ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 【Veronica】 *人気投票中。参加頼みます!!
- 日時: 2012/01/15 17:20
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: ikU9JQfk)
- 参照: http://nishiwestgo.web.fc2.com/index.html/
投票有難うございました!銀賞感謝!!謝辞>>347
記念ということで人気投票やっています。>>350
Veronica(ウェロニカ)
*1世紀ごろエルサレムで活動したキリスト教の伝説上の聖女。ゴルゴタに向かうイエスの血と汗にまみれた顔を拭いたという伝説的聖女。
クリック有難うございます(*´∀`*)ノ
(※小説データベースから来た方はまずこちらへ→>>48)
初めまして!
の人が殆どだと思います^^;
過去(といってももう四年くらい経つかも)に"燈(アカリ)"という別名で小説を書いていたものです(笑)
気を取りなおしまして、
初めまして!朔(モト)と申します。
某ゲームキャラじゃなくて、野村望東尼って人の名前が由来です。多分。もしかしたら、春風(←高杉晋作の名)に改名するorほかの場所に出没するかもしれません
期末テスト症候群…心理学的にいえば"逃避"に陥って、小説を書こうと思いやり始めました。ツッコミは心の中のみでお願いします^^
書くの久しぶりで、しかも元から文章力皆無人間なので、いっやー、ちゃんと書けるかなあとか不安ありつつ((オイ
頑張ってちまちま(←)書きたいと思います!
◆Attention
※注意※
・荒らし、悪口等厳禁。宣伝OKです^^いつ見に行くかは分かりませんが汗
・コメントへの返信、小説の更新不定期です。
・誤字・脱字、文章等いろいろおかし(←この場合の"おかし"は"趣深い"ではなく"変"という意味でつかわれています)。ツッコミ大歓迎ヽ(*´∀`*)ノ
・ジャンルはファタジー 一直線(笑)だと思いますけどねえ…(^^ゞ
・グロイのかなあ。怖い話苦手なんでそうでもないと思うけど一応流血表現あり(汗
◆Component
題名:Veronica(ウェロニカ)
作者:朔(もと)
ジャンル:ファンタジー・バトル、 "ツッコミ箇所満載"紀伝体ドラマ。
成分:ツッコミ箇所満載、多少流血表現あり、登場人物がKY、誤字・脱字・文章が基本オカシイ、Not神文
使用方法:ツッコミを入れながら読んでください。「お気に入りに登録しました」や「応援してます」などのコメントが入ると狂喜します。勿論、ツッコミ大歓迎。
2012年度冬の大会にてシリダク銀賞を受賞。本当に感謝感謝の大嵐。
製造日時:2010.11.30
◆Contents
*本編*
登場人物 >>4 (一覧編>>220※ネタバレ有)
まとめぺえじ>>219
歌 >>85(楓様に作っていただいた歌詞です)
Main↓
◇序:recitativo >>3
◇Oz.1: Blast-竜と少年の協奏曲- >>285
◇Oz.2: Norn-運命の女神と混乱の関係- >>286
◇Oz.3: GrandSlam-錫杖、両刃、骨牌の独り勝ち- >>287
◇Oz.4: Obsession-戦意喪失-
・Part1>>57 ・Part2>>58 ・Part3>>62 ・Part4>>64 ・Part5>>68
◇Oz.5: Potholing- 一樹の陰一河の流れも他生の縁-
・Part1>>73 ・Part2>>75 ・Part3>>77 ・Part4>>79 ・Patr5>>84
◇Oz.6: Hallelujah-神様っているのかなあ-
・Part1>>90 ・Part2>>93
◇Oz.7: Engulf-風に櫛(くしけず)り雨に沐(かみあら)う-
・Part1>>94 ・Part2>>104 ・Patr3>>105
◇Oz.8: Sign-夜想曲(ノクターン)に誘われて-
・Part1>>111 ・Part2>>114 ・Part3>>119 ・Part4>>120
◇Oz.9:Nighter-眠れない夜に-
・Part1>>128 ・Part2>>131
◇Oz.10:Howling-母と子(Frigg)、忘れ路-
・Part1>>133 ・Part2>>134 ・Part3>>136
◇Oz.11:Howling-母(Tiamat)と子、追憶-
・Paet1>>141 ・Part2>>145 ・Part3>>146 ・Part4>>148 ・Part5>>154 ・Part6>>161 ・Part7>>162
◇Oz.12:Tagesanbruch-黎明-
・Part1>>164 ・Part2>>165 ・Part3>>170 ・Part4>>174 ・Part5>>189
◇Oz.13・Part1>>198 ・Part2>>210 ・Part3>>218 ・Part4>>223 ・Part5>>226
◇Oz.14・Part1>>228 ・Part2>>234 ・Part3>>237
◇Oz.15・Part1>>247 ・Part2>>248 ・Part3>>249 ・Part5>>250 ・Part6>>251 ・Part7>>252
◇Oz.16・Part1>>257 ・Part2>>270 ・Part3>>275 ・Part4>>282 ・Part5>>288
◇Oz.17 >>305
◇Oz.18 >>340
◇Oz.19 >>340
◇Oz.20 >>352
◆外伝>>235
作品を十字以内に簡潔に紹介しなさい。↓
『た た か う は な し』!どうだ!!
※参考
広辞苑、ジーニアス英和辞典、ブリタニカ、マイペディア、ウィキペディア等から抜粋。そして、相棒・電子辞書有難う、!!
◆お客様
*葵那 *Neon様 *夏目様 *ラーズグリーズ様 * 玖炉 *雪ん子様 *月夜の救世主様 *ささめ *緑紫様 *楓様 *舞阪 肇様 *ひふみん様 *千臥様 *ち せ(´・・).様 *風様 *X4様 *Vermilion様 *紅蓮の流星様 *Ghost様 *夢姫様
◆連絡
敵陣営 葵那>>96 Neon様>>99 月夜の救世主様>>107 玖炉>>112・>>181 舞阪 肇様>>150 ひふみん様>>151 千臥様>>168
大切に使わせて頂きます^^
◆戯言
小説大会銀賞受賞…だ、と!?
放置プレイ上等小説に投票有難うございました!
本当に感謝感謝感謝感謝の嵐です!
