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ポケモンストーリー ハートゴールド編
日時: 2016/10/23 17:00
名前: たくと七星 (ID: QGavJw1Z)

 また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。


<今作の概要>


・初の男の子主人公に挑戦
 前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。


・憎めないキャラにして行きたいと思います
 主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。


・ジムリーダーが旅のお供に
 今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。



・今作でのポケモンの新能力
 今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。


・後半からオリジナル要素を展開
 前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。


 以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。


<主要人物紹介>


・ヒビキ
 本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。


・ツクシ
 ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。


・レイ
 ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。


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Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.151 )
日時: 2018/05/17 20:27
名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)

第25話「いかりのみずうみ、赤いギャラドス登場!」パート4


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、アローラゴローニャ、ルージュラ、ウソッキー、ゴローニャ




「ふん、これで勝ったと思うんじゃないわよ!」
「今頃コガネシティじゃラジオ塔が大変なことになってるかもな」
「ラジオ塔、何したん?!」
 アカネが反応して問い詰めるが二人はせせら笑って立ち去って行った。
「何はともあれ、湖も大人しくなったな」
「ええ、所でこの子達は?」
 青年がヒビキ達の方を向いた。
「彼等がギャラドスを止めていたのだよ」
「いかりのみずうみでギャラドスが暴れていたと聞いていたけど、そうか、君達が大人しくしてくれたのか」
 ドラゴン使いの青年はヒビキに視線を向けた。
「あ、あの、何ですかい?」
「君、相当腕があるようだね・・・」
「な、て、てやんでい、そう言われると照れるじゃねえかちくしょう。ツクシくん、この人は誰なんだ?」
「ヒビキくん、この人はワタルさんだよ、カントー地方のドラゴン使いでチャンピオンなんだ」
「へええ、チャンピオンねえ・・・・て、えええええええ!!!チャンピオンだってえええええ!!!」
 ツクシの肩を掴んでヒビキが叫んだ。ツクシは目を丸くして驚いている。
「ツクシくん、本当に、本当にチャンピオンなのか!」
「ああ、うん、そうだよ・・・」
「いやあ、雲の上の人が目の前にいるなんて感激だよなあ!」
 羨望を抱いている目でワタルを見る。
「はは、面白い子だね、君・・・」
「はっは、この私さえも倒したからね、腕は確かだ・・・」
 ヤナギがヒビキの強さを後押しした。
「所でコガネシティでラジオ塔がどうとか言っていたけど、あれはどう言う意味だったんだろう・・・」
「恐らくこの湖と同じことをしようとしているんだろう」
 ツクシの言葉にワタルはチョウジタウンでの不可思議なことを話した。
「いかりのみずうみでコイキングが無理矢理進化させられている、その原因はチョウジタウンからおかしな電波が流れてその電波で進化させられたストレスで凶暴化したのだろう。そしてコガネシティでも電波を流し、ポケモン達を自分達のために利用しようとしているに違いない」
「何やて!」
「ふてえことをする奴等だ、そんなことは見過ごせねえぜ!」
「それじゃあヒビキくん」
「おうよ、コガネシティのラジオ塔に殴り込みさ!」
 袖をめくって力こぶを作ってやる気をアピールする。
「君達三人で行くのか?」
「ああ、大丈夫さ、俺達も結構強くなってるからさ」
「それでは俺とヤナギさんはチョウジタウンで電波が流れている場所を突き止めるよ」
「うむ」
「おし、じゃあ早速コガネシティへ行こうぜ!」
 ロケット団がいると思われるラジオ塔へヒビキ達が向かおうとする。
「待った!」
「うん、何だワタルさん?」
「ヒビキくん、君に渡したい物があるんだ」
 ワタルはヒビキに青色のクリスタルを見せる。
「これ、Zクリスタルか?」
「ああ、ミズZと呼ばれるクリスタルだ。君はオーダイルを持っている。彼と戦う時は使ってみるといい。必ず力になってくれるはずだ」
「ありがとう、ワタルさん!」
 ミズZを受け取るとヒビキとツクシ、アカネの三人はコガネシティへと走って行った。
(ヒビキくん、か・・・。彼を見ていると白衣に胸のはだけた南国風の彼を思い出すな・・・)

