二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
- 日時: 2013/04/14 15:29
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394
今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。
参照をクリックすれば前作に飛びます。
では、英雄達の新しい冒険が始まります……
皆様にお知らせです。
以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
となっています。
皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。
登場人物紹介等
味方side>>28
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624
目次
プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695
第十六幕 錯綜
一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756
第十七幕 決戦
零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕
>>774 >>812 >>818
最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851
2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825
あとがき
>>852
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171
- Re: 302章 対句 ( No.354 )
- 日時: 2011/10/21 00:17
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「ふぅ……助かったぁ」
「やれやれだな」
海に投げ出されたザキとシルラは、イリスのフローゼルに救命され、P2ラボ第6エントランス(裏口含めて全部で13の入口がある)の前にいた。
「でもこのフローゼル、誰のだろう? 流石に野生のポケモンじゃないよね?」
「あの野郎のポケモンだろ、どうせ」
あの野郎とは、イリスの事だろう。
シルラもそれを察してか、特に追求はしない。
「ったく、一体なんだってんだよ」
「どうも奇襲を受けたっぽいね。まあ私もザキも無事でよかったじゃん」
ザキの愚痴を零さず返すシルラ。
「結果だけを見るな……つーか、俺の方が年上だぞ。さんを付けろや」
「んじゃ、行こうか」
ザキの言葉を無視するシルラ。そして今更だが、この二人の会話を聞く限り、二人は知り合いのようだ。
「……つーかよ。セッカの天才さんならあの奇襲も予知できたんじゃねえのか?」
「無理だよ。最近、どうも力が落ちてきててさー……だから立て直そうと奮闘中」
「そうかよ」
「……ていうかさ。セッカの暴君様なら今すぐにでも暴れだしてこのアジト滅茶苦茶にしてるんじゃない?」
「うるせえ!それは昔の話だ!というかお前、それ俺の言葉を対句にしたいがために言ってんじゃねえのか!?」
「さーて、ミキちゃん早く探さないとねー」
またもザキの言葉を無視して歩き出すシルラ。
恐るべきマイペース。しかもベルとは少々違うタイプだ。
「あ、ザキ!あそこにこのアジトの見取り図があるよ」
シルラは前方を指差してそう言い、ザキもその方向を向く。
確かにそこには、P2ラボの見取り図があった。
「なんかあざといけど……こんなもんか?」
「こんなもんだって。ほらここ、結構入り組んでるし」
ザキはとりあえず、ミキがいそうな目ぼしい場所を書き写し、ここから一番近い場所へと向かうことにした。
「出て来てくれ、ドンカラス!」
ソンブラの一番手は、黒い帽子を被り、白い鬚を蓄えたカラスのようなポケモン、ドンカラス。
「ドンカラスか。だったら僕の一番手はこのポケモンだ。出て来い、デンリュウ!」
