二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ポケモンストーリー ハートゴールド編
- 日時: 2016/10/23 17:00
- 名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)
また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。
<今作の概要>
・初の男の子主人公に挑戦
前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。
・憎めないキャラにして行きたいと思います
主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。
・ジムリーダーが旅のお供に
今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。
・今作でのポケモンの新能力
今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。
・後半からオリジナル要素を展開
前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。
以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。
<主要人物紹介>
・ヒビキ
本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。
・ツクシ
ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。
・レイ
ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。
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- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.196 )
- 日時: 2019/05/21 21:01
- 名前: たくと七星 (ID: bPhpA475)
第31話「ジョウトの明日を掛けた戦い、決戦、アクジキング!」パート2
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル、ゴローニャ、メタモン、デンジュモク、ホウオウ
「オーダイル、オオタチ、れいとうパンチだ!」
「オー、ダイル!」
「オオタチ!」
オーダイルとオオタチは拳に冷気を込めて拳を振るって大きな氷の弾を飛ばしたがアクジキングは口を開けて噛み砕いてしまった。そして粉々にした氷をふぶきに変えて口から放った。
「ピョーロロロオ!」
ホウオウが前に出てねっぷうを飛ばしてふぶきを消した。
「あいつ、やっぱり強い・・・」
「オーダイル、オオタチをハイドロポンプで飛ばすんだ。
ヒビキの指示でオーダイルはオオタチを両手に乗せると脇腹に構えてハイドロポンプを放ってオオタチを弾の様に発射した。
「タチーっ!」
オオタチはハイドロポンプの勢いを活かして体をドリルの様に回転させてアクジキングと衝突したがアクジキングは両腕でガードしてしまった。弾かれるもオオタチはすぐにとっしんしてれいとうパンチを放った。
バランスを崩すアクジキングだが腕を切り離してブーメランの様に飛ばして来た。オーダイルとオオタチがチョップをして叩き落としたが分身体が生まれてしまった。しかしホウオウがだいもんじを飛ばして掃討した。
「ストライク、行け!」
「ストライク!」
ストライクは前進してアクジキングが体から生やした触手を切断していき、エックス字の衝撃波を飛ばして攻撃した。口を大きく開けるアクジキング、その口の中にある喉にエアカッターを放って喉を切り裂いた。
「ギュルアアアアオオオオオ!」
口から青い血が溢れて地面にまき散らしていく。腕でモノレールを掴んで投げ飛ばして来た。
「わわ?!」
「やべえ、あんなの食らったらぺしゃんこだ!」
危うしと思われたがホウオウがじんつうりきでモノレールを浮かせて地面に下ろした。
「サンキュー、ホウオウ!」
しかしアクジキングは外灯を掴んで槍の様に投げ飛ばして来た。
「掴めオーダイル!」
「オーっ!」
