二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ポケモンストーリー ハートゴールド編
日時: 2016/10/23 17:00
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

 また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。


<今作の概要>


・初の男の子主人公に挑戦
 前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。


・憎めないキャラにして行きたいと思います
 主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。


・ジムリーダーが旅のお供に
 今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。



・今作でのポケモンの新能力
 今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。


・後半からオリジナル要素を展開
 前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。


 以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。


<主要人物紹介>


・ヒビキ
 本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。


・ツクシ
 ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。


・レイ
 ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。


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Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.16 )
日時: 2016/12/06 21:07
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

第6話「ダイナマイトギャル登場、アルフのいせきで大ピンチ」パート2

ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、オニスズメ、イシツブテ


<アルフのいせき>
「お、着いたか」
「ここがアルフのいせきだよ」
 アカネを加えたヒビキ達は36番道路を抜けてここ、古い石室で作られた遺跡がある場所へと到着した。かなり古い時代に作られたようで一部苔に覆われた所もあった。
「このアルフのいせきはかなり古い年代に作られた遺跡でね、何でも文字の姿をしたポケモンが眠っているとされているんだ」
「えええ、文字の姿をしたポケモンがいるのか?!」
「わあ、うちそれ初めて聞いたわ」
 ツクシの説明にヒビキとアカネは初耳だと口を開けて驚いていた。
「うん、アルファベットの文字に似ているらしいんだ」
「何か面白くなってきた。ねえねえヒビキくん、ツクシくん、うちらでそのポケモン探さない?見つけたら面白そうやし、ね」
 アカネがヒビキに目配せをすると、ヒビキも頷いた。
「そりゃいいな。何か宝探しみたいな気分になるしさ」
「ちょ、まだしなくてもいいと思うよ。探検となるとそれなりに準備が・・・」
「じゃあうち、あの遺跡を見てくるね!」
「おし、俺も行ってくらあ、早く来いよツクシくん!」
 ヒビキとアカネはそのまま遺跡の中へと入っていった。
「ヒビキくん、アカネちゃん!やれやれ・・・、先が思いやられそうだな・・・」
 ツクシは頭を掻きながら二人の中を追い掛けていった。遺跡に入ると、その奥である仕掛けのようなものが置かれていた。
