二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
日時: 2013/04/14 15:29
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394

 今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
 今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。

 参照をクリックすれば前作に飛びます。

 では、英雄達の新しい冒険が始まります……

 皆様にお知らせです。
 以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
 投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
 となっています。
 皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。

登場人物紹介等  
味方side>>28  
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624

目次

プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695

第十六幕 錯綜

一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756

第十七幕 決戦

零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕 
>>774 >>812 >>818

最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851

2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825



あとがき
>>852

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171



Re: 282章 放棄 ( No.319 )
日時: 2011/10/13 00:16
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

【病魔ヲ放テ、『ドラピオン』】
ドランはボールより、化けサソリポケモンのドラピオンを繰り出す。
【極寒ヘト誘エ、『マンムー』】
そしてもう一体、2本牙ポケモンのマンムーも繰り出す。
これでドランvsルース&ムントの、やや変則気味だがマルチバトルが始まった。
「ボーマンダ、大文字!」
「オノノクス、地震!」
ボーマンダは大の字の巨大な火炎を放ち、マンムーを攻撃。オノノクスは地面を大きく揺さぶって地震を引き起こし、ドラピオンとマンムー、共に衝撃を与える。
マンムーはボーマンダとオノノクス、両方の弱点である氷タイプを持っている。なのでボーマンダは氷タイプの弱点である炎技を使って速攻でマンムーを潰しに掛かる。
オノノクスは地震でマンムーを追撃するだけでなく、ドラピオンの弱点も的確に突いている。地震には味方も攻撃してしまうデメリットがあるが、ボーマンダは飛行タイプも持っているので地面技である地震は効果がない。
成り行き上偶然ではあるが、何気にさり気無くコンビネーションがよい二人であった。
弱点を突かれた二体のポケモンは、しかしながら流石は7Pのポケモン、そう簡単には倒れない。
【『ドラピオン』、『クロスポイズン』。『マンムー』、『アイスプレッシャー』】
ドラピオンはオノノクスに急接近し、毒を帯びた爪を交差させながらオノノクスを切り裂く。マンムーはボーマンダの頭上に巨大な氷塊を作り出し、それを落とすようにして放つ。
「オノノクス、瓦割り!」
オノノクスはドラピオンの頭に手刀を叩き込み、反撃する。
「ボーマンダ、ドラゴンクロー!」
ボーマンダは大文字では間に合わないと見たのか、龍の力を込めた爪で氷塊を砕く。だが氷塊は相当な質量があり、ドラゴンクローで砕いた破片がボーマンダを襲う。
【退ケ、『ドラピオン』。『マンムー』、『オノノクス』ヘト『アイアンヘッド』】
ドラピオンは飛び退いてオノノクスから距離を取り、それと入れ替わるようにマンムーが突進してくる。
「ボーマンダ、地震!」
しかしそこでボーマンダが、マンムーを踏みつけるようにして動きを止め、さらに地震の衝撃を引き起こす。
この時ボーマンダは地面でなくマンムーを踏みつけることで地震を放ち、地震の味方にも当たるデメリットを解消している。つまり地面を経由せずに直接マンムーだけに地震をぶつけているのだ。
「瓦割り!」
そしてそこへオノノクスがやって来て、マンムーの額に手刀を叩き込む。効果抜群なので、結構なダメージだ。
【『ドラピオン』、『ぶち壊す』】
ドラピオンは再び前進してオノノクスに接近、万力のような爪の一撃を叩き込む。
「くっ……」
その一撃でオノノクスは体勢を大きく崩してしまい、マンムーが動き出し、ドラピオンも追撃の構えを取った。このままではオノノクスはやられるだろうが
「雷の牙!」
ボーマンダが電気を帯びた牙をドラピオンに突きたて、電流を流し込む。それによりドラピオンは体が麻痺し、動けなくなった。
【『マンムー』、『馬鹿力』】
だがマンムーはノーマークのフリーなので、体のリミッターを外し、2本の牙に力を込めてオノノクスに突っ込む。
がしかし
「オノノクス、地震!」
オノノクスは地面を大きく踏み鳴らし、大地を揺るがす大地震を引き起こす。
それによってドラピオン、マンムーは激しい衝撃に吹っ飛ばされた。
【『ドラピオン』……『マンムー』……】
ドラピオンとマンムー、ともに瀕死寸前まで追い詰められた、その時。