アクジキングの投げた外灯をキャッチしたオーダイルは超速級に投げ飛ばした。そこへホウオウが炎を飛ばして外灯に火を灯した。火矢の様に飛ぶ外灯はアクジキングの体を貫通した。後ろ側に大きな穴が開いたアクジキングだがまだ倒れない。体中に稲妻を纏うとスパーキングギガボルトを放って来た。
「うわああ?!」
思わず身を構えるヒビキ達。
「うん?」
「な、何だ?」
何も起こっていない事を確認する。
「ヒビキくん、あれ!」
「おわ、何だこいつ等!」
目の前を見ると大きな壁が出来ていた。見るとレンガの様に四角い物が積まれていてよく見るとそれぞれの四角い形体に目玉が付いていた。
「・・・・・・・」
「お前!」
それと同じくして隣に一人の少年が現れた。かつてヒビキと戦ったレイ、彼がここに頼もしい助っ人として現れたのだ。
「レイ、お前のポケモンだったのか!」
尻持ちしているヒビキにレイは無言で手を差し出した。
「おいおい・・・」
「さっさと立て・・・!」
「そう言やあいいのに」
レイの手を掴んで立ち上がる。
「ドラゴン使いの奴から聞いて来てみれば、何とも強そうな奴がいる・・・だが、今は潰しておいた方が良さそうだな・・・」
狩る得物を決めた様な目でアクジキングを睨むレイ。三人の前でアクジキングはダメージを追いながらも咆哮を上げていた。アクジキングがりゅうのはどうを飛ばして来た。
「メガニウム!」
「メガ!」
メガニウムが前に出てソーラービームを放ってりゅうのはどうを打ち消した。
「レイ、変形だ」
レイが指示を出すと自分と同じ名を持つ四角形のポケモン、レイは壁状からアクジキングと同じ形状になった。そして本物のアクジキングへと向かって行く・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.197 )
- 日時: 2019/06/04 21:13
- 名前: たくと七星 (ID: bPhpA475)
第31話「ジョウトの明日を掛けた戦い、決戦、アクジキング!」パート3
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル、ゴローニャ、メタモン、デンジュモク、ホウオウ(戦闘中)
「メガニウム、援護しろ!」
「メガ!」
レイの指示を受けてメガニウムは前進していく。一方、アクジキングの姿になったレイ、ツンデツンデは拳を振るってアクジキングを殴り付けた。アクジキングもパンチを振るうが、ツンデツンデは分解してこれをかわし、再び形を整えアクジキングの口の中にパンチした。取っ組み合いになると、ツンデツンデはアクジキングを投げ飛ばした。
しかしアクジキングは口から炎を吐いて落下の衝撃を防いで着地した。そして腕を自分で切断してブーメランの様に飛ばして来た。
「レイ、こっちも飛ばせ!」
レイの指示でツンデツンデも腕を分解してブーメランを作ってアクジキングに投げ飛ばした。四つのブーメランがぶつかり合う音が響く中でアクジキングとツンデツンデがタックルして攻撃していた。
ツンデツンデのブーメランがアクジキングのブーメランを破壊した、壊れた破片が地面に付着して無数の分身が生み出された。
「メガニーっ!」
メガニウムがソーラービームを放って分身を全て消滅させた。アクジキングが腕を再生させて来た。メガニウムは首に咲いている花びらを外して手裏剣の様に飛ばした。飛んだ花びらがアクジキングの周囲を高速で回って、切り刻んでいく。
「メガーっ!」
方向を上げると花びらが戻って首に装着された。そして蔓をまっすぐに伸ばしてアクジキングの体に突き刺してしびれごなを流し込んでいく。まひ状態になった事で体が痺れはじめる。
「よし、一気に決めるぞ」
ツンデツンデとメガニウムはソーラービームとラスターカノンを放つと螺旋状に合わせて合体光線に変えてアクジキングに飛ばした。しかしアクジキングはまもるのZ技を使ってこれを防いでしまう。そして口を開けて吸い込みをして来た。ツンデツンデがバラバラにされて次々とアクジキングへ飲み込まれていった。
「大変だ!」
「おい、食われてるぞ!何とかしねえと!」
ツクシとヒビキは慌てているがレイは冷静さを崩さない。
「落ち着け、まだ食われた訳じぇねえさ・・・」
そう言うとレイは薄笑いを浮かべた、何か考えがあるようだ。何かを狙っていたかの様にほくそ笑んでいる。そして合図をする様に指を弾いた。すると、
「グ、グゴゴゴゴゴ・・・!」
アクジキングの体内で何かが動いている。ゴロゴロと音が鳴り何かが突き出様と動き回っている。そして・・・。
バーーーン!