「遅いぜ、ツクシくん。アカネちゃんが聞きてえことがあるんだとよ」
「はあ、聞きたいことって何かな?」
 ツクシが聞くと、アカネはその仕掛けのことを話した。
「ツクシくん、これパズルみたいになってるねん。せやけどうちもヒビキくんもちんぷんかんぷんや。ツクシくん、どうにか出来へん?」
 アカネに言われてツクシはその仕掛けの前に立った。
「どう?」
 ヒビキが尋ねるとツクシは頭を少し捻って推測した。
「うーん、やっぱりアカネちゃんの言う通りだ。これはパズルだよ、正しく並べることで元の絵が浮かんでくるんだ。よし」
 ツクシはすぐに石版のパズルを並べ始めた。研究家を目指しているだけあってツクシにとってはそれほど難しくはなく、パズルはすぐに完成した。完成したパズルに描かれていたもの、それは翼竜のようなポケモンだった。
「出来たよ」
「やったな、さすがツクシくん、黒だなあ」
「うん・・その黒って、何かな」
 ヒビキの言葉にツクシはよく理解出来ないでいた。
「わーい、これであの文字みたいなポケモンに会えるんやね!」
 アカネが嬉しそうにパズルの前に立った。
「あ、あれ、何や?」
 すると、突然地響きがして足元が揺れた、と思われたその時、アカネの足元の床がパカっと開いた。
「きゃあああああああ!!!」
 アカネはその穴の下へと落ちてしまった。
「アカネちゃん!!!」
「やべえぞ、早く助けに、て何だ!!!」
 ヒビキが除くと穴から何かが飛び出て遺跡の屋根を突き抜けた。
「ツクシくん!」
「もしかしたら、見てみよう!」
 ヒビキとツクシは外へ出た。そこで二人が見たものは、
「ギャシャオオオオ!!!」
 大きな翼を羽ばたかせているあのパズルに描かれていたポケモン、かせきポケモンのプテラだった。
「うげげ、何かやばそうな奴が出てきてねえか?!」
「ああ、ヒビキくん、あれ!」
「むん?!」
 ツクシが指を差した先をヒビキが向いた。それを見てヒビキは重大な事態になったと絶句した。プテラが足で捕まえていたのは、アカネだったからだ。気を失っているのがすぐに解った。
「アカネちゃんが、これじゃ下手に攻撃するわけにはいかねえぞ!」
「ヒビキくん、まずはアカネちゃんを助けないと!」
「解ってらあ、どう助けるんだ、どうやって・・・」
 ヒビキが考えていた矢先、プテラがはかいこうせんを飛ばしてきた。
「何て考えている前に、避けろーーーーーーっ!」
 ヒビキ達は一斉にこれを避けた。しかし、はかいこうせんの爆風で体が吹っ飛ばされてしまう。
「わあああ、オニスズメ!」
 ヒビキはオニスズメを出して足先に掴まって地面にぶつかるのを防いだ。
「ツクシくん、掴まれ!」
「ヒビキくん!」
 ヒビキはツクシの手を掴んで一緒に着地した。
「トランセル、コクーン!」
 ツクシはトランセルとコクーンを出して、糸を吐かせてプテラの翼に巻き付かせた。プテラをしばらく動けなくさせようというのである。
「ヒビキくん!」
「おう!」
 ヒビキはイシツブテとオタチを出した。
「岩を投げろ、イシツブテ!」
「イッシーっ!!」
 ヒビキの指示でイシツブテは岩を投げた。
「オタチ!」
 そこへオタチがジャンプして尻尾で岩を打って勢いをつけさせた。豪速級のスピードになった岩はプテラの腹部に命中した。プテラはその痛みで暴れだし、アカネを放した。ヒビキは落下したアカネを姫抱きでキャッチした。急いでプテラから放れて近くの遺跡にアカネを仰向けに置いて避難させた。
「ここなら大丈夫だ。後は任せとけよ、行ってくるぜ」
 ヒビキは走り出して戦いの場へと戻った。プテラは自分を拘束していた糸を引きちぎり、がんせきふうじを落としてきた。
「わ、危ない!」
 ツクシはトランセルとコクーンを抱えてその場を回避して、オタチ、イシツブテ、オニスズメもこれをかわしていく。
「悪い、遅くなった!」
「ヒビキくん!」
「タチ!」
「イシ!」
「オニーっ!」
 ヒビキの登場にツクシとオタチ、イシツブテ、オニスズメはやっと来た、と安心した。
「ワニノコ!」
 ヒビキはワニノコを出してツクシ達と合流した。そして空に羽ばたくプテラと対峙する。
「行くぜ、絶対に負けやしねえぞ!」


