二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ポケモンストーリー ハートゴールド編
- 日時: 2016/10/23 17:00
- 名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)
また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。
<今作の概要>
・初の男の子主人公に挑戦
前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。
・憎めないキャラにして行きたいと思います
主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。
・ジムリーダーが旅のお供に
今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。
・今作でのポケモンの新能力
今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。
・後半からオリジナル要素を展開
前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。
以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。
<主要人物紹介>
・ヒビキ
本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。
・ツクシ
ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。
・レイ
ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。
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- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.136 )
- 日時: 2018/02/27 10:40
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
第23話「こおりのぬけみち、恐怖のアローラサンドパン!」パート1
・今回の注目ポケモン
・オーダイル
・ストライク
・ジュゴン
・今回の注目ポイント
・やけに寒い42番道路
・わけありのウリムー
・アローラサンドパンが登場
「うう〜、寒い〜」
ヒビキがくしゃみをして両手を擦りながら鼻水をたらしていた。ポケモンセンターでポケモン達を回復させた後、ヒビキ達は再び、42番道路を進んでいた。なのだがこの道路は進む度に寒気がして来たのだ。
「お〜い、ツクシくん、アカネちゃん、大丈夫か〜?」
ヒビキが二人に声をかける。ツクシもアカネの寒そうにしていた。
「寒いよ、この42番道路は寒暖が激しいからね・・・」
「まあ、ツクシくんもアカネちゃんも・・・」
二人を見るとツクシもアカネも半袖に短パンだったため寒がるのも頷くものだった。
「うう・・・寒いわあ・・・」
アカネが寒そうに凍えていた。
「オオタチ!」
ヒビキはボールからオオタチを出してアカネにマフラーのように巻かせてあげた。
「ヒビキさん?」
「寒いだろ、これなら暖も取れるだろう」
「わあ、ありがとうヒビキさん、あったかいわあ・・・」
フサフサの毛には温かみがあって首から温もりが感じられた。
「いいなあ、アカネちゃん、ヒビキくん、僕は・・・?」
「うん?そうだった、ちょっと待ってろ」
「あの、ヒビキくん?」
ツクシは震えながら見ていた。ヒビキが出したアローラゴローンとウソッキーはずつきをしてぶつかり合っていたのだ。
「何してるの?」
「おう、こいつらで火花を出そうと思ってな、火打石みてえなもんだな」
「それはいいけど・・・、時間がかかって僕が凍え死にしそうだよ・・・それからこの42番道路が寒い訳は・・・」
「はっはっは!この程度で寒いとはまだまだ青いな!」
ツクシが42番道路が寒い訳を説明しようとすると、高台から老人の高笑いが聞こえて来た。見上げると、一人の老人がスコップで地面に生えている氷を砕いて山車に乗せているのが見えた。ツクシやアカネと同じく半袖半ズボンだが若者のように精根が強く、汗をかくその顔は笑顔にあふれていた。
