リストカット中毒

作者/ 黒紅葉 ◆uB8b1./DVc

伝えたい,短い話

私の思い(リストカットを気まぐれで書かないで)


私はふと思った。




リストカットを軽々しく書くな,と。
それは自分にも言えることで,現在何の経験も勉強もなしに書いてる人にも言える。
心の問題だ,ほんの気まぐれで書いて良いものではない。


リストカットはいけないこと。
でも,何があっても絶対やってはいけない事ではない。
生きる為に選んだ手段だ,誰かに止められる理由はない。
刃物を見ると,落ち着く。
落ち着かせる手段であるなら,それで良いじゃないか。


そんな夢を見た。
私はここまで,依存していたのかな,と自分を嘲笑った。




精神安定剤代わりの痛み


 仕方ないじゃない,安定剤代わりなんだもの。
 そういって,私はカッターナイフを手首に押し当て手前に引く。

 彼は痛そうに,顔を歪めすぐに視線をそらした。その瞳が欲しくなって,抉ってしまおうかとも思ったけれど,そうしたらその可愛い表情も見納めになってしまうからやめた。
 泣いてしまったら,皆にばれてしまうから,私は切る。


 流れ出す血。それをかきむしったら,言い知れぬ快感が私を襲った。
 すっとする。すかっとする。気持ちいい。自分の悪いものが全部全部外に出る見たい。


 指先を真っ赤にさせた血液を,舌先で舐めとると不思議な事に甘かった。



+


リストカッターが好きなのは自分じゃない,自分の血液だ。
勿論,自分も好きだけれど,…嫌いなの。