二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ポケモンストーリー ハートゴールド編
日時: 2016/10/23 17:00
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

 また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。


<今作の概要>


・初の男の子主人公に挑戦
 前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。


・憎めないキャラにして行きたいと思います
 主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。


・ジムリーダーが旅のお供に
 今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。



・今作でのポケモンの新能力
 今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。


・後半からオリジナル要素を展開
 前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。


 以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。


<主要人物紹介>


・ヒビキ
 本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。


・ツクシ
 ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。


・レイ
 ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。


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Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.11 )
日時: 2016/11/16 21:35
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

第5話「キキョウジム、VSハヤト」パート1

ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、イシツブテ、オニスズメ

今回の注目ポケモン
ホーホー、ピジョン、オタチ

今回の注目ポイント
・ホーホーの戦い方に気をつけてください。(軽くトラウマになるかもしれません・・・)
・ピジョンの芸当な戦い
・オタチが大活躍
・ひこうタイプへの溢れる愛情が爆発

「頼もーっ!」
 ヒビキはキキョウジムの門を叩いた。中に入ったが、
「うん?誰もいないぜ。頼もーっ!」
 ジムには人の気配がどこにもなかった。ヒビキはもう一度声をかけたがどこにも反応がなかった。
「何だよ、今日はお休みなのか?」
 ヒビキが頭をかくと、足元に何やら木で出来た足場があった。
「何だこりゃ?」
 ヒビキはこれを踏んでみた。すると、スイッチを押す音がしてその足場が上へと上がっていった。
「うわあああああ!」
「ヒビキくん、そうか、これがエレベーターになって上に繋がってるんだ」
 エレベーターは最上階に到着して足場付近で止まった。
「ふう〜、ちびっちまう所だった・・・。こええぜこれ。ツクシくん、早く上がって来いよ!」
 ツクシもエレベーターに乗って最上階に着いた。二人は早速先へと歩いていく。最上階は曲がりくねった足場のようになっていて少しでもバランスを崩せば真っ逆さまに落ちてしまいそうだった。
「うわあ、落ちたら絶対にまずいよ」
 ツクシは下を見て背筋が凍りそうになった。
「押すなよ、絶対に押すなよ」
「じゃあ押してあげようか」
 ヒビキが心配そうに言うと、ツクシが笑顔でそう言ってきた。
「え、おいおいおい、それはやめ・・・!」
「冗談だよ、冗談」
「冗談?!かーっ、ツクシくんも人がわりいな」
 ヒビキは苦笑いして先へと進んでいった。そして一回り広い足場、バトルステージに着くと、そこで一人の少年が待っていた。
「よく来たな、キキョウジムに・・・」
 水色の羽織に青の半袴、白のすね当てを着た眼光の鋭い少年がヒビキ達を待ち構えていた。
「おう、挑戦者だ、俺はヒビキ。あんたは?」
「俺はジムリーダーのハヤト。ひこうタイプの使い手だ。所で、お前はひこうタイプを知っているか?」
「ひこうタイプ?知ってるけど・・・」
「そうだろう、ひこうタイプは大空を華麗に舞い、静かに、俊敏に獲物を捕らえ、時に電光石火の空中戦をやってのける素晴らしい種族だ。だが、だが・・・」
 ハヤトは突然体を震わせた。ヒビキがどうしたんだ、と不安になるとツクシは、ああ始まりそうだと作り笑いをした。
「うおーーーーーーっ、世間ではでんきポケモンでイチコロだとか役に立たないとかひでん要員で充分だとか散々に言いやがってーーーーーーーーっ!!!」
「な、何か、すげえ怒ってねえか・・・?」
「ま、まあ、凄くストレスを溜めてたんだな、てことは言えるよ・・・」
 ひこうタイプが世間では評価が芳しくないことをハヤトは怒号を上げて怒っていた。ヒビキ達はただただ黙っているしかなかった。と言うよりも受け流すしかないと思った。
「そんな風に馬鹿にされるのが俺には耐えられん!ひこうポケモンだって立派に戦えるんだぞ、それを他のトレーナー達は!!!おいお前!」
「う、うい?!」
「俺とバトルするんだな!なら丁度いい、お前にひこうポケモンの恐ろしさをたっぷりと教えてやる!」
 ハヤトは怒りに任せてボールを投げてきた。
「ホー、ホーっ!」
 ボールから一番手として、ふくろうポケモンのホーホーが出てきた。
「おいおい、こんないきなりかよ?!」
「ヒビキくん、こうなったら受けて立つしかないよ・・・」
「しょうがねえ、腹くくって熱が冷めるまでやりあってやるか!」
 ヒビキは帽子をしっかりはめてオタチを出してこれに挑んだ・・・。