「この通り体を動かしていると寒さなど忘れて汗が出て来るほどじゃ」
「誰だ、あのじいさん?」
ヒビキが指を差してツクシに聞いた。
「じいさんだなんて、あの人は・・・」
「丁度良かった、君達も手伝って行きたまえ」
「ええ、でも俺達先を急いで・・・」
「チョウジタウンへ行くのだろう。わしもこれが終わったら戻るつもりだ。老人の手助けと思って、いいかな?」
「まあ、年寄りは大事にしねえとな、解った、手伝うよ」
「そうだね・・・体を動かせば少しは温かくなるかな・・・」
「ふう、結構苦労するなあ・・・」
スコップで削ろうとするのだが氷は思っているほど固くできていて力を入れて叩いても中々削り取れるものではなかった。
「でも、こうしてると、やっぱり汗は出て来るよね・・・」
「そりゃあそうだ、力作業となれば誰だって、出ちまうもんさ、このやろ・・・」
ヒビキはてこの原理で氷を地面から外しにかかったが中々取れない。
「皆、頑張ってやーっ!」
一方、アカネはミルタンクから搾ったミルクを温めてホットミルクを作っていた。ストライクは鎌で氷を切り裂き、オオタチ、レディアン、ウソッキーが氷を運んで山車に乗せていた。
「しっかしじいさん、あんた凄く元気そうだな。スコップも高々と上げて動きもテキパキしててさ」
「はっは、ここへやって来ては体を動かすことを日課にしておるからな。それにこの42番道路にある氷はとけないこおりになっていてな。真夏の暑さでも溶けることはないのだ。そしてチョウジの人達はここへ来ては氷を失敬してな、生活の糧にしておるのだ」
「へえ、氷にも詳しいんだな」
「うむ、冬のヤナギとも呼ばれておるからな」
「ヤナギ?じいさんの名前か?」
「左様、こおりタイプの使い手故な」
そう話しているヤナギの顔が神妙になって来る。
「ツクシくん、あのじいさん、ただものじゃなさそうだよな・・・」
「そうだよ・・・だってこの人は・・・」
ヒビキとツクシがひそひそと話していると、
「皆、出来たで〜」
アカネの声が聞こえて来た。ミルタンクがホットミルクを乗せたお盆を運んで来た。
「お、あったけえミルクか?」
「うん、ヒビキくん、ツクシくん、ヤナギさんも疲れたと思うからこれで疲れを癒してな」
「おお、これはありがたい」
「はあ、やっと温かいものにありつける」
ミルクの入ったカップを手に取って口に含んでいく。
「かあ、まろやかな濃い味がしていいぜ・・・」
「ふふ、オレンのみをたっぷり食べさせたから結構味が出てるんやで」
「まあ、寒い時期となるとミルタンクも脂肪が増えると思うからね、あれ?」
会話中に一匹のポケモンがヤナギの元にやって来た。
「わあ、ちっこくてかわいい」
出て来たのは、いのぶたポケモンのウリムーだった。
「ヤナギさん、このポケモンは。何だかヤナギさんに懐いてるみたいだけど」
「ああ、こいつはな・・・」
ヒビキに視線を向けると何を思ったのかヤナギはこう切り出した。
「君、トレーナーかね?」
「おう、そうだけど?」
「ではちと話を聞いてはもらえぬか・・・」
砕いた氷を山車に乗せるとヒビキやポケモン達が運び、チョウジタウンのヤナギの家まで運んで行った。
「へえ、茅葺の小屋に入れてるのか?」
家の地下室、そこにある小屋は茅葺で作られたものだった。
「うむ、電気を使わない、天然の冷凍保存でな、さて、ここにいるウリムーだが・・・」
ウリムーのことについてヤナギが話し始めた・・・。 続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.137 )
- 日時: 2018/03/01 21:11
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
第23話「こおりのぬけみち、恐怖のアローラサンドパン!」パート2
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、メタモン、ウソッキー、アローラゴローン
「このウリムーは迷子でな」
「迷子なのか?」
「うむ、氷を取りに行った帰りに傷だらけになって倒れていたのだ。わしは付きっ切りでこ奴を看病してな、その甲斐あって元気になってくれたのだ」