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.17 )
日時: 2016/12/08 21:01
名前: たくと七星 (ID: tuG0e6yh)

第6話「ダイナマイトギャル登場、アルフのいせきで大ピンチ」パート3

ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、イシツブテ、オニスズメ


「ワニノコ、イシツブテ、みずでっぽうとロックブラストだ!」
「ワニ!」
「イシ!」
 ヒビキの指示でワニノコとイシツブテは、プテラ目掛けてみずでっぽうとロックブラストを飛ばした。
「ギャシャアアアア!」
 プテラは翼を盾にしてこれをガードしてしまった。そしてキバに炎を溜め込むと、火炎を吐いてきた。
「危ねえ、ツクシくん、避けるぞ!」
「うん!」
 ヒビキとツクシ、彼等のポケモン達は緊急回避をしてプテラの吐いた炎を避けたが、プテラは続けてはかいこうせんを放ってきた。ヒビキ達は爆風に巻き込まれながらもこれを切り抜ける。
 しかし、プテラはキバに冷気を溜め込み始めた。そして口かられいとうビームを吐いて地面を凍らせた。
「何い、そんな手をつか、おわあ!」
 ヒビキは凍った地面に足を滑らせて尻餅をついてしまった。ワニノコ、オタチ、オニスズメも転んでしまった。そこへプテラが電気を溜め込んできた。かみなりのキバの電気を翼にまとって、翼から電撃を飛ばしてきた。
「ぎょろろろろろ、痺れるーーーーっ!」
「ヒビキくーーーーん!」
 ヒビキとワニノコ達は電撃をまともに喰らってしまい体中に電気が走った。ツクシはすぐに駆けつけてヒビキを起こした。
「ヒビキくん、大丈夫?!」
「う、う〜い、問題ねえこれくらい。いい肩こりになったらあ!」
 ヒビキはすぐに起き上がって右手で肩を揉んだ。
「う・・・、ううん・・・」
 その頃、遺跡の中で寝かされていたアカネが目を覚ましていた。
「あれ、うち、あの穴に落ちて・・・そうや!ヒビキくんとツクシくんは?!」
 アカネが急いで外に出ると、そこでは既に戦いは始まっていた。ヒビキのオタチがプテラ目掛けて飛びかかったがつばさでうつで地面に叩き落とされてしまう。オニスズメが辺りを旋回してプテラの体中につついてきたが、これも翼で振り払われてしまった。それを見てアカネは走り出した。
「ヒビキくん、ツクシくーーーん!」
「うん、アカネちゃん?!」
 ヒビキはアカネが来ていることに驚く。
「うちも、うちもお手伝いさせてーーーーっ!」
 しかしその時、プテラがはかいこうせんを飛ばしてきた。その爆風にヒビキ達は怯んでしまう。その時、
「きゃあ!え、え、ええ・・・?!」
 爆風の振動で近くにあった柱が折れて、アカネの方に落ちてきた。
「きゃあああああああああ!」
 アカネは逃げ出すことが出来ず、目をふさいで涙を流して悲鳴を上げた。
「まずい!!!」
 ヒビキは全速力で走り出して、アカネを強く押し出した。互いの体を合わせて地面に倒れる二人。間一髪で柱は二人のすぐ近くで倒れていた。
「ヒ、ヒビキくん・・・?きゃ!」
 ヒビキはアカネの手を掴んで、避難させた遺跡に連れ戻した。
「べらんめえ、危なっかしいことしやがって!俺がいいって言うまでここから出るなよ!」
「待って、ヒビキくん。うちもトレーナーやから、ヒビキくん達の・・・」
 アカネが言うと、ヒビキは安心感のあるはにかみをして言った。
「心配すんな。あんなプテラノドン野郎、俺とツクシくんでちょちょいとやっつけてやらあ。それに・・・、か弱え女を守ってやるのが男の仕事だ。任せとけって」
 ヒビキはそう言って、ツクシやワニノコ達が待っている戦場に戻っていった。その少年の後ろ姿にアカネは、この子はきっと勝ってくれると言う安心感と同時に思わず格好良く思えてしまった。
「おう、ツクシくん、大丈夫か!」
「大丈夫だよ、でも、あのプテラ、中々強い。今の僕達の手持ちでは勝てないかもしれない・・・」
「ツクシくん、こんな時こそ頭を使うんじゃねえのか?」
 ヒビキはそう言って、何か使えるものは無いか辺りを見渡した・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.18 )
日時: 2016/12/13 21:25
名前: たくと七星 (ID: tuG0e6yh)

