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ポケモンストーリー ハートゴールド編
日時: 2016/10/23 17:00
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

 また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。


<今作の概要>


・初の男の子主人公に挑戦
 前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。


・憎めないキャラにして行きたいと思います
 主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。


・ジムリーダーが旅のお供に
 今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。



・今作でのポケモンの新能力
 今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。


・後半からオリジナル要素を展開
 前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。


 以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。


<主要人物紹介>


・ヒビキ
 本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。


・ツクシ
 ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。


・レイ
 ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。


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Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.201 )
日時: 2019/07/09 21:12
名前: たくと七星 (ID: LuHX0g2z)

第32話「尖った性格のジムリーダー、VSフスベジム」パート2


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、アローラロコン、コンパン、ルージュラ、ホウオウ、アクジキング



 ヒビキを乗せたポケモン、ジジーロンは両脇が坂になっている道を歩いていた。そして開けた場所に付いて歩を止めた。所々に柔らかい草が生い茂っていて、恐らくここが巣であると思われる。ヒビキのシャツの首の部分を咥えると、草の上に乗せた。
「な、何すんだよ・・・」
 不安になるヒビキを余所にジジーロンは背中を向けて歩を進めた。近くにある木の枝を噛み千切って口に含むとそれを噛み砕いていった。枝が砕かれている凄い音が響いていた。そしてヒビキに歩み寄ると舌を出して傷口を舐めた。
「あ、あひゃひゃ、よせって、俺、怪我人何だぞ!」
 舌触りがくすぐったく思わず笑ってしまう。
「あ・・・」
 見ると傷口にすり潰した歯が粘性の唾液でしっかりと貼られていた。葉に付いた成分が影響しているのか血も止まっている。
「俺の治療をしてくれてたのか?」
 ヒビキが言うとジジーロンは頬を擦り付けて来た。
「ありがとな、俺、探し物をしているんだ、ミニリュウを探しててさ。欲しい奴がいるから、ここで休む訳にはいかないんだ」
 目的を聞いていたジジーロンはヒビキをまた背中に乗せた。そしてどこかへと連れていく、そうして連れていかれた先、そこには大きな泉があってミニリュウ達が泳いでいた。
「へえ、こんな所にいたのか、何だか至れり尽くせりだな、ありがとよ」
 ジジーロンから降りると♀のミニリュウを探してボールに収めるのだった。
「お前、いい奴なんだな、まあ、確かに好々爺見てえな顔してるけどよ・・・」
 ふと視線を変えると、一人の人物の姿が見えた。水色のポニーテールにマントを羽織った水色の腋と太腿を露出したスーツにブーツを来た女性が神妙な面持ちをしていた。
「誰だろう、おーい!」
 ヒビキが手を振って声を掛けると、その女性は驚いて足早に去ってしまった。
「何だったんだ、あいつ?」
 ヒビキが首をかしげていると、ジジーロンはどこか寂しげな顔をしていた。しかしヒビキの前では穏やかな顔になり、彼を背中に乗せた。
「もしかして街まで連れてってくれるのか?」
 フスベシティまで乗せてってくれるのかと聞くとジジーロンはゆっくりと頷いた。


「はいツクシくん、搾りたてのモーモーミルクをどうぞ」
 フスベシティではアカネがツクシに自分のポケモンのミルクをツクシにあげていた。
「ありがとう、やっぱアカネちゃんのミルタンクのミルクが一番美味しいね」
「ヒビキさんも一緒だったらあげてたのに」
「まあ、ヒビキくんは人助けが好きだからね、どうしているのかな・・・うん?」
 すると地面からズルズルと何かが動いている様な音がして来た。
「何、何なんこれ?」
「まさか、ヤバい奴が出て来るなんて事は、わわ!」
「はああ・・・!」
 目の前を見ると一回りも大きな首の長いポケモン、そう、ジジーロンが現れたのだ。
「ひいい、あのポケモン何?!」
「何か、凄い大きい、て言うか、老けてる?」
「おーい!」
「あ、ヒビキくん!」
 背中にヒビキが乗っていて自分達に手を振っている事に気付いた。
「ヒビキくん、そのポケモンは?!」
 ツクシ達が驚いているとヒビキが降りて来た。
「いやあ、ミニリュウさがしてたら怪我しちまってよ、そしたらこのでっけえ奴に助けてもらってさ。そうそう忘れる所だった」
 早速探していた♀のミニリュウを欲しがっていた子に渡した。
「わあ、ありがとう!」
「いやいや、礼には・・・」
 照れているのも束の間、突然子供達が出て来てもみくちゃにされてしまった。
「ジジーロン、ジジーロンが来た!」
 子供達の目線はジジーロンに向けられている。ジジーロンも歓迎しているようだ。
「おいおい、偉い人気じゃねえか・・・」
 どうやらフスベシティでも知られている存在の様だ。ジジーロンは子供達を背中に乗せたり縄を咥えてブランコをしてあげたりと楽しんでいた・・・。