「怪我のことを考えると親も何かに巻き込まれてのだと思うのだ。恐らくこおりのぬけみちで何かあったのだとわしは考える」
「こおりのぬけみち?」
「フスベシティに繋がる氷で閉ざされた洞窟だよ」
首をかしげるアカネにツクシがぬけみちのことを説明した。
「ヒビキくん、君はトレーナーだったね」
「おう、そうだけど?」
「このウリムーを親の元へ返してあげたいのだ。ヒビキくん老人の頼みだがこの子のことを思って協力してはくれぬだろうか」
「そうだよなあ、親と離れ離れって言うのはさすがに可哀相だよな・・・・よし、俺が一肌脱いでやるよ!」
ウリムーの境遇を思ってハラハラと涙を流したかと思えば腕を上げてやる気のある仕草をした。
「ヒビキさんなら言うと思った」
「僕とアカネちゃんも手を貸すよ、ヤナギさん」
「ありがとう、君達。では、そのこおりのぬけみちまで案内しよう」
ウリムーを連れて家を出ると、こおりのぬけみちがある先へと進む。
「ちょっと待ったーーーーっ!」
「おわ、何だ?!」
44番道路へ向かう入口に差し掛かった所で突然、ヒビキ達の前を割って入る人物が現れた。
「あんた誰だ?!」
「君達、チョウジタウンは隅々まで見ていったか!ここを通るのはまだ早い、いかりまんじゅうでも買っていくと・・・!」
そう言ってそのおじさんはヒビキ達にいかりまんじゅうの入った箱を差し出して来る。
「すまんが彼等は強いトレーナだ。この先を通っても大丈夫だ」
「え、そうなの?まあ、ヤナギさんが言うなら・・・」
ヤナギの言葉で通してもらえることになり、一行は44番道路へ行くことが出来た。
「ここがそのぬけみちだ」
44番道路の先にある洞窟、冷たい冷気が覆っていて、岩から地面まで霜で積もれていて、天井には無数の氷柱が連なっていた。
「ひゅうう、寒い。こいつは結構体にこたえるな・・・」
ヒビキは両手を擦って寒さに震えていた。
「この寒さはこおりタイプには快適だけどね」
「でも寒いわあ、早くその子の親を探して、きゃあ!」
歩こうとした矢先にアカネはツルンとすべってしまった。
「痛ったあ・・・」
「大丈夫か、アカネちゃん?」
「すまん、言い忘れていたが、このぬけみちは地面が凍っている箇所があるのだ。歩く時は充分気を付けてくれ」
「うわ、本当だ。こりゃあ転んだら尻餅つくだけじゃあ済まねえかもな・・・・」
ヒビキ達は注意しながら凍れる洞窟を進んでいった。道中でアカネに抱かれていたアローラロコンがウリムーとじゃれあっていた。
「うん、何か聞こえる?」
歩いているとツクシが何かの気配を感じた。
「ツクシくん、どうしたんだ?」
「何か声が聞こえない?」
周りを見ると、どこからか何かが鳴いている声が聞こえて来た。かすかに聞こえて、助けを求めている声だった。
「奥に何かあるかもしれん?」
「行ってみようぜ!」
その先へ歩くとそこは一面が氷に覆われていた場所だった。
「ジュラル〜、ジュラルウウウウウウ!!!」
見ると、中心部に一体のポケモンが助けを求めて叫んでいるのが見えた。
「あのポケモン・・・」
「ルージュラだな・・・。恐らく、足が氷にへばりついて身動きが取れなくなってしまったのだろう」
「じゃあ何とか助けへんと」
「よし、俺が行ってやるぜ!」
ヒビキが走り出して助けに行こうとした。
「待ってヒビキくん、そのままだと滑って止まれなくなるよ」
「心配ねえよ、注意して走りゃあうわああああああ!!!」
案の定、凍った地面は滑りやすくなっていて、そのまま滑走してしまった。
「うわあああああ、止まってくれーーーーーっ!」
「ジュ、ジュララーーーーーっ?!!」
ドゴーン!」
鈍い音が響いてヒビキとルージュラはぶつかってしまった。
「ううう痛ええ、うん、何か唇に柔らかいのが・・・」
ヒビキが前かがみで倒れてルージュラにかぶさっていたが、目を開けてみると、ヒビキの顔がみるみる青ざめていく。そう、ルージュラとのキス状態になっていたからだ。
「うえええええ、げほげほ、うわあ、こいつは結構聞くぜ」
激しい嘔吐に襲われてヒビキは急両手で口を押えた。ルージュラはすっかりヒビキに、メロメロになってしまっていた。そしてヒビキにキスをしようと迫って来た。
「わああ、止めろって!」
ヒビキはルージュラを必死で抑えようとしていた。ツクシ達は冷や汗をかいて呆然としていた。
「ヒビキくん、何だか気の毒に見えて来たな」
「そやね・・・、うん?」