続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.12 )
日時: 2016/11/18 21:30
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

第5話「キキョウジム、VSハヤト」パート2

ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ(戦闘中)、オニスズメ、イシツブテ


「オタチ、ひっかくだ!」
「オタチーっ!」
 ヒビキの指示でオタチは走り出してホーホーにひっかきに出た。
「かわせ、ホーホー!」
 ハヤトの指示でホーホーは一本の足をバネのように弾ませてこれをかわした。後ろに回ると、つつくに出てきた。オタチはバック転してかわし、でんこうせっかに出た。
「甘いな!」
 ハヤトの指示でホーホーは再びジャンプしてかわして、背後に回り回し蹴りをしてオタチを攻撃した。
「羽ばたけ、ホーホー!」
「ホーっ!」
 ホーホーは羽を羽ばたかせて宙に舞った。空を飛ぶホーホーにオタチはジャンプして迫った。
「行け、オタチ!」
「オタチ!」
 オタチは再びでんこうせっかに出た。その時だった。
「掴め、ホーホー!」
「ホーーーーーーーーっ!!!」
 ハヤトが指示を出すとホーホーはヒビキが考えてもいなかった行動に出た。
ビヨーーーーーン!!!
 ホーホーの一本足がゴムのように伸びだした。足は小さな体よりもはるかに伸びて長い棒のようになりオタチを掴むと地面に強く叩き付けた。
 オタチはダメージを受けたがすぐに立ち上がった。一方、ホーホーは背丈よりもすさまじく伸ばした足を収縮させて元のサイズに戻した。
「な、なんじゃありゃあ・・・・・・・・」
 ホーホーの怪奇な戦い方にヒビキは口をあんぐり開けて見てはいけないものを見てしまったとばかりに何も言えなかった。
「ホーホーの足って・・・・・あんなに伸びるんだっけ・・・・?」
 ツクシも今見たものが信じられないとばかりにホーホーの生態が載ってないかポケモン図鑑を調べだした。
「驚いたか?俺のホーホーは他のホーホーとは違うのだ。何しろ、小さい背丈からは考えられないくらい足が伸びるのだ!」
 ハヤトが自慢すると、ホーホーは羽ばたいた状態で一本足をゴムのように伸ばしてきた。再びオタチを捕まえようとしたのである。
「うわ、見るのもこええ戦い方をまたしてきやがった?!い、いやかわせ!」
 ヒビキが指示を出すとオタチはサッと動いてこれをかわした。伸びた足が足場にぶつかり爪が食い込んだ。
「ホーホー!」
 ホーホーは羽ばたいてオタチに向かい足を伸ばして捕獲にかかった。足を柔らかいゴムのように伸ばして執拗にオタチを狙った。
「ホー!」
 ホーホーがいなないて足をオタチに伸ばしてきた。
「ジャンプだ、オタチ!」
 ヒビキの指示でオタチはジャンプしてこれをかわそうとした。
「無駄だ!ホーホー、曲がれ!」
「ホーーーーーっ!!!」
 ハヤトが叫ぶと、ホーホーは伸ばした足を円を書くように曲げて上の方向に足先を伸ばしてオタチを捕まえた。
「うわ、こんなのありか!」
「これじゃあどこへ逃げても・・・!」
「叩きつけろ、ホーホー!」
 ハヤトの指示でホーホーは足を振るってオタチを叩き付けた。そして伸ばした長い足を回してオタチを蹴飛ばした。オタチはハヤトのいる方向へ吹っ飛ばされた。
「危ない、壁にぶつかる!!」
 ツクシが大変だと叫んだ。
「ちっくしょ、その手は使わせないぜ!オタチ、壁をキックだ!」
 ヒビキの言葉にオタチはハッとして壁に背を向けて両足を壁に接触させて力を込めてカベキックした。その反動でオタチはヒビキのいる方向へ接近してホーホーにアイアンテールで攻撃した。しかしホーホーは足を垂直に伸ばして足を地面に着けて衝撃を抑えて、ゆっくりと足を元のサイズに戻した。
「野郎、一筋縄ではいかねえってか・・・」
「あの足を何とか防ぐ方法を考えないと」
「ん?それだ!」
 ツクシの言葉にヒビキは何かを閃いた。
「オタチ、戻れ!」
 ヒビキはオタチを戻すと、オニスズメを出した。
「イーーーっ!」
 オニスズメは羽ばたいてホーホーに接近した。
「どのポケモンで来ても同じだ、掴めホーホー!」
 ハヤトが指示を出すと、ホーホーはまたしても足を伸ばしてきた。
「オニスズメ、こうそくいどうだ!」
「オニーーーっ!」
 ヒビキが指示を出した。オニスズメはこうそくいどうをしてこれをかわしたが、ホーホーはゴムのような足を曲げてオニスズメを捕まえようとした。
「よし、あたり一面に飛び回れ!」
 ヒビキが指示を飛ばすとオニスズメは左右上下に飛び回った。ホーホーは捕まえようと四方に足を伸ばして捕まえに出ようとした。そして、何かが足場に落下した。
「ホ、ホー、ホー・・・?!」
「な、何だって?!」
 ハヤトが驚くと、そこには伸ばした足が体中に絡みついて動けなくなってしまったホーホーがいた。オニスズメがホーホーに乗っかって、やったぞといなないた。
「なるほど、巻き付けに出たんだ」
「そう言うこった、戻れ、オニスズメ!」
 ヒビキはオニスズメを戻して再びオタチを出した。登場早々にオタチはたたきつけるをしてホーホーを倒すのだった。
「おっしゃあ!」
「オタチ!」
 オタチは一回転のジャンプをして喜んだ。
「ぐ、俺のホーホーを・・・だが、まだもう一体いる。それは俺の切り札だ!」
 ハヤトはホーホーを戻してピジョンを繰り出して来た。ピジョンを上空を飛び回ってヒビキ達を見下ろした・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.13 )
日時: 2016/11/22 20:58
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