続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.202 )
日時: 2019/07/16 21:24
名前: たくと七星 (ID: ZMNBWJT7)

第32話「尖った性格のジムリーダー、VSフスベジム」パート3

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、アローラロコン、コンパン、ルージュラ、ホウオウ、アクジキング


「ほっほ、ジジーロンがまたやって来るとは・・・」
 一人の老人がヒビキ達の前に現れた。見た目は温厚な好々爺と言う面持ちだがどこか威厳に溢れている風格がある、その人物がジジーロンを見て何度も頷き、微笑んだ。
「ジジーロン?」
「子供達と戯れているポケモン、それがジジーロンじゃ」
「へえ、お前の名前か、確かに老けてる感じがするもんな」
「ジジーロンはこのフスベシティに古くから住んでいるポケモンでな、迷子になった子供を探したり、子供の遊び相手になってあげたり、凶暴なポケモンから守るなど、心優しいポケモン・・・」
 子供達と遊んでいるジジーロンはとても穏やかな顔をしていた。子供が好きである事が伝わって来る。
「ほう、お主、バッジを七つもっておるのか」
 老人がヒビキのバッジを見て言う。
「ではこの街のジムに挑戦するのか?」
「おう、ここでバッジを取れば晴れてポケモンリーグに行けるさ」
「若い、それでいて清々しい、まあ頑張りなされ、その心を忘れぬ限りは・・・」
 意味深な言葉を残して老人は去って行った。
「あのおじいさん、何者なんだろう」
「さあな、ジジーロン、ありがとな、俺は行くぜ。さあ、フスベジムに挑戦だ!」
 一方、ジムの前では先程ヒビキが出会ったあの女性が立っていた。子供達と遊ぶジジーロンを見ている。
「イブキ様、あのポケモンが来ていますが」
「だから、何?私は大人なの、あんな子供のお遊びしかしないポケモンなんかに興味は無い」
 ヒビキが来た事に気付いたのだろう、足早にジムへと戻ってしまった。
「頼もーっ!」
 ドアを開けてステージに足を運ぶ。中央では腕を組んでジムリーダー、イブキが立っていた。
「貴方が挑戦者?ふうん、見た感じ弱そうね・・・」
 開口一番に棘のある台詞をヒビキに言う。挑戦者を下に見ているのは明らかだった。
「な、てやんでえ、こう見えてもバッジを七つ持ってるんだぞ!」
 カチンと来たのか今まで手にして来たバッジをイブキに見せた。
「だから何?バッジを七つあるからって浮かれない事ね、上には上がいるのだから、うん?」
 イブキがツクシとアカネに目をやる。
「貴方達?」
「お久しぶりです、イブキさん、ツクシとアカネちゃんです」
「ど、どうも、こんにちは・・・」
 ツクシは毅然と振る舞っていたが、アカネは緊張でたどたどしく挨拶していた。しかし二人を見るイブキの目は冷たかった。