「ドラン、バトルは中止です。今回の任務は、放棄してください」

突如上空から声が聞こえたかと思うと、ヤシの葉っぱのような翼の、恐竜みたいなポケモンが舞い降りてきた。
このポケモンはトロピウス、そしてそれの持ち主は、ドランと同じ7Pのエレクトロだ。
「退きなさい、ドラン。彼らも成長している、停止したあなたでは、今の彼らを倒す事は出来ない」
【……了解シタ】
ドランは感情が全く読めないので渋々なのか潔いのか、二体のポケモンをボールに戻すと、着陸させたままのドラードンに乗り、空へと舞い上がる。
「……さて、英雄がどの程度成長したのか知るべくドランをけしかけたのは良いですが、思わぬ邪魔が入ってしまいましたか。……まあしかし、英雄の強さを測るなら他の者もまとめて行ったほうが効率がいいですから、次の機会にさせて頂きますか」
エレクトロは意味深な事言うと、トロピウスとともに飛び立つ。
「それでは、そこのお二人は消化不良気味でしょうが、私達はこれにて失敬させて頂きます。では」
エレクトロはルースとムントを一瞥しながらそう言い、ドランと共に去っていった。



「……成程な。にしても、世界を支配とかなんとか誇大妄想的な事を言って人を困らせて、一体どーゆー頭してんだか」
イリスはとりあえず、状況が飲み込めていないルースにプラズマ団の事を話し、その本拠地へ殴り込むための戦力になってくれないかと頼み込む。
「あんま人がいるのは気が進まないが……まあいいだろう。やってやるよ」
「ありがとうございます!場所は17番水道、18番道路の先にあるP2ラボという場所でして……あ、そうだ。ムントさんも協力して——」
イリスが思い出したようにそう言った頃には、ムントは既に姿を消していた。
「……あれ?」
何はともあれ、新たな戦力、確保である。



えー今回はムース&ムントとドランのバトルでしたが、見事にドランはやられっぱなしですね。まあでも、ドランは解放してないですし……いやでもドランは解放しなくても二番目に強いんだったな……ま、謎のドランについては後々明かしていきましょう。さてそれでは次回予告。次回はまさかの急展開(と言うと流石に大袈裟)。起承転結で言う所の転ですね。それでは、次回をお楽しみに。

Re: 283章 侵入 ( No.320 )
日時: 2011/10/31 21:00
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