第5話「キキョウジム、VSハヤト」パート3

ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、イシツブテ、オニスズメ


「戻れ、オタチ!」
 ヒビキはオタチを戻してワニノコを出した。
「行っておく、俺のピジョンもただのピジョンとは違う。さあ、ピジョン、これを使え!」
 ハヤトはある物をピジョンに向けて上に投げた。それはロウソクに火を灯した燭台だった。ピジョンは頷くと翼から羽根を2,3本飛ばした。羽根はロウソクの火に当たって燃え、炎の羽根になってワニノコに向かって来た。
「何い、ワニノコ、みずでっぽうだ!」
「ワニ!」
 ヒビキの指示でワニノコはみずでっぽうを飛ばして火を消した。消化された羽根はゆっくりと落ちた。しかし、ピジョンがでんこうせっかで急襲してきた。
「ワニ?!」
 ワニノコは転ばされ、ピジョンは立て続けにでんこうせっかで連続攻撃して、上空に戻った。
「どうした、反撃も出来ないか?それ、ピジョン!」
 次にハヤトは豆電球をピジョンに投げた。ピジョンは羽根を飛ばしたこれを割り、羽根に電流が付いた。電撃がほとばしる電流の羽根がワニノコに刺さった。
「ワニ二二二二?!」
 ワニノコの体に電気が走った。ワニノコはダメージを受けて転んだ。
「火の次は電気かよ・・・」
「まだまだ行くぞピジョン!」
 ハヤトが氷を投げてきた。ピジョンは羽根を飛ばし氷の羽根を放った。羽根は足場に刺さって凍らせて、ワニノコを滑らせた。そしてピジョンはワニノコを掴み、上空に上げた所で離してかぜおこしでワニノコを地面に叩き付けた。
「ワニノコ!!」
「どうだ、こんな戦いが出来るのは俺のピジョンだけだ!」
 ピジョンは勝ち誇ったように宙返りをした。
「中々芸達者なことしやがる」
「ハヤトさんの作戦だよ、ピジョンを使う時は必ずこの戦い方をするんだ・・・」
「洒落たことをしやがらあ」
 ツクシが解説すると、ヒビキは鼻を擦って作戦を考えた。ピジョンはハヤトが投げるアイテムによって羽根の能力が変わる。となれば話は早い。
「戻れ、ワニノコ!」
 ヒビキはワニノコをボールに戻した。
「行け、オタチ!」
 そしてオタチを出した。
「そいつで来るか?だが、どんな相手でも同じだ!」
 ハヤトは石をピジョンに投げた。羽根で石を砕かせていわおとしをしようとした。
「オタチ、どろぼうだ!」
「オタチ!」
 ヒビキがオタチにどろぼうを指示した。オタチは素早く動いてハヤトから石を取った。
「何?!俺のアイテムを!!」
 ハヤトが見ると、オタチはぶんどった石をお手玉のように転がしていた。
「く、ならこれで!!!」
 ハヤトはけむりだまを投げたがこれもオタチにどろぼうされてしまう。
「ぬぬぬ、まだまだだーーーーーっ!!!」
「オタチーーーーーーっ!!!」
 ハヤトはあらゆるアイテムを投げて、その度にオタチはそれらをぶんどっていった。そして・・・、