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.152 )
日時: 2018/05/22 20:40
名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)

第26話「ラジオ塔、ロケット団最終決戦!」パート1


・今回の注目ポケモン
・ヒビキのポケモン
・レイのポケモン



・今回の注目ポイント
・ロケット団との最終決戦
・レイとのバトルが再び
・レイに変化が
・ヒビキvsアポロ



ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、アローラゴローニャ、アローラサンドパン(手持ちチェンジ)


 いかりのみずうみで起こった事件、それが意味するものとはなにか・・・。晴れ渡る空を、オニドリルが急いで羽ばたいていた。
「コガネシティ、大変なことになってへんかな?」
「解らない、けど、ロケット団が何かをしようとしているとワタルさんは言っていた、間違いなく事件が起きているはずだよ」
 オニドリルの両足をアカネとツクシが掴んでいた。
「まあ、そこへ行ってロケット弾をぶっ潰せばいいだけの話だろ!」
「ヒビキくん、揺らさないでって!」
 ヒビキはどうしていたのかと言うとツクシとアカネの片足ずつ掴んで何とか落ちないようにしていた。ただ、やる気全開だったので落ち着きが無くツクシとアカネは困っていた。
「お、見えたぜ、コガネシティ!」
 コガネの街が見えて来た。中央にオニドリルが来た所でヒビキは手を放して道路に着地した。ツクシとアカネも地面近くまで来た所で着地する。
「ありがと、オニドリル」
「ご苦労様」
 アカネとツクシはオニドリルを労い、辺りを見た。
「さて、コガネシティには着いたけど・・・」
「だーれもいねえな、人っ子一人もいやしねえ」
 いつもと違う違和感がそこにあった。明るく賑わいのあるコガネシティだが、どうしたのか街にはだれもおらず静寂した空気が漂っていた。
「おかしい、いつもは街の人の笑顔で溢れてるのに・・・」
 アカネも人影が無いことに不安を感じていた。
「何だお前等は!」
「おらおら、ここは俺達が占拠したんだ、失せやがれ!」
 そうしている間にロケット団の下っ端が襲いかかって来た。
「ロケット団?!」
「やっぱり、ワタルさんの言った通りだ・・・!」
「なら早え、こいつらから全部吐かせてもらおうぜ!」
 ヒビキとツクシがボールを取り出して下っ端達を迎え撃った。

「うう、こいつら強い・・・」
 戦いはあっと言う間だった。数多の試練を潜り抜けて来たヒビキとツクシの前に下っ端達は敵ではなかった。
「さあて、全部言ってもらおうかい?」
「一体、コガネシティで何をしようとしているんだ?」
「へへへ、決まってるだろう。ラジオ塔を占拠するためさ」
「ラジオ塔?」
「俺達ロケット団はラジオ塔を新たな本拠地とするべく周到な準備を重ねていた、ラムダさんが局長を地下へ閉じ込めて、それに扮して散らばっていた同胞達を集め、そして遂にこの塔に俺達ロケット団が集結したのだ。今、アポロ様が・・・」
「アポロ?」
「ヒビキくん、きっとボスの名前だよ」
「それで、あんた達は何する気なの?!」
「さあ、どうだろうな?塔に強引でも入って確かめてみるんだな・・・」
 下っ端は地面に倒れこむとそれ以上は喋ろうとせず頑なに口を塞いだ。
「どうする、ヒビキくん?」
「どうするもねえさ、ここまで来たなら答えは一つだ」
「それって?」
「ラジオ塔に殴りこむ、それ以外の選択肢はあるか?」
「ヒビキくん、はは、思い切りがいいね、君らしいよ」
「まあな、アカネちゃんはどうする?」
「うちも行く、この街のジムリーダーやもん、放っておくなんて出来へん」
「決まりだな」


