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ポケモンストーリー ハートゴールド編
日時: 2016/10/23 17:00
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

 また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。


<今作の概要>


・初の男の子主人公に挑戦
 前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。


・憎めないキャラにして行きたいと思います
 主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。


・ジムリーダーが旅のお供に
 今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。



・今作でのポケモンの新能力
 今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。


・後半からオリジナル要素を展開
 前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。


 以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。


<主要人物紹介>


・ヒビキ
 本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。


・ツクシ
 ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。


・レイ
 ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。


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Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.101 )
日時: 2017/09/17 19:19
名前: たくと七星 (ID: 643MqHaL)

「返信御礼」


 ご投稿ありがとうございます。ミカンさんがかわいいと言う評価をいただき誠に感謝しています。彼女の台詞と言うと「HG・SS」で、ジム戦で「シャキーン!」と台詞を言うシーンがあったのであの台詞を何かに活かせないかと思い、ミカンさんにZ技を持たせてあの台詞を使わせました。照れながら真面目に振るう模写も可愛いさを出していたらと思います。
 合体コイルですが確かにもう一体いれば本当にレアコイルになっていたかもしれません・・・(^_^;)。元ネタは「ポケモン不思議のダンジョン赤・青の救助隊」でのある洞窟の磁力でくっついてしまったコイルがネタであれで合体してバトルしたらどうなるんだろうと思い取り入れてみました。
 そしてコンパンですが仰る通り完全にドラ○もんになってしまったかもしれません・・・。頭の毛の中から様々なものを取り出してそれをバトルに使って有利な展開にするのですからある意味で強いポケモンにしちゃったかもしれません。私の中では本作のコンパンは見た目に似合わず中々強いと言うイメージで描いているので、そうなっちゃったのかもしれません。
 そしてハガネールがカッコいいと言う言葉には大変嬉しく思っています。元ネタはゲンシグラードンのとくせいおわりのだいちのイメージでみずタイプが無効になるというのもそのとくせいから取りました。確かにここの所先のシジマさんの戦いもそうですがアリゲイツにとっては苦戦続きの連続かもしれませんね・・・。少し申し訳ないとは思っています。
 メタモンについては実際のゲームではないので結構自由にしてしまいました(笑)。話を盛り上げるためなのでご容赦いただけたらと思います。そしてディグダだったことと相性もあってか何とか持ち堪えたアリゲイツ、あまごいで天気を変えてどう反撃に出るか期待していただけたらと思います。ではまた、お会いしましょう。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.102 )
日時: 2017/09/19 20:33
名前: たくと七星 (ID: 643MqHaL)

第19話「シャキーン!アサギジム、VSミカン!」パート4

ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ(戦闘中)、オオタチ、オニドリル、ウソッキー(ひんし)、コンパン、メタモン(戦闘中) 