「思い出した、ミカンの下で修業してたひ弱な子供達でしょう。その二人がジムリーダーになったと言うのは聞いていたけれど、仲良しごっこでそこにいる軟弱な子供と旅に出ていたとはね・・・」
 二人をひ弱と呼ぶイブキ、未だにツクシとミカンの事を未熟な子供と思っている様だ。
「おいあんた、ツクシくんとアカネちゃんに失礼だろう!」
「事実を言っただけよ、本来の役目をすっぽかしてブラブラしている様ではジムリーダーとして半人前ね」
「それは、でもヒビキくんは友達ですから、彼は言いました。チャンピオンになった姿を見て欲しいと、友達として僕にはそれを見届ける役目がある、その思いで旅をしたのです」
「ツクシくん」
 ツクシの言葉にヒビキは感慨深そうになった。あの時親友となった彼に交わした約束、それを覚えていてくれた事を。
「物好きな事、本当になれるのかどうかも解らない様な子供のために健気ね・・・」
 溜息を吐いて、呆れた顔をした。
「ツクシくん、この人、こんな感じなのか?」
 ヒビキはイライラした感じで言う。
「あ、ああ、でも根はそんなに悪い人じゃないと思うよ」
「余計なフォローは結構、さっさと始めるわよ、ポケモンリーグに挑むのは簡単じゃない事を、思い知らせてあげる」
 ボールを高く投げると、そのポケモンは霧を纏って着地した。霧の中で尻尾を地面に叩いている、霧が晴れると青いボディのドラゴンポケモン、ハクリューが咆哮を上げた。
「まずは一手、さあ、貴方は?」
「俺はこいつだ、ロコン!」
 ボールからアローラロコンが出て来た。
「コン!」
 可愛いいななきを上げてハクリューを見上げた。
「ロコン?」
 普通のロコンとは違う白いロコンにイブキは珍しそうに見ていた。
「見くびっているのかしら、ハクリューに進化もしていないポケモンで挑むなんて・・・」
「やってみなけりゃ解らねえよ!」
「ふん、なら見せてみなさい、どこまであがけるのか!」
 イブキが手を伸ばすと、ハクリューは後ろを向くと尻尾を何度も地面に叩き付けて衝撃波を飛ばして来た。
「かわせ、ロコン!」
 ヒビキの指示でロコンはかわしながら前進してこおりのいぶきを放った。
「りゅうのいかり!」
 イブキの指示でハクリューはりゅうのいかりを放ってこおりのいぶきを打ち消した。尻尾の先をロコンに向けるとクルクルと回して来る。するとロコンに巻き付いて電流を流し込んで攻撃し、尻尾で払って攻撃した。
「コーン!」
 地面に叩き付けられるロコン。ハクリューが頭に付いている二つの羽を動かして来た。すると羽根が分離してアローラロコン目掛けて飛んで来た・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.203 )
日時: 2019/07/23 21:28
名前: たくと七星 (ID: ZMNBWJT7)