「うおらあ、覚悟しやがれロケット団!!!」
 入口に強引に入り込み、塔内に乱入するヒビキ達。早速、数人の下っ端達が待ち構えていた。
「やっぱり、ロケット団がいたみたいだね」
「あんた等の好きにはさせへんで!」
「今日の俺はすこぶる気分が悪い、行くぜ!」
 ストライク、ミルタンク、イーブイ、オーダイル、オオタチ、オニドリルを繰り出した。ストライクのシザークロス、ミルタンクのすてみタックル、イーブイのシャドーボール、オーダイルのハイドロポンプ、オオタチのだいもんじ、オニドリルのドリルライナーが次々と相手のポケモン達を倒していった。
「よし、大分片付いたな」
「下っ端達も逃げて行ったね」
『ふふふ、素晴らしい戦いぶりですね・・・』
 天井に設置されていたテレビの画面から映像が映された。淡い緑の短髪の白スーツを着た男が薄笑いを浮かべてヒビキ達を見ていた。
「あいつは・・・?」
「おめえが親玉か!」
 ヒビキが言うと男はニヤリと笑った。その笑みからは狂気と冷徹さが感じられた。
『いかにも、私はロケット団をサカキ様に代わり束ねているアポロと言う者です、よろしく』
「おうよろしく、じゃねえよ!」
『中々面白い子だ、ランスやラムダ達を退けるだけのことはある。味方になれば尚更心強い』
「何する気なん?」
『ヒビキくんと言いましたね、それほどの強さを持ちながら我々に敵対しているのは惜しい、どうです、我々ロケット団の仲間になってくれませんか?我々は歓迎します、どうでしょう?』
「何バカなこと言ってるん、ヒビキさんがあんた達なんかの仲間に・・・・」
 アカネが真っ向から否定した。
「へえ、そうだなあ、ここでお前等ロケット団の仲間になるのも面白えかもな・・・」
「ええ?!」
「まさか、ヒビキさん?!」
「・・・・・・・。てやんでえ、べらぼうが!俺がそんな台詞に乗せられると思ってんのかこの丸太ん棒が!俺はおめえらをぶっ倒しに来たんだ、アカネちゃんの街のために、ジョウトのためにおめえらを叩きのめす!」
「ヒビキくん、ほ・・・・」
「もう、ヒビキさんったら人が悪い」
 もしやと思ったツクシとアカネはホッとした。冗談で言っただけだと気付き安心した。
『ほう、あくまで我々に刃向うと言うのですね。よろしい、なら抗ってみなさい、我々ロケット団に!』
 テレビの映像が消えた。ヒビキ達は急ぎアポロのいる最上階へと走り出そうとする。
「待て・・・」
「誰?」
 アカネが振り向くとそこにはあの少年がいた。
「あん、どうした・・・・お前・・・!」
「どうしてここに?」
 ヒビキとツクシも驚く、あの時、自分達と戦った赤髪の少年、レイが現れたからだ。
「・・・・・」
「レイ・・・・!」

続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.153 )
日時: 2018/05/24 20:46
名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)

