二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
- 日時: 2013/04/14 15:29
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394
今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。
参照をクリックすれば前作に飛びます。
では、英雄達の新しい冒険が始まります……
皆様にお知らせです。
以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
となっています。
皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。
登場人物紹介等
味方side>>28
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624
目次
プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695
第十六幕 錯綜
一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756
第十七幕 決戦
零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕
>>774 >>812 >>818
最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851
2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825
あとがき
>>852
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171
- Re: 87章 煌き ( No.171 )
- 日時: 2011/08/19 21:11
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/124.html
「最後はお前だ。頼むぞ、モココ!」
イリスの最後のポケモンは電気タイプのモココだ。
フローゼルは物理型なのでバフォットに有効な攻撃が出来ず、キルリアは相性が悪すぎる。アブソルはまず言う事を聞かないため論外、という事でモココとなった。
「モココ、電撃波!」
モココは波状の電撃を高速で撃ち出し、バフォットを攻撃。
特殊技はやはり効くようで、大きくはないがダメージを受けているのが分かる。
「バフォット、メガホーン!」
バフォットは深紅の角を突き出し、モココに向かって突撃していく。
「モココ、コットンガードだ!」
対するモココは大量の綿毛に身を包み、バフォットの攻撃の衝撃を吸収する。つまりは攻撃を防御したのだ。
「スピンテール!」
そしてモココは綿毛から飛び出し、バフォットの顔面に回転させた尻尾を叩きつける。
効果いまひとつに物理なのでバフォットはほぼノーダメージだが、スピンテールは素早さを上げる事の出来る技だ。モココは鈍いので、それをカバーするために使用したのだ。
「そこからアクアボルト!」
さらにモココはスピンテールの反動を利用してバフォットの上を取り、電気を帯びた流水を放つ。
「バフォット、アイアンテール!」
「コットンガードだ!」
地面に着地したモココにバフォットは鋼鉄の尻尾を振って攻撃してくるが、モココは綿に包まってそれを防御。
「電撃波!」
そして綿を散らしながら波状の電撃を放ち、バフォットを攻撃。
バフォットは何度も攻撃を受けているものの、打たれ強いのか全然堪えていない。
「バフォット、ワイルドボルト!」
バフォットは全身に激しい電撃を纏い、モココに向かって突撃してくる。
「くっ、コットンガード!」
モココはその突撃を、コットンガードで防御。
コットンガードはあらゆる攻撃の衝撃を吸収する技。なのでほぼ全ての物理攻撃と、多くの特殊攻撃を完全に防ぐ事が可能だ。
「アイアンテール!」
だがバフォットはモココを包み込む綿を、鋼鉄の尻尾で執拗に攻撃する。
以前のコットンガードでは連続攻撃で綿が削られるが、今のコットンガードは削られても随時再生可能なので、連続攻撃にも耐えられる。
「その程度の攻撃じゃ——いや、どのような攻撃でもモココのコットンガードを破れはしませんよ」
「それは、どうでしょうね」
イリスの言葉を否定するようにミカンは返す。
バフォットはアイアンテールでの連続攻撃を止め、モココから距離を取る。
「これなら、効きそうですけどね」
そしてミカンは、バフォットに指示を出す。
「バフォット、ダークロアー!」
バフォットは黒い咆哮を放ち、モココを包んでいた綿を全て、一つ残らず消し飛ばす。
(しまった……!メタゲラスやリーティンの時と、同じ轍を踏んでしまった……!)