第32話「尖った性格のジムリーダー、VSフスベジム」パート4

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、アローラロコン(戦闘中)、コンパン、ルージュラ、ホウオウ、アクジキング


「何い、耳じゃねえのか、かわせ!」
 ヒビキの指示でかわしていくロコンだが、羽根は止まる事なくロコンを追い掛けて行く。ハクリューがりゅうのいぶきを地面の壁に吐いた。爆風に巻き込まれて、ロコンが吹っ飛ばされた所で羽根が切り裂く様に攻撃して来る。
「コン、コン!」
 回転しながらロコンを攻撃していく。合体した羽根は光線を飛ばしてロコンを吹っ飛ばし、ハクリューの元に戻って装着された。
「さあハクリュー、更なる力を見せるのよ!」
「リュー!」
 ハクリューが頭にある角を突きだした。エネルギーを蓄えているのか角の周囲が禍々しい電流が流れている。そして、角は大きく肥大化して、一回りも大きな角となった。ユニコーンの様な巨大な角はシルクの様に光っており、先端が一点の光が放たれた。
「角が伸びた?!」
「イブキさんのポケモンにこんな能力があったなんて・・・」
 アカネとツクシは肥大化した角を得たハクリューを緊張して見ている。いななく声を上げるとハクリューは角を振り上げてロコンに迫って来た。
「ロコン、ひたすら避けるんだ!」
 ヒビキの指示を受けてロコンはハクリューの角による一刺しの攻撃を避けた。剣を振るう様に攻撃して来るハクリューにアローラロコンはひたすらかわしていく。
「避けるだけでは勝てないわよ!」
 ハクリューが角を床に突き刺して振り払い、衝撃波を飛ばして来た。ロコンはジャンプしてかわすとこおりのつぶてを飛ばして目晦ましをさせると、れいとうビームを発射した。しかし、ハクリューは角を振り下ろして打ち消してしまう。そして角から無数に電流を飛ばして周囲に爆風を飛ばしていく。アローラロコンが怯んだ所で前に出て角による振り上げで吹っ飛ばした。
「あの角を切るんだ!」
「コン!」
 浮いている状態でロコンは結晶を作ってブーメランの様に飛ばして角を切断した。
「よっしゃ、これでもう大丈夫や!」
 アカネは安心していたが、ツクシは何かに気付いた。ハクリューが何かを念じると切られた角が浮遊して、ロコンに迫って来た。再び避けるロコンだが角は執拗に追い掛ける。更にハクリューが羽根を分離させる。角による一突きでロコンが攻撃を受けたのを合図に羽根が攻撃して来る。そこへハクリューが尻尾を振るって叩き付けた。
「ロコン!」
 何とか起き上がるアローラロコン、ハクリューは目の前に仁王立ちしている、角も修復されてまた伸ばそうとしている。
「さあ、どうする、そんなポケモンでは手も足も出ないでしょう?」
「まだだ、こっからだぜ!」
 頬を叩いてロコンに口から息を吹く仕草をした。それを見たロコンはハクリュー目掛けて雪玉を吐いた。すると雪玉は肥大化してハクリューの顔にかかった。顔に雪が積もってハクリューは身動きが取れない。雪を払うとロコンは目の前に立っている。何もしていなかったのかとハクリューがりゅうのはどうを飛ばして来た。
「よし、かわせ!」
 ヒビキの指示でロコンが避けると、その後ろにはこおりのつぶてが置かれていた。りゅうのはどうが当たると反射されてハクリュー自身に帰って来た。
「何?!」
 自身の放った攻撃が当たりこうかばつぐんのダメージを受ける。そこへロコンが角目掛けてれいとうビームを放った。角に当たった細い光線を内に秘めた魔力で氷の鎖に変えた。でんこうせっかで素早く走り回りハクリューを鎖で巻き付けた。
「鎖に変えた・・・?」
「おう、そいつを狙っていたのさ、行くぜロコン!」
 ヒビキの指示でアローラロコンはふぶきを放って身動きの取れないハクリューにとどめを刺した。鎖が砕け、ハクリューが崩れ落ちた。
「やった、ロコンが勝った!」
「へへ!」
 ヒビキがサムズアップするとロコンが笑顔でひと鳴きした。
「く、不覚を取ったわ、でもこれで喜ばない事ね、まだ勝負は序の口よ」
 ハクリューを戻すと、次にクリムガンを繰り出して来た。地面に着地すると咆哮を上げた。背中に付いている羽根が生き物の様に動いており指を小刻みに動かし牙が光っている。
「ほう、おっかねえ、じゃあこいつで行くぜ!」
 ロコンを戻すとヒビキはルージュラを出した。
「ジュラ!」
「ようし、ルージュラ、お前の力を、ておううい!」
 早々にヒビキに抱き着いてキスをねだって来る。明らかにヒビキにキスをしようとしていた。クリムガンはポカンとしていて、イブキは呆れた顔で見ている。
「何て緊張感の無いポケモン、相手にならないわね、クリムガン、軽く捻ってあげなさい」
 クリムガンは咆哮を上げて突進して来た、口からりゅうのはどうを吐いて来る。それに気付くとルージュラは口を開けてりゅうのはどうを吸い込んだ。口に含んだはどうを吐き出してクリムガンに返して攻撃した。吹っ飛ばされたクリムガンだがすぐに起き上って来た・・・。

続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.204 )
日時: 2019/07/30 21:33
名前: たくと七星 (ID: ZMNBWJT7)

第32話「尖った性格のジムリーダー、VSフスベジム」パート5

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、アローラロコン、コンパン、ルージュラ(戦闘中)、ホウオウ、アクジキング