 雨雲を生み出すことで陽の光を遮断させた。これである程度ハガネールのボディの温度を下げられるがそれでも微々たる差でしかない。更なる決定打を作るべくヒビキはアリゲイツに指示を出した。
「アクアリングだ!飛びっきりのデカイやつを作るんだ!」
「ゲイッツ!ググググググ・・・!」
 体内にエネルギーを溜めてアクアリングを生み出した。先程よりも一回りも巨大なサイズのリングが上空に浮いている。
「このリングは、一体?」
「ハイドロポンプだ!」
 上空のリングにハイドロポンプを発射した水を勢いよく飛ばして水流を溜めていく。
「は、まさか・・・!」
「そう、そのまさかった奴さ!」
 ヒビキが合図を出すと、リングが光って溜まっていた水が流れだした。円を書くように水が覆われてハガネールを濡らしていく。水が止まってリングが消えると、ハガネールは元の体色に戻ってしまっていた。
「陽の光を遮ったのは熱を下げるため・・・、そしてあのリングは・・・」
「ああ、最後のひと押しって言う奴さ、こっから俺のゼンリョクで行くぜ、アリゲイツ!」
 Zリングを付けた腕をクロスしてあくタイプのアクZをアリゲイツに発動させた。両腕の肘を曲げて力こぶを作り、拳を軽く握り、状態を前方にかがめて両腕の力を抜いてだらりと上げていき、左、右と肩を上げて状態を起こして後方へ反らし、両手を挙げて指先を前方に向けて獲物に襲いかかるようなポーズを取った。
「真っ暗闇で噛み砕いてやるぜ!」
 アリゲイツはアクZのZ技ブラックホールイクリプスを発動した。
「ゲルルルルル・・・!!!」
 頭痛がしたように頭を両手で抑えて、すぐに手を放すと腕から赤黒いイカヅチを纏わせて、上空に飛ばした。すると、巨大なブラックホールが出現、ハガネールを吸い込んでしまった。アリゲイツもその中へと入っていく。
 そして、ブラックホールの中でハガネールは動けずにいるとアリゲイツが水中遊泳するように動いて牙を向いてかみつくを連続していく。そして、顎を大きく開けて急所に噛み付き、大ダメージを与えるのだった。
 やがてブラックホールが晴れて、ハガネールが地面に崩れ落ちるように倒れ込んだ。そしてアリゲイツも着地する。一方、メタモンもラッキーからアローラディグダに変身してアイアンヘッドでミカンのアローラディグダを倒すのだった。
「よし!」
「私、負けたみたいね・・・」
 ミカンに遂に勝利した。応援していたツクシとアカネが歓声を上げる。
「おっしゃあ、ツクシくん、アカネちゃん、勝ったぜ!」
 ヒビキが二人にグーサインを送った。
「よく頑張ったわ、後でリフレしてあげるわね」
 ミカンは倒れているハガネールを撫でて戦いの疲れを労いアローラディグダの毛についた泥を拭いてあげてボールに戻すのだった。
「とても素晴らしい勝負でした。ツクシくんとアカネちゃんが貴方に興味を抱くのも解ったような気がする・・・。では私に勝った証としてこれを渡すわね」
 アサギジム公認のスチールバッジがヒビキに手渡された。
「そしてこれも」
 もう一つ、茶色のクリスタルが渡された。
「これは・・・?」
「それはイワZ、いわタイプのZ技が使えるようになるわ。私がまだいわタイプの使い手だった頃に使っていたけれど貴方なら使いこなせるようになるわ、受け取って」
「おう、ありがたくもらっていくぜ」
 受け取り、ヒビキは嬉々としてアリゲイツ達にミカンからもらったイワZを見せて自慢した。ミカンが微笑ましく見ている。
「あの、ヒビキくん」
「何だ、ミカンさん?」
「貴方は、これからもジムに挑戦をしてポケモンリーグに挑むの?」
「もちろんさ、チャンピオンになった俺の姿を見て欲しいってツクシくん達に約束してるからな」
「そうなんだ、あの、うまく言えないけど・・・」
「うん?」
「頑張ってね・・・」
 そっとヒビキの頬にキスをするミカン。ツクシはびっくりして、アカネは恨めしそうに見ていた・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.103 )
日時: 2017/09/19 20:46
名前: たくと七星 (ID: 643MqHaL)