おこがましいですが、これからも宜しく頂けると幸いです<(_ _)>
あと諸連絡(?)ですが、Ghost様に外伝小説を書いていただくことになりました!本当に有難うございます。
人とのつながりって本当大切なんだなあ…
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- Cast ( No.4 )
- 日時: 2011/01/17 22:25
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: 7Qg9ad9R)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id=38
Veronica
登場人物
*は由来、○は私からの一言。作者愛称は勝手に呼んでるものです。すみません<(_ _)>
◇メイン四人組(決して西には向かわないが)◇
◆フリッグ<Frigg>
性別:男 年齢:16歳(推定) 種族:ジェイド種? 一人称:僕
根暗ながらも主人公の少年。翡翠のような瞳に橙色混じりの金髪で種族は不明である。
常に音楽を聴き、愛竜ポチ(仮)と共に幼馴染みウェロニカを探す旅をしている。
性格は何事にも基本無関心で冷めているが、他人からの干渉に非常に敏感であり、それを嫌う。
"絶対音感"と呼ばれる力を持っている可能性がある。
*フリッグ
北欧神話より、最高神オーディンの妻。結婚と家庭内における主婦の地位の守護女神。
○主人公なのに、かなり扱いづらくて困ってる子。自分が悪いんだけど、さ…。作者愛称はフリッグ。
◆ポチ(仮)<Pochi>
性別:不明 年齢:不明 種族:竜族
深緑の小さい竜でフリッグと共に旅をしている。喋れない(当り前か)。
可愛いペットキャラを装っているようだが腹の中は真黒である。実は性別が意外にも……。
巨大化することが可能。
*ぽち
多くポチと書く。犬の名前として広く使われた語。
○ほぼ空気。名前は呼ぶ人によって変わります。「パティ」とか「シュテルテハイム」とか「たかし」とかって具合に。作者愛称はポチ。
◆ウェスウィウス<Vesuvius>
性別:男 年齢:20 種族:ラズリ種とカーネリア種の混血 一人称:俺
愛称はウェス。フルネームはウェスウィウス・フェーリア・アリアスクロス。
ウェロニカの父違いの兄。混血児の為、耳は尖っておらず、右眼が紅で左眼が蒼のオッドアイ。右眼は白金の髪で隠していることが多い。
銃の腕は百発百中。面倒見の良い好青年でS&W M10を愛用。
若くして、帝国エターナルの若手兵士内の双璧、"緋のウェスウィウス"と呼ばれている。
名前がややこしい。
*ウェスウィウス
イタリア南部の活火山。西暦79年の大爆発でポンペイを埋没させたもので、その後も大噴火を繰り返してきた。ナポリとともに世界的観光地として有名。
*S&W M10
アメリカの銃器メーカースミス&ウェッソン社が開発した回転式拳銃。通称「ミリタリー&ポリス」。他にステンレスモデルの「M64」も存在している。
○現在一番好きであり扱いやすいキャラ。もう、主人公にしたいくらい………駄目?作者愛称はウェス君。
◆メリッサ<Melissa>
性別:女 年齢:17 種族:アンバー種 一人称:アタシ
愛称はメル、本名メリッサ=ラヴァードゥーレ。焦げ茶の髪を持つ、自称賞金稼ぎの少女。
座右の銘は「唯我独尊」で明るく自分勝手で盗み癖があり金に対する執着心は異常であるが、種族への差別などには非常に敏感。
フリッグを無理矢理まきこんで、以後行動を共にすることになった。
神器の一つである運命聖杖ノルネンを持つ。
*メリッサ
シソ科の多年草。
また、1999年に発見されたマイクロウィルス。
*ノルネン(Nornen)
北欧神話の運命の女神(複数形)。単数形ノルン(Norn)。
○常にトラブルを起こすトラブルメーカーというか既に存在自体がトラブルメーカーです。動かしやすくて気に入ってる子。作者愛称はメルちゃん。
◆フォルセティ(Folseti)
性別:男 年齢:10? 種族:アメジスト種 一人称:ボク
栗毛に紫の瞳のアメジストの少年。愛称セティ。禁書図書館の見習い司書で、フレイに呼ばれ、フリッグらに同行することになる。
引っ込み思案で自分が傷付くのを恐れる性格。また極度のアンバー種嫌いでもある。
天命の書板と呼ばれる禁書に選ばれた天才少年。
生まれは不明で物心ついた頃から図書館に居る。図書館によく来る、双璧から武器の扱いを教わっており、二人を師匠と呼び慕っている。
*フォルセティ
北欧神話の正義の神。神々の中でもっとも賢く雄弁であり、その下す判決に不服を唱える者は決していないとされる。
○子供軍!情緒不安定で引っ込み思案な子供が出したかったのです。物語で成長してくれれば!と思っています。因みにモデルは【ハ○ルの動く城】のマ○クル(笑)作者愛称は、セティ。
◇愉快だと良いね〜って感じの仲間たち◇
◆フレイ<Freyr>
性別:男 年齢:27 種族:アゲート種 一人称:私
本名フレイ=ヴァン=ヴァナヘイム。
橙色の瞳と髪を持ち、眼鏡をかけている青年。
ナルシスト的な一面があり、女性に弱くすぐに口説く癖がある。帝国の評議院に属する評議員の一人。双子の妹も同じ評議員らしい。
*フレイ