第6話「ダイナマイトギャル登場、アルフのいせきで大ピンチ」パート4

ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、イシツブテ、オニスズメ

 だがそこへ、プテラがはかいこうせんを飛ばしてきた。
「わ、危ね!」
「ヒビキくん、避けよう!」
 ヒビキ達は既のところでこれをかわした。しかし、爆風の火がヒビキのズボンに着火してしまう。
「わわわ、あちち!」
 ヒビキは暑さで飛び跳ねたが、ワニノコがみずでっぽうを吹いてズボンに着いた火を消した。
「ふう、助かった。ありがとよワニノコ、うん?」
 ヒビキはある物に目を向けた。遺跡にある正方形に並んだ四本の柱、それを見てワニノコと、ツクシのイトマルに視線をやった。
「これだ!」
 ヒビキの中で何かが閃いた。
「ツクシくん、頼みがある!」
「頼み?」
「おう、イトマルにあの四本の柱に糸を吐いてクモの巣を作ってくれ、それもでっけえクモの巣を!」
「解った、何か考えがあるみたいだね。任せて!イトマル!」
「マルイト!」
 ツクシの指示でイトマルは柱に向けて糸を吐いた。柱が支えになって巨大なハンモック型のクモの巣が完成した。
「出来たよ、ヒビキくん!」
「ありがとう、ようしワニノコ、みずでっぽうだ!それもありったけの水を飛ばすんだ!」
「ワニワニ!!!」
 ヒビキの指示でワニノコはみずでっぽうをクモの巣に目掛けて噴射した。巣に水が大量に入って大きなプールになった。
「おし、これで。オニスズメ、オタチを頼む!」
「イーっ!」
 ヒビキの指示を聞いてオニスズメはオタチを乗せると、プテラ目掛けて飛び立った。プテラはオニスズメにはかいこうせんを飛ばしてきた。オニスズメは素早く旋回してこれをかわしていく。一方、オタチはオニスズメに必死に捕まっていた。プテラの目の前に来た所で、
「今だ!」
「イーっ!」
 ヒビキの合図でオニスズメはオタチをプテラに向けて投げ飛ばした。
「タチーっ!」
 オタチはプテラに飛びかかると、その頭に乗って左右の角を掴んだ。プテラは暴れだしたが、オタチはこれを必死に押さえていた。すかさずオニスズメがお尻ペンペンの仕草をして挑発した。
「ギャオオオオオ!!!」
 プテラは逆上してオニスズメに向けて飛んで来た。オニスズメはすぐに下降していき、プテラをあのクモの巣の方へと誘い込んだ。オニスズメが下へと下がっていくとプテラもその後を追いかけて下降していく。
「これは・・・、そうか!」
 ツクシはすぐにヒビキの考えを理解した。オニスズメは水スレスレの所でUターンした。だがプテラは勢いの強さで曲がれず、クモの巣に溜まった水に音を立てて浸かってしまった。
「おし、作戦通りだ!」
「クモの巣は油が含まれていて、水は通さないんだったね」
 水に浸かったプテラは羽ばたこうとするが、オタチが逃がすまいと抑えていた。
「オタチ、もうその辺にしてやれ!」
「オタチ!」
 ヒビキの言葉を聞いてオタチはジャンプしてプテラから放れた。開放されたプテラは飛び上がり、空高くへと飛び去っていった。
「よっしゃあ、撃退成功!」
 ヒビキはサムズアップを、ワニノコ、オタチ、オニスズメ、イシツブテは一回転して喜んだ。
「やったね、ヒビキくん」
「ああ、皆の活躍があっての勝ちさ」
 ヒビキとツクシはハイタッチする。同時にツクシは凄いトレーナーと戦うことになるかもしれないとこれから先の展開を予想した。


 その後、アカネを呼び出して、プテラを追い出したことを伝えた。
「俺とツクシくんがやっつけたからもう大丈夫だぜ」
「良かった・・・、ありがと、ヒビキくん、ツクシくん。うち、ちと迷惑をかけたかも・・・」
「ん、何が?」
「珍しいポケモン欲しさであんなにはしゃいどった自分が恥ずかしいわ。それであんな目に、やっぱうちって・・・」
 アカネはポロポロと涙を流した。
「おうおう・・、そんなに泣くなよ。別に俺達は迷惑をかけられたなんてこれっぽっちも思ってないさ。アカネちゃんはもう俺達の仲間さ。そう水臭いことは言うなよ」
 ヒビキはアカネにハンカチを差し出した。これで涙を拭いておけと照れ臭そうな顔をする。
「うん、そうやったね、ありがとう、ヒビキくん・・・。ヒビキくんは優しいわ」
 アカネは涙を拭うとこれ以上ない可愛い笑顔でヒビキに感謝した。その光景を眺めている少年に、ヒビキ達は気付いていない。
「ふん、あんな強そうな奴を逃がすとはな。まあいい、この先の洞窟に行けばあいつがいるはずだ・・・」
 果たして、洞窟にいるポケモンとは何なのか?