イリスの先鋒は電気タイプのデンリュウ。言うまでもないが、飛行タイプには相性が良いポケモンだ。
「行くぞデンリュウ。まずはメガショック!」
デンリュウはバチバチと弾ける電撃を放つ。
「ドンカラス、かわせ!」
ドンカラスは意外と素早い動きでメガショックをかわし、デンリュウの背後に回りこむ。
「辻斬り!」
そして隙を見つけては、黒い翼でデンリュウを切り裂く。
「デンリュウ、まだやれるな。パワージェム!」
デンリュウはできるだけ広範囲に煌く宝石を飛ばし、ドンカラスを攻撃。範囲が広いため威力は低くなるが、ドンカラスには命中した。
「よし、いいぞ。そのままメガ——」
「不意討ち!」
デンリュウがメガショックを放つために構える前に、ドンカラスはデンリュウの背後に回って攻撃を仕掛けていた。
デンリュウはその一撃を喰らって大きく吹っ飛ばされ、壁に激突。壁には大きな亀裂が入る。
「不意討ちは相手が攻撃する前発動する技。さあ、次々行くよ。熱風!」
次にドンカラスは翼を羽ばたかせ、高熱の熱風を放つ。
「デンリュウ、無理に避けるな。ここはあえて突っ込むんだ。アイアンテール!」
デンリュウは尻尾を鋼鉄の如く硬化させ、ドンカラスに突っ込む。ドンカラスも攻撃中に攻撃されては避けることもできず、そのまま吹っ飛ばされた。
「よし、追撃だ。炎のパンチ!」
「辻斬り!」
デンリュウは拳に炎を灯してドンカラスを殴るが、ドンカラスはカウンターで翼を振り、デンリュウの腹を切り裂く。
「くっ、だがここで攻撃の手を休めるわけにはいかない。アイアン——」
「ドンカラス、不意討ちだ!」
デンリュウはまたしてもドンカラスの不意討ちを喰らい、壁に叩きつけられる。
「決めるよドンカラス。ブレイブバード!」
そしてドンカラスは全身に燃え盛る炎のようなエネルギーを纏い、デンリュウに突撃する。
ラボ内部を捜索しているリオは、一風変わった扉を見つけた。
なんというか、中世ヨーロッパの貴族の部屋みたいな扉で、他のものが機械的な自動ドアなのに対し、これは完全手動だ。
リオは気になって、ギィという音を立てながら中へと入る。中は結構広く、所々に白いテーブルクロスが掛かった丸テーブルが設置されている。そして
「おや? まさかこんなに早くここまで辿り着けるとは……少々計算が狂いましたか」
執事服を着た男。7Pが一人、エレクトロが……優雅に紅茶を飲んでいた。
そしてその傍らには、部下であるウズメ。こちらも執事服だが、執事という感じはしない。
「……いやいや、なんで執事が紅茶を飲んでるのよ」
「良いではないですか。どうです? あなたも一杯」
「結構」
エレクトロの申し出をスパッと切り捨てたリオ。しかしエレクトロは特に気にもせず、紅茶を啜っている。
「ふぅ……ウズメ。私が紅茶を飲み終わるまで、彼女の相手をしていてください」
まさかのエレクトロが他人任せ。なんでもきっちりとこなすエレクトロのキャラがブレた瞬間だった。
「えー……面倒です☆」
「やりなさい」
エレクトロがダーツのようにナイフを投げ、ウズメの足元に突き刺さる。
サァーと、ウズメの血の気が引いていく。
「やりなさい」
「……はいはい、分かりましたよ」
不承不承という感じで、ウズメはボールを取り出す。
「そんじゃ、面倒だからサッサと終わらせようぜ♪」
「言われなくても、そのつもり」
そしてリオも、ボールを構える。
プラズマ団とのバトル、五番目の対戦カードは、リオ対ウズメだ。
さて、シルラのまともない会話がやっと出てきました。なので今一度言います。パーセンターさん、キャラ崩壊などの不備があればお申し付けください。それからイリスとソンブラのバトル。最近思うのですが、イリスのデンリュウってなんだか敗北率高くないですか?それと最後はエレクトロ登場、リオとウズメのバトルフラグ。では、次回もお楽しみに。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ( No.355 )
- 日時: 2011/10/21 00:46
- 名前: 大光 (ID: rk8mdQwZ)
エレクトロによるナイフ攻撃。恐ろしいですね…。まるで居眠りしている生徒に、チョークを投げる先生みたいです。(投げられた方は寝てはいませんが。)