第26話「ラジオ塔、ロケット団最終決戦!」パート2


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、アローラゴローニャ、アローラサンドパン



 ヒビキ達の後から目を鋭くさせて睨んでいる少年、レイがいた。
「はあ、はあ、遠いもんだぜ、ここまで走って来たんだからな・・・」
 息を吐きながらレイは薄笑いを浮かべてヒビキ達を見据えていた。
「お前、何しに来たってえんだ?」
「そうやで、あんたとロケット団は関係ないはずやろ」
「ふん、ロケット団など俺一人で潰せる、だがお前等が邪魔に入るとはな・・・だが、好都合だ・・・」
「好都合、どういう事・・・・」
 ツクシが言うとレイはヒビキに視線を向けた。
「ヒビキ、俺はお前のことを探していた・・・」
「探す、お前に探されたって嬉しかねえや」
「あの戦いからずうっとな・・・。俺に一敗地を付けさせた。俺の輝かしい戦歴に泥を塗りやがったお前を・・・。ずっとな!」
「何だよ、やけにギラギラしてやがるじゃねえか・・・?」
 ツクシとアカネは息を呑んでいた。レイの目、それはまるで自分に屈辱を味あわせた少年に怒りと憎悪をたぎらせながらそれを瞳に宿している。狂気とも取れる形相だった。
「ヒビキ、お前を叩き潰して俺が最強だと証明させてやる!今度こそお前を地べたにつかせて血反吐を吐かせてやる!行けえ!」
 全てのボールを投げてメガニウム、ユンゲラー、ゴルバット、フェローチェ、テッカグヤ、レアコイルを繰り出した。六体はボールから出て来て一斉にレイの後ろに立つ。
「さあ、来い!ヒビキ、お前を叩き潰してやる!さあボールを取れ!」
「待ってよ、ロケット団と戦わないといけない時にいざこざなんて・・・」
「ツクシくん・・・!」
 止めようとするツクシをヒビキが制した。
「ヒビキくん?」
「こう言う馬鹿野郎は口で言っても止められはしねえよ。戦うしかねえ」
 そう言ってレイの前に立った。
「ヒビキさん、あいつ本気やで、もしヒビキさんが負けたら・・・!」
「心配いらねえよ、一度は勝てたんだ、必ず勝つさ。さあて、俺も行くぜ!」
 アカネにはにかんで安心感を持たせるとヒビキも全てのボールを投げてオーダイル達六体の手持ちを出現させた。
「おっしゃあ、行くぜレイ!」
「ふん、やけに楽しそうだな・・・」
「たりめえだろ、こう言うのは楽しむもんだぜ!」
「くだらねえ・・・お前はいつも楽しいだの愛情だのと言った戯言を繰り返す。そんな甘い感情が弱さになるとも解らずにな・・・」
「何固いこと言ってやがる、肩が凝ってるんなら肩たたきしてやろうか」
「戯言を吐くな・・・・!始めるぞ、かかって来い!!!」
 レイの叫びでメガニウム達が前進して来た。
「さあて、俺も行くぜ!」
 オーダイル達もヒビキの意を汲んでメガニウム達に向かって行った。
「オーダイル、きりさくだ!」
「ずつきをお見舞いしろ!」
 ヒビキとレイの指示でオーダイルとメガニウムはすれ違い様にきりさくとずつきを繰り出した。振り向き様にオーダイルがきりさくをしてメガニウムを攻撃すると、メガニウムは突進して来た。オーダイルは頭の触角を掴んで抑えこもうとしたが触角からしびれごなが出て来てオーダイルの両手を痺れさせた。痺れて手を放したオーダイルにメガニウムはソーラービームを口から吐いてオーダイルを吹っ飛ばした。
「オオータチ!」
 オオタチは拳を叩いて火花を飛ばした。両手に炎を溜めこんでほのおのパンチに出ようとする。ユンゲラーはサイケこうせんを飛ばして来る。オオタチはこうそくいどうで連射されている光線をかわしていくとほのおのパンチに出た。
「フン・・・!」
 しかしユンゲラーは直前でリフレクターを張りこれをガードしてしまった。オオタチが拳を床に叩いて炎を飛ばすと、ユンゲラーはジャンプして10文字のサイコカッターを飛ばした。オオタチは腕をクロスしてこれを防ぐと両腕を水平にして回転させると上空に浮かび上がりラリアットを振るってユンゲラーを叩き落とした。ユンゲラーの手からスプーンが落ちるとチョップをしてへし折った。
 地面に着地するオオタチとユンゲラー。スプーンを失ったユンゲラーだが、冷静さを保っていたままだった。腕をクロスさせると雷を纏わせて両腕を前方に伸ばして雷の光線を飛ばして来た。
 オオタチは炎の衝撃波を飛ばして相殺させたが、煙の中からユンゲラーが走って来てかみなりパンチを振るって来た。オオタチがその腕を掴むが、雷に感電して痺れてしまう。怯んだ所へユンゲラーがかみなりパンチを連打してくる。そして最後の一振りに強力な電気を飛ばしてオオタチを壁に衝突させた。
「イーっ!」
「キッキ!」
 オニドリルとゴルバットが宙を飛んで攻撃に出ようとしていた。ゴルバットが牙をミサイルのように飛ばして連射してくるとオニドリルは旋回しながらこれをかわしていった。だがゴルバットがくろいまなざしをして動きを封じられてしまう。
「キッキ・・・!」
 不気味に笑うと自分の周囲を円を描くようにエアカッターを浮かび上がらせて一斉に発射してオニドリルを攻撃した。オニドリルは体勢を整えてドリルくちばしに出たが、ゴルバットは下を伸ばして絡め取り、投げ飛ばしてエアスラッシュで追撃させた。
「ゴロン!」 
 ゴローニャは走り出すとグロウパンチを振るってテッカグヤを攻撃した。しかしテッカグヤはビクともせず、腕を振るって来た。ゴローニャはこれを避けると、タックルをして後退させるとストーンエッジをして攻撃した。テッカグヤは一回りして鎚を払うと両腕を槍に変化させて回転させてゴローニャに投げ飛ばした。ゴローニャは縦横に回る腕の槍のダメージを受け続けてしまう・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.154 )
日時: 2018/05/29 20:53
名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)