北欧神話の神。豊穣神である父ニョルズと同じく豊作と生殖と平和の神であり、また雨と太陽の神でもある。
○かんなりうざいキャラ。でも決して書いていて苦ではないです。…うーん、活躍する場はあるんでしょーか((オイ 作者愛称はフレイ氏。
◆イルーシヴ<Illusive>
性別:女 年齢:不詳 種族:アメジスト種 一人称:私
鮮やかな蒼の短髪と鋭い紫の眼を持った、帝国軍人。ウェスウィウスと同じく双璧と呼ばれ、"蒼のイルーシヴ"の異名を持つ。
女性ながらも恐ろしいほどの剣技の腕前を持っている。愛刀は村雨丸。
厳しい性格の様だが、フォルセティには妙に甘いらしい。
*イルーシヴ←illusory
錯覚の、錯覚に基づく。人を誤らせる。架空の、実在しないの意
○現時点最強キャラ。最早強さからして、女の人ではありませんw でも大好きです。実際に居たら嫌だけど、大好きです。
◆ジェームズ<James>
性別:男 年齢:22 種族:カーネリア種 一人称:我輩
本名ジェームズ・ノットマン。エターナル出身。
銀髪に紅い瞳、皮ジャケットにジーンズの青年。口癖は「取りあえず、死ね」で、自己中、自分第一、周囲がどうなろうと知ったことではない性格。
帝国軍人を殺して回っているとし、賞金首とされている。
操る能力を持ったトランプを武器とする。
○キャラ案は>>12、Neon様!自己中、自分第一…と素敵な性格( 作者愛称は、ジェームズ君。
◆レイス<Leys>
性別:男 年齢:18 種族:アンバー種 一人称:俺
本名レイス・レイヴェント。護衛を職業とする旅人。眼つきの鋭い琥珀色の瞳の青年。髪は鮮やかな青みがかっている長めの黒髪。黒く長いコートを羽織っていて背は高く、180センチで実年齢より年上に見られる事が多い。
クレイモヤという長剣を扱う。
○キャラ案は>>14、雅様!性格が可愛いですv作者愛称はレイス君。
◆リーゼロッテ<Regelotte>
性別:女 年齢:21 種族:スピネル種 一人称:私
フルネーム、リーゼロッテ=ルーデンドルフ。父親は国の大物政治家、また軍人でもあるネルソン=ルーデンドルフ、祖父も巨大兵器会社の社長、テオドール・ルーデンドルフとお嬢様。アイゼン共和国出身。腰まである長い紅髪で鋭い目つき、左目は隠しており眼と同色である。シックな服装を好む。穏やかで冷静だが、キレると怖い。
武器はスタームルガー・ブラックホール。銃の扱いに長け、国内の射撃コンテストでも15位以内には入るほ
どの腕前である。
○キャラ案は>>15、ラーズグリーズ様!キレると怖いお方、素敵vフレイがいつも迷惑してます汗
作者愛称はリーちゃん。
◆ビスマルク<Bismark>
性別:男 年齢:不詳 種族:不明 一人称:己れ
二足歩行し、喋れる人狼。銀狼の頭で、筋肉質な体は軍服を纏っている。リーゼロッテに忠実な従者で彼女を「お嬢」と慕っている。豪快で涙脆く、細かいことは気にしない男。「ポチ」という言葉に敏感で、そう呼ばれるとキレる。
過去の記憶が一切無く、年もとらない。
肉弾戦専門らしい。
*ビスマルク
ドイツの政治家。1862年からプロイセン首相。軍拡問題で議会と衝突したが、「ドイツ問題は鉄と血によって解決される」という有名な鉄血演説を行って議会を押さえた。鉄血宰相。
○彼の設定はフリッグたちよりも早かったです。初期設定は用心棒ですが、ラーズグリーズ様がアイゼン共和国というものを考案してくれたのでドイツ繋がりでリーちゃんの従者になりましたv作者愛称は、ビスさん。
◆リュミエール<Lumiere>
性別:女 年齢:7 種族:エンジェルオーラ族 一人称:リュミ
愛称リュミ、フルネームはリュミエール・オプスキュリテ。引っ込み思案でおどおどしているが性格が一変すると戦いを好む冷徹な性格になる。足首までの白い長髪で前髪はパッツン、眼の色は漆黒だが、「闇」モードになると反対になる。
エターナル辺境の村出身。白と黒のリボンを武器としているらしい。
○キャラ案は>>23、玖炉様!お持ち帰りしたい子です(( 作者愛称はリュミちゃん。
◆ユールヒェン<Yulepen>
性別:女 年齢:19 種族:アンバー種 一人称:私
本名ユールヒェン・エトワール。癖のある灰色の若干長めの髪と琥珀色の瞳、くすんだ白色の軍服の様なロングコート、防寒帽子を着用。表向きは誰にでも優しく接するが、かなりの皮肉屋でとっつきにくい性格。世界最北端の極寒の地から出たことがなく、"極寒の白い死神"の異名を持つ。狙撃銃・散弾銃だけでなく高度な回復魔法までも使いこなす。
○キャラ案は>>29、雪ん子さま!みんなからつつかれそうなキャラです。 作者愛称はユー。
◆クラウド<Cloud>
性別:男 年齢:19 種族:ラピス種 一人称:俺
ネージュに住むクールな青年。本名クラウド・アジュール。孤独を好むが仲間思いな性格である。フードをかぶり、襟の長い黒いコート、Gパンを着用。シルバーアクセが好きらしく、ピアスや指輪付きのネックレスをつけている。二等銃と刀・氷狐、氷雪系の魔法の使い手。意外にも寒がり。
○キャラ案は>>36、月夜の救世主さま!寒いとこ在住なのに寒がりってv 作者愛称はクラウド。
◇敵サイド?◇
◆オジサン<A strange man>
性別:男 年齢:不詳 種族:ジェイド種? 一人称:?