上を見ると、ポケモンのデリバードが羽ばたいているのが見えた。ツクシ達の前で降りるとウリムーが近寄って顔を上げた。デリバードがウリムーの頭を撫でてあげる。
「いいポケモンやね?」
「恐らくウリムーとは仲間かもしれんな・・・」
デリバードは羽ばたくと、途中で止まってツクシ達の方を振り向いた。
「あれって・・・」
「着いて来れば何か解るやもな」
「ヒビキくん、あのデリバードに着いていこう」
「何、そいつに着いていけばいいんだな、てだからキスはやめてくれえええええ!!!」
行こうにもルージュラが抱き着いてキスを迫って来る。ヒビキはそれを止めるので精一杯だった・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.138 )
- 日時: 2018/03/06 20:53
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
第23話「こおりのぬけみち、恐怖のアローラサンドパン!」パート3
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、メタモン、ウソッキー、アローラゴローン
「なあこいつ・・・」
デリバードに案内されて歩く中、ヒビキはげんなりしていた。隣にはあの時助けたルージュラが自分のすぐ近くにいて、腕にしがみついて擦り寄っていたからだ。
「すげえベッタリしてるけど、何でなんだ・・・?」
「さあ、うちからはとても・・・」
アカネはどう言うものなのかを知っていたのだが、恥ずかしくて言うことが出来なかった。
「まあ、あれだよ。君に助けられて、好きになっちゃったんじゃない?」
「好き?俺のことが・・・?」
ツクシに言われてヒビキはルージュラを見てみる。まるで運命の人のようにヒビキのことをうっとりとした目で見ていた。金髪の長髪と言うと美人だが顔は紫で丸型に点が入った目、そして厚い唇と、美形とは思えない風貌だった。
「お前、俺が好きか?」
ヒビキがルージュラに聞いてみると、ルージュラはまた抱き着いてキスを迫って来た。
「おいおい、それを頼んだわけじゃねえよ!」
「はっはっは、相当君に懐いておるようだな、それだけ君が良いトレーナーと言うことだ」
すると飛んでいたデリバードが止まって旋回し始めた。
「止まったで」
「うむ、あれは?!」
ヤナギ達が目の前を見るとそこには大きな氷の塊が置かれていた。だがその中には牙の生えたマンモスのようなポケモン、マンムーが閉じ込められていたのだ。
「ポケモンが中に?!」
「プヒーっ!」
ウリムーが走り出して氷漬けにされているマンムーの近くに立った。
「どうやらあのマンムーがウリムーの親のようだ」
「でも何で氷漬けに・・・」
「だけどこんなことするなんて、酷い・・・!」
「だが、何とかしてこの氷を砕いてやらんとな」
ツクシとアカネにヤナギが氷を砕いて救出に出ようと言った。
「おし、そう言うことなら!」
ヒビキがボールを投げてオオタチ、ゴローン、オニドリルを出して氷を壊しにかかった。
「うわ!」
「な、何?!」
だが、後ろから何かが飛んで来て、ヒビキとアカネが驚いて尻餅をしてしまう。
「これは・・・」
「何かの氷柱のようだな」
岩に刺さっている物をツクシとヤナギが見ると、それは鋭利に出来た氷柱だった。
「フー・・・・!!!」
何かの威嚇する声が聞こえ見てみると、そこにいたのはサンドパンだった。だが、普通のサンドパンとは違う。背中の針は氷のようになっていて頭に生えている針が一際太く出来ていた。爪も氷で鋭く出来ていてまさしくこおりタイプのサンドパンと言っていい姿だった。
「何だかトゲトゲしている奴だな?」
「サンドパン?でも、あの姿は・・・」
「ふむ、サファリから逃げた一匹がここで野生化したのか・・・」
そう考えている間に、こおりタイプのサンドパン、アローラサンドパンがつららばりを連射して来た。
「いかん、ジュゴンよ!」
ヤナギがジュゴンを出すとジュゴンは氷の壁を作ってつららばりからヒビキ達を守った。
「君達、戦えるか?」
「ああ、任せろ、ツクシくん!」
「うん!アカネちゃんはウリムー達を守ってあげて!」
「解った!」
アカネはウリムーとデリバードを守ることになった。ヒビキとツクシはオーダイルとストライクを出してアローラサンドパンと対峙する。
「おい、危ねえからそんなにひっつくなって・・!」
