeS)

第29話「まいこはんとの一直線勝負!ブイズ軍団との戦い!」パート4

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル(戦闘中)、ゴローニャ(戦闘中)、メタモン(戦闘中)、デンジュモク



 オニドリルはつばさでうつでこれを叩き落とした。するとブラッキーは目から赤い光弾を連射して来た。旋回してかわしていくオニドリルだったが光弾はオニドリルを囲んで光線を飛ばして来た。
「何?!」
「ヒリョロロロ!!」
 ダメージを受けたオニドリルは落下してしまった。ブラッキーは自分の影に念じて来た。すると影がブラッキーから放れて三つに分散していった。三つの陰から黒いオーラが浮かんで来た。オーラから黒い手が出て来てオニドリルを掴み次々と投げ飛ばしていった。
「オニドリル、かぜおこしだ!」
「イーっ!」
 ヒビキの指示でオニドリルは翼を羽ばたかせて風を起こして影を吹き飛ばしていった。
「ブフゥ!!!」
 ブラッキーがいななき出した。体から黒い霧を流して自分の体を包んでいく。霧が消えると目の前にいたポケモンにヒビキは驚く。ブラッキーが白く透明な姿になっていたからだ。しかし見るとどこかがおかしい。透明ではあるのだが、体内に無数の線が生えていたからだ。
「ふふ、どないしましたヒビキはん・・・」
 戸惑っているヒビキにタマオがクスリと笑って言って来た。
「な、なあ、その線って何だ?」
「ヒビキはん、どの生き物にだってこう言うのはありますえ?なあ・・・」
 タマオの言葉にブラッキーは耳を動かして反応する。そう、ブラッキーの体にある線は生き物には必ずある神経や血管だった。
「ブラッキー!」
 オニドリルに向かって吠えると神経が触手のように伸びて来た。オニドリルはつばさでうつで弾いていくと、頭にある脳が震えて振動を放って来た、振動を受けたオニドリルは頭痛を起こして頭を抱えてしまう。触手がオニドリルを掴んで電流を流して来る。そして地面に叩き付けて触手を太い鞭に絡ませて叩き付けに出た。
「かわせ!」
 オニドリルは羽ばたいてこれをかわし、はがねのつばさを飛ばして神経を切り裂いて刃物で切れる音が響いて触手から血が流れて来た。
 すると血が固形化してブラッキーの姿になった。無数の血から生まれたブラッキーが赤いボールの液体を口から吐いて来る。オニドリルは素早く動いてかわしていった。
「ドリルライナーだ!」
 地面すれすれまで羽ばたくとドリルライナーに出て血のブラッキー達を粉砕した。
「やりーっ!」
「フーっ、フーッ・・・!」
 自分の分身が倒されたことにブラッキーは感情が高ぶっていた。
「ブラッキー、いきましょか」
 ブラッキーは自身の神経を修復させると体から血管を背中から左右に伸ばして来た。血管は絡み合って竜のような翼になり、ブラッキー宙に浮いて羽ばたき出した。
「げげげ、そんな芸当ができるのかよ、血管で空飛ぶなんて初めて見るぜ・・・」
 ヒビキとオニドリルは額に汗を浮かべて上空を見ていた。観客席にいる着物を着た少女達もざわざわしていた。上で羽ばたいている存在、ブラッキーなのだが普通の個体とは違う。黒いボディは真空の透明になっていて脳や心臓、そして神経や血管が透けて見えている。血管は翼を形成していて、急にこしらえたのか血が霧状に噴霧していた。そのためか心臓が尋常ではない速さで鳴っていた。一目ではブラッキーとは思えない存在が上空にいる、それはさながら禍々しいグリフォンのような存在だった。
「フュウウウオオオオ・・・!」
 か細くも背筋を凍らせるような不気味な唸り声を上げてブラッキーが翼を伸ばして降下して来た。翼から血のような光線が飛んで来た。
「かわせオニドリル!」
「イーっ!」
 オニドリルは宙返りをしてかわしはがねのつばさを飛ばしていった。ブラッキーが神経を伸ばして叩き落とし心臓の音で波状光線を放って来た。怯んだオニドリルに目から血のような光線を飛ばして壁にぶつけた。そのまま突撃に出たが、オニドリルが足の爪を突き出して顔をひっかき、ブラッキーは目を閉じてもがいている。
「つばさで落とせ!」
「オニ!」
 つばさでうつをして叩き落としたが、ブラッキーはすぐに翼を羽ばたかせて上空に上がり翼の爪の部分に穴を開けると、丸い赤血球のような球を飛ばして来た。オニドリルははがねのつばさをブーメランのように飛ばしてこれを破裂させていった。破裂した球が血しぶきとなり光に照らされて美しく光る水滴のように落ちて台座を、ステージを赤で染めていく。ヒビキとまいこはんのポケモン達も赤い液体が着きながらも戦っていた。
「ヒョオロロロロ!」
 赤いしぶきを滴らせながらブラッキーは美しく羽ばたき、笑っていた。この戦いを楽しむ凶獣のように・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.183 )
日時: 2019/01/22 19:06
名前: たくと七星 (ID: RKt4NeeS)