ウェロニカを殺して連れ去って行った謎の男。
◆ウェロニカ<Veronica>
性別:女 年齢:15 種族:ラズリ種 一人称:私
愛称はウェル、フルネームはウェロニカ・フェーリア・アリアスクロス。フリッグの幼馴染みでウェスの父違いの妹。
三年前に謎の"オジサン"に連れ去られたが突如フリッグの前に姿を現した。
*題名参照。
○何なんだろうね、この子(オイ 作者愛称はウェル。
◆ヘル(Hel)
性別:女 年齢:不詳 種族:不明 一人称:わたくし
若紫の瞳と髪を持ったゴスロリ服の女性。死んでも死なない躰を持っている。
上に対する言葉遣いと普段の言葉遣いが全く違う、猫かぶりな人物。
(※随時更新予定。話の進行によっていろいろ変わるし増えるよ、多分。)
種族ってなんぞや!>>5
URLに中央フリッグ・左ウェス・右メルの自作イラストあります。雑&下 手 で す よ ((汗
こんな感じかー程度にお願いします。すっげえアバウトなんですけどね…。
- World ( No.5 )
- 日時: 2010/12/11 13:04
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: 7Qg9ad9R)
種族定義とか。国家とか。
この世界にはすっげぇ?様々な種族が暮らしています。うち殆どは人間だけど、まあ一部はそうでもない…。
全部出せるのかなあ…。とまあ不安なんでちょびっとずつ増やしていきます。
ほんじゃま、行きますか→
◆種族◆
○ラズリ種
正式名称ラズライト・ラズリ種。身体的特徴等、ラピス種(※後述)に酷似している。
瑠璃色の瞳に白金の髪を持ち、耳が軽く尖っているという特徴を持つ。
北方に住んでいる。
○ラピス種
正式名称ラズライト・ラピス種。瑠璃色の瞳をもち、世界中あらゆる場所に住んでいる。ラズリ種とは違い、髪の毛や耳に特徴的な物はない。
○アンバー種
琥珀のような瞳を持つのが特徴。束縛されることを嫌う傾向があり、決まった国家を持たず行商人や旅人になる者が多い。そのため、古来から迫害され続けてきた。特にアメジスト種からの扱いは酷く、今でも犬猿の仲である。
○カーネリア種
深紅の瞳が特徴の種族。常に世界の優位に立とうとしている所為か、まず戦争を始めることが多い。
近年ではラピス種との冷戦状態の覇権争いが絶えない模様。
○アゲート種
橙色の瞳が特徴。南方に広く分布し、最南方の国・サンディ=ソイルに住むものは褐色の肌を持つ。"中立的立場"を好み、各国の外交でも中立の立場であることが多い。
○スピネル種
西方に多く存在が確認できる種で、特に特徴と云ったものは紅色の髪だけである。西方にある「アイゼン共和国」は彼らの国。
基本的に気性は穏やか、良く争いを仲裁したりするが、一度逆鱗に触れると、どちらかが滅びるまで激しく戦いを続け、最後には相手を道連れに自爆も辞さないという覚悟の一面も持っている。
考案>>15ラーズグリーズ様
○ジェイド種
千年前に世界の覇者として繁栄していた種族。別名翡翠の種とも。
。翡翠の様な瞳に暖色の髪を持つが最大の特徴は"絶対音感"と呼ばれる、聞き取った音を武器化する特殊な能力を種族全員が持っていることである。
不満を募らせたジェイド種以外の種族の手により、根絶やしにされた。
○エメラルド種
ジェイド種に酷似した種族。緑の瞳が特徴で性格は温和な者が多い。
○アメジスト種
紫紺の瞳を持つ種族。古い歴史を持つ南の大国・アースガルド王国を中心としている。誇り高い種族であるため、他種族との関わりを嫌っているものが多い。特にアンバー種を嫌う。
○エンジェルオーラ族
白髪を持つ種族。性質がお穏やかであり、争いを好まない者と血の気が多く争いを好む者、両極端の者が存在する。
考案>>23 玖炉様
○竜族
ドラゴンとも。凶悪・凶暴な気質で自分たちの圏内に入られることを酷く嫌い、世俗との関わりを遮断している。中には人語を理解し喋るものも居るらしい。
◆国家◆
○ネージュ王国
世界最北端にある大国。原住民はラピス・ラズリ種。
"北の大国"とも呼ばれている。帝国との、鳳凰歴1740〜1742年の第一次永雪戦争、1796〜1798年の第二次永雪戦争(※後述)から帝国(※後述)との冷戦状態の覇権争いが絶えない。
*neige(ネージュ)
雪(フランス)
○エターナル帝国
世界中心にある大国。通称「帝国」の名で呼ばれている。原住民はカーネリア種で、現在の世界の中心ともいえる国。世界の覇者になる為に数多くの戦争を行ってきた。近年では北の大国ネージュとの永雪戦争を行ったばかりである。
皇帝が政治を行うが、その下に評議院というものがあり、そこで政治について評議し皇帝が決定するという仕組みになっている。評議院所属のものを評議員と呼ぶ。
*eternal(エターナル)
永遠の、永久の(英語)
○アイゼン共和国
西方に存在する国の一つで、大国とは言えないが、歴史ある古い国である。経済が発達していて、特に重工業、兵器産業が盛ん。その為、多くの商人たちが訪れる。国としても武器を海外へ輸出し、資金を得ている。造られる武器は、その泥に付けようが水に付けようが壊れない頑強性と丁寧に仕上げられた結果としての性能で多くの評判を得ている。政治体制としては、王はいるが象徴的な存在で権力は無い。その下で投票によって選ばれる“首相”が国を動かしている。外交はエターナル帝国寄りだが、秘密裏にエターナル帝国の汚職貴族と協力して、ネージュ王国に武器を売っている。
>>15ラーズグリーズ様考案
*Eisen(アイゼン)
鉄(ドイツ語)
○アースガルド王国
古代から存在し、古い歴史を持つアメジスト種中心の南の大国。鎖国状態であり、周囲の国との関係を一切持たない。王族と呼ばれるアースガルズ家が建国からずっと政治を行っている絶対王権制を今も続けている為、王家では後継者問題が後を絶たない。
十年前に現国王の長男バルドル=デュランダル=アースガルズが暗殺された。
古代遺跡などが豊富であるが、そうそう入国できないため密入国するものが多い。
*アースガルド(Asgardhr)
北欧神話の神々の住居。
◆ことば◆
○鳳凰歴(ほうおうれき)
この世界での年号。現在鳳凰歴1813年。
○プラッタ(Prata)
この世界でのお金の単位。一プラッタ=一円。
*ブラジル・ポルトガル語で、「銀」の意味。
○魔物(Monster)
動物とは違う、魔力や強力な力を持った化け物のこと。人間に対し危害を加えることが多い。
○絶対音感
聞き取った音を武器化する特殊な能力。遠くの音も聞き取ることができる。
○神器(アーティファクト)
絶対音感によって作られた強力な武器。ジェイド種は悪用されないよう、遺跡などに隠した。運命聖杖ノルネンなどがそうである。
○魔導書
魔法の力を持つ書物。多くは魔法を使うものが自分の力の強化のために利用する。多くの呪文が書かれているので、呪文を覚えるためにも使うことがある。
○禁書
強力すぎる力を持ち、危険だと判断された魔導書。多くは禁書図書館と呼ばれる図書館で厳重に封印されている。
○永雪戦争(えいせつせんそう)
1740年に帝国エターナル軍がネージュとエターナルの国境にあるスノウィン(ネージュ領)に攻撃を仕掛けたことから始まった戦争。一時的に終結したが、その約50年後に再度勃発。15年前に漸く完全に終結した。