凄まじい破裂音が響いた。アクジキングの体をゴム風船を破る様に無数のツンデツンデ達が飛び出て元の姿に戻った。
「奴を破って出て来た!」
「これを狙って・・・」
体中から水色の地が大量に飛び出てのた打ち回っている。苦し紛れにダイナミックフルフレイムを飛ばしたが、先程のダメージで威力は弱まっていた。アクジキングが壁になるとすぐに消滅してしまった。続けてスーパーアクアトルネードを飛ばしたがこれもメガニウムのひかりのかべで防いだ事で消えていった。
グロッキーになりながらも尚も戦おうとするアクジキング、勝負を決める時は来た。
「よし、今度こそ引導を渡してやるぜ、Z技だ!」
「Z技?ああ、お前!」
レイの腕を見るとZリングが装着されているのが解った。
「それ、どこで手にしたの?」
「今は余計な事を言うな、俺とお前達二人のZ技を使って奴を倒すぞ!」
「おし、解った。行くぜ!」
ヒビキ、ツクシはミズZ、ムシZを発動、レイはクサZを発動させて最後の一撃に出た・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.198 )
- 日時: 2019/06/11 21:39
- 名前: たくと七星 (ID: bPhpA475)
第31話「ジョウトの明日を掛けた戦い、決戦、アクジキング!」パート4
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル、ゴローニャ、メタモン、デンジュモク
「絡め、包め、切れ!」
ムシZ、ぜったいほしょくかいてんざんを発動、糸を飛ばしてアクジキングを繭に閉じ込めて地面に叩き付け、空中へ投げ飛ばした。
「遊びは終わりだ、これで、鎮め!」
クサZ、ブルームシャインエクストラでメガニウムは地面から光線を飛ばして繭を飲み込んだ。
「この激流に全てを掛ける!」
ヒビキがミズZ、スーパーアクアトルネードを発動、オーダイルが水の竜巻を飛ばして繭を渦に飲み込んでいった。渦の中で水が繭を切り刻んでいく。竜巻が消えると繭からアクジキングが出て来た。皮膚が破ける様に体から破片が飛び散りながら崩れ落ちた。ヒビキ達が後ろを向いた瞬間、灰が散る様に消滅していったのだった。
「ヒョロロロロ!」
戦いを見届けたホウオウが翼を広げて光を放つと曇り空だった空が晴れて太陽の光が差し込んだ。地下の入り口から避難していた人達が出て来て平和が戻った事を確認する。
「太陽が・・・」
ミカン、そしてジムリーダー達も晴れ渡り、希望に照らされたジョウト地方の空を見上げていた。
「おーい、勝ったぜ!」
ヒビキとツクシが手を振っている。
「ヒビキさん!」
「皆よく頑張ってくれたわ、ジョウトの皆に代わって、ありがとう!」
ジョウトの人達を救ってくれた事への感謝をミカンが綺麗な笑顔でヒビキ達に伝えた。
「いや、俺達皆がいたからの事さ」
照れ臭くなったのかヒビキは頭を掻いて言った。
「喜んでる所で水を差して悪いんだが・・・」
そこへクチナシが後ろを覗く様に何かを見ていた。ヒビキ達も見ると黒い色にギザギザ模様のタマゴが置かれていた。
「あれは、タマゴ?」
「まさか奴が?」
アクジキングが死の間際に残したタマゴなのかと、リラとハンサムは思った。その考えは的中した。タマゴが動き出すとひびが割れて中から人間大サイズのアクジキングが出て来た。
「何?!」
小さなアクジキングが現れた事にハンサムは驚いた。ジムリーダー達もまた暴れ出すのかと緊張した。
「くそ、だったらここで完全に倒してやる!」
ハヤトがポケモン達をアクジキングに差し向け様とした。すると生まれたばかりのアクジキングはガクガクと震えだした。
「待って!」
それを見てミカンがハヤトを止めた。
「な、何故止めるんだ!」
「あのポケモン、何だか怯えているわ」
見ると、体を屈めて怖がっている様に見えた。
「ほんまや、生まれたばかりでよく解ってないみたいや」