第26話「ラジオ塔、ロケット団最終決戦!」パート3


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、アローラゴローニャ、アローラサンドパン(全員戦闘中)



「フーッ!」
「シャーン・・・!」
 アローラサンドパンが氷の爪を剣のように伸ばすと、フェローチェは手の爪に冷気を吐いて鋭い氷柱の爪を作って鉤爪のように振るってアローラサンドパンと対峙した。
「切り裂け!」
「滅多切りにしろ!」
 ヒビキとレイの指示が飛んだ。アローラサンドパンが爪を上斜めに上げて走り、フェローチェは爪を突き出して走り出した。すれ違い様に切りつけるとアローラサンドパンが振り向き様に切り付けたが、フェローチェはバック転してかわしてしまった。
「ヒョーっ!」
 アローラサンドパンが爪を振るった。
「シュ!」
 しかしフェローチェは回し蹴りをしてこれを払い、ヤクザキックをしてバランスを崩させた。
「シャーン!」
 フェローチェが走り、氷柱の爪を振るって切り裂いていく。足先から糸を飛ばすとアローラサンドパンを巻き付けて、蹴り上げで宙に上げ爪に付いた氷柱を飛ばして攻撃した。
「ゴロッシャ!」
 アローラゴローニャがほうでんを飛ばすとレアコイルは三体に分離してアローラゴローニャを囲み回転してラスターカノンを連射した。
 こうそくスピンしてラスターカノンを弾くと腕から電気を出して岩に当てて電気で浮かせると振り回して攻撃に出たがレアコイルは素早く動いて結合し、でんじほうを飛ばして攻撃した。
「ヒビキくんが押されてる・・・!」
 劣勢になっているヒビキをツクシが心配する。
「どうした、お前の強さはそんなものなのか?」
「まだまだ、こっからだぜ!」
 メガニウムが触角をオーダイルに巻き付けてしびれごなを流して痺れさせてくる。オーダイルはれいとうビームを吐いてメガニウムを攻撃して触角を振りほどかせた。オオタチもほのおのパンチを連打してユンゲラーを吹っ飛ばした。
「オーダイル、オオタチ、行くぜ!」
 オーダイルとオオタチが並ぶとハイドロポンプとだいもんじをメガニウムとユンゲラーに向けて飛ばした。
「ち・・・!」
 レイはオニドリルと戦っているゴルバットに視線を向けた。
「ゴルバット!」
 レイの怒号にゴルバットが振り向く。レイの考えを察してゴルバットは躊躇した。しかしレイは早くやれと無言で圧力をかけて来た。
 ゴルバットはオニドリルから放れて羽ばたきメガニウムとユンゲラーの前に出てオーダイルとオオタチの攻撃を受けた。
「何い?!」
「まさか、みがわりに?!」
 凄まじい爆風が響いて、大ダメージを受けたゴルバットは落下して力尽きた。
「自分のポケモンを盾にするなんて・・・!」
「ひどい・・・!」
 味方を盾にする行為にツクシは怒りを覚えていた。アカネも悲しさから涙を流す。
「自分のポケモンなのに、どうして・・・!」
「どうしてだと、こいつに勝つためだ!そのためならポケモンの一匹を犠牲にして何が悪い!」
 青筋を立ててヒビキ達を睨んで来る。