※随時更新予定
- Oz.1 Blast-竜と少年の協奏曲(コンチェルト)- ( No.6 )
- 日時: 2011/05/04 23:14
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: AWGr/BY9)
位置的に世界の中心とも言える中央の大国で起こった産業革命は、主に機械産業を発達させ、"魔法"という現象に頼らなくとも、離れた地にいるものと会話が出来たり、遠くへの移動が可能になった。但し、それが世界中に広まったかといえばそうでも無い。世にいう"先進国"にのみ———つまり、国力のある国には広がり発展したが、貧しい国は未だに発展せずに居た。
その産業革命をいち早く起こした大国———帝国エターナルは古来から世界的な覇者を目指すきらいにあった深紅の瞳のカーネリア種が多く暮らす巨大軍事国家に成り上がる。次いで産業革命が起きた西方のアイゼン共和国は主に軍事産業を発達させ世界の兵器産業の最先端を征き、その次に革命の起きたアースガルド王国の都市マシーン・エレメンツは鎖国下にありながらも技術を向上させ、世界一を誇る技術力を持った。最後に産業革命を起こし、革新的な技術の向上で発展途上国から北の大国へと短期間で成り上がったネージュ王国。この四国が主に今の世界を作っている。———凡そ、百年前からのことだ。
不思議なことに、この間全く四国は互いに協調することが無かった。寧ろ対立を深めるばかりだ。南のアースガルドは鎖国状態を強め、外交を拒み、国内で国力を高めるのに専念した。表面上で対立を極めたのは北と中心だった。大陸の覇者を目指すエターナルは先ずは邪魔と思われる北を潰すことを始めたのだ。ネージュはそれに対抗しつつ南下政策を始める。対立した二国の裏に隠れたのは西のアイゼン共和国だった。アイゼンは裏で二国に兵器等を売り、その金で国力を培う。
じきにエターナルとネージュは戦争を起こす。二度に渡る永雪戦争は互いに大きな損傷を与えた。とうとう十五年前に戦争は終結した。———これで世界は安定したかに思えたがそうでも無い。戦争終結から、二国は直接武力を交えていない状態——— 十五年前からずっと冷戦状態が続いているのだ。
学校でやった世界史の一部が頭の中で駆け巡った。今も続く冷戦下でも、不思議なことに二国を自由に行き来出来る。
「皮肉なことだね。ここの国でウェスは軍人として働いてるんだから」
帝国最大都市にして首都であるニーチェに降り立った少年は眼前に聳え立つ帝国軍の建物を見て皮肉に言った。技術革新によって豊かになった国の首都は自動車や、高層ビルが建て並ぶ。それと同化するのは古風を漂わせた建物だった。新古が同じ場所に溢れながらも不思議と一体化している。
少年は翡翠の双眸を後ろにやる。大理石で建てられた古風で厳かな駅を見ると、無意識に溜め息が出た。———ネージュの首都シュネーから帝国首都ニーチェまでの特急に乗り、約十六時間。長い、あまりにも長かった。航空便を使えばこれの半分、いや下手をしたら四分の一にまで所要時間は減るのに関わらず、わざわざ特急便に乗ったのはそこまで金がなかったからだった。
少年がわざわざ帝国まで来たのには理由があった。———三年前に殺され、そして誘拐された幼馴染の手掛かりを探すために来たのだ。幼馴染の兄が、帝国で軍人として働いていた。
彼から届いた一通の手紙が、少年をここに連れてきた理由だった。
『ウェロニカと思われる少女を見た』
それは、丁寧な筆記体で、飾りも何もないただ真っ白な便箋に書かれていた。
その手紙は、自分のリュックサックに大事に今しまってある。少年は、帝国で先ず最初に差出人であるその男に会わなければならなかった。
「迎えにくらい、来いよ」
不貞腐れた表情で少年は改札口を過ぎた。男は仕事が忙しいから、と言って迎えに来なかった。
だから、今から言うホテルに居てくれ、一週間以内には絶対に来る———とだけ言った。態々(わざわざ)電話まで掛けてきて。阿呆か、全く。少年は不愉快で仕方がなかった。
何故手紙に書いて出さなかったのか、または何故電話で手紙の内容を語らなかったのか。
———手間のかかることを。
少年の中にはそういった"不満"だけが募っていた。
<Oz.1 Blast-竜と少年の協奏曲->
少年の名はフリッグ。推定十六歳。翡翠のような瞳に橙色の混じった金髪の少年は常にヘッドフォンを着けている。十六年ほど昔、ネージュとエターナルの国境であるスノウィン付近に捨てられていたのをアリアスクロス夫妻が拾って育てた。そのため、彼はアリアスクロス夫妻の子供、ウェスウィウスと同い年ぐらいのウェロニカと一緒に育った。
三年前のある日、フリッグは幼馴染のウェロニカと二人でいつもの様に遊びに行っていた。いつものように、彼女の愛称「ウェル」を何度も連呼し、先に行く彼女のあとを必死で追っていた。いつも通りだった。
しかし、その日は"いつも通り"では無かった。
今でもフリッグは忘れない。突然の爆発で、死んだ彼女。そして直後に現れた謎の"オジサン"。そのオジサンによってまるで人形のように甦ったウェロニカ。———しかし、フリッグが彼女に触れるより先に二人は消えた。
『我ら翡翠の種が再び世界に君臨するのだ!』
オジサンの言った言葉が気になった。
厄介事をフリッグは嫌っていた為、自分とは関係ないと必死に思っていた。しかし、考えてみればその言葉は自分に向けられたものだと思う。
この世界に、[翡翠の様な瞳]を持つ種族は居ない。
数ある種族の中には、緑色の瞳を持つエメラルド種というものがあるが、彼らが澄んだ翠(みどり)の眼をしているのに対し、自分の眼の色は少し違う。———深く、底の見えない緑の沼のような色をしている。
———もしかしたら、ウェルが連れさらわれたのには僕が関係しているのかもしれない。
そう考えると、自分が彼女を巻き込んだという罪悪感に囚われた。あれから三年、その罪悪感は常に彼に付きまとい、足枷のようになっていた。
今現在進行形でホテルに向かう足取りも、まるで足枷についた鎖がジャラジャラと後をついてくる感じがして仕方ないくらい重かった。これが三年も続いている。いい加減慣れてくる気もしていた。
暫く淡々と人ごみの多い通りをすり抜け、漸く指示されたホテルの看板が見え始めた。そこそこの距離を歩いてきた気がしたが、それほど息は上がって居なかった。昔は全然駄目だった運動も最近では苦じゃない。あの出来事を機に、強くなろうと決心して鍛えた結果だと思う。
看板を過ぎ、やっとホテルが見えると思った。
しかし、どうもおかしい。看板に近づくたびに街中から外れ、看板を過ぎれば寂れた町並みが立ち並んでいる。
フリッグは華やかなホテルを、各国の客人を待遇するような豪華な物を想像してたのだが、どうもこの先そのような建物はありそうにない。
嫌な予感がしていた。間も無く、その指示されていた"ホテル"に到着した。
「——————民宿じゃん」
思わず、最高に皮肉を込めた言葉がフリッグの口元から零れおちた。
「何が、『ホテルの名前は"ベテルギウス"』だよ。ベテルギウスなんてこった名前してるくせに、古びた民宿じゃん」