 クリムガンを前にルージュラはファイティングポーズを取った。クリムガンは咆哮を上げて突進して来た。ルージュラ目掛けて切り裂きに出た。クリムガンの爪がルージュラの顔に当たった。
「ふん、さっきのお返しよ」
「どうかな?」
「何?」
 見るとルージュラはクリムガンの腕を掴んで防いでいた。振り払ってクリムガンの腹部に目掛けてれいとうパンチで攻撃した。そのパンチの勢いでクリムガンが勢いよく地面に引き摺られて転げ落ちた。すかさずクリムガンの首を担いで背負い投げで攻撃した。起き上がり様にクリムガンが尻尾を振るって攻撃に出るとルージュラは尻尾を掴んでクリムガンを引き摺り回した。
「ジュラ!」
 勢いよく振り回してジャイアントスイングをしてクリムガンを吹っ飛ばした。
「クルル、リガーン!」
 クリムガンが火炎弾を飛ばして来た。ルージュラはチョップで真っ二つにした。割られた火炎弾が地面にぶつかって背後で爆発を起こした。
「ガガン!」
 クリムガンが火炎弾を連射しながら突進して来た。ルージュラはチョップしながら叩き割っていく。しかし目の前に出た所でクリムガンが顔面目掛けてパンチを振るった。
「あちゃあ、痛そうや」
「いや、待って!」
 ツクシが見ると確かにクリムガンの拳はルージュラの顔面を捉えていた。しかしルージュラは微動だにしていない。不安になるクリムガン、ルージュラが拳を掴んで来た、振り払うと顔面を殴られながらも掠り傷も付いていなかった。
「ジュラーっ!」
 ルージュラが勢いよくれいとうパンチを振るってクリムガンを転倒させた。尻尾を掴んで投げ回し、ジャンプして両手でアームハンマーを作って叩き落とした。起き上がった所へ回し蹴りを振るいバランスを崩させた所でドロップキックで吹っ飛ばした。
 更に掴んで背負い投げ、投げ飛ばし、ジャイアントスイングを使ってクリムガンを追い詰めていく。
「あのポケモン、一体何なの?」
 終始優勢を崩さないルージュラの戦いにイブキは動揺していた。あの魔の抜けた面をしているだけあって苦も無く倒せるだろうと思っていた相手が想定外にも強くダメージを受けずに戦いを進めているからだ。
「ジュラーっ!」
 ルージュラがサイコキネシスでクリムガンを地面に叩き付けると足に冷気を溜め始めた。
「いっけえ!」
 ヒビキの声に反応してクリムガンに氷のドロップキックを放ってクリムガンを吹っ飛ばした。
「クリムガンが・・・」
 倒されたクリムガンをボールに戻した。
「こうなったら、キングドラ!」
 次にキングドラを繰り出した。宙に浮遊するキングドラが口から息を吸って水しぶきを上げた。
「キングドラ、みずとドラゴンタイプのポケモンだ、ヒビキくん、簡単に弱点は付けない相手だ、注意した方がいいよ!」
「おう、ならどいつで行くか、よし!」
 ルージュラをボールに戻すと、コンパンを出した。クルンと回ってコンパンが着地した。
「く、舐めた真似をしてくれるじゃない、ジムリーダーの私相手にまた進化もしていないポケモンで・・・!」
 苛立っているのかイブキが歯ぎしりをしてコンパンを睨んでいた。
「舐めるなんてとんでもねえ、俺はいつだってフェアだぜ」
「ふん、どこにその自信が出て来るのかしら、そんな小さなむしポケモンでこのキングドラに勝てるとでも?」
「弱い奴には弱い奴の戦い方ってえのがある、なあ?」
 ヒビキが言うとコンパンは片手を上げてジャンプした。
「せいぜい抗ってみなさい、キングドラ!」
 イブキがコンパンに指を差すとキングドラはれいとうビームを飛ばして来た。コンパンは軽快に動いてキングドラのれいとうビームをかわしていった。
「避けているだけ、それで勝てるつもりかしら!」
「何、こっからさ、コンパン、あれを出せ!」
 ヒビキが指示を出すとコンパンが頭から下敷きを取り出して頭を擦り始めた。すると頭が燃えだしてコンパンがあたふたした。
「バカね、頭を冷やしてあげる!」
 間抜けだなと思ったイブキがキングドラにれいとうビームを放たせた。ビームは燃えているコンパンの頭に命中、だが凍ったのは燃えている炎だけだった。
「ジャンプだ!」
「コンパン!」
 ジャンプしたコンパンは頭に付いた氷でキングドラを殴打して攻撃した。氷は砕けてキングドラが地面に叩き付けられた・・・。

続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.205 )
日時: 2019/08/06 21:21
名前: たくと七星 (ID: ZMNBWJT7)

第32話「尖った性格のジムリーダー、VSフスベジム」パート6

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、アローラロコン、コンパン(戦闘中)、ルージュラ、ホウオウ、アクジキング



