リストカット中毒
作者/ 黒紅葉 ◆uB8b1./DVc

伝えたい,短い話
幸せな時間,幸せの時間,幸せだった時間
みて,ちっちゃなおはな。
リストカットしてた私にとって,その小さな言葉はどんなに励みになっただろう。
名前も知らぬ,小さな花と小さな子。私を見上げひっくり返りそうになるのが見たくないから私はいつもしゃがんであの子に目線を合わせた。
にっこり笑ってた。
幸せそうで,こっちまで幸せになれた。
現実逃避をしたがって,だけども逃避なんて出来ない程余裕のない私にとって,あの子と一緒に居る時間は癒しの時間だった。
もう,過去形になってしまったけれど。
保留
死にたがりお嬢さん
飛び降りたいなんて馬鹿な子。
馬鹿で結構,死にたいの。
なんて弱い子。心も頭も弱いのね。
ついでに言うと体も弱いよ。
だったら強くなる努力しなさい。
飛び降りるのが強くなる努力だよ。
高跳びでもやってなさい。
心臓発作起こしたし。
ふうん,一発で死にたいと?
そういうこと。お姉さん分かってるじゃない。
まぁね,そういう仕事だし。
じゃあ…そろそろ逝ってくる。
あらそう,じゃああっちで待ってるわよ。
わかった,じゃあ。
ばいばい。
(風を切って,私は灰になりました)

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