眼前の、薄汚れたコンクリートの二階建ての建物に向かって言った。所々ひび割れ、[ベテルギウス]と書かれた看板の文字も眼を凝らさないと見れないぐらい色あせている。
なめとんのか!という言葉が、フリッグの脳裏によぎるウェスウィウスに向けられた。———ベテルギウス。巨人(オリオン)の肩を意味する言葉に全然相応しくない民宿だった。
叶うことならば、この名前を付けた人間とウェスウィウスに鼻フックとパイルドライバーを仕掛けてやりたい。(民宿名考案者には)失礼だが、二人に天罰が下りますように…と心の中で願った。
とりあえず、気は進まないが民宿へと入った。ベテルギウス。
やはり、その名前にあうことなど決してない内装だった。
ベテルギウスがx軸ならこの民宿はx軸に平行のグラフだろう。次元が変わらない限り、このふたつが違和感なく交わる可能性はフリッグの思う限り零に等しかった。
そんなことを思っていたからだろう。曇り硝子の自動ドアをしかめっ面で入った彼に、中に居た茶色のお下げの少女が申し訳なさそうに眉を八の字にし、軽くお辞儀をしたのは。
「フリッグ・アリアスクロスさん、ですよね?」
恐る恐る、その少女はフリッグに訊いた。
「表向きは。苗字はありませんから」
直後、彼女に対して無愛想に、妙に腹立たしい言い方をしたことに彼は少し反省した。こんなどうでもいい感情を他人に向けるものではない。子供な自分を恥じた。
「名前でしょ」茶髪の少女はくりっとした紅い眼を向けて言った。「名前に怒っているでしょ」
「———まあ、そうだね。誰がつけたのさ」
「父です」
父親か、居るならさりげなく足を踏んでやりたいと少女の答えに対し、思った。そこまで直接的な怒りは向けるべきでないのだろうけど。
「センス、無いでしょ。だから、お客さん来ないんだって。
———あ、おひとり様?」
恥ずかしそうに少女は笑っていた。
「一人」
フリッグが答えた直後、彼のリュックサックから小さな緑の竜が顔を出した。
まだ、威厳も何もない、子竜だ。彼の掌にも満たないくらいの顔と、細長い首、胴体、短い手足が出てきて、それはひらりと中を飛び、フリッグの頭に乗った。彼の頭の半分くらいしかないと思われた。
「ペットも人に含まれます。ごめんね」少女は申し訳なさそうにフリッグに頭を下げた。「可愛いね。名前は?」
「ポチ」
「……え?」
フリッグの答えに少女の表情は完全に凍りついていた。
- Oz.1 Blast-竜と少年の協奏曲(コンチェルト)- ( No.7 )
- 日時: 2011/05/05 00:47
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: LCLSAOTe)
* * *
「アリアスクロス、電話が入っているぞ!」
騒々しい、軍人の密集した空間で自分のファミリーネームを呼ぶ声に心臓が止まる勢いでそれに驚いたウェスウィウスは瞬間的に声のした方を振り向いた。
帝国エターナル、首都ニーチェのほぼ中心にあるこの建物には政治を行う政治部と軍部が合体しているかのようにここに置かれている。
石灰石を思わせるような白い、中世ヨーロッパ風な外観をしているのだが、軍部の内部はそれと裏腹に暑苦しい雰囲気がある。
緻密に彫られた彫刻の装飾には汚れが目立っている。休憩所という名のこの広い空間には、多くの机椅子が置いてある。そこにはトランプでゲームをするものや居眠りをするもの、食事をしているものと様々な人間がくつろいでいる。
ウェスウィウスは一人、静かに席に座って銃の手入れをしていた。
名を呼ばれ、急いでそれを終わらせる。
「はい!」
焦りの滲んだ返事をし、手入れをしていた愛人(銃)S&W M10をホルダーにしまいながら、自分を呼んだ上官の元へと走った。
「フリッグという少年からだ」
上官は口を動かしながらウェスウィウスに受話器を渡した。———産業革命の賜物である電話だ。受話器に耳を当てると耳元に罵声が飛んだ。聞きなれた声からである。
『ふざけんな!』
———ああ、民宿の件か。
案の定、フリッグから期待通りの発言だった。
「ベテルギウスか。どうだ?結構良いトコだろ」
『全然だよ。まさかペット料金も取られるなんてな。しかもなんでアンタは全くこっちの費用を負担しないわけ?理解できない。
とにかく、早くこっちに来い!!』
あっはっは、とウェスウィウスは哂った。彼に返答などせず、そのまま電話を切った。おそらく、今頃フリッグは憤慨しているのだろう。
明日には、いや今日中にはあちらに迎えるが行くのはよした方が良いだろう。
「上官、受話器返します。
あ、なんか受けるやつ居なくて困ってる仕事(ヤマ)ありませんかね?出来る限り、一週間以上かかる仕事で死ににくいヤツ」
ウェスウィウスから受話器を受け取った上官は、笑みを浮かべた。
「緋(あか)のウェスウィウスが珍しい。残念ながら、今はないな。先ほど、最後のそういう仕事をイルーシヴが盗っていったよ」
「盗っていきましたか」
「盗ってったね」受話器を持ったまま、上官は煙草をふかし始めた。「帝国(うえ)も、若手兵士の中に双璧が居るから魔物討伐に困ることはないと言っていたよ」
上官の言葉にウェスウィウスはふっと笑いを零した。
彼の左耳にのみついているカフスの羽飾りが揺れた。
蒼い左目に白金の髪、ラズリ種特有の特徴を二つ持つ彼だったが耳は尖ってなどいない、普通の耳だった。
そっと、髪で隠れている右目に手をやる。———小さいころからのコンプレックス。今でも右目のことを良くは思っていない。
「しかしなあ」咥えていた煙草を口から離し、煙とともに上官は声を出した。「永雪戦争終結から十五年。スノウィン出身で戦争体験者の君が如何して敵国(ここ)に来たんだい」
「———ここも、俺の故郷だからです」
彼は上官を改めて見ながら微笑んだ。右目を隠していた髪が大きく揺れた。
そこにあった深紅の硝子玉は深く光っていた。
* * *
受話器の奥で、強制的に切られた音がした。
「あの野郎、切りやがった!!!」
フリッグは受話器を投げた。すぐ後ろでその光景を困った表情で見ている少女に気付き、無言で投げた受話器を取りに行った。———他人の家の受話器だ。
「知り合い?」
「僕にこの宿を紹介した、人間の風上にも置けない銃しか愛せない人間ですよ」
はあ、とため息を吐き、受話器を戻した。
「すみません。取り乱しました」
「いいえ」少女は微笑みながら竜の頭を撫でていた。「ポチかあ…」
「ポチ(仮)です」ポチかっこかり、とフリッグは付け足した。「迷い竜だったんですよ、ソイツ。いつの間にか居たから」
「竜族にしてはおとなしいんですね。フリッグさんにも懐いてるみたいだし」
「気の所為ですよ、そんなもん。コレットさん、気遣いありがと」
コレットと呼ばれた少女は静かに微笑んだ。
「ウェスウィウスさんと、知り合いなんですね」ヘッドホンをつけ直していたフリッグに、コレットは唐突に言った。「予約の電話掛けてきてたから、そうかなって」
彼女の目はキラキラと輝いていた。無意識にフリッグの眉間に皺が寄る。
「軍人…だろ、単なる」
ネージュの人間のくせに帝国で軍人やってる売国奴、と直後にフリッグは呟く。
「彼は、若手兵士の中でも、双璧って呼ばれてる実力者の一人なんですよ!