「く、これで・・・・、あれ?しまった!!」
 ハヤトは愕然とした。アイテムを全て使い切ってしまったのだ。一方、ぶんどったアイテムは山のように積まれていて、その上でオタチは一回転していた。
「アイテムぶんどり作戦、成功だ!ワニノコ!」
 ヒビキはワニノコを出した。ワニノコはジャンプして慌てているピジョンにこおりのキバでダメージを与えた。これが決め手となってピジョンは力尽きたのだった。
「やりーっ!」
「ワニワニ!」
「オタチ!」
 ハヤトに勝利してヒビキとワニノコ、オタチが、ツクシもガッツポーズをして喜んだ。
「ち、ちくしょう・・・。父さんからもらったポケモン達が・・・」
 ハヤトは意気消沈して気力が抜けたようにうなだれるのだった。
 そしてしばらくして、
「ふう、大分落ち着いてきた・・・。すまなかった。俺としたことがやきが回ってしまって、大人げないことをしたな」
 ハヤトは神妙な面持ちでヒビキに激情したことを謝った。
「い、いやあ、あんたが落ち着いてくれて良かったよ・・・」
「負けた以上、これを渡すしかないな。キキョウジム公認のこれを受け取ってくれ」
 ハヤトはヒビキにウイングバッジを手渡した。同時にはねやすめの技マシンも渡す。
「これがバッジか。よっしゃあ、この調子でドンドンバッジを集めていくぜ!」
 ヒビキはジャンプしてジム戦の初勝利を喜ぶのだった・・・。


 その夜、ポケモンセンターでヒビキ達は一夜の寝泊りをすることになった。ヒビキはぐっすり寝ていたが、ツクシは外に出て、夜の光に惹かれて舞うむしポケモン達を見ていた。
「おい・・・」
 そこへ、ハヤトがやって来た。ツクシも手を少し上げて挨拶する。
「ハヤトさんも、空を見に来たの?」
「いや、どうにも寝付けなくてな。気晴らしに夜の風に吹かれたくなったのだ」
「そうなんだ。今日のハヤトさん、怒りに任せてて、らしくなかったな・・・」
 ツクシがそう言うと、ハヤトはムッとして反論した。
「な、違うぞ、あれは俺の愛するひこうポケモン達が馬鹿にされ続けてな、少しでもひこうポケモンの魅力を・・・!」
 ハヤトは熱くなってひこうポケモンのなんたるかをツクシに延々と話し続けた。ツクシはやれやれ、と苦笑いしながら、大人しく聞くしかなかった。
「ふう・・・、あのヒビキって奴。俺のバッジを手に入れたな。と、なると次はお前の所だな・・・」
「そうだね・・・」
「あいつはお前の本職を知らなさそうだったがな・・・」
「うん、まだ言ってないからね。いつかはその日が来るかもしれない。でも、覚悟は出来ているよ・・・」
 ツクシは涼しく笑って、ハヤトと共に夜空を見ていた・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.14 )
日時: 2016/11/24 20:37
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