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ( No.356 )
- 日時: 2011/10/21 01:24
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
大光さん
エレクトロによるナイフ攻撃。他にもフォークや皿による攻撃もあります。黒執事ならぬ黄執事です……なんだか格好悪い。
- Re: 303章 落雷 ( No.357 )
- 日時: 2011/10/21 01:26
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「殺戮スタートだ、オンネット!」
アシドはダンカンスと交代で、操りポケモンのオンネットを繰り出す。
「オンネット、サイコバレット!」
オンネットは銃弾のような念動力を連射し、カメックスを攻撃。
如何に7P最弱のアシドといえど、解放状態ならその力は相当なものだ。カメックスは戦闘不能にはならなかったが、かなり大きなダメージを受けた。
「カメックス、吹雪!」
カメックスはオンネットに向けて、猛烈な吹雪を放つ。
「ケヒャッ!そんな攻撃、僕のオンネットに効くかよ!シャドークロー!」
オンネットは影の爪を作り出し、カメックスに襲い掛かる。
「やっば……カメックス、ハイドロカポンプ!」
カメックスは両肩のロケット砲から大量の水を噴射し、影の爪を振りかぶるオンネットを押し戻す。
「これでも喰らえ☆ハイドロカノン!」
そしてカメックスは、超高水圧の水の弾丸を作り出し、オンネットに向けて放つ。
弾丸はまっすぐにオンネットへ向かっていき、オンネットはその弾丸に被弾して吹っ飛ばされた。
「やったかな……?」
オンネットは砂煙を巻き上げながら砂浜に突っ込んでいった。砂浜は舞い上がった砂煙でよく見えず、オンネットの様子も分からない。
と思ったら、砂煙の中から一つの球体が飛来し、カメックスに直撃。カメックスは吹っ飛ばされた。
「カメックス!」
カメックスはその攻撃を喰らい、とうとう戦闘不能になってしまった。
ユキナはカメックスをボールに戻し、砂浜の方を見遣る。
「僕のオンネットが、お前程度のポケモンにやられるかよ。ま、でも、ちょっとは効いたけどな」
オンネットは砂煙の中からゆっくりと現れる。ハイドロカノンは効いたようだが、戦闘不能にするにはまだ攻撃を打ち込まなければいけなさそうだ。
「うーん……それじゃ、次はこのポケモンで行こっか☆ゴー、マンムー!」
ユキなの二番手は、2本牙ポケモンのマンムーだ。
「マンムーかよ。随分でかいけど、うどの大木だろ? おばさんには丁度いい」
「それを言ったら、その根暗そうな顔のポケモンも、ヘタレにはピッタリだよ♪」
ユキナの言葉に、アシドは苛立ったような不機嫌な顔をする。
「チッ、まあいいさ。今のうち吠えるだけ吠えとけ。お前は後で、一生喋れないようにしてやるからよ!」
「ラクライ、GO☆」
「出て来て、プリン!」
ウズメが繰り出すのは、緑色の狼のようなポケモン、ラクライ。
リオが繰り出すのは、ピンク色の体色に風船のような丸い体の可愛い系のポケモン、プリン。
「種ポケモン同士のバトルですか。なかなか面白そうではありますね」
紅茶を啜りながら、エレクトロは言う。
というか、紅茶を啜っている音が鬱陶しいと、リオは思い始めていた。
「ちゃっちゃと決めるぜ☆ラクライ、充電」
ラクライは体内に電気を充填し、電気技の威力を高める。ついでに特防も上がる。
「雷だ♪」
そして超高電圧の落雷を、プリン目掛けて落とすが
「プリン、かわしてベルカント!」
プリンは息を大きく吸ってすぐに放出し、その勢いを利用して後ろへ飛ぶ。そして空中をぐるぐると回った状態で綺麗な歌声を響かせ、ラクライを攻撃。
「もう一度ベルカント!」
「光の壁☆」
プリンは再度ベルカントを放つが、ラクライが光の壁を繰り出して威力を減衰させる、
「もういっちょ、充電」
ラクライは電気を体内に充填し、電撃の威力を高める。
「プリン、地球投げ!」
プリンは空気の逆噴射でラクライに接近し、勢いで吹っ飛びながらラクライを掴む。そしてそのまま天井付近まで飛び、息を出し切る。