ルージュラは未だにヒビキにくっついて放れようとせず困ってしまっていた。だが、そうしている間にアローラサンドパンが頭の針かられいとうビームを飛ばして来た。
「ストライク、跳ね返すんだ!」
「ストライク!」
ストライクが前に出ると研磨した鎌を前面に出すようにクロス字にしてれいとうビームを跳ね返した。
アローラサンドパンはこれを見てれいとうビームを吸収して体内に循環させてしまった。そしてそのエネルギーでふぶきを飛ばして来た。
「うわ、こいつこんな芸当が出来んのか?!」
「こおりタイプだからじゃないかな?」
ふぶきの風圧でヒビキ達は怯んでしまう。そこへアローラサンドパンが素早く動きシザークロスをしてオーダイル、ストライク、ジュゴンを攻撃した。後ずさりする三体にアローラサンドパンは背中の生えた針をじこあんじで分離させて宙に浮かせてきた。そして浮いた針をオーダイル達に向けて飛ばして来る。
三体は払い落としてこれをしのいだが、アローラサンドパンが再び動き出した。
「タチ、タチ!」
「ゴロゴロ!」
「イーっ!」
その頃、オオタチ、ゴローン、オニドリルの三体はマンムーの救出にあたっていた。オオタチはほのおのパンチ、ゴローンはグロウパンチ、オニドリルはドリルくちばしで氷を砕いていた・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.139 )
- 日時: 2018/03/08 20:56
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
第23話「こおりのぬけみち、恐怖のアローラサンドパン!」パート4
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ、オニドリル、メタモン、ウソッキー、アローラゴローン
「フー・・・!!!」
アローラサンドパンが再び針を分離させて来た。氷柱にふぶきの冷気を纏わせると、オーダイル達に飛ばして来た。
「まずい!」
「よけるんだ!」
今度は高速で飛んで来て迫って来る。オーダイルとストライク、ジュゴンは緊急回避をしてこれをかわした。外れた氷柱は岩に突き刺さった。すると氷柱が刺さった岩が音を立てて凍り出したのだ。
「げげ!」
「岩が、凍った・・・?」
「恐らくあのマンムーもこれで凍らされたのだろう」
「じゃああれに当たったらやばいじゃねえか!!!」
再びアローラサンドパンが針に冷気を込めて氷柱を飛ばして来た。
「来た!」
「ツクシくん、俺とツクシくんのコンビネーションであの技を破るぞ!」
「でも、どうやって?」
「任せろ、オーダイル!」
「オーダイル!」
ヒビキの指示でオーダイルはなみのりをして大波を起こした。波は氷柱を飲み込んだが氷柱は波から飛び出てくる。
「ヒビキくん、効果がないよ!」
「ようし、氷柱を落とせ!」
ヒビキがツクシにストライクに氷柱を落とさせろと指示した。
「ちょっと、そうしたら凍っちゃうよ!」
「心配ねえ、やってみろい!」
「ああ、もう、仕方が無い!」
ツクシはストライクに氷柱を叩き落とすよう指示を出した。ストライクが前に出て氷柱を叩き落としていく。だが、よく見ると凍ってはいなかった。
「あれ、凍りついてない?」
「そうだろ、波の力で冷気を消したのさ!」
「ほう・・・」
ヒビキの作戦にヤナギも感心していた。だが、アローラサンドパンは再びつららばりを飛ばして来た。
「オーダイル、衝撃波だ!」
オーダイルが地面を叩いて衝撃波を飛ばし、つららばりを砕いていった。しかし、最後の一つがルージュラに迫って来た。
「ジュラーーーーーっ?!」
「危ねえ!」
絶叫するルージュラを前にヒビキが走り出してみがわりになった。つららばりはヒビキに命中して吹っ飛ばされてしまった。
「ヒビキくん!」
「ヒビキさん!」
地面にぶつかって背中を強く打ってしまった。ルージュラが慌ててヒビキの所へ来た。
「痛ってえ、ポケモンを守るのも楽じゃねえぜ・・・」
無理をしてはにかんでみせるが表情は苦悶に満ちていた。
「ジュラ、ジュララ・・・」
自分を守ったことにルージュラは涙が溢れていた。
「ジュラルーーーーーーーーっ!!!」
しかしすぐに憤怒の表情をして目を赤くしてアローラサンドパンに睨み付けた。
「ええ、まさかこれって・・・」
「怖い・・・」