女性なのにすっごく剣技に長けてて強い、通称"蒼のイルーシヴ"と、若干十八歳の頃から危険な討伐任務をこなしてる、銃の達人"緋のウェスウィウス"!!
見た目もカッコいいし、性格もいいし…。そんな人と知り合いだなんて羨ましすぎぃ!!!」
きゃーという甲高い声と同時に飛び跳ねる彼女を白けた目でフリッグは見ていた。
確かにウェスウィウスは強い。銃の腕前は一流———というよりも体の一部であろうという程上手かった。
考えてみれば、彼が帝国に行く理由もあった。彼の故郷の人は皆口をそろえて売国奴だと罵るが、ただ単に"故郷"に帰っただけなのである。
ネージュ、特に戦争の発端の地スノウィンの人間は帝国人だというだけで差別するきらいがある。
それに比べて、見た目は完全にラズリ種の彼が帝国でここまで受け入れられているということは、帝国の方が種族に対して柔軟なものをもっているのだろう。
「そういえば、常に右目隠してるけど、何で?」
「なんだ。明かしてないんだね、アイツ。
ほら、ウェス耳尖ってないだろ?」
「ウェス?」
少女は首を斜めに傾けた。彼女の腕の中でポチが欠伸をしている。
「ああ、愛称。ウェスウィウスはなんて長いから、略してウェス」———噛むと非常に怒るから簡略化したことを思い出した。
「そうですねぇ。ウェスさん、ラズリ種っぽいのに耳尖ってないし———異種族ハーフ?」
「当たり。アイツは父親がカーネリア種で母親がラズリ種のハーフ。右目が紅いんだよ。
父親違いの妹が居たけど———」
フリッグの脳裏にウェロニカの顔が浮かんだ。ウェスは常に妹を気遣っていたし、ウェルも兄が好きだったのを覚えている。———死んだ、ということを告げた時、彼は泣かなかったがきっと心のうちでは号泣、言葉では言い表せない状態になっていたのだろう。
「ヘッドフォン着けながら、よく会話できますね」
ふと思いふけっていたフリッグの思考を遮断するかのようにコレットが声を放った。
「音を、遮断しているんだ」フリッグはそれを強く耳に押し当てた。「昔から、外界の音を異様に聞き取ってしまう体質で、どんな小さな音も大きな音も耳が吸収してしまう。でも、何か近くでずっと鳴っているものがあれば少しは抑えられる。だから、ずっとこうしている」
「魔法、か何か?」
この世界に存在し、日常に浸透しているものかどうかをコレットは尋ねた。
「多分違う。生まれつきだから」
少年はそっと、少女の腕から竜を誘いだした。
「電話と会話、ありがとう。そろそろ部屋入りますね」
どういたしまして、とコレットが言い終わる前にフリッグは彼女の前から姿を消した。
Next>>8
- Oz.1: Blast-竜と少年の協奏曲(コンチェルト)- ( No.8 )
- 日時: 2011/02/08 17:45
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: 7Qg9ad9R)
* * *
「——————ふぅ」
パタンと戸を閉めたと同時に溜め息が漏れた。
ベッド、テーブル———キッチン、風呂以外の生活上必要最低限の物だけが揃うまるで独房の様な質素な部屋だった。
ポチはフリッグの頭上で伸びをして髪の中に埋もれた。寝たらしい。
何だか無駄に疲れた気がした。確かに、長旅だったがそれだけでも無いと思う。
「ウェスは、何してんだか」
これで来なかったら半殺しにしてやろうと軽く決意した。一週間、そんなに此処に居なくちゃいけないのか———そう考えると重い。
何と無く、窓の外を見てみた。二階からの風景はそこそこだった。頭上にポチを乗せたままフリッグは顔を出した。見えるのは、アスファルトの上で遊び駆ける子供たちぐらいだった。
何も考えずぼんやりとそれを眺めていた。ふと、遠くの方に白金の何かを見つけた。
心の中に、何か違和感を感じる。
体が思うより先に動き始めた。フリッグは急いで部屋を出た。頭に乗ったままのポチは突然動き始めたフリッグの速度に対応できず、床に落ちた。
コンクリートの階段を、たまに一段、二段飛ばしで駆け降りていく。
「岡本さん!?」
コレットが眼を見開き、(恐らくフリッグに対して)叫んだ。『誰だ、岡本って!何処の名前だ!』というツッコミが一瞬フリッグの中に現れたがそんなことをしている暇もない。
そのままコレットを完全に無視し、ベテルギウスを出た。走って行ったフリッグの速度は凄かったのだろう。風速はどのくらいだったのか、その風の強さに一瞬眼を瞑った。
コレットの長いお下げと深紅のロングスカートが風に激しく吹かれ大きく靡(なび)いた。吹き飛ぶかと思うほどだ。
「じゃなくて、ふ、………藤崎さん?だったっけ?」
漸く落ち着いたところで彼女はきょとんとして呟いたが、どのみち名前は間違っていた。
* * *
———ウェロニカなのだろうか。
風に逆らいながら、彼は進んでいた。本当に小さかったが、一瞬だけ見えた。
三年前の彼女が成長したら、きっとああなっているのだろう、と思える人間の姿が。一般のラズリ種の女性かもしれないが、何か違和感を感じた。ウェロニカだと思う、きっとそう思える理由があるのかもしれないが分からない。ただ、本能的にそう思ったのだ。
フリッグは早かった。ほんの数分走り続けただけで、彼女に追いついた。