第19話ミニコーナー「ヒビキとツクシのポケモン解説」第15弾



ヒビキ「ミカンさんのキス、よかったなあ、それは置いて今日も紹介だ!まずはこいつ!」



『ネール!!!』



ツクシ「ジョウト図鑑№63、てつへびポケモンのハガネール、ミカンさんの切り札だね。にほんばれの技で自分のボディを熱くしちゃう灼熱のハガネールだったね」



ヒビキ「ああ、熱でほのおタイプの技を飛ばしたことにゃあ、びっくりしたぜ。ここいらみずタイプの苦戦が続いてたけど、何とか勝てたぜ!」



ツクシ「それだけ君も段々進歩してるってことだよ、さて、次はこのポケモン!」



『ディグ』



ツクシ「今回はディグダ、だけど普通のディグダとは違う毛の生えたディグダだね。このディグダにははがねタイプが付加されていて、はがね技も使えるんだ」




ヒビキ「実際にはがねタイプのZ技も使えたもんな。三本毛の生えた笑える奴だと思ったら意外と強い奴だったな」



ツクシ「ちなみに頭に生えている毛、あれはどうもヒゲらしいよ」




ヒビキ「え、ヒゲ?」



ツクシ「そう、ヒゲ」



ヒビキ「よ、よせやいツクシくん。頭にヒゲなんかが生えるかってんだい!」



ツクシ「いや、実際にヒゲらしいよ。どうもそうらしくてね」


ヒビキ「べらんめえ、ヒゲは口に生えるもんだ!俺は信じねえぞ!」


ツクシ「だから本当に・・・」



ヒビキ「てやんでえ、ヒゲはそういうもんでい!てなわけで次回もよろしくよーーーっ!!!」



 続く・・・。


 ミカンさんに勝利したヒビキくんですが、次回、とんでもないことが起きるかもしれません。また、アローラロコンが少しこの話に絡んでくるかもしれませんので気長にお待ちいただけたらと思います。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.104 )
日時: 2017/10/03 19:33
名前: たくと七星 (ID: 643MqHaL)

第20話「サファリゾーン、降りて来たポケモン、ライトニング」パート1


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、オニドリル、コンパン、ウソッキー、メタモン



・今回の注目ポケモン
・アリゲイツ
・でんきのイシツブテ
・スイクン
・メタモン
・ライトニング


・今回の注目ポイント
・サファリゾーンで珍しいポケモンをゲット
・今回、あのポケモンが登場・・・。
・ヒビキ達、絶体絶命?



 タンバシティでシジマに勝利し、ひでんのくすりでアカリちゃんを元気にしたヒビキ達はアサギジムのリーダー、ミカンに勝利し、見事バッジを手に入れるのだった。


「うーん、めっちゃ美味いわ〜」
 アサギシティの港にある食堂、アカネはモモンのみのタルトを掬って一口して恍惚な表情をした。ヒビキがミカンに勝利した祝いとして食堂で好きな料理を食べることにしたのだ。
「モモンの甘味が口一杯広がっててほんまにいいわ」
 アローラロコンが欲しそうにしていると一口サイズをアカネが食べさせてあげた。
「アカネちゃん、モモンのタルトが本当に好きだね」
「そやわ、ジムリーダーになりたての頃はミカンさんによく食べさせてもらったわ、それ以来からずっとこれが好きなんや」
「そう言えばこの食堂で最初に頼んだのがそのタルトだったんだよね。好物をずっと好きでいられるのは良い事だよ」
 そう言ってリンドのみのスープを飲む。レディアンとアリアドスはパイルのみのジュースをストローで吸って飲んでいる。ツクシがリンドのスープをストライクに差し出した。嬉しそうにスープの器を持とうとするストライクだったが、
「あ、ちょっと待って!」
 ツクシが止めようとしたが遅く、鎌状の手はその器を真っ二つに割ってしまいスープが全部こぼれてしまった。
 ストライクは体育座りをして落ち込んでしまい、レディアントアリアドスが何とか慰めていた。
「ああ、ごめんよストライク。あれ、ヒビキくん?」
 ヒビキの手前を見ると、彼のテーブルにはオレンのみの擦りおろししか置かれていなかった。
「ヒビキくん、これしか頼まなかったの?」
「ああ、俺はワカバっ子だからな。ワカバっ子は肴は荒らさねえんだ」
「て言ってもそれだけじゃあお腹絶対空いちゃうよ」
「てやんでえ、これだけでも充分足りらあ」
 ひとつまみするとそれを口に頬張る。
「くーっ、中々酸っぱくてうめえじゃねえか」
「ヒビキくん、本当は酸っぱいだけなんじゃないの?」
「てやんでえ、うめえもんはうめえんだよ!」
 すぼめていた口を直してニッカリとしてみせる。
「でもヒビキさんの勝利祝いなのにそれだけで大丈夫?」
「なーに、俺はいいのさ」
 目をやるとアリゲイツはウタンのみの寿司をパクリと食べていき、コンパンはクラボソース和えのポケモンフーズをカリカリとかじっては口から火を噴いていた。オオタチとウソッキーはマトマのみの串焼きを取り合っていて、メタモンはズリのみのジュースを飲んでオニドリルは壺の中にある木の実を嘴で器用に取って食べていた。
「実際に頑張ったのは俺じゃなくてあいつらだからな。あいつらが喜んでくれりゃあそれでいいのさ」
 美味しそうに料理を食べるポケモン達を見てそれだけでも幸せだと言った。
「中々のポケモン思いやわあ、ヒビキさん」
「でも、本当はお腹が空いてるんじゃないの?」
「それはねえ、絶対ねえよ!」
 そう言った矢先に腹の虫がなったのは言うまでもないことである。