「お……これって——」
ダァン!と、プリンはラクライとともに落下し、しかしプリンはラクライを下敷きにしてダメージを免れた。
「やっべ……十万ボルト♪」
ラクライは一旦プリンから距離を取り、強力な電撃を放つ。
だがしかしその攻撃は、プリンの空気の逆噴射で簡単にかわされてしまう。
「地球投げ!」
そして再度ラクライを掴んで天井付近まで飛び、勢いよく落下してラクライを地面に叩きつける。
「ここまでですか……」
エレクトロは呟く。
ラクライはベルカントと地球投げをそれぞれ二発喰らい、かなりダメージが蓄積している。あと一発で、戦闘不能だろう。
「やっべぇな……どうすっか」
ウズメが考え込んでいると、不意に、ラクライが光り出した。
「おや?」
「お?」
「これって……」
ラクライは光の中で姿を変えていき、光が消える頃には全く違うポケモンがそこにいた。
体は大きくなり、金色の鬣が縦に伸びている、狼のようなポケモン。
放電ポケモン、ライボルト。ラクライの進化系だ。
「窮地に立たされ進化しましたか。この勝負、まだ分かりませんね」
エレクトロはそう呟きつつ、紅茶を啜る。
ラボに入る時、トネールはチェレン達と別れた。
いや、仲間割れをしたというわけではなく、ただ単に複数名で探索した方がいいという考えに基づいた、至極合理的な作戦だ。
そしてトネールは、一人通路を歩き、敵とバッタリ遭遇した。
「……まあ、別段大物を期待していたわけではないが、少々肩透かしを喰らったというか、意気込み過ぎた感があるな」
遭遇したのは、ドランと同じように顔を黒いフードで隠した男。しかし口調は、いたって普通。
「一応、名乗っておこう。俺はバルタだ。お前は、侵入者だな?」
「違うとは言わないな」
「もし言ったとしても、俺はお前を倒すがな」
言って、バルタはボールを構える。
「……もっと複数で来るとか、汚い手を予想してたんだがな。思った以上に普通だな」
「お前程度、俺一人で十分という事だ」
「言ってろ」
そしえトネールも、ボールを構える。
プラズマ団とのバトル、第六試合、対戦カードはトネール対バルタ。
今回は前半がアシドとユキナのバトルの続き。で、後半のさらに半分くらいにリオとウズメのバトル。最後にトネールとバルタのバトルフラグ。……ううむ、最近書くことがない……私生活を書くこともできなくもないですが、僕の私生活なんて小説の執筆くらいだし……あ、今日(いや昨日か)体育大会が終了しましたね。僕のブロックは優勝したのですが、振り返ってみると僕自身の結果は散々でした。では繋がりはないですが、次回もお楽しみに。
- Re: 304章 故人 ( No.358 )
- 日時: 2011/10/21 17:01
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「ドンカラス、ブレイブバード!」
ドンカラスは全身に燃え盛る炎のようなエネルギーを纏い、デンリュウに激突する。
デンリュウはドンカラスとともに壁を突き破り、その先へと吹っ飛ばされる。
「デンリュウ!」
デンリュウは突き破った壁の先にある部屋——プールのような実験場——の床に倒れていて、戦闘不能だった。
「くっ、戻れ、デンリュウ」
イリスはデンリュウをボールに戻す。
「相当強いな、そのドンカラス」
「当たり前さ。ポケモンを信頼しているのは君達だけじゃないしね」
イリスの言葉に、そう返すソンブラ。
「そうか……なら、もうちょっと焦らしてから出したかったけど、しょうがないか」
イリスはしょうがないという風に——対照的に、嬉しそうに、ボールを構える。
「さあて、久々のご登場だ。出て来い、ウォーグル!」
イリスが繰り出したのは、大きな鷲のような勇猛ポケモン、ウォーグル。
一年前、イリスとともにイッシュを旅した仲間。
イリスはP2ラボに乗り込む際、ボックスに預けていたほかのポケモンを引き出し、連れてきたのだ。
「そのドンカラスは相手の急所を狙うのが得意みたいだけど、それならそもそも攻撃を喰らわなければいいんだ」
「……簡単に言ってくれるね。だけど、それはそんな言葉にしただけでできるようなことじゃないよ」
この場合、ソンブラが正しいだろう。しかしイリスは不敵に笑い
