リストカット中毒

作者/ 黒紅葉 ◆uB8b1./DVc

伝えたい,短い話

鬱少女と闇少女の日常


 体が,重い。
 気分も,重い。
 まるで千キロの重りを引き摺っている様な……。


 私がどんなに明るく振舞っても,状況は良くならない。なら,明るく振舞うのは無駄骨じゃないか?
 だとしたら大変,静かにしてなくちゃ。これ以上憂欝な気分になってたまるものですか。


 その時仲の良い友達二人に言われた。「鬱?」


 笑顔で言った。「うん!」
 鬱でも明るく言う事くらいできる。ただ,目が死んでるだけで。



「私達もそうだよ」
「え,そうなの?」
「どっちかっていうと,闇かなあ」
「へぇー,意外」
「意外ってなんじゃこらコノヤロウ」
「きゃーお助けー」



 鬱と闇が光を振りまきながらじゃれあう。
 絶望しか生まないのに。