第5話ミニコーナー「ヒビキとツクシのポケモン解説」第1弾
 


ヒビキ「いよう、ポケモンストーリーを見ている皆!義理と人情に熱いこの俺、ヒビキと」
 

ツクシ「虫使いのツクシです、よろしく」


ヒビキ「で、ツクシくん。このコーナーの概要は何だっけ?」


ツクシ「ヒビキくん。このコーナーでは僕達がこれまでに出会ったポケモンを二体紹介していくっていうコラムだよ」


ヒビキ「お、そうだったな。ど忘れしちまったい。まあ、取り敢えず紹介と行くぜ。今回、最初に取り上げるのはこの二体だ!」

 ツクシがポケモン図鑑を開いた。

『ホーホーっ!』


ツクシ「まずはジョウト図鑑No.15、ふくろうポケモンのホーホー。キキョウジムでハヤトさんが繰り出してヒビキくんのオタチやオニスズメと戦ったんだ」

ヒビキ「しっかし、足をあんなに長くビヨーンと伸ばしてくるのにはちびったぜ。しかもあれ、すげえ柔らけえじゃねえか」


ツクシ「多分これに怖くなって負けたトレーナーもいたんじゃないのかな・・・」

ヒビキ「まあな、あんなのを見せられたんじゃなあ・・・ま、でも俺のオニスズメの巻きつけ作戦と、とどめのオタチで勝てたけどな」

ツクシ「足を絡める手があったのはさすがだね。そして次は」

『ピジョーっ!』

ツクシ「ジョウト図鑑No.11、とりポケモンのピジョン。同じくハヤトさんのポケモンだ。ハヤトさんの投げるアイテムで技の効果が変わる戦術は目を見張るね」

ヒビキ「中々トリッキーだったしさ。でも、オタチの分捕りにかかりゃあ、どうってこともないぜ」

ツクシ「と言うわけでこれから先もこのコーナーを紹介していくから次回もよろしくね」

ヒビキ「次回はアルフのいせきに来た時の話だ!俺の活躍を見てくれよ!」


???「うちもここから登場するで〜!」


ツクシ「え、誰?!」


 第6話に続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.15 )
日時: 2016/12/01 21:42
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

第6話「ダイナマイトギャル登場、アルフのいせきで大ピンチ」パート1

ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、オニスズメ、イシツブテ


今回の注目ポケモン
・イトマル
・オニスズメ
・オタチ
・ワニノコ

今回の注目ポイント
・ヒロインが登場
・序盤で強力なポケモンが出現
・このポケモンをどう倒すか・・・。



 キキョウシティに暖かな陽の光が差し込んだ。涼しく冷たい寒気が吹き飛び、温暖な空気が流れ込む。
「う、うーん、いい天気だぜ」
 ポケモンセンターの外に出てヒビキが背伸びをした。
「ツクシくん、この先には何があるんだ?
「そうだね、西側を通ったところに36番道路があってそこを南に進むと、あれ・・・」
「うん?」
 ヒビキとツクシは目の前にいる人物に目を向けた。その人は頭に艶やかなかんざしを差していて、紅色の振袖、白い足袋に草履を履いた美しい女性だった。
「うっつくな人だな・・・・」
 ヒビキはその女性に釘付けになっていた。
「まいこはんだよ、エンジュシティで皆に踊りを披露しているって言うけど、どうして僕達の前に・・・?」
 ツクシは何があったんだろうと考えていたが、
「もし、そこの方・・・」
 そのまいこはんは艶やかな声でヒビキに声をかけた。
「お、俺?」
 ヒビキが自分の顔に指を差すとまいこさんは静かに頷いた。ヒビキはラッキーだな、とツクシの手を握ってブンブン振った。
「あんさんが、ヒビキはんどすか」
「あ、ああはい、そうですけど・・・」
「うちはまいこはんのタマオといいます。どうぞよろしゅう。あんさんのワニノコ・・・、ふんふん・・・」
 まいこはんのタマオはヒビキのワニノコをまじまじと見て何度も頷いた。
「なるほど・・・、あのタマゴから孵ったんどすね・・・」
「え・・・、それって・・・」
「あ・・!ううん、何でもないんどすえ、ただの独り言です、あまり気にしないでおくれやす。ヒビキはん、そのワニノコ、大事にするんどすえ」
 まいこはんのタマオは一つお辞儀をすると、ヒビキ達の前から去っていった。ヒビキとツクシは袖をたなびかせて去っていくまいこはんを美しさを感じながら見送るのだった・・・。