「できるさ。なにせ僕は、英雄だからね」
そしてイリスは、ウォーグルに指示を出す。
「行くぞウォーグル、まずはビルドアップ」
ウォーグルは筋肉を増強し、攻撃力、防御力を高める。
「ブレイククロー!」
そして爪に力を込め、ドンカラスに向かって突っ込む。
「ドンカラス、迎撃だ。熱風!」
ドンカラスは高音の熱風を放ち、ウォーグルを攻撃。しかしウォーグルは熱風の直撃を受けてもまったく動じず、そのまま大きな爪でドンカラスを引き裂いた。
「そのまま行くぞ!もう一度ブレイククロー!」
「させないよ。ドンカラス、不意討ち!」
ウォーグルが爪を振り上げるより早くドンカラスはウォーグルの背後に回りこみ、その背中に嘴の強烈な一撃を叩き込む。しかし
「怯むな、鋼の翼!」
ビルドアップで防御力が上がっているウォーグルは物理技に強く、ドンカラスの不意討ちを喰らっても体勢をそのまま保って鋼のように硬化させた翼をドンカラスに叩きつける。
ドンカラスも技ではないが不意討ちを喰らい、吹っ飛ばされる。そしてイリスもウォーグルも、そこを逃しはしない。
「止めだウォーグル、ブレイブバード!」
ウォーグルは全身に燃え盛る炎のようなエネルギーを纏わせ、ドンカラスに突撃。直撃を受けたドンカラスは吹っ飛ばされ、実験場の壁に叩きつけられて戦闘不能となった。
「戻ってくれ、ドンカラス」
ソンブラはドンカラスをボールに戻し、周りを見渡す。
「ここはアシド……様のポケモン実験場(水)か。……ならいいか、別に壊しても」
言ってソンブラは、次のボールを構えた。
ラボ内部を捜索しているチェレンは、一つだけ(ではないのだが)自動ドアではなく、ただのスライド式のドアが少しだけ開いているのを見つけた。
「……面倒だけど、まあ確認するに越した事はないか」
渋々言いながら中を覗きこむと、そこはビオトープ、もしくは庭園のようになっている部屋だった。
そしてその庭園に一つ、白い丸テーブルと二つの椅子が置いてあり、一人の人物が椅子に座っていた。
「あー早くフォレス様来ないかなー……あんな怠慢女の言う事聞く必要ないのに……」
座っているのは、若草色の髪をツインテールにしたフォレスの部下、ティンだった。
「なんか面倒そうな奴がいるけど……プラズマ団なら、倒さないとね」
そう言いながら、チェレンは室内へと入っていく。
「ああフォレス様……誰、あんた?」
幸せそうな顔が一変、産業廃棄物でも見るかのような冷たい視線をチェレンに向けたティン。しかしその程度で、チェレンは動じたりはしない。
「……君の性格から鑑みるに、僕が名乗っても意味無いよね。だから名乗らず、バトルだけをやるとしようか」
言って。チェレンはボールを構える。
「まあ、別にいいわ。フォレス様が来るまでの暇潰し、そしてフォレス様が来るまでに終わらせるわ」
そしてティンも、ボールを構えた。
プラズマ団とのバトル、第七バトルの対戦カードは、チェレン対ティン。
パチパチパチパチパチ
と、ホールのような部屋にいるベルは拍手をしていた。
「凄いなぁ……プラズマ団にこんな人がいたなんて、思ってもいなかったよ」
「いや、そんな……僕も、まだまだですよ」
ベルは他の皆と同様にラボの中を捜索していたのだが、ふと近くの部屋から音楽が聞こえ、入ってみるとそこには指揮棒を振っている男、シャンソンと、それぞれからだの一部となっている楽器を演奏する三匹のポケモン。
ついついベルはその音楽に聞き入ってしまい、現在に至る。
「それでは、演奏が終わりましたので、最後のバトルです。準備はよろしいですか?」
「うん。なんかさっきの演奏聴いて、気合入っちゃった。あたしも全力で行くよ!」
プラズマ団とのバトル、第八対戦の対戦カードは、ベル対シャンソンのトリプルバトルだ。
今回はイリスとソンブラのバトルにて、イリスの懐かしきポケモン、ウォーグルが登場しました。ちなみにウォーグルは鋼の翼を覚えませんが、技マシンがあれば確実に覚えると言っても過言ではなさそうですし、まあ問題ないでしょう。後半はチェレンとティン、ベルとシャンソンのバトルフラグ。それでは次回もこんな感じで、お楽しみに。
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