ツクシとアカネは冷や汗をかいて怯えてしまっている。何故なら目の前にいるルージュラが怒髪天を突くように髪の毛を逆立てて吠えていたからだ。高速で動くとアローラサンドパンの顔面にれいとうパンチをぶちまけた。
その威力にアローラサンドパンは転倒してしまい、そこへルージュラが蹴り飛ばしをして宙に上げるとテレポートをして空中に舞いかわらわりをして叩き落とした。
「フガーーーーっ!!」
アローラサンドパンは爪を伸ばして鋭利な刃物の状態にして切り裂きに出ようとした。
「フンジュラーーーーーっ!!!」
だが、ルージュラは爪を掴んで力んでくる。握力は凄まじくわずか数秒で爪にひびが割れてあっと言う間に割ってしまった。
アローラサンドパンはつららばりを飛ばして来たがルージュラはものともせずに歩み寄り、首を捕まえると、高々と投げ飛ばしてしまった。
「つ、強い・・・!」
ツクシがその強さに息を呑んでいた。ルージュラは両手に冷気を込めると冷気の光線を飛ばしてアローラサンドパンを攻撃、大ダメージを受けたアローラサンドパンは爆発をして倒されたのだった。
「やった!」
「あのルージュラ、強い!」
ルージュラの勝利にツクシとアカネが喜んだ。ヒビキもようやく体を起こした。
「あん、どうしたんだ?」
「ヒビキくん、実はね・・・」
「ジュラルーーーーっ!!!」
さっきまでの殺気立った表情から一変してルージュラがヒビキに抱き着いて来た。
「わああ、何だよ一体?!」
「このルージュラがサンドパンを倒してくれたのだよ」
「え?」
目の前では伸びているアローラサンドパンが映っていた。
「お前が?」
ヒビキが聞くとルージュラがキスをねだって来た。すると後ろから大きな唸り声が聞こえて来た。
「お、やったのかお前等!」
そこには氷から解かれたマンムーの姿があったのだ。ウリムーとデリバードが大喜びしていた。オオタチ、オニドリル、ゴローンが見事に氷を砕いて解放させたのだ。
「うむ、これでもうお前も大丈夫だな」
ヤナギがウリムーを撫でると、ウリムーはひと鳴きしてマンムーの元へ返る。
「ははは、良かったな、元気で暮らすんだぞ」
ぬけみちの奥へと帰っていくマンムー親子とデリバードをヒビキ達は笑顔で見送った。
「あいつ、良かったな」
「そうだね」
「さて、ヒビキくんだったね。チョウジタウンにはジムリーダーがいる。挑戦してみてはどうかな?」
そう言ってヤナギは一足先にチョウジタウンへと帰って行った。
「行っちまったな。あの人、さて」
ヒビキはボールを取るとアローラサンドパンをゲットした。そして目の前にいるルージュラに言う。
「俺と一緒に来るか?なんか俺に惚れてるみたいだからさ。しょうがねえから連れてってやるよ」
ヒビキの言葉にルージュラは感激すると、またもヒビキにキスを迫って来た。
「だーかーらそれはよせってえええええ!」
ツクシとアカネは苦笑いしたのは言うまでもないことだった・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.140 )
- 日時: 2018/03/18 14:07
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
第23話ミニコーナー「ヒビキとツクシのポケモン解説」第18弾
ヒビキ「こほん、今日もこのコーナーを紹介するわけだが、てだから今はキスはよせって!」
ツクシ「とまあ、ルージュラが新しく仲間になった所で、まずはこのポケモンから」
『フーっ!!!』
ツクシ「じめんタイプのサンドパンが何故かこおりタイプになった姿。背中の針は氷の氷柱になっていて爪も鋭くなっているんだ。冷気を飛ばしたり触れた者を凍らせる戦術っを使っているから侮れない相手だったよ」
ヒビキ「まあ、こいつが倒しちまったけどな」
ツクシ「そうそう、この子ね」
『ジュラ!』
ツクシ「ジョウト図鑑№155ひとがたポケモンのルージュラ。人間のような姿をした不思議なポケモンで、人の言葉のような会話をするけど、よく聞き取れないとされているんだ。今いるこの子は訳があってヒビキくんに懐いているんだ」
ヒビキ「そうそう、それが助けてやって、頼むからここではよしてくれっておーい!落ちるだろうがおわあああああああ!」
ツクシ「うわあ、凄い音・・・。ま、まあ、こんな感じで新しい子が入ったから、皆よろしくね、はは・・・・」
続く・・・。
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