"音"を聞き取ることに優れている彼は、どんなに小さな音でも逃さない。
足音のわずかな違いも何もかも聞き取り、それを追うことが可能だ。少なくとも、音が一秒間に進む距離は三四〇メートル以内ならその行為は造作もなく出来る。その圏内に居た女性をフリッグが追えたことは彼にとって朝飯前だった。
話しかけるか、どうしようか一瞬フリッグは躊躇(ためら)う。だからだろうか、彼は女性の隣には行かず、後ろで彼女の後姿を見ていた。
女性は、白金の髪を腰まで伸ばし、膝までの長いワンピースを着ていた。肌は雪のように———まるで生命など無いと思えるくらい青白かった。
「———風はね、ウェラルディアの森で産まれ、育つの」
女性は急に声を発した。その声は間違いなくウェロニカのものだった。
少し声変わりをして高くなっているものの、三年前まで日常的に聞いていた彼女の声とは全く変わりなかった。
"ウェラルディア"という名前は聞いたことがあった。確か、世界遺産に登録されている廃都ウィンディアのすぐ近くにある森だった。ついこの間まで通っていた学校の、地理の授業に出てきた記憶がある。
「大きくなると、ウィンディアに行って、世界の一部をを知って、其所を出て、世界中を廻り廻って、
世界を知り尽くした風は、再びウィンディアの森に戻って、其所で眠りにつくの。
その眠りについた風は長い年月のあと、結晶になって、
それが種子になって、
ウェラルディアの森の一部になるの」
淡々と、抑揚もない語り方だ。詩の朗読でもしているのだろうか。———お世辞にもうまいとは言えない。
"正しく読みなさい"という指示に従う機械のようにウェロニカと思われる女性の口は、淡々と言葉を紡いでいる。
「———ウェラルディア?ウィンディア?一体何を言ってるんだよ、ウェル。あ、噛みそ。
覚えてる?僕。フリッグだよ、ホラ幼馴染の」
あまり感情を表に出さないフリッグだったが、この時は少し感情が籠っていた。しかし、女性は何も反応しなかった。
「その樹がまた風を産んで、産まれた風が同じ様に世界を廻るのよ」
そう言い終わったと同時に女性はフリッグの方を振り向いた。それは、明らかウェロニカだった。曇った瞳を向けながら、口元に微笑を浮かべ、
「久しぶりだね、フリッグ」と彼に言った。「三年ぶり、かな?」少しだけ感情のこめられているような言葉だった。
「三年ぶりだね、ウェロニカ・フェーリア・アリアスクロス」皮肉を込め、フルネームで呼ぶ。「本当なら、ここで最高に感動的で全米が泣いたというキャッチコピーが付くぐらい素敵で魅力的で感涙し笑えるような再会をしたいのだけれども、今それは無理だね」
ウェロニカはフリッグの険しい表情とは関係なく、微笑んでいる。
「今さっきまで言ってた言葉は何?センスないねえ。ああ、これは別に君に向けているんじゃなくてそれを作ったやつに向けてる言葉なんだけどさ。
そんな淡々と言葉紡ぐようになっちゃって、
君なに?僕とキャラ被るんじゃないの」
膨大な言葉がフリッグから出される。それに対抗し、ウェロニカも喋った。
「いいえ、別にそんなことないけれど。
貴方こそ、昔とは違って白けたような眼をして、一体どうしたの?無愛想で、無表情で。全く、昔のフリッグはもっと感情豊かで感情が先走るタイプで可愛かったのに」
「同じ言葉、そっくり返すよ」
「ま、感情が先走るってのは、変わりないんじゃないかな」
ウェロニカの表情が、鋭く冷酷に変わった。浮かべる笑みはさり気無く敵意の、いやそれでなくても何か良くないものが込められている。
「フリッグは、世界の傍観者でだけ居れば良いのに。
そうしたら、何もしないで幸せつかめるよ?」
「心遣い、ドーモ」
フリッグはにやりと笑って見せたが、右の頬には一粒の汗が伝っていた。内心、ウェロニカから放たれる禍々しい何かに対し焦っていた。精一杯焦りを見せないように気を配る。
その様子に対し、微笑んだ彼女の足元に、彼女を中心とした巨大な魔法陣が一瞬で描かれた!フリッグの足元にもそれは侵食した。
「召喚魔法陣!?そんなバナナ!!!」叫んだと同時に、フリッグは素早く魔法陣の外に出た。
魔物や精霊を呼び出す召喚魔法には、発動する際長い詠唱と魔法陣を描く必要があるのだが、ウェロニカを見る限りそのような行動は一切していなかった。———可能性があるとしたら、最初に発していたあの"詩"だ。
「『そんなバナナ』?ウケ狙い?寒いね」
フリッグの駄洒落と思われる言葉を嘲るようにウェロニカは声を張り上げた。
にやりと唇を吊り上げ、右手の人差指をそれにそっと触れさせながら悪戯に微笑む。だがそれはフリッグにとっては邪悪な物以外なんでも無かった。
「———ざーんねん、この場では召喚しないよ。
何処にしたか、探してみてね。あと十分ぐらいで人、襲うと思うよ」
「君は、一体——————」
言おうとして、彼は止(や)めた。召喚魔法で呼び出されるものが何かは知らないが、被害が出る前に止めなくてはならない。
彼は被りを振って、もと来た道へと走り返した。
フリッグの姿が消えたのを確認すると、ウェロニカは風にかき消されるように、消えた。
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