「だから何だ、赤ん坊だとしても危険な事には変わらない。今ここで潰しておいた方がベストだ!」
幼体であっても所詮は怪物だ、倒しておいた方がいい、とハヤトは言った。
「でも、危険な存在だとしてもポケモンである事には変わりない。あのような怪物の子供でも幼い命を奪う事は避けたいわ」
何とかこの小さなアクジキングを助ける方法は無いのかとミカン達は考える。
「だったら、俺が引き取ろうか?」
ヒビキがアクジキングのトレーナーになると名乗り出た。
「な、お前正気なのか?」
ハヤトがびっくりした目で見ていた。
「ヒビキくん、幾ら君でも難しいのではないか?」
マツバが忠告する。元があの暴威を振るったポケモンなだけに使いこなせるのか半信半疑だったからだ。
「確かに危険なのは承知さ、けど、小さい奴を寄ってたかってとっちめるなんざ弱い者いじめにならねえか、第一俺は縁起の悪い事なんざしねえ!」
弱い者いじめになる事はしないと言って胸を張った。
「だ、だけどねえ、この街を破壊したほどのパワーを誇っているんだよ、さすがにそればかりは・・・」
「よろしいではございませんか・・・」
ミナキが言ったその時、下駄の音が聞こえて来た。取り巻きのポケモン達を連れてその人、コチョウが煙草を吹いて現れた。
「貴女・・・!」
「コチョウさん!」
「ミナキはん、マツバはん、どうも、そして・・・」
ヒビキの方に視線をやるとニコリと微笑み、頬を撫でる。
「上手くいったようですな・・・あらまあ、あんなけったいなのがこんなに小さく・・・」
赤ん坊のアクジキングを見てうんうんと頷く仕草をする。
「これぐらい小さく、それでいて生まれたての赤ん坊どすか・・・それをヒビキはんが面倒を見ると?」
コチョウが言うとヒビキはしっかり頷いた。
「偉いどすえ、そうですもの、元は悪でも生まれた物は皆尊い」
「ですが・・・」
「ミナキはん、いいではありまへんか。このジョウトを救ってくださった方ですもの、きっとこのポケモンを正しく導いてくれますえ、皆さんもここはヒビキはんを信じてみてはいかがどす」
コチョウが言うとジムリーダー達は考えて納得する。
「そうですね、他のトレーナーには無い優しさを彼は持っている、信じて見ましょう」
「全く、どうなっても俺は知らないぞ」
「この子ならきっと大丈夫だわ」
マツバ、ミカンがヒビキなら大丈夫だろうと納得した。ハヤトは渋々ではあるが納得する事にした。
「おし、今日からお前のトレーナーは俺だ、俺に付いて行くか」
ヒビキが言うと小さなアクジキングは頷いた、ヒビキはボールでゲットしてアクジキングをゲットした・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.199 )
- 日時: 2019/06/18 21:11
- 名前: たくと七星 (ID: bPhpA475)
第31話「ジョウトの明日を掛けた戦い、決戦、アクジキング!」パート5
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、メタモン、デンジュモク、ホウオウ
「よし!」
アクジキングの入ったボールを手に取る。そんなヒビキを前にしてもレイは表情を崩さなかった。
「何だ?」
ツクシが不思議そうに見ているのに気付いて腕を組んで言う。
「いや、珍しいポケモンをヒビキくんが取ったのに奪い取らないんだなって・・・」
「ふん、生憎、手持ちは間に合ってるんだよ、そんな弱い奴からポケモンを奪ってまで勝とうとは思わないからな・・・」
「な、弱いだって、俺も一応強いんだぜ」
「俺が来るまでは押されていたくせにか、まあいい、今から見ものだぜ。お前がそいつを使いこなす事が出来ずに惨めな様を晒す姿を見るのがな、まあ、精々頑張る事だな・・・」
薄笑いを浮かべてレイは去って行った。
「全く、最後まで本当に嫌な奴や」
アカネが頬を膨らませているとヒビキは首を横に振った。