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.19 )
日時: 2016/12/15 21:21
名前: たくと七星 (ID: tuG0e6yh)

第6話ミニコーナー「ヒビキとツクシのポケモン解説」第2弾


ヒビキ「いよう、皆。今日もこのコーナーを紹介するぜ!」


ツクシ「今回取り上げるポケモンは、まずこれ!」


『ギャシャオオオオ!!!』


ツクシ「ジョウト図鑑No.229、かせきポケモンのプテラ。ひみつのコハクと言う化石から復活するポケモンで、今回は遺跡の個体が出現したね」

ヒビキ「おう、炎や氷のビームを飛ばしたと思えば雷を翼から出したりしたよな」

ツクシ「うん、三色のキバの力でかえんほうしゃやれいとうビーム、そして翼から電気を飛ばす能力をもった強敵だったね」


ヒビキ「そうだったな、けどプテラってジョウト地方じゃあまり出ていないポケモンだよな。それに化石が発掘されたって言う報告もないし」


ツクシ「うん、オムスターやカブトにも言えるね。遺跡に封じられた特別な個体だったのか、それとも遥か昔に生存していたのが何らかの影響で蘇ったのか、詳しいことは解らない」


ヒビキ「まあ、謎があるっていうのもロマンがあっていいもんさ。ま、何はともあれ俺とツクシくんのポケモン達の協力で追っ払えたけどな」


ツクシ「そうだね、あの時の君の作戦はバッチシだったよ。さて、次はこのポケモン!」


『マルイト!』



ツクシ「ジョウト図鑑No.32、いとはきポケモンのイトマル。そう、僕が手持ちに入れてるこの子!」

イトマル「イト!」


ヒビキ「お、早速連れてきたのか。で、どんな活躍だっけ?」


ツクシ「ヒビキくん、忘れないでよ・・・。僕のイトマルはヒビキくんの作戦で大きなクモの巣を作ってプテラの撃退に一役かったんだ」


ヒビキ「おう、そうだった。ど忘れしちまう所だったぜ」


ツクシ「いやあ、でもお腹の顔のような模様が何とも可愛いな。この模様はイトマルの機嫌を表しているんだよ。怒っていれば怒り顔になるし、笑っている時は笑い顔にもなるんだ」


ヒビキ「あれま、ぷにぷに触ってやがらあ。ま、次回も楽しみにしてくれよ。次回の話の曜日は金曜日だ!」



<エピソード雑感>
 早速ヒロインが登場しました。今作でのヒロインはアカネちゃんに決定しました。これも、ツクシくんと同じく好きなジムリーダーの一人だったからと言うのが理由です。公式イラストの可愛さに惹かれていて、アカネちゃんを活躍させたいと思ってヒロインにしました。
 今回、敵役でプテラを登場させましたが丁度遺跡に足を運ぶことになったのでそれにちなんで古代のポケモンを選びました。まだ手持ちが育っていない序盤でプテラと言う強敵をしゅつげんさせましたが、それを知恵を使って撃退すると言う演出にしました。
 そしてアカネちゃんはあっさりと自分がジムリーダーであることを話しちゃいましたがこれも深謀遠慮さがあるツクシとは違うタイプのキャラということで彼女の素直さを出そうと早くも正体を明かすという展開にしました。
 これでヒビキくんはアカネちゃんがジムリーダーであることを認識しましたが、この段階ではアカネちゃんのことは、「ジムリーダーだけれども、かよわい女の子だから男の自分がしっかり守ってあげないといけない」と言う感じで、彼女の凄さは当然この時は知っていません。ツクシくんと同じくアカネちゃんとのバトルの展開にも注目していただけたらと思います。  ではこれにて。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.20 )
日時: 2016/12/23 20:41
名前: たくと七星 (ID: tuG0e6yh)