プラズマ団の本拠地が発覚して早一週間。
イリスを初めとするプラズマ団アジト強襲隊(仮)は、例によって作戦会議をしていた。
しかしこれは最後のミーティング。
明日、イリス達はプラズマ団の本拠地——P2ラボへと乗り込む計画となっている。
「——まあ、乗り込む経路はこんな感じでいいかな……場所が場所なだけに、そこへ行くのも一苦労だね」
「私のドラドーンなら、全員乗せて行く事が出来るけどね」
「いや、あそこは乱気流が凄いからな……ドラドーンはともかく、僕らが吹っ飛ばされる」
乗り込む経路を大雑把に説明すると、まずカノコタウンの近くにある岸からボートに乗り(この一週間でキリハが運び込んだらしい)、島になっている陸地を通り過ぎ、そのまま18番道路へ。18番道路の山林を抜けて、次は水タイプのポケモンと中型の飛行タイプのポケモンを使ってP2ラボへ、という事になっている。
「……そういえば、肝心の戦力がどのくらい集まったのかを聞いてなかったけど……実際どうなんだい?」
キリハは全員に言ったようだが、イリスを見て言った。
「……チェレンとベルは今日の夕暮れまでにはヒウンに着くそうです。で、残り二人も、明日までには集まれそうと」
残り二人というのは、トネールとルースの事だ。その二人以外は見つからなかった。
「分かった。……ザキは?」
「うちの天才さんも、今日中には来れるとよ」
ザキは面倒そうに答える。このミーティングが、彼の性に合わないのだろう。
「で、リオが……」
キリハはリオ——の隣に座る少年を見て、目を細める。
彼の名はアキラ。リオが言うに幼馴染らしく、赤髪の短髪に眼鏡を掛け、耳にはピアス。服装は胸元が少し開いた赤いシャツの上に黒のスールを羽織り、黒いズボンを履いている。
一見するとホストに見えてしまう彼だが
「お、遂に俺の番が回ってきたか。さっきまでターンが来なかったらどうしようかと思ってたぜ。ま、そんな心配も——」
「とりあえずここにいる面子を軸として突入をどうするかを考えようか」
「おいおい、無視すんなって!俺のターンが台無しだろ!?」
まあこんな感じで、軽い男だった。
「いや、そもそもこのミーティングはターンがどうのとかそういうのじゃないから」
リオがそうツッコミを入れると
「ヘイヘイ。堅苦しいな、流石はイッシュのチャンピオもごがごっ!」
アキラの発言を、リオは手近にあった怒り饅頭をアキラの口へと突っ込んで止める。ちなみにこの怒り饅頭は、ミキが持ってきたものだ。曰く、近くに住んでいる悪そうなおじさんがくれたとの事。
「……まあ、正直もう話し合うことなんて特にないし、あとは各自、明日に備えて休養を——」

ビィー!ビィー!ビィー!ビィー!

キリハの言葉を遮ったのは、赤いランプと共に発せられる警報音。
これは、何者かが侵入してきたことを伝える信号だ。
「……この場合、境界の結晶狙い——十中八九プラズマ団だな。奇しくも向こうに先手を打たれたが……まあいいさ。返し手はきっちりと返す。各自、取り決めた持ち場へ向かってくれ!」
キリハがそう指示をすると、それぞれ部屋から出て行き、事前に取り決めた防衛場所へと赴く。
「俺は?」
取り残されたアキラが、キリハに尋ねる。
「君は……まあ、リオの所にでも行ってくれ」



境界の水晶が保管されている金庫は、地下室の奥の奥にある。無論、そこを悟られないようにするため、あからさまに門番の如く金庫の前に人を配置したりしないが、少なくとも金庫まで到達できないように、イリス達は配置してある。
そしてその金庫をゴールとしたら全く逆の方向——入口を通った先にある通路にて、ミキは敵と遭遇していた。
「あー……なんかここに来て微妙な奴と当たっちまったな……」
その敵とは、7Pフォレス。
「何か聞き捨てならない台詞が聞こえた気がするけど、こっちとしては幹部内で微妙な立ち位置にいるあなたの方がよっぽど微妙だと思うけど」
「うるせえ!確かに序列五位なんて数字はさっぱりしてる割に微妙な位置だよ!あと地味に俺より一回多く微妙って言っただろ!」
最後の一言が、正に微妙だった。
「ちっ……まあ、今回俺がやれる事はこんくらいだからな。正直今日は俺、見事なバットメンバーだが、相手してやるよ」
そう言って、フォレスはボールを取り出す。
「臨むところだよ。こっちは見事なグッドメンバーだけど、文句はないよね」
そしてミキも、ボールを構える。



Nは通路を歩いている。
このPDOヒウン支部は、とにかくやたらめったら建てられたビルを丸々一つ買い上げたもので、内部の構造は単純——かと思いきや、その辺はキリハによる手が加えられ、結構入り組んだ構造をしている。
だからプラズマ団が侵入してこようと、内部に入れば全く迷わないというのはまず不可能。そしてキリハ達は、その入り組んだ構造を全て把握している。
勿論、Nも。
「……あ」
そして通路を歩くNは、ある人物と遭遇した。
「……あなたですか」
その人物とは、プラズマ団のザンバだった。