第29話「まいこはんとの一直線勝負!ブイズ軍団との戦い!」パート5

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル(戦闘中)、メタモン(戦闘中)、デンジュモク



「オニドリル、はがねのつばさだ!」
「イーっ!」
 ヒビキの指示でオニドリルははがなのつばさを飛ばそうとした。
「ヒュラララ!」
 ブラッキーは翼の穴から血液を飛ばしてオニドリルを染めた。そして白い欠片のような物を飛ばして来た、するとオニドリルに着いている血液に付着して重さが増して来た。オニドリルはバランスを取れなくなり降下していく。
「オオーーーーン!」
 ブラッキー滑空して体当たりしてオニドリルを地面に叩き付けた。先ほど飛ばした白い欠片は血小板であることに気付いた
「畜生、えぐいことしやがるじゃねえか・・・」
 ヒビキは考える、あのブラッキーをどうやって倒すのかを、頭の中で異形の姿に変化したシーン翼を生やした、神経を触手のように伸ばして来る、血液を飛ばす、様々なシーンが思い浮かんだ。そして翼から血液や血小板を飛ばすシーンにピンと来た。
「そうか、オニドリル、羽ばたけ!」
 ヒビキの指示でオニドリルは羽ばたいた。ブラッキーも飛び上がって、神経を伸ばして触手のように振るって来た。オニドリルはつばさでうつで弾き落とした。次に目から目玉型の弾を飛ばして来ると回転してこれを弾いた。
「ヒュロロ!」
 ブラッキーが翼の穴から赤血球を飛ばして来た。
「オニドリル、かわせ!」
 ヒビキの指示でオニドリルは素早く動いてこれをかわした。ブラッキーは血液を連射して飛ばして来る、オニドリルは羽ばたきながらこれをかわしていった。すると、
「グ、グウ、グウウ・・・!」
 突然、ブラッキーが苦しみだした。降下して着地すると苦しそうに息切れを起こしていた。足腰もグラグラしており支えるのもやっとと言う状態だった。
「まあ、少しやり過ぎましたえ?」
 血液を飛ばし過ぎたことで体力が弱ってしまったのだ。それを見てオニドリルがドリルくちばしに出る。
「つばさでうつだ!」
 ブラッキーを宙に上げた所で叩き落として、今度こそ倒したのだった。倒されたブラッキーは元の姿に戻った。
「お疲れ様どす、すまへんでしたなあ。今日は良くお休み・・・」
 タマオはブラッキーを元に戻して労いの言葉を掛けた。
「オオタチ!」
 オオタチはどろあそびをして体中に泥を塗りたくった。サンダースがでんじほうを飛ばしたが、泥が耐性となってこれを防ぐ。オオタチはジャンプすると泥を集めて大きなどろばくだんを作り、サンダースに投げ飛ばした。ばくだんは破裂して泥水が飛ぶ、中から泥にまみれたサンダースが出て来て力尽きた。
「さすが・・・」
 サクラはサンダースをボールに戻した。
「ブオーーっ!」
 炎の蛇を纏っているブースターは蛇を分離させるとその中に入り込んで巨大な大蛇に変えてゴローニャを見下ろして来た。
「蛇で来るならこっちだって!」
 ヒビキも何かを思い付いたのか、ゴローニャに指示を出した、ロックカットして身軽にするとジャンプして岩を積むように飛ばして来た。岩を積んだ柱が出来るとその上に乗っかり頭の上に尖った岩を乗せる。すると積まれた岩が蛇のようにくねって意志を持ったように動き出した。ゴローニャが主であるためであろう。それはさながらゴローニャの顔をしたイワークのようだった。ブースターがずつきをしてくるとゴローニャが腕で受け止めてグロウパンチで吹っ飛ばした。炎の蛇は岩に噛み付いたがさしたるダメージにはならずゴローニャがたたきつけると火の粉を散らしながら崩れ落ちた。
「ゴロ!」
 ゴローニャはロックブラストを飛ばして中心部にいるブースターを攻撃した、ブースターは急所に当たり、その衝撃で蛇は姿を消してしまった。
「ふふ、同じ蛇にするなんてさすがどす」
 サツキはブースターをボールに戻した。
「今だ!」
 ゴローニャはすてみタックルをしてブースターを攻撃してこれを倒したのだった。
 一方、メタモンはスピードスターを上空に飛ばしていた。エーフィはスピードスターをりゅうせいぐんに変えて攻撃して来るがひたすら耐えている、そしてエーフィが見上げると巨大なスターが浮かんでいた。そしてスターから光の光線が放たれてエーフィを包みその威力にエーフィは力尽きた。
「星を大きくしはるとは、さすがどす」
 コウメはエーフィをボールに戻した。 
「よし、後はあいつか!」
 残るはシャワーズ一体のみとなった。オーダイル達がシャワーズを一斉に見据えた、するとシャワーズは薄く笑うと、とけるで体を三つに分離させて来た。そして冷気を作り出してあるポケモンの氷の彫像を作り出した。
「何だ、でけえ像を作りやがったぞ・・・」
 大地を生み出したとされるポケモン、グラードンの彫像に三体のシャワーズは自分の溶かした液体をグラードンの彫像に吹きかけた。
「グワアアシャオオオ!」
 すると彫像が意志を持ったように動き出して咆哮を上げた。シャワーズ三体は両足と頭部の足場に乗ってグラードンの彫像に合図を出した。
「さあ、シャワーズを倒せば勝利どすえ、ヒビキはん、もうひと押し」
「お、おう、やってやるぜ!」
 ヒビキの意を汲んでオーダイル達が走り出す。グラードンの彫像が氷の弾を連射して来た。オーダイルは体を揺らしながらかわし、オニドリルは旋回して弾を弾き、オオタチ、ゴローニャはパンチを振るって弾き落とし、メタモンは体をくねらせながらかわしていった・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.184 )
日時: 2019/01/22 20:20
名前: たくと七星 (ID: RKt4NeeS)