「優しさや絆など甘えだ!そんなものを持って強くなれるのか!くだらねえ、最強のポケモンこそが全てだ!最強のポケモンを手に入れてこそ強くなれるのだ!より強いポケモンを持った者こそが真の強者であり己の証だ!そのためなら弱い奴を犠牲にするのは当然だ!お前等のような仲良しごっこなどいかに愚かでくだらないのか、よく解らせてやる!」
 レイの言葉をヒビキは無言で聞いていた。すると突然走り出していく。
「な、お前、ぐは!」
 レイのポケモン達の攻撃をかいくぐり、彼の頬を拳で強く殴り付けた。殴られたレイが尻もちをつく。
「ヒビキくん?!」
「てめえ、殴りやがったな!」
 起き上がって殴ろうとするレイ。しかしヒビキが表情を変えないことに何かを感じたのか動きを止めた。
「どうした、なに間の抜けた面してやがる!」
「お前・・・さっきから聞いてりゃあ、素っ頓狂なこと言ってやがんだ!」
「何だと!」
「丸太ん棒のあたぼうが!てめえのことばかり話していやがって、見てみろい!」
 ヒビキが指をさした方を見ると、メガニウム達、自分のポケモン達がいた。表情は暗くなっており沈んでしまっているのが見える。所詮自分達はレイの願いをかなえるための道具でしかないのだと言う諦めに見えていた。
「てめえがくだらねえことするから、あんな湿気た面になっちまってるじゃねえか!いいかてめえ、トレーナーってのはな、ポケモンの支配者様じゃねえ、親だ!ダメなことはちゃんとしつける、褒める時はきっちり褒めてやる、大事なのは強さじゃねえ、心だ!てめえに少しでも良心があるんだったらこんなことさせんなよ!それに、俺だってこう言うのは好きじゃねえし、アカネちゃんだって辛えからよ・・・・。畜生、珍しく長え台詞言うから頭が痛くなって来たぜ」
 話し終えるとそっぽを向いて照れた顔をする。
「ふ、ふふふ、お前はいつも甘いことをほざく・・・。だが、誰が何と言おうと俺の心は、野望は変わらん!例えお前でも俺を変えることなど出来ない!」
 不敵に笑うレイ。やはり外道に過ぎないのか・・・。ツクシとアカネは思った。
「ゴルバット・・・!」
 すると、レイはげんきのかけらをゴルバットに投げてひんし状態を回復させた。
「さっきは悪かった・・・・な、こっからはお前の戦いぶりを見せてみろ!」
 ゴルバットが嬉し涙を流す。
「こい、俺の本気を見せてやる!」
 鋭い目でヒビキを睨むレイ。だがその瞳は先ほどとは違っていた。彼の中に何か変化が見え始めていた。
「何だ、お前も解ってんじゃねえか!」
「勘違いするなよ、こいつらの力でお前を倒す!それだけのことだ、お前もそいつらで俺に勝利して見ろ!」
「ああ、行くぜ!」


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.155 )
日時: 2018/06/05 20:48
名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)

第26話「ラジオ塔、ロケット団最終決戦!」パート4


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、アローラゴローニャ、アローラサンドパン(全員戦闘中)


