複雑・ファジー小説

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あなたを失う理由。 完結
日時: 2013/03/09 15:09
名前: 朝倉疾風 (ID: kWFjr3rQ)
参照: http://ameblo.jp/asakura-3-hayate/

どうも 朝倉疾風です。





性描写などが出てきます。

嫌悪感を覚える方はお控えになってください。



主要登場人物>>1

episode1 character>>4


episode2 character>>58


episode3 character>>100


episode4 character>>158



小説イメソン(仮) ☆⇒p


《episode1》
・まきちゃんぐ / 煙
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=kOdsPrqt1f4


《episode2》
・RURUTIA / 玲々テノヒラ
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=wpu9oJHg2tg


《episode3》
・kokia / 大事なものは目蓋の裏
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=LQrWe5_q6-A


《episode4》
・Lyu:Lyu / アノニマス
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=lSFYtyxojsI


執筆開始◎ 6月8日〜



Re: あなたを失う理由。 ( No.92 )
日時: 2012/08/25 20:36
名前: 紫 ◆EcQhESR1RM (ID: DVcR0E4k)

あと、個人的に最後の
は? あー、は? あ?
が好きかもw

Re: あなたを失う理由。 ( No.93 )
日時: 2012/08/26 02:42
名前: 朝倉疾風 (ID: FZws4pft)
参照: http://ameblo.jp/asakura-3-hayate/



ね。人って色々ありますもんね(´・ω・`)←

や、やられた感…。 朝倉が食べ残していたアイスを母さんに食べられた
ときのあの敗北感と同じでしょうか。
だとしたら相当なんですが。 朝倉の楽しみにしていたアイスを。あのやろう。


なんか微妙に思い出してきました。
いやはや、あの頃の朝倉は黒歴史ですね。 右も左もわかってませんでした。
これ以上思い出すと黒歴史発掘になるので、敢えて自分から話題をフェードアウトさせます。
許して(´・ω・`)← 羞恥心で死にそうです。えへ。


は?あー、は?あ?


最初の 「は?」 が、「なんていった、こいつ」
    「あー」 が、言われた内容を理解して、
次の  「は?」 が、「何言ってんだ、こいつ」
最後の 「あ?」 が、言われた内容を理解したうえで疑問を持っている。


……ですね☆←





Re: あなたを失う理由。 ( No.94 )
日時: 2012/08/26 12:09
名前: 紫 ◆EcQhESR1RM (ID: jwGMIFov)

まさかあの「あ」と「は」には、そんな意味があったなんて思いもしなかったw
策士ですなぁーw

Re: あなたを失う理由。 ( No.95 )
日時: 2012/08/26 21:56
名前: 朝倉疾風 (ID: FZws4pft)
参照: http://ameblo.jp/asakura-3-hayate/



 渇いた鋭利な声がわたしの耳を軽く抉った。 一瞬なにを言われたのかわからなくて、日本語忘れちゃったかなー自分って思ったけど、どうやらペラペラらしい。
 さっきまでボール遊びしていたちびっ子たちは隠れんぼへと乗り換えている。 ここの敷地は確かに広いけれど、外で隠れるところなんてあまりないのに、それでいいのかちびっ子たち。
 生ぬるくなったジュースを嚥下しながら、わたしは動揺することを止めた。

「あー……………………。 あー、まって。 なんかわかったかも」

 わかった、というよりは閃いただけだけど。

「へぇ。 なにをだよ。 言ってみろよ」

 ずいぶんと挑発的だな。 楽しそうではないけれど。
 空っぽになった紙コップにジュースを注ぎ、シズが真っ黒な目をこちらに向ける。
 さて……口の中をジュースで潤して、饒舌に話そう。 わたしの出番だ。 謎は解かれたけれど、肝心の攻略方法をまだ確認していないのだから。

「シズはわたしをハメたんだよね。 わたしに……ミチルさんを殺させるために。 わたしを利用して潮音の前からミチルさんを消そうとした。 だからシズという人格はわたしに近づいてきた。 ……違う?」

 彼はなにも答えず、静かにわたしの話を聞いている。

「わたしが潮音と再会したあと、潮音は最後の被害者である飯島を発見している。 この飯島だけが他の4人とは違って、夕方に暴行されていた。 ……そのほうが、人格を潮音に戻したとき、混乱した彼女が周囲により彼女が目立つようにするため。 そうすれば、いやでもわたしの耳に届くしね」