 食堂で体力を回復してヒビキ達は外に出た。
「お、ミカンさん」
 近くの海岸でミカンがいるのが解った。
「よう、ミカンさん!」
「あら、ヒビキくん、それにツクシくんにアカネちゃんも」
「ここで何してたんだ?」
「少し潮風に浴びたくてね。この子も一緒に来てるの」
 足元にあのアローラディグダがいた。
「お、こいつは」
「あの時のディグダや」
 ヒビキとアカネが身をかがめるとアローラディグダはジム戦の時のようにニコリと挨拶した。
「しっかし、毛の生えたディグダだなんて変わってるな」
「ミカンさん、このディグダはどうやって手に入れたの?」
 ツクシが聞くとミカンはある施設のことを話した。
「貴方達、サファリゾーンを知ってるかしら?」
「サファリゾーン?」
 ヒビキが首をかしげる。
「あーっ、思い出した!確かタンバシティにある施設のこと?」
「そう、最近タンバシティにその施設が出来て、そこではこの地方では手に入らないポケモンも捕まえられるようになったの。この子もそこで手にしたの」
「へえー・・・」
「何でもある遠い地方には同じ種族でも姿やタイプが少し違うポケモンがいるらしいの。このディグダもそうしたポケモンでね、はがねタイプが付いているの」
「それではがねタイプの技が使えたんだ・・・・」
 ポケモンの奥ぶかさをツクシは改めて実感する。
「ねえねえヒビキくん、ツクシくん、うちらもそのサファリゾーンに行ってみない、それ聞いてそういうポケモンが欲しくなって来たわ」
「それはいいね、珍しいむしポケモンも手に入るかもしれないし、ヒビキくんはどうする?」
「そうだな、急ぎの旅でもねえし、ちょっくら行ってみるか!」
「じゃあ、決まりだね」
「そうと決まればタンバシティにゴーや!」
 オニドリルを呼び出し、ヒビキ達は足首や尻尾に掴まってタンバシティへ向かって行った。
「じゃあミカンさん、また会おうな!」
「気をつけてね、貴方達ならきっと大丈夫よ!」
 三人をミカンは手を振って見送るのだった・・・。



「着いた!」
 そしてヒビキ達はタンバシティにあるサファリゾーンに到着した。タンバシティ、その洞窟にあるがけっぷちのゲートをくぐった先にある道のりにサファリゾーン、そのゲートがあった。露天商が賑わっていて人々の笑顔に溢れていた。
「うわあ、何だか楽しそう!」
 アカネが露天商を見てアローラロコンに何を売っているのかを教えていた。
「いやあ、君達、ここは初めてかな」
 そこへ何とも陽気な顔をした中年のジェントルマンがやって来た。
「うん、あんたは?」
「これは失礼、私はバオバ、このサファリゾーンのオーナーをしているんだよ。カントー地方からここへ施設を移設してね。ふむふむ」
 バオバはヒビキを見てあることを言った。
「君、中々見ごたえがありそうだね。良かったら私の試験を受けてみないかい?」
「試験?」
「いわゆる新しいオーナーになるための試験でね、やり方は簡単。私が言うポケモンを捕まえればいいのだよ」
「なるほど、その言われたポケモンを捕まえりゃあいいんだな」
「わー、ヒビキさん、ここのオーナーになるん?そしたら面白くなりそうやね」
「いやいや、俺なんかが、で、どのポケモンを捕まえりゃあいいんだ?」
「そうだね、では、イシツブテはどうかな?」
「イシツブテ?でも俺イシツブテは持ってるぜ」
「ノンノン、私の言うイシツブテはちょっと違うイシツブテなんだな。そう、バチバチと来るようなイシツブテなんだよ」
「バチバチ?電気のことか?まあ、行ってみりゃあ解るよな。よし、受けるぜその試験!」
 早速、ヒビキ達はゾーンに入ることにした。
「あ、そうだ。ゾーンではポケモンに石や泥を投げるのは禁止ね。それと捕まえるときは自分のポケモンを使うように」
「また何でですか?」
 ツクシが聞くとバオバが訳を話した。
「お偉方からの命令でね。石や泥を投げるのは生き物の虐待になるから禁止されたんだよ。最近では無料で普通にポケモンを戦わせて捕まえるサファリも出てきたみたいだからね・・・」
「色々大変なんだな」
「まあ、君達は心ゆくまでサファリを楽しんでくれ、もちろん、試験も忘れずに」
 