第29話「まいこはんとの一直線勝負!ブイズ軍団との戦い!」パート6

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル(戦闘中)、ゴローニャ(戦闘中)、メタモン(戦闘中)、デンジュモク



「グワシャオオオ!」
 グラードンが一際大きな二つの氷の弾を口から放って来た。オーダイルとゴローニャがグロウパンチをして吹っ飛ばしてグラードンの彫像にダメージを与えた。
「シャワ!」
「シャワーっ!」
 シャワーズが指示を出すとグラードンが大ジャンプして地面に地響きを立てた。地面が揺れて振動が流れてオーダイル達を痺れさせた。そこへ口から冷凍光線を吐いて怯ませて来る。
「うへえ、こいつは寒いぜ」
 冷気がヒビキの所まで来て悪寒がして鼻水が出てしまった。そうしている間にグラードンの彫像が地面を爪で切り裂いて氷の衝撃波を飛ばして来た。
 オーダイルがきりさく、ゴローニャがすてみタックル、オオタチがほのおのパンチ、オニドリルがドリルくちばしで氷を砕いて前進していく。飛んでくる氷の弾を翻しながらかわしていき、次に飛んだれいとうビームをオーダイルがアクアリングのバリヤーを張って防ぎ、オオタチがメガトンパンチをしたがオーロラビームを直撃してしまう。
「やりやがるぜ、けど負けねえぜ!」
 ヒビキの指示でオーダイルがグロウパンチをして攻撃したがびくともしない。続いてきりさくに出たが爪でガードされてしまう、再びきりさくに出たがまたもガードされてしまい、爪を地面に突き刺して飛ばした衝撃波を受けてしまう。
「ゴロ!」
 ゴローニャがロックブラストを放ったがグラードンは氷の壁を張ってこれを防いでしまう。そこへオニドリルが背後からドリルくちばしをして攻撃するが大きなダメージにならず振り払われてしまう。
「タチ!」
 オオタチがほのおのパンチを顔面に浴びせて反転した。走りながらだいもんじ、かみなりを放ったが、グラードンの彫像はふぶきと氷のバリヤーで防ぎ、れいとうビームを放って来た。オオタチは思わず身構えてしまった。
「タチ?」
 しかし何も受けていないことに気付いた。目の前を見ると遥かに大きな巨体の存在がいた。
「へへ!」
 ヒビキがサムズアップをしている。そこにいたのは彫像と良く似た、本物に近いグラードン、メタモンがへんしんした姿だった。
「なるほど、メタモンどすか?」
「ああ、メタモンにへんしんさせたのさ!」
 グラードンにへんしんしたメタモンはとくせいで晴れ状態にした。するとグラードンの彫像が溶け出して来る。シャワーズ三体が一斉に慌てだした。
「おし、ソーラービームだ!」
 メタモンはエネルギーを溜めてソーラービームを放った。彫像は簡単に溶けてなくなりシャワーズ達は吹っ飛ばされて遂に力尽きるのだった。
「よっしゃあ!」
 勝利したことを見届けるとメタモンは元の姿に戻った。分離していたシャワーズは元の一体に戻ってボールに戻って行った。
「よしよし、よくやりましたえ・・・」
 コモモはシャワーズの健闘を褒めるのだった。
「ヒビキはん、お見事でした。ほんにお強いお方で・・・」
 コモモがヒビキの勝利を称えてその強さを称賛した。
