複雑・ファジー小説

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あなたを失う理由。 完結
日時: 2013/03/09 15:09
名前: 朝倉疾風 (ID: kWFjr3rQ)
参照: http://ameblo.jp/asakura-3-hayate/

どうも 朝倉疾風です。





性描写などが出てきます。

嫌悪感を覚える方はお控えになってください。



主要登場人物>>1

episode1 character>>4


episode2 character>>58


episode3 character>>100


episode4 character>>158



小説イメソン(仮) ☆⇒p


《episode1》
・まきちゃんぐ / 煙
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=kOdsPrqt1f4


《episode2》
・RURUTIA / 玲々テノヒラ
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=wpu9oJHg2tg


《episode3》
・kokia / 大事なものは目蓋の裏
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=LQrWe5_q6-A


《episode4》
・Lyu:Lyu / アノニマス
   htt☆://www.youtube.com/watch?v=lSFYtyxojsI


執筆開始◎ 6月8日〜



Re: あなたを失う理由。 ( No.32 )
日時: 2012/06/29 18:45
名前: 風猫(元:風  ◆Z1iQc90X/A (ID: 68i0zNNK)



ドキドキでタイピングスピードが上がるなんてなんて羨ましい!?
私など平常心を欠くと最悪ですよ(笑

いらっしゃいました。陰陽呪黎のほうでキリカと蘭樹で(オイ
気にせずに使いますよ? 何か先を越されて負けた感があっただけで(笑
萌えますよねその単語(オイ
大好きです。私も弟大好きだし(オイ!

それに対して私の小説は本当に人が亡くならないですよね。亡くなりそうな展開もないですが(笑

しかし、子供を産めない体とはきついですな。
何というか、キリカなんていくら子宮ぶち壊されても直っちゃう人だったりするし(黙れ
あーぁ、麻薬ジャンキーとロリコンとレズビアンと殺人ジャンキーが活躍するような物語を書きたい(オイ
大瀬良君の本質を垣間見た気がします。女性に愛でられる男とは、見ていて萌えますね(オイ

Re: あなたを失う理由。 ( No.33 )
日時: 2012/06/30 18:24
名前: 朝倉疾風 (ID: FZws4pft)
参照: http://ameblo.jp/asakura-3-hayate/



◎ 風猫 さま



 おかげさまで 朝倉のタイピングスピードは
 今までにない最高速度であります(ぇ

 朝倉にも弟がいますが イケメンすぎてやばいですね
 だから蘭樹くんに萌えるのか・・・なるほど・・・。

 流鏑馬っちの妊娠不可云々は後から出てきます
 伏線 という感じでしょうか (´・ω・`) ??
 完結まで全て回収できるのか謎です・・・。

 けっこうドタバタなお話になると思いますね(笑)
 裏社会とかが絡み合いそうです。 マフィアとか。
 大瀬良くんは一見人を拒絶していますが、実は
 かなりの甘えたさんです。
 朝倉の好きなものばかりが詰め込まれていて・・・書いててにやけます。
 (o・・o)/

Re: あなたを失う理由。 ( No.34 )
日時: 2012/07/01 00:27
名前: 朝倉疾風 (ID: FZws4pft)
参照: http://ameblo.jp/asakura-3-hayate/




              〆



 彼女はあまりに純粋で、あまりに愚かだった。
 
 恋人との話を彼がどういう気持ちで聞いているのかを考えようともしなかった。
 今までにない笑顔で、楽しそうに恋人との時間を話す彼女を、彼は愛しそうに、けれどどこか淋しそうに見つめている。 それにも彼女は気づかずに話し続ける。
 一緒に行った映画が面白かった。 時間に遅れても笑って許してくれた。 食事を奢ってくれた。 部屋でキスをした。 優しく抱きしめてくれた。

 彼は必死で笑みをつくり、彼女の話を聞く。
 わかっていた。 彼女が自分の元から離れていってしまうことくらい。 幼なじみで親同士の仲が良いとはいえ、所詮彼女は彼のことを 『兄』 としか思っていないのだから。
 きっと知らないだろう。
 彼がどんな目で彼女を見ていたのかも。 自分の欲望に負けないために、彼女に何も告げないことも。 彼女と恋人が早く別れてくれればいいと思っていることにすら。