続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.105 )
日時: 2017/10/10 19:24
名前: たくと七星 (ID: 643MqHaL)

第20話「サファリゾーン、降りて来たポケモン、ライトニング」パート2


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、オニドリル、イシツブテ、ウソッキー、メタモン(手持ちチェンジ)


 施設のパソコンで手持ちを変えて、ヒビキ達はサファリゾーンの広場に来ていた。
「へえ、結構広く出来てるんだな。さて、イシツブテはどこだ?」
「いわタイプのポケモンだから砂場や岩場にいるんじゃないかな?」
「それもそうだな、じゃあ行ってみるか」
 砂場に到着したヒビキ達、早速イシツブテを探し始める。
「おや?」
 偶然、近くで人影が映った。
「ああ、何故なんだ、この僕が来たと言うのに何故その荘厳な姿を見せてくれないんだ。伝説のポケモン、スイクンよ。水晶のような立髪、リボンのようなしなやかで美しい尾、スイクンに恋焦がれ続けて数年になるのだ、必ずこの僕、ミナキに振り向かせて・・・」
「あの人って確か・・・」
 アカネが言うとヒビキとツクシは思い出した。そう、エンジュシティのやけたとうでジムリーダーのマツバと一緒にいたあのミナキである。スイクンについてマツバよりも一際熱く語っていた彼である。
「マツバさんの親友のミナキさんだよね?」
「ああ、あの人だったな。何でサファリにいるんだろう」
 早速ミナキに声をかけてみる。
「いよう、ミナキさん!何してんだ?」
「うわあ、びっくりした・・・何だ君達か、もしかして君達もスイクンを探しに来たのかい?」
「え、スイクンがここにいるのか?」
 解らんとばかりに首をかしげると、ミナキがため息を吐いた。
「やれやれ、このタンバシティでスイクンが現れたと言う話を聞いてね。いてもたってもいられなくてマツバくんと一緒にここへ来たんだ」
「マツバさんも来てるの?」
「ああ、このサファリで珍しいゴーストタイプのポケモンが出てくると聞いてね、今は別々に行動しているんだよ」
「へえ、あの人もか。ま、スイクン探し頑張ってくれよ、俺はイシツブテを探しに・・・」
 そう歩いていると、何かを踏む感触がした。
「ぎょろろろろろろっろろっろ?!!!」
 すると、凄まじい電流が流れてヒビキの体を痺れさせた。
「ヒビキくん?!」
「大丈夫?」
 ツクシとアカネがヒビキを起こした。
「くー、痺れちまったぜ、何だって、あら?」
 目の前を見てみると丸い岩の体に二本の腕、探していたイシツブテが目の前にいた。
「イッシッシ!」
 だがよく見るとどこか普通のイシツブテとは違っていた。ボディは青みがかった灰色になっていて目の上は太い眉毛のように砂鉄が付いていて頭に無数の小さな砂鉄が付いていた。
「お、こいつだなその変わったイシツブテって言うのは。いわタイプならみずタイプだ、行くぜ!」
 ボールを投げてアリゲイツを出した。
「かみつくだ!」
 ヒビキの指示でそのイシツブテに噛み付いた。
「イッシシャアア!」
 その時、イシツブテの体から電撃が流れた。アリゲイツは効果抜群のダメージを受けて吹っ飛ばされてしまう。
「何い、電気技だって?!」
「ヒビキくん、あのイシツブテはでんきタイプが付いているんだ!」
「えーっ、いわタイプででんきタイプなん?」
 そう、ヒビキ達の前にいるのは普通のイシツブテとは違う、でんきタイプのイシツブテ、そう、アローライシツブテとも言うべきポケモンだった。
「イッシシャ!」
 両手に電気を溜めるとアローライシツブテは腕をクロスして電気の光線を飛ばして来た。
「危ねえ!」