まず最初に、今回は霧火さんのオリキャラ、アキラが登場しました。霧火さん、キャラ崩壊などの不備がありましたら申しつけください。今回はアジト突入前日なのですが、そんな時に限ってプラズマ団の強襲です。さて、振り返ってみると今回もバトルのない回……ふむ、なんだか最近、伏線を張る事を考えてしまい、どうもバトルに行かなくなりつつありますね。でもバトルはほぼ一話分丸々使いますからね……短く書く練習もしなくては。さてでは次回ですが、次回からはPDOヒウン支部にてプラズマ団との攻防です。お楽しみに。

Re: 284章 金庫 ( No.321 )
日時: 2011/10/14 00:18
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

ザキの持ち場は、地下へと続く階段を降りた先にある通路。
しかしザキはそこにはいず、金庫がある部屋の、扉の前にいた。
そして、さも当然のように扉を蹴り飛ばし、乱暴に開く。というか壊す。
「……やっぱり、いやがったか」
部屋は薄暗く、そして広い。しかし広いが、中央にドシンと鎮座するやけに巨大な金庫の他には何もない。
だが、その部屋にはザキの他に……もう一人の人間がいた。
「……思いの他、早く見つかってしまいましたね」
その人間とは、紫色の鉢巻が特徴の男——ザンバだ。
「ったりめーだ。俺の目があるうちは、どんなネズミだろうとミジンコだろうとバクテリアだろうと、見つけ出してやるよ」
黒いうちではないらしい。そして随分細かく見る目だった。
ザキは睨み付けるようにザンバを見据える。ザンバは手に、如何にもという感じの箱を携えている。ザキは、確かあの汚い水晶もあれくらいの大きさだったな、と思う。
そしてザンバの後ろの金庫。これは特殊な工具か何かでこじ開けたような痕跡が見て取れる。というか、仮にもPDOの重要機密が眠る金庫だ、並大抵の物や事で開けられるはずがない。
「てめえの手にあるのが、盗品だな」
「さあ、どうでしょう?」
ザンバは肩を竦めて言う。
「……逃げる前に見つけてよかったぜ。どっからあの汚ねえ水晶の情報を知ったかは知らねえが、ともかくてめえは、ここで叩き潰す」
言ってザキは、ボールを構えた。
「行ってこい、テペトラー!」
ザキが繰り出したのは、河童ポケモンのテペトラーだ。
「……ふむ、まあ良いでしょう。行け、ヨマワル」
そしてザンバが繰り出したのは、お迎えポケモンのヨマワル。
そのポケモンを見て、ザキは怪訝そうな顔をする。
「ヨマワルぅ? サマヨールですらねえのかよ……完璧、舐めてんな」
ザキの苛立ちが混じったような言葉に、しかしザンバは冷静に返す。
「いえ、別段あなたを低く見ているわけではありません。私の手持ち上、あなたのテペトラーは私が持つ他のポケモンとは相性が悪い……それに、このヨマワルは私の切り札でして」
「……そうかよ」
結果的に、ザンバの発言はザキを挑発する結果となってしまった。
「そんじゃ、遠慮なく行かせて貰うぜ!」
ザキは叫ぶようにそう言い放ち、テペトラーも同様に、体に力を漲らせ、戦闘態勢へと入る。