 彼女は何も知らず、気づかず、柔らかい笑顔で彼に言う。

「千隼とずっと一緒にいたいなぁ。 結婚したいくらいだよ」



              ∴



 大瀬良くんがお風呂に入っているあいだ、床の吐瀉物を片付けて台所を借りてお粥を作っていた。
 冷蔵庫の中は想像していたとおり空っぽで、食器も一人分しかなかった。
 新婚さんみたいかも、と思ってはみたけれど肝心の旦那様は未だに告白の返事をくれていない。 それどころか売春まがいのこともやっているときた。 つくづく、男を見る目が無いなと苦笑してしまう。

「アンタって俺を看病しに来たの?」

 テーブルに並んでいるお粥は想像外だったのか、お風呂から出てきた大瀬良くんが目をまるくさせた。
 どこか口調を弾ませながら、彼はそう尋ねる。

「それ以外にわたしがここに来た意味はないよ」
「不法侵入は見逃してやるよ」
「そりゃどーもねー」

 大瀬良くんの向かい側に座り、お粥を食べている彼をじっと見る。
 その視線に気づいた大瀬良くんがこちらを見て、視線を逸らした。

「アンタ、俺を好きって言ったけど……ひかねえの?」
「ぜーんぜん。 自分でもビックリするくらいひいてない」
「頭大丈夫かよ。 大抵の奴らはみんな、俺から離れていくのに」

 言って、大瀬良くんが目を伏せた。
 ああ、その目。
 孤独で胸が張り裂けそうになって、独りが怖いと嘆く子どもみたいな目。
 この世界すべてを敵だと誤認してしまっている目。

「お前みたいに引っ付いてくるのはいなかったな」

 その目元が少しだけ緩む。
 こんなひとときがまるで、幸せだとでもいうように。

「大瀬良くんって甘えるの下手くそだよね」

 この人が本当は人に干渉されることを嫌っているのではなく、人に離れていかれるのが怖いだけということは、もうわかっている。
 孤独を知っているからこそ、その気持ちを味わいたくないがために、わたしたちを拒絶する。 それを見抜いているのは、きっと、わたしだけではないだろう。

── 大瀬良くんのこと支えてあげて。 あまり人に頼ることも、甘えることもしない子だから。

 宝月先生から言われた言葉を思い出して、小さく心が傷んだ。
 きっと先生は 『教師』 という立場からではなく、一人の人間として真剣に大瀬良くんを心配しているんだろう。
 あの人は厳しいけれど生徒からもよく思われているらしいし。

── 友だちを作るのが下手で、甘え方を知らない。

 ふと、千隼くんの言葉も頭をよぎった。 殺された紗夜を理解していて、それでも拒絶した千隼くんの言葉が。

「ねえ。 この前さ、うちの女生徒が殺されたじゃん」
「知らないし、興味も無い」

 大瀬良くんがお粥の最後の一口を食べながら即答した。 そう言うと思った。
 彼のことだから、紗夜のことも知らないだろう。

「まあ、殺されたわけよ。 すっごく残酷な殺し方で。 犯人はまだ見つかっていないんだけどね」

 話しているこちらを見ずに、大瀬良くんはお椀を手で持って口に近づける。
 興味が無い素振りを隠さない彼に、人はあまり良い印象は持たないだろう。 話を聞いてもらえていないと誤解するだろうけれど、大瀬良くんがよく見れば表情がコロコロ変わっている。 些細な変化だけれど。
 そこを見ていれば話を聞いているか聞いていないかすぐわかる。
 今も、犯人は見つかっていないと言うと、ほんの少しだけ、真っ黒な瞳をこちらへ向けた。

「その犯人はどうして女生徒をあんなに惨く殺したんだろうね。 不思議だね。 恨みでもあったのかな。 あれだけ体をぐちゃぐちゃにしたのに、証拠も何一つ残さないで。 よっぽど紗夜のことが嫌いだったんだろうね」
「── さや?」
「殺された子の名前だよ。 水原紗夜って知らない?」