 二人のポケモン達が突撃してぶつかり合った。オーダイルはメガニウムにアッパーを振るった。メガニウムのずつきをかわしていくと、れいとうパンチで後ずさりさせた。
 メガニウムが触角からどくとしびれごなを飛ばして来る。オーダイルはアクアリングを出してこれをガードした。パンチしてリングを飛ばし、メガニウムを攻撃した。
「ユン!」
 ユンゲラーが両手をクロスしてかみなりパンチによる雷の光線を飛ばして来た。オオタチは横向きに回転して光線を打ち消しながら移動、体当たりしてユンゲラーを吹っ飛ばした。
 オニドリルとゴルバットはつばめがえしの応酬を繰り広げて、ゴローニャはテッカグヤをいわなだれで沈め、フェローチェはアローラサンドパンに連続蹴りを振るい、アローラゴローニャはでんきを飛ばしてレアコイルを拘束させるとヨーヨーのように振り回して床に叩き付けた。
「オー、ダイル!」
 オーダイルがれいとうビームを飛ばしてメガニウムを倒し、オオタチがほのおのパンチでユンゲラーを、ゴルバットがアクロバットでオニドリルを、岩に沈んでいたテッカグヤが飛び出てラスターカノンでゴローニャを、フェローチェのとびひざげりがアローラサンドパンを、アローラゴローニャのマグニチュードがレアコイルを倒したのだった。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
 激しい激闘の末、両者共残っているポケモンは三体ずつだった。
「へ、引き分けだな」
「ふん、俺とあろうものがな。だが言っておくが手加減はしてねえぞ」
「べらんめえ、それはこっちの台詞だよ。でも、お前が解ってくれて嬉しいぜ」
「嬉しい?」
「ああ、もうこれで俺とお前は文句なしにぶつかり合える宿敵だろう?」
「ふ、これだから暑苦しい奴は、だが、嫌いではないがな・・・」
 フッフと笑っているレイ。小ばかにしているように見えるがヒビキ本人には真摯に自分の考えを受け止めてくれていると理解していた。
「引き分け?」
「何はともあれ、ヒビキくんは敗けなかった、てことでいいのかな?」
 引き分けの結果にツクシとアカネもホッとしていた。
「いやあ、お見事でしたよ」
 すると上から小ばかにしたような拍手が聞こえて来た。階段から幹部のランスとアテナ、ラムダの三人が降りて来たのだ。
「あ、お前!」
「ふふふ、この私を覚え・・・」
「誰だっけ?」
 ヒビキが首をかしげるとランスが盛大にずっこけた。
「く、私はロケット団でもっとも冷酷な男、ランスですよ!ヤドンのいどでもお世話になった!」
「ああ、あの時自分のポケモンを自爆させやがった馬鹿野郎か」
「きいいい、この私を怒らせましたね!」
 怒ったランスがゴルバットを繰り出して来た。
「やれやれ、この我々がお子様の駆除をしないといけないとはな」
「あんた達にあたし達の邪魔はさせないわ!」
 ラムダとアテナもボールを構えた。
「ヒビキくんここは僕達に任せて!」
 ツクシとアカネ、そしてレイが前に出た。
「うちらだってジムリーダーだもん、こいつらには簡単に敗けへんで」
「だとさ、ほら、さっさと行け、みじめに敗けるなよ」
「お前等、ありがとうな。おし、行って来るぜ!」
 ヒビキが階段を上っていくのを見届けて三人は幹部達と対峙した。
「ほう、あの時私に屈辱を味わわせたジムリーダーですか・・・よろしい、今度こそこの私、ランスの本気を見せて差し上げましょう!」
「悪いけど、僕も強くなってるんだよね、簡単には勝たせないよ!」
「このあたしに無様に敗けなさい、小娘!」
「声が大きいおばはんやな、早く倒さんとな!」
「このラムダ様はしつこいぜ!」
「くだらん、すぐに一敗地にまみれさせてやる」
 

「着いたぜ!」
 遂にヒビキはラジオ塔の最上階に到着した。展望台でモニターに出て来たあの男、アポロが立っていた・・・。

続く・・・。


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