第7話「金曜日のポケモン、レイ再び」パート1


ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、イシツブテ、オニスズメ


・今回の注目ポケモン
・ズバット
・金曜日のポケモン


・今回の注目ポイント
・あの話が登場
・レイがヒビキ達の前に立ちはだかる
・金曜日のポケモンを巡って戦いに




 アルフのいせきの激闘の後、ヒビキ達は32番道路に来ていた。イーブイが走っている。
「オタチーっ!」
 オタチがイーブイに飛びかかって押し倒した。
「ブイー、ブイブイ!」
「タチ!」
 イーブイとオタチは手や前足をばたつかせたり、くすぐり合ったりしてじゃれあった。
「イーブイ、あんまり遠くに行ったらあかんで!」
 アカネが心配してイーブイに声をかけた。
「はは、オタチの奴、はしゃぎまくってるな」
 ヒビキは仲良くイーブイと遊ぶオタチを見て、心が嬉しくなる気分で一杯だった。
「ここから先へ行くと、つながりのどうくつだね」
 ツクシがタウンマップを見て、ヒビキとアカネにこんな事を言ってきた。
「ヒビキくん、アカネちゃん、今日は何曜日か解る?」
「え、何曜日?」
 アカネは頭をひねって言った。
「ええと今日は、土曜日やったっけ?」
「おいおい、金曜日だぜ今日は・・・」
「あ、そやったな。で、その日に何かあるん?」
 アカネが聞くとツクシはその通りとヒビキとアカネに説明した。
「そう、今日は金曜日なんだ。その日にしか現れないとされているポケモンがこの先にいるかもしれないんだ」
「金曜日にしか出ないポケモン?!」
「それってどんなの!」
 ツクシの話にヒビキとアカネが食いついた。
「それは、どうくつに入れば解るよ」
「えー、今教えてくれてもええやん」
「まあ、入った時のお楽しみって奴だよ」
 少し拗ねるアカネをツクシが宥めていると、
「ねえねえ、そこの君達?」
 太っちょの青年が声をかけてきた。
「うん、何だ?」
 ヒビキが言うと、その人はある話をしてきた。
「君達、ヤドンのしっぽは欲しくないかい?超が付くほど美味だよ。今なら何とたったの100万円で買ってあげるよ」
「へえ〜、100万か、じゃあ早速そのしっぽを100万円で・・・・て買えるかよ、てやんでえ!豆腐の角に頭をぶつけて来やがれ!」
 青年のとんでもない取引にヒビキは乗るフリをして盛大に突っ込んだ。
「うちら、そんな金もっとらんで!」
「そんな大金、子供は持ってないです・・・」
 ツクシとアカネも持ってないと断った。
「そうかい!じゃああっちへ行った!ち、最近の子供は金持ちだと思ったのによ、しけてんな・・・」
 青年は声を荒げて、不機嫌に去っていった。
「全く、100万なんて金を払わそうなんて、太え丸太ん棒だぜ」
 ヒビキは腕を組んで気分悪そうにしていた。
「それにしても、どうしてヤドンのしっぽが売られてるんだろう?」
 ツクシはどう言う事何だろうと考えていた。
「ヤドンってツクシくんの街にいる、あのポケモン?」
 アカネはそう言ってヤドンの顔真似をした。
「うん、そうだよ。のんびりした顔をしたみずタイプのポケモン」
「俺も知ってるぜ。でも、しっぽが切られてるなんて初めて聞いたぜ」
「噂で聞いたんだけど、ヤドンのしっぽは切れるみたい。それで切られたしっぽはかなりの珍味で取引されてるらしいんだ・・・」
「うわ、何か気分悪いぜ。まあ、ポケモンが大好きな俺は絶対食わないけどな」
「へえ、でもヒビキくん、本当は食べたいんじゃないん?」
「べらんめえ、おちょくってもらっちゃ困らあ!今のは本心だぜ、ギャラドスのお造りもオクタンのゲソだってぜってえ食わねえぞ!」
 アカネがからかうとヒビキは他の例えを盛大に言って、ポケモンを使った料理は食べたりしないと言った。
「まあまあ、ヒビキくん、ほら、どうくつが見えてきたよ」
 ツクシが指を差すと、目の前につながりのどうくつが見えてきた。
「お、あれが洞窟だな」
「金曜日のポケモン、て何なんやろ、今から楽しみ」
 ヒビキとアカネは胸を膨らませ、三人はつながりのどうくつに入った。暗い洞窟の中を歩き、アカネが躓きそうになったり、高い段差を何とか登ったりしながらだったが、一行はようやくそのポケモンがいると思われる場所へ到着した。
「へえ〜、ここなん?」
「洞窟の中の水辺が涼しいぜ」
 ヒビキが水の冷気に涼んでいると、ツクシが早速、そのポケモンについて説明した・・・。


続く・・・。


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