 そしてシズの思惑通り、いやそれ以上に良い結果として潮音はパニックなり、わたしを呼んだ。
 べつにここは麻央でもよかったんだろうな。 麻央に伝われば必ずわたしにも連絡がいくだろうし。

「わたしと会う口実を作りたかったのかな。 それともわたしの興味を完全に潮音に向けさせたかったのか……。 まあ、そんなことはどっちでもいいや」

 どっちでもいい……というか、どっちもだろう。
 わたしの性格を潮音越しに把握していたのか。
 結果的に潮音は自分が見たのが死体だと思い込んで、ひどく神経が千切れかけだったんだけれど。 潮音を守るためなら、彼女の心まで気にかける余裕はなかったんだろう。 シズも、限界だったのか。

「わたしがミチルさんから潮音を助けることも想定内だったんでしょ。 潮音を失うことを怖がって、ミチルさんが逆上してわたしに襲いかかることも」

 わたしが簡単に殺されないってことも。

「だからあのとき笑ってたんだね」

 わたしが引っかかっていた、あのときの潮音の微笑み。
 ミチルさんが目の前でわたしにシズにかわってお仕置き状態だったのに、どうして笑っているのか気になっていた。
 潮音なら、泣き叫ぶだろう。
 彼女にとってもミチルさんは全てだったんだから。 たとえそれが限りなく狭い視野で捉えられたものであっても。

「ああ……。 あのとき俺はようやくミチルが死ぬと思ってた……。 お前が正当防衛でミチルを殺して、やっと全部終わるって……そう思ってた」

 だけど、そうはならなかった。
 わたしは正当防衛で人を殺すほど、冷静さを欠いちゃいなかったから。
 ミチルさんは警察に引き取られ、シズの計画は無残にも途中で崩れることになった。

「── 潮音はいまどうなってるの」
「いまあいつを外に出したら、たぶんどうなるかわかんねぇ。 ミチルがいなくなったら、本当にあいつ、ダメだからな……俺が……いくら思ってても……あいつは」
「なら。 もう二度と潮音には会えないのか」

 シズの潮音への思いは、残念ながらわたしの興味の模範じゃないから打ち切る。
 シズの中に潮音がいるならそれでいい。
 ある意味、ふたりが一緒になれて最高のハッピーエンドじゃない。





              ♪




 彼が少女に綴っていた手紙は、もう本の隙間に挟まれることはない。
 なぜなら、もう少女は泣くことがないからだ。
 苦痛で押しつぶされそうな夜も、歪んで腫れ上がった愛しいという感情も、殺してやりたいほど覚えた嫉妬も、もう少女には降りかからない。
 暗闇のなか、いつまでも少女は眠っている。 夜が明けても、光は決して少女を照らすことはない。
 けれど少女の苦しみを背負った彼は、光という残酷な現実を歩き始める。

「これでもう終わりだ」

 自分の中にいる少女のぬくもりを噛み締めながら、彼は安堵の表情を浮かべる。
 先ほど一緒に話した彼女には、全てを伝えた。 自分のことも、彼女のことも。

 狭い部屋に戻った彼は初めて涙を零した。

 彼が一番辛かったのは、少女に自分の存在に気づいてもらえなかったことだった。 この熱い感情を、少女本人に伝えられない。 体を抱きしめることも、重ね合うことも、不可能だ。
 彼女に愛される術など、最初からないことはわかっていたはずなのに。
 それでも、

「好きだ、潮音」

 とくんっと。
 心の真ん中が温かくなった気がした。
 まるで少女が反応したかのように。
 それだけで彼は満足だった。
 目を閉じて彼女の幸せそうな笑顔を思い浮かべながら、心の温かさと共に、彼は ────



 空を、飛んだ。



 あまりにも簡単なこと。 簡単で自己満足なただの自殺願望。
 焼け付くような蝉の合唱のなか、少女の体は重力に逆らうことなく、愚直なほどまっすぐ、
 そこに落ちて世界の汚れをつくった。


Re: あなたを失う理由。 ( No.96 )
日時: 2012/08/26 23:32
名前: 紫 ◆EcQhESR1RM (ID: viAVUXrt)

ふぅー…

ハッピー…なんだろうねー。
彼らにとってみれば。だけど、悲しい。哀しい。
でも、完って書いてないから…?

どうなるっ!


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