<36番道路>
 まいこはんと出会った後、ヒビキとツクシは36番道路にいた。
「ようし、ここから南の方へ行くと、アルフのいせきだよな」
「うん、そこを超えた先に・・・」
「ブイブイーーーっ!」
「な、何だ?!」
 ツクシが説明しようとした矢先、ヒビキは目の前に自分達目掛けて走ってくるポケモンに気付いた。走っているそのポケモンをヒビキは捕まえて持ち抱えた。
「お、可愛いなこいつ」
 ヒビキが抱えていたのは茶色の毛並みにウサギのような尖った耳、胸元には白いふわふわの毛が覆われていて、ふさふさの尻尾を生やしたつぶらな瞳のする四足歩行のポケモンだった
「あーん、イーブイそないに走らんといて!」
 そこへイーブイの後を追いかけて一人の少女が必死で走っていた。しかし、石につまずいて転んでしまう。
「きゃん、痛い・・・」
 少女の白く綺麗な太ももに擦り傷がついてしまった。ヒビキはバッグから救急箱を取り出して布に痛み止めの薬を漬けてその少女に来て擦り傷に付いている汚れを拭いた。
「きゃ、染みる。これ、染みちゃうう・・・」
「べらぼう、こんぐらいで泣くやつがあるか、我慢しろい我慢を」
 ぶっきらぼうな言葉ながらも丁寧に優しく拭いて、ヒビキはその少女の傷に布を巻いてあげた。
「ようし、取り敢えず応急処置って奴はしといたぜ、立てるか?」
「う、うん。あんた優しいんやね、おおきに」
 紅色の紙に下に髪を二つ結った、白の半袖に白のショートパンツ、黒いソックスを履いた、白く綺麗に太ももをした少女ははにかんでヒビキに礼をした。
「それと、こいつ」
 ヒビキはその少女にイーブイを返してあげた。
「ああ、イーブイ。あんたが捕まえてくれたん、ありがと。もう、イーブイ、うちから離れたらあかんやろ」
 少女はイーブイにめっと言って注意した。
「へへ、いいトレーナーじゃん、とーんとするくらい可愛いし」
「可愛い?それってうちのこと?!」
 すると少女は目をキラキラさせてヒビキを見てきた。
「お、おう、そりゃすごく、とーんてするぐらい・・・」
 ヒビキは少女の押しに押されながらも首を縦に振った。
「いやあ、うちを可愛い何て言うてくれるなんて、いい人や。あ、名前を言うてなかったわ。うちはアカネ、コガネシティでジムリーダーをしてはるんよ」
「へえ、ジムリーダーをしてるのか。なら、いつか俺とバトルすることになるな、ほら」
 ヒビキはアカネにウイングバッジを見せた。
「わー、あんたハヤトさんに勝ったん?じゃあ、次は・・・て、そこにいるの、ツクシくん?!おーい!」
 その少女、ジムリーダーのアカネは元気よく手を振ってツクシに駆け寄った。
「ツクシくん、久しぶりやね、元気やった?」
「やあ、アカネちゃん、凄く元気そうだね・・・」
 アカネの高いテンションにツクシは少し押され気味だった。
「あれ、ツクシくん、アカネちゃんとも知り合いだったのか?」
「う、うん、僕とアカネちゃんは・・・」
 ツクシが話そうとしたがアカネが割って話しだした。
「そうそう、一緒にいることが多い腐れ縁なんよ、前もツクシくんに似合いそうな洋服をうちが選んでやってね、そうやあんた、これからヒワダタウンに行く?それならツクシくんと・・・」
「わーーーっ、待って待って!」
 アカネが何かを喋りだそうとした時、ツクシは大慌てでアカネの口を塞いだ。そして話題を変えた。
「そうそう、ここから先にアルフのいせきがあるからそこへ行こうよ」
「お、それはいいな。じゃあ行ってみるか」
「それならうちも一緒に行っていい?うち一人じゃ心細いし、皆と一緒なら楽しそうやし、ダメ・・・?」
 アカネがヒビキにお願いするとヒビキは二つ返事で受け入れた。
「おう、いいぜ。とーんとしちまう子を放っておけねえしな、ツクシくんもいいか?」
「まあ、友達だからね。それにアカネちゃんは面白くていい子だから、一緒にいて損はないと思うよ」
「わー、ありがと、ヒビキくんにツクシくん、じゃあこれから、よろしくお願いしまーす!」
 アカネはぺこりとお辞儀をしてヒビキ達のお供に加わった・・・。


続く・・・。


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