この場合は、二度あることは三度ある、とでも言うべきだろう。
モココはダークロアーを喰らい、防御壁である綿を吹き飛ばされ、完全に無防備な状態だ。
「アイアンテール!」
バフォットは一気に跳躍し、空中で一回転して鋼鉄の尻尾をモココに叩きつける。効果はいまひとつだが、バフォット自体の攻撃力が高いので大ダメージだろう。
「続けてダークロアー!」
さらにバフォットは黒い咆哮を放ち、モココを吹っ飛ばす。
ダークロアーは特殊技なのでアイアンテールよりもダメージは少ないようだが、それでもモココは戦闘不能寸前、満身創痍だ。
「では、これで終結です。バフォット、ワイルドボルト!」
バフォットは全身に激しい電撃を纏い、モココに向かって突撃していく。
モココの残り体力では、この攻撃を喰らえばまず間違いなく戦闘不能だろう。
万事休す、絶体絶命の危機。
しかしその時、希望の光は輝いた。
倒れたモココは起き上がり、煌く光に包まれる。
「!これは……!」
「まさかこの局面で……進化……!?」
モココは光の中で姿を変え、全く違う相貌となった。
まずモココの時にはあった綿毛が完全になくなり、ピンク色の体毛は黄色くなって、腹の辺りは白色だ。尻尾、首、両角には黒いラインが何本か引かれ、額と尻尾の球体は紅色に煌いている。
ライトポケモン、デンリュウ。モココノ進化系だ。
「…………」
ミカンはそのデンリュウをじっと見つめ、何か思いふけっているようにも見える
「ここで進化してくれるとは、流石だよ、デンリュウ。じゃあ早速、進化した君の力を見せてもらうよ。デンリュウ、メガショック!」
デンリュウはバチバチと弾ける激しい電撃をバフォットに向けて放つ。バフォットはその電撃の直撃を受け、結構なダメージを受けた。電撃波比ではない。
「あ……バフォット、メガホーン!」
ミカンはバフォットが攻撃されて我を取り戻し、バフォットに指示を出す。
「コットンガード……は使えないから、炎のパンチだ!」
デンリュウは綿毛がなくなったので、コットンガードが使えなくなってしまった。
しかし代わりに、強力な攻撃技を多数覚えたのだ。
デンリュウはバフォットのメガホーンをかわし、がら空きの胴体に炎を灯した拳を叩き込む。
「さらにパワージェムだ!」
デンリュウは炎のパンチを喰らって体勢を崩したバフォットに、輝く宝石を無数に放つ。
「くっ、まさかこんな短時間でバフォットの体力をここまで削るなんて……でも、私もバフォットもまだ諦めませんよ!バフォット、アイアンテール!」
「望むところですよ!デンリュウ、こっちもアイアンテールだ!」
バフォットの尻尾とデンリュウの尻尾がぶつかり合い、せめぎ合う。
最初はタイプ一致で威力が上がっているバフォットが有利に思えたが、次第にデンリュウがバフォットを押していき、遂には押し勝った。
「よし、止めだデンリュウ!アイアンテール!」
最後にデンリュウは、鋼鉄の尻尾をバフォットに叩き込み、勝利を収めた。
バトル終了後、二人は灯台で二人並んで、適当に話し合っていた。
「負けちゃいました……強いですね。あなたも、デンリュウも。あなたのデンリュウを見ているとアカリちゃんを思い出します」
「アカリちゃん?」
「私のデンリュウです。アサギシティの灯台を照らしているんです。でもいつの日か病気になってしまいまして、その時、とあるトレーナーさんが薬を持ってきてくれたんです。あなたは、どこかどのトレーナーに似てますね」
ミカンはそう言い、灯台の螺旋階段を降りて行く。
「私はそろそろ、ジョウトに帰ろうと思います。では、またいつか」
そして、去っていった。
今回は本編が長いので、あとがきは短めに。次回は今だバトってないベルとのバトルにしようかなーと思っております。では、次回もお楽しみに。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 第二回? オリキャラ募集 ( No.172 )
- 日時: 2011/08/19 21:39
- 名前: 霧火 (ID: Lbhgd.6B)
モココ、遂にデンリュウに進化!そして見事ミカンさんに勝つ事ができましたね!
初めてデンリュウを見た時、今まであったモコモコの綿毛が
綺麗サッパリ無くなってしまったんで、実を言うと少しだけショックでした。
でも進化して技のバリエーションも増えたし、可愛いんですぐに好きになったんですがね(現金
イリスとベルのバトルも楽しみですが、
シロナさんがリオに用があるというのも気になります。
一体何の用なのか…リオだけ呼び出されたって事は大切な用なんでしょうか…?