 アリゲイツはこれをかわしてねっとうを放ったが、アローライシツブテは電気のバリヤーを張ってこれをガードしてしまった。そして両手を横側に構えてエネルギーを溜めて、勢いよく突き出して電気エネルギーを発射した。アリゲイツはハイドロポンプを飛ばしたが、押し切られてダメージを受けてしまう。
「あわわ、あのイシツブテ、強いで!」
「やるじゃん、けどここからが本領発揮だぜ!」
「ゲイッツ!」
 アローライシツブテが電気をまとった岩を無数に飛ばして来た。アリゲイツはアクアリングのシールドを張ってこれを防いだ。そしてれいとうパンチを振るい、リングを叩くとそれは水と氷が連なる竜巻になってアローライシツブテを飲み込んでいった。
「やった!」
「よし、あとは捕まえるだけだ!」
 落下した所でボールを投げてアローライシツブテを捕まえる。ゲットに成功したのだ。
「いよっしゃあああ!」
 ボールを手に取ってアローライシツブテが入っているのを確認する。
「やったね、ヒビキくん」
「へえ、随分と変わったポケモンがいるんだね」
「お、ミナキさん、まだいたんだ。へへ、だけどでんきを使えるイシツブテなんてすげえよな。多分こいつがオーナーさんの言うイシツブテだな」
「じゃあヒビキさん、試験合格やね」
「おお、やっとイシツブテを見つけたんだね」
 そこへオーナーのバオバがやって来た。ヒビキ達が嬉しそうにしている中、アローラロコンは空を見ていた。
「あれ、ロコンちゃん、どうしたん?」
 見てみるとロコンは空の上を見ていた。
「どうしたんだろう、空なんか見上げて・・・・」
 空を見ると、その上で何かが空いているのが見えた。
「あれは、穴みたいだな・・・」
「あれって・・・!」
 ヒビキは思い出していた。あの穴は、38番道路にも出て来た、アローラロコンが出て来た穴だったからだ。
「何かが出て来たぞ!」
 ミナキが指を差すと、その穴から何かが降りてきた。それはゆっくりと地面に降り立ち辺りを見渡した。
「ええ、何あれ?」
「これって、ポケモンなのかな?」
 アカネは怯えて、ツクシは不安になっていた。ヒビキとミナキは身を構える。その生物は目鼻の無い煌く星のような白い頭部をしていて長い手足の付いた人型だった。体はコードを束ねたようで所々に白い輪っかが留め具のように巻かれていて後ろにはコンセントのような尻尾が付いていた。体からバチバチと電気が走っていてその姿はまさにライトニングと言うべきものだった。その生物は辺りを見ると、アカネが抱いているアローラロコンを見つけた。
「・・・・・・!!!」
 するとその生物は両手を伸ばしてアローラロコン目掛けて電撃を飛ばして来た。
「きゃあああああ!!!」
「伏せろ!!!」
 既のところで伏せてその電撃をかわした。するとその生物、ライトニングは体中から四方八方に電撃を飛ばしてサファリゾーンを破壊し始めた。何かの脅威に気付いて人々が逃げ惑う。
「わわわ、あれは一体?!」
「バオバさん、あんたは皆の避難をしてくれ、俺達がこいつを食い止める!」
「わ、解ったよ、ここは頼むね。皆さん、落ち着いて避難してくださーい!」
 ヒビキ達はボールを取ってその生物、ライトニングと対峙した。
「こいつ、一体何のポケモンだ?」
 ヒビキはポケモン図鑑を取り出して見てみるが正体不明、未発見のポケモンと伝えられるだけだった。
「どうやら、僕達の想像をはるかに超える存在みたいだね・・・」
「気を付けてヒビキくん、こいつ、アカネちゃんのロコンを狙っているみたいだ!」
「なるほど、アカネちゃん、アカネちゃんはロコンを守ってくれ!こいつは俺達が食い止める!」
「解った、ヒビキさん、ツクシくん、ミナキさん、頑張って!」
 ヒビキはオニドリルを、ツクシはレディアンを、ミナキはスリープを出してこのライトニング、そう、ビースト、デンジュモクに戦いを挑むのだった・・・。


続く・・・。


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