「いやあ、それほどでもねえよ」
 美人のまいこはんに褒められてヒビキも悪い気はしなかった。
「さすがは、うちらのおねえはんが目を付けただけの事はありますえ」
「お、おねえはん?」
 コウメの言葉にヒビキは何かが引っかかった。彼女達の他に誰か別の存在がいると言うのだろうか。
「うちらまいこはんと観客席にいる子達の面倒を見てくださっているお方どす、きっとおねえはんもあんさんのことを気に入るでしょう。そろそろ、こちらへ・・・」
 コモモが言うと突然外から鈴の鳴る音が聞こえて来た、玄関の方を見ると扉が開かれて・・・。
 かぶれんじょうに入って来たのは煌びやかなポケモンの行列だった。美しく雅な音楽が聞こえて来る。左右の列にポケモン達が練り歩いている。
 美しい横笛の音色をレディアンが吹いている。そしてキレイハナ、プリン、ピッピ、ピチュー、マリル達がクルンと回って踊っている。そしてカラカラが鼓を鳴らし、ユンゲラーがねんりきで琵琶を奏でていて、スリーパーが棒の上で房のように連なる鈴を鳴らしていた。真ん中でラッキー達が日傘を差していてタマタマを転がしている。その中央にプクリンの持つ日傘に入る美女がいた。
「あの人?!」
 その人を見てヒビキは気付いた。客席にいる子供達もその人が誰なのか解っていて歓喜している。
「おねえはん!」
「うちらのおねえはんや!」
 おねえはんと呼ばれる人、バタフリーの羽根のような髪型にスピアーの簪にシェルダーの櫛を着けている。モルフォンのような淡い紫の、蝶のポケモンの刺繍が施された着物を着ており、手にはピカチュウの尻尾の形のキセルを持って、足にはコイルの腕ほどの高さのある下駄を履いていた。
 彼女を守っているのだろう、弓を携えたゴーリキー、サワムラー、エビワラー、カポエラーが歩いており、後列ではポニータに乗ったマンキーが三味線を弾いていて、モンジャラが蔓で太鼓を叩き、ヤドランがゆっくりした手付きで琵琶を弾いていた。そしてラフレシアがはなびらのまいを躍っていた。空ではピジョン達が羽ばたいて翼に施された金箔を花びらのように落としていた。
 雅なポケモンによる行列、どこか違うとすれば、ポケモン達は皆衣装を着ていたことだ。キレイハナ達踊っているポケモンは金襴や冠を被っており上衣と袴を着けており、スリーパーやレディアン達、吹奏を担当しているポケモンは烏帽子に束帯を着て、ゴーリキー達四体は束帯に頭に衣冠を被っていた。
 台座の近くまで来るとポケモン達の演奏が止まり、左右に一列に並んだ。傘がたたまれるとその美女はゆっくりと歩み、台座付近まで来ると一体のマンキーがかし付いて来た。キセルを置かせると、台座に上がる。それを見て五人のまいこはんが正座してお辞儀をした。
「あんたは、コチョウさん・・・?」
「お待たせしました、ヒビキはん・・・」
 その人、おいらんのコチョウはヒビキにお辞儀をしてゆっくりと微笑んだ・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.185 )
日時: 2019/01/29 19:50
名前: たくと七星 (ID: RKt4NeeS)