「いや、あいつ、そうならない様に頑張れよって言ってたんじゃないか?」
「そう思った?」
「何となくさ」
ビーストとの戦いが終わりジョウト地方に平和が戻ったのだった。そして破壊されてしまったコガネシティの復興が始まった。
<ウバメのもり>
「皆さん、本当にありがとうございます」
復興が終わり、ヒビキ達はウバメの森にいた。リラ達を元の世界に戻すためである。森の神のセレビィが社に座っていた。
「頼みましたえ」
(任せておいて、この人達はちゃんと送り返してあげるから)
コチョウの頼みに胸に手を当てて自信ありげに言う。
「それじゃあ、このロコンともお別れだね」
ツクシがアカネが抱いているロコンに目をやる。思えばあの出会いからロコンとは常に一緒だった、ビーストに襲われる事もあったがそれでも過ごした日々は忘れられない思い出になっていた。
「じゃあ、元気でな」
アカネが地面に下ろしてリラ達の所へ行く様促した。歩を進めるロコンだったが、
「コン!」
すぐにヒビキ達の元へ戻ってしまった。
「あかん、アンタはこの世界のポケモンやないんやから、ここにいたらあかん、元の世界にお帰り、な」
アカネが説き伏せてもロコンは動こうとしなかった。それを見てリラ達は何かを考えていた。ハンサムとクチナシが納得した様に笑みを浮かべると、リラが歩み寄ってある提案をした。
「皆さん、皆さんの中からこの子の、ロコンのトレーナーになってくれませんか?」
「ええ、ロコンの?!」
「いいのですか、重要な役割があるんでしょう?」
ツクシの言う通り、このアローラロコンは通常のロコンとは違いウルトラホールを通っているため、フォールと呼ばれるロコンだ。
「はい、グラトニー、アクジキングは倒され、ビーストは無くなりました。このロコンの役目も終わりとなりました、この子には幸せな一生を送って欲しい・・・」
「まあ、どうせ連れ帰ったとしてもいいように使われるか処分されるのが見えているからな。あんちゃん達が引き取ってくれるなら大助かりだぜ」
「我々からも、どうかアローラロコンを引き取ってもらえないだろうか」
誰がアローラロコンのトレーナーになるか、アカネはヒビキに目を向けると抱いているアローラロコンをヒビキに差し出した。
「ヒビキさん、この子のトレーナーになって」
「え、俺が?」
「うん、うちじゃこの子を守りきれない、でもヒビキさんだったら、うちよりも強いし、この子に広い世界を見せてあげられる、だから・・・」
アカネの思いを聞いてヒビキはロコンを受け取った。
「お前、俺と一緒に来るか?」
「コン!」
「おし、じゃあ決まりだな!」
トレーナーを失ったアローラロコンに新しいトレーナーが出来た。ヒビキに抱えられているロコンは幸せだった。
「おし、じゃあ皆、行って来るぜ!」
リラ達が帰るのを見送った後、ヒビキ達はホウオウに乗り込んだ。
「ヒビキはん、次のジムはフスベシティにあります。そこでドラゴン使いのリーダーはんがいるどすから、見事に打ち勝って下さい」
「おう、じゃあ、またな皆!」
ジムリーダー、コチョウに手を振ってホウオウと共に上空へと上がっていった。
「伝説のポケモンが彼に受け継がれた、そして次のトレーナーへと、それは大きな大河となって受け継がれていく・・・」
ホウオウが空を飛んでいる中、ヒビキはアローラロコンに語り掛けた。
「いいか、お前は今日から俺のポケモンだ、ビシバシ強くしてやるからな、覚悟しとけよ」
「コン!」
全てのジムを制覇するまで後一つ、大きな夢を膨らませている彼等を乗せながらホウオウは虹を生み出しながら大空を羽ばたいていた・・・。
- Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.200 )
- 日時: 2019/07/02 21:07
- 名前: たくと七星 (ID: bPhpA475)
第32話「尖った性格のジムリーダー、VSフスベジム」パート1
・ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、アローラキュウコン、コンパン、ルージュラ、ホウオウ、アクジキング(手持ちチェンジ)
・今回の注目ポケモン
・アローラロコン
・コンパン
・ルージュラ
・ホウオウ
・アクジキング
・ハクリュー
・クリムガン
・キングドラ
・ジャラランガ
・今回の注目ポイント
・クリムガン、ジャラランガ、ジジーロン登場
・ヒビキ最後のジム戦
・ジジーロン初登場、イブキ編のキーキャラクター
・一筋縄では行かないジムリーダー
「ありがとな、ホウオウ」
ホウオウに飛んでもらいヒビキ達はフスベシティに到着した。気高い丘がそびえ立つ厳かで壮大さの溢れる街にヒビキ達は足を踏んだ。ヒビキはホウオウをボールに戻して街を見た。
「ツクシくん、ここにジムリーダーがいるんだろう?」
ホウオウに乗っている間にツクシが聞かせてもらった事があった。フスベシティ、そこにあるジムにドラゴン使いのジムリーダーがいるとの事だ。
「うん、イブキさんって言う人がここにいるんだ」
「どんな人なんだ、その人」
「うーん・・・?」
首をかしげて難しそうな顔をする。あまりその人とはよく会っていないようだ。
「どう説明すればいいんだろう、あんまり話した事も無かったし・・・」
「アカネちゃんは?」
「うちも、なんか余り親しい感じはせえへんかった」
「うん、僕達とも余りつるむ様な事は無かったし、親しくもしなかったな」
「うんうん、何か近寄るな、馴れ馴れしく話し掛けて来るなって感じやったからな・・・」
「へえ、何か気難しい感じなんだな・・・」
二人の台詞にとても気難しい人なんだなと思っていると、何か騒がしい事に気付いた。見るとミニスカートの子が父親に駄々をこねている。
「どうしたんだ?」
「いやあ、この子がミニリュウが欲しいって言うんだけど・・・」
「やだやだ、♀のミニリュウがいいの!」
どうも♀のミニリュウが見つからず、どうしても欲しくて我慢出来ない様だ。
「困ったな、そう言われても見つからないんだよ」
「親父さん、だったら俺が捕まえて来るよ」
「え、いいのかい、悪いねえ、頼んだよ」
「じゃあツクシくん、アカネちゃん、ちょっと行って来るぜ!」
ヒビキは早速、ミニリュウを探しに行った。
<45番道路>
「ふう、結構探したな・・・」
汗を拭きながら山の中を歩いている。洞窟のある森をひたすら歩いていた。頼みを聞いて勇んだのはいいが肝心のポケモンが見つからない。
ひたすら歩いていると開けた場所に到着した。
「おお、うっつくな景色じゃん・・・」
遠くにある街や森が見える場所、自分の故郷であるワカバタウンが見えていた。どうもここはワカバタウン辺りの道路と近い様だ。少し深呼吸して、歩を進めると、
「おわあああああ!!!」
足を滑らせて崖に落ちてしまった。転がりながら落ちて地面にぶつかった。
「痛ってえ・・・」
逆様の状態から体を起こして座る。だが見ると膝が擦り剥いて出血していた。
「てえ、血が出てんじゃねえか畜生・・・」
怪我をしているため立てないでいる、すると、ズルズルと地面を引き摺る音が聞こえて来た。
「な、何だよ一体・・・?!」
そしてその相手が目の前に現れた。人間の背丈よりも遥かに大きい巨体、緑色の長い首、首の先には長く蓄えた白髪に丸い瞳、足元と尾が白く柔軟な体毛が溢れていた。首を近付けてヒビキを見ている、見ると怪我した膝を直視していた。
「な、何だよ・・・!」
こいつは一体何なんだろう、頭を動かしてつぶさに自分を見ている。巨体ではあるが自分を襲う気配が無い。するとシャツを咥えて自分の背中に乗せた。
「わ、おおい、どこに連れて行くんだよ!」
ヒビキが言うもジジーロンはそのままどこかへヒビキを連れて行った・・・。
続く・・・。
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