「出番だ、アルデッパ!」
「出て来て、サーナイト!」
フォレスが繰り出すのは水草ポケモンのアルデッパ。フォレスのエースポケモン。
そしてミキが繰り出したポケモンは包容ポケモンのサーナイトだ。
「こっちから行くぜ。アルデッパ、パワーウィップ!」
アルデッパは触手を伸ばし、鞭のようにしならせてサーナイトに叩きつける。
「結構威力あるなぁ……サーナイト、シグナルビーム!」
サーナイトは高威力のパワーウィップを耐え、すぐさま色彩を束ねたカラフルな光線を発射して反撃に出る。
そしたら動きに鈍いアルデッパの事、攻撃速度が速いサーナイトのシグナルビームを避けれず、直撃を喰らう。しかも、弱点を突いているので結構なダメージだ。
「くっ、だがこの程度のダメージでは俺のアルデッパは倒れないぜ!アルデッパ、もう一度パワーウィップ!」
アルデッパは再度触手を伸ばし、鞭のようにしならせてサーナイトに叩きつけようとするが
「サーナイト、サイコキネシス!」
サーナイトは強力な念動力を発し、アルデッパの触手の動きを全て停止させる。
「十万ボルト!」
そしてすぐさま攻撃。サーナイトは名の通り十万ボルトに及ぶ超高電圧の電撃を放ち、アルデッパに浴びせる。
「ついでに、シャドーボール!」
サーナイトはさらに黒い影の球を作り出し、アルデッパへと発射し、追撃を試みるが
「そう何発も喰らってたまるか!アルデッパ、スプラッシュ!」
アルデッパは水を纏った両手を思い切り地面に叩きつけ、水飛沫を散らしてシャドーボールを相殺する。
「サイコパンチ!」
そしてアルデッパは念動力を込めた拳を振り抜き、拳の形をした念波をロケットパンチのようにして放つ。
思わぬ切り替えしにサーナイトは面食らってしまい、その攻撃を避ける事が出来なかった。しかし効果いまひとつなので、大したダメージにはならない。
「サーナイト、十万ボルト!」
サーナイトはすぐに体勢を立て直し、超高電圧の電撃を放ち、アルデッパを攻撃。
「よし、そのままシグナルビーム!」
麻痺ではないが十万ボルトで痺れているアルデッパにサーナイトは、カラフルな光線を発射して追い討ちを掛ける。
しかし

「アルデッパ、パワーウィップ!」

そこでアルデッパはシグナルビームを喰らいつつも触手を伸ばし、サーナイトに叩きつけるのではなく体に巻きつかせた。
即ち、捕らえた。
「そのまま引き寄せろ!」
アルデッパは命令通り思い切り触手を引っ張り、サーナイトを自分のすぐ側まで引き寄せた。
二体の距離はほぼ零距離。この状況では、さらに体勢が崩れて触手に絡まれているサーナイトが圧倒的に不利。
「噛み砕くだ!」
そこでアルデッパは、その大きな口を開き、サーナイトにかぶりつく。防御が低く、さらに効果抜群と来て、サーナイトはかなりの痛手を負った。
「スプラッシュ!」
そして最後にアルデッパは、水を纏った両手を地面に叩きつけ、水飛沫を散らしながらサーナイトを吹っ飛ばす。
「サーナイト!」
ミキの足元まで吹っ飛ばされたサーナイトは目を回しており、戦闘不能だった。



さて、今回はザキとザンバのバトルフラグ。ミキとフォレスのバトルとなっております。え?ザンバはNと戦ってるんじゃないかって?それは……後々明かしていきます、それまでお待ちください。では次回もこんな感じで、しかしこの強襲には裏があったり……それも踏まえて、次回もお楽しみに。

Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ( No.322 )
日時: 2011/10/14 16:30
名前: 霧火 (ID: PVPK2YP2)

アキラのキャラ崩壊は無いので大丈夫です。
それに万が一崩壊したとしても女ったらしで軽い性格、
元からアキラは崩壊してるような人なので問題ありません(酷い)

Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ( No.323 )
日時: 2011/10/14 22:02
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

霧火さん

キャラ崩壊はなですか、良かったです。
元から崩壊しているよう……軽い人の長所ですね(酷い?)。
では今後はあまり気張らず書いてみます。


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