 転倒したキングドラが体勢を整えて浮遊した。
「小癪な真似をしてくれるものね、キングドラ!」
「キーン!」
 イブキの指示でキングドラがれいとうビームを放った。だがコンパンにではなくステージの床に放って凍らせて来た。
「地面を凍らせた?!」
 コンパンがツルツル滑る氷にあたふたしている。
「これではまともに動けないでしょう?」
 キングドラがタックルしてコンパンにたいあたりをした。更にターンしてコンパンにたいあたりをかました。
「あかん、このままじゃやられてまう!」
「慌てないで、ヒビキくんのコンパンの事だ、きっと何か策があるはず・・・」
 キングドラが優勢になっている状況でもヒビキは落ち着いていた。
「コンパン?」
 コンパンが頭を掻き分けてアイテムを取り出した。スケートシューズを取り出して足に装着した。
「何をするつもり?」
 いぶかしがりながらもイブキがれいとうビームを放つ様キングドラに指示を出した。スケートシューズを履いたコンパンは軽快に氷を滑ってかわしていく。キングドラは続けて氷のビームを飛ばしていくが、コンパンは回転したり滑りながら体を反らしてかわしていった。
「ぬう・・・!」
 遊んでいるのか真面目に戦っているのかすら解らないヒビキ達の戦い方にイブキは歯ぎしりしていた。
「コンパン、飛べ!」
「コンパン!」
 コンパンが回転しながらジャンプした。回転した体がトルネードになってキングドラを巻き込み地面に叩き付ける。コンパンはシューズを脱いで火炎放射器を取り出して、氷を溶かした。起き上がったキングドラに飛びかかると頭に乗って鞭を振るった。
「あら、可愛い・・・」
 アカネが見ると頭にはカウボーイのハットを被ってベルトを巻いていて手には馬に打つ鞭を持っている。ジャンプして暴れるキングドラに鞭を回している、まるでロデオをしている様だった。
「キングーっ!」
 怒り狂ったキングドラに振りほどかれるが、今度は手に赤い旗を持って来た。口から蒸気を吐くとキングドラはコンパン目掛けて突進して来たがひらりとかわしてこれを凌いだ、再び突進して来ると、ひらりと旗を翻してかわしていった。
「コンパン、そろそろだ!」
「コンパン!」
 ヒビキの指示で旗を投げ捨てると、サイケこうせんをキングドラに放った。命中したかと思われたが、
「何?」
 見るとキングドラは腹部にある穴から光線を吸収していたのだ。そしてそれを穴から飛ばしてコンパンに返した。
「腹から飲み込みやがった?!」
「キングドラの様なポケモンは子供を腹で育てる、それを使った作戦よ!」
 イブキの指示でキングドラは片方ずつの角かられいとうビームとりゅうのはどうを飛ばして来た。コンパンは素早く動いてこれをかわしていった。再びサイケこうせんを飛ばしたが腹部に吸収されてしまう。
「器用なお腹やな・・・」
「ヒビキくん、あの腹を何とかしないと」
「解ってらあ、けどどうやる?」
 様々な考えが浮かぶ、そして吸収するシーンが頭に浮かんで来た。
「コンパン、光線を飛ばせ!」
 何かを閃いたのかヒビキはコンパンに指示を出した。コンパンは三度目のサイケこうせんを飛ばした。
「何度やっても無駄よ!」
 イブキの指示でキングドラは腹の穴から光線を吸収した。コンパンは再び光線を飛ばした。キングドラはまた吸収する、そして光線をまた飛ばして、それが吸収される、それが続いて、
「懲りないわね、何度来ようと・・・は!」
 イブキは驚いていた。キングドラの腹が膨れ上がっていて苦しそうにしていた。吸収のし過ぎで満杯になってしまっていたのだ。
「よし、これで動きが鈍るはずだ」
「くう、でも溜めた分を吐き出してしまえばいいだけの事よ!」
「どうかな、コンパン!」
 コンパンが栓を飛ばして穴を塞いだ。
「何?!」
「一気に決めるぜ!」
 コンパンが下敷きを取り出して頭を擦って電気を溜めた。下敷きを投げ捨てて触角から電気を放ってキングドラを攻撃した。追撃としてダイナマイトを投げてヘルメットを被った。爆風が飛んで視界が晴れるとキングドラは倒れていた。
「よっし、やったぜ!」
 勝利してコンパンは嬉しそうに飛び上がった。
「随分とふざけた戦いをしてくれるじゃない、ここまで虚仮にされたのは始めてだわ・・・!」
 キングドラが破れた事にイブキが歯を剥き出しにして怒りを露わにしていた。
「ジムリーダーとしてこれ以上の負けは許されない、今度こそ私の本気を見せてあげるわ、行け!」
 ボールを高らかに投げると、大柄の体躯をしたポケモンが地面に振動を出して着地した。頭や体中に無数の鱗を生やした灰色のボディ、尻尾の先の鱗がガチガチと金属音を立てて鳴っている。
「私の切り札、ジャラランガよ、これで完全に勝利して見せるわ!」
「それだったら俺はこいつで!」
 コンパンを戻すと、ヒビキはホウオウを出した・・・。

続く・・・。


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