 どうせ知らないんだろうな。
 大瀬良くんが周囲に興味を持つことなんて、あまり無いんだろうし。

「知ってる」

 思わず彼を二度見してしまった。 意外すぎて、驚きすぎて、口をポカンと開けたまま瞬きを繰り返す。

「え、知ってるの?」

 同時に嫉妬もした。
 この人に名前を覚えられている人っていないと思っていたから。

「同じ中学だったし」

 それも初耳だ。
 ん、待てよ。 紗夜と同じ中学ということは……。

「千隼くんとも同じだったの?」
「ちはや……千隼望夢か。 アイツはよく絡んできて、鬱陶しかったから覚えている」

 遠くを思い出して、それがあまり良い記憶ではなかったのか、目がナイフのように細められる。
 空になったお椀を置いて、大瀬良くんがグラスに手を伸ばす。 水を少し飲んで息を吐き、手で口元を拭った。

「アイツ、俺と同じなんだよな」
「それって……どういう意味」
「そのまんま。 俺は千隼をあまり好きじゃない。 っていうか、あんま周囲に興味無いんだけど、アイツはなんかこう……あまり関わりたくはない」
「わからないなぁ」
「わからなくていい」

 大瀬良くんが自嘲気味に笑う。
 本当に下手くそな笑顔だった。 初めてみた彼の笑顔。

「わかってほしくもねえよ」

 そう吐き捨てる。 ゴミ箱に言葉は乱暴に破棄される。 けれどわたしの頭はゴミ箱じゃないから、しっかりとその言葉は受け止められた。
 わかってほしくもない、か。
 嘘つき。
 本当はわかってほしいのだと喚いて泣いているくせに。 表面上には出さないけれど、内側ではそういう慟哭が暴れまわっているくせに。

「それでも知りたいけどね」

 土足で踏み込んではいけないのなら、せめて愛情を手土産に彼の心に潜り込もう。 わたしが彼にあげられるものといったら、それくらいしかない。
 なんて安くて、けれど重い言葉。

「愛してるから」

 自分で言っててすごく恥ずかしいけれど、そう言うことでまだ大瀬良くんへの気持ちが本物だと確かめられる。
 この町に殺人犯が息を呑んで潜んでいたって関係ない。 わたしは大声で笑ってやる。 大瀬良くんと両想いになって、笑ってやる。

 あっはっはー。


Re: あなたを失う理由。 ( No.35 )
日時: 2012/07/01 01:35
名前: 柚々 ◆jfGy6sj5PE (ID: 6MRlB86t)

大瀬良くんの行動、言動、性格から何から何まで大好きです(爆
おっと挨拶しようとしたつもりがついつい本音が…Σ(´ω`)

流鏑馬さん男の子を見る目ありすぎて困っちゃいますね
おおやぶ…これは新しいカップリングの予感d(ry
いやいや、やぶおお、かn(ry

繊細で、それでいてしっかりと軸のとれた朝倉さんの文章。
なぜここまで引き込まれるのでしょうか('∀')
毎日更新を楽しみにしていることが当たり前になっています
朝倉さん中毒末期ですムフフ(殴打

いままで出会ったことのない恋のお話で、ほんとうに、
大瀬良くんの言動いつも胸がズキズキします。

更新、全裸待機しております(`・ω・´)

Re: あなたを失う理由。 ( No.36 )
日時: 2012/07/01 21:50
名前: 野宮詩織 ◆oH8gdY1dAY (ID: L3t15YTe)

どうも、お久しぶりになりますです壁|ω・`)

「朝倉様の新作、wktk(^ω^三^ω^)」とか思いつつページを開いたら大瀬良くんが好みすぎて卒倒するかと思いました←
友人たちからは変わっていると言われますが、怪我と影のある男の人が大好きです!!
怪我と影のある男の人が大好きです!!((大事なことなので二回言いました(`・ω・´)

流鏑馬さんもだいぶ一般完成とはズレていますが、公衆の面前で告白まがいのことをしちゃったりとかちょっと(?)ドジっ娘なところにも萌えます(´∀`*)
千隼くんもかなり好みなんですが、早々に消されそうな気がしなくもなかったり((ぇ

これからも更新、楽しみにしてますですヽ(*´∀`)ノ


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