第29話「まいこはんとの一直線勝負!ブイズ軍団との戦い!」パート7

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、メタモン、デンジュモク


 ヒビキに正座してお辞儀している相手、時折出会うまいこはんとは違う豪華な衣装を着たお姉さんだった。
「まいこはんが言ってたおねえはんって、あんたの事だったのか?」
「ええ、この子等を束ねているおねえはん、それが私、おいらんのコチョウにございます」
 先ほどの掴み所のない感じとは違う、礼儀正しく穏やかな雰囲気を醸し出していた。
「ヒビキはん、この子達と遊んでくださったようで、皆のおねえはんとしてお礼します」
「いやあ、それほどでも・・・」
 絶世の美女とも言える人に感謝されてヒビキも悪い気はしなかった。
「ですが、もう少しお付き合い願えませんでしょうか?」
「お付き合い?」
 ゆっくりと立ち上がると、ジョウト地方で起こっている状況を話した。
「今、ジョウト地方ではけったいな方が現れて大変なことになっております。それを止めるにはあんさんが必要、ですがまだ試させてもらいますえ?」
 袖からボールを手に取ると空高く投げた。六個のボールからリーフィア、グレイシア、キュウコン、アズマオウ、ニンフィア、デンリュウが出て来てコチョウの後ろに立った。
「コチョウさん、あんたもトレーナーだったのか」
「ええ、仰せの通り、トレーナーでなければこの子達を束ねられませんえ」
 コチョウのポケモンが登場したことで客席にいた童子達から歓声の声が上がった。それぞれに推しのポケモンがいるのか応援する声が上がっている、かぶれんじょうから音楽が流れ、空を飛んでいるレディアン達が笊に積もっている桜吹雪を舞い散らせた。
「ヒビキはん、最後の仕上げどす、うちとの勝負に見事に勝利してください、そうすればあんさんにあるポケモンを授けましょう」
「そのポケモンって?」
「まだ秘密・・・」
「桜吹雪か、流す必要があったか?」
「うちはバトルに風情を出したいですから。ただ戦うだけでは華がありまへん。美しさと優雅さ、その中でどのように戦うか、それがうちの信条どす、それに・・・」
「それに?」
「うちのバトルは普通ではありまへんえ?それにポケモン達も、まいこはんよりは厳しいどす。さあ、どうします?」
 フフッと笑うコチョウにどこか妖艶さと底知れない実力が感じられた。ヒビキも覚悟を決して言う。
「お、おう、やってやるぜ!あいつ等が頑張ってるんだ。絶対に敗けられねえ、勝ってやるさ!」
「ふふ、さすがは一切の迷いが無い。そんな所が好きどすえ。さあ・・・」
 手招きをするとリーフィアが前に出た。
「リーフィア、相手をなさい」
「フィア!」
 リーフィアは首を上げて耳を指を上げるように動かしてヒビキにポケモンを出せと挑発して来た。
「おし、オニドリル!」
 ヒビキはオニドリルを出した。
「ではヒビキはん、始めましょうか?」
「おう、よろしくお願いするぜ」
 ヒビキとおいらんのコチョウのバトルが始まった・・・。


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