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 第二回? オリキャラ募集 ( No.173 )
- 日時: 2011/08/20 01:02
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/124.html
霧火さん
ミカン相手にはデンリュウで決めるべき、と思いこの場面で進化、勝利しました。
僕は逆に、進化して細くなって好きになりましたね。
代を重ねるごとにいろんな技を覚えて、しかも特攻が高いというステータス。
見た目も能力も申し分ないですね。
シロナがリオを呼び出した理由……実は特に考えてなかったりします。
まあ、アニメ版ではお茶目な一面もあるシロナさんですから、久しぶりに(かどうかは不明)会ってバトルがしたくなった、という事も十分考えられますがね。
もしかしたら後々明かすかもしれませんので、その時をお楽しみに。
- Re: 88章 イリスvsベル 一 ( No.174 )
- 日時: 2011/08/20 20:40
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/124.html
ミカンとのバトルを終えたイリスは、翌日、ミキとともにサザナミタウンから出た。次の目的地はホワイトフォレストだ。
だが、その前に
「イリスー!」
後方から聞き慣れた幼馴染の声がする、ベルだ。
「ベル……どうしたの?」
「いや、出発する前にさ……あたしとバトルしない?」
どうやらバトルの申し込みのようだ。
「まあ、別に構わないけど……」
「じゃ。早速始めようか」
というわけで、イリス対ベルの始まりである。
方式は勝ち抜き戦で、使用ポケモンはなんと六体のフルバトルで行われる事となった。
「それじゃあ行くよ。出て来て、ベロリンガ!」
ベルの一番手は舐め回しポケモンのベロリンガ。分類通り、長い舌が特徴のポケモンだ。
「んー、ノーマルタイプじゃ、今のところ弱点を突けるポケモンはいないか……だったらこいつを使ってみるかな。出て来い、アブソル!」
イリスが繰り出したのは、今だイリスの言う事を聞かないアブソルだ。
「アブソル、今度こそ命令を聞いてくれよ。まずは思念の——」
と、イリスが指示を出す前にアブソルはベロリンガへと突撃していった。
「やっぱダメか……」
アブソルは尻尾を鋼のように硬化させ、ベロリンガの脳天に叩きつける。
「ベロリンガ、パワーウィップ!」
ベロリンガは長い舌をさらに伸ばし、勢いよくアブソルに叩きつけようとするが、アブソルは俊敏な動きでその攻撃を全て回避し、ベロリンガの隙を見つけ、鎌のような漆黒の角で切り裂く。
「本当にイリスの指示聞かないんだね……でも強い。ベロリンガ、水の波動!」
ベロリンガは口内より波動状の水を発射するが、これもアブソルは回避し、ベロリンガの顔面に思念の頭突きを見舞う。しかし
「ベロリンガ、トライアタック!」
ベロリンガは両手と口内から炎、雷、氷の三種の光線をそれぞれ放ち、アブソルを攻撃。いきなりだったためにアブソルは避ける事ができず、直撃を喰らって大ダメージだ。
「続けてアームハンマー!」
ベロリンガは腕をハンマーのように振るってアブソルに振り下ろす。ベロリンガは意外といろんな技を覚えるので、どんな状況にも、どんな相手にも対応できるのが強みだ。
しかし
アブソルは怒り狂ったような、燃え盛る炎を放った。
「これは……怒りの炎か!」
怒りの炎は瞬く間にベロリンガを包み込み、燃やし尽くした。炎が消える頃には、ベロリンガは戦闘不能だ。
「べ、ベロリンガ!」
流石にこの攻撃の威力には、イリスもベルも驚いた。ベロリンガは結構耐久力のあるポケモンなのだが、それを簡単に倒してしまうほどの技なのだから。
「戻って、ベロリンガ」
ベルは早くも倒れたベロリンガをボールに戻し、次のボールを構える。
「次はこのポケモンで行くよ。出て来て、フワライド!」
ベルの二番手は、気球ポケモンのフワライドだ。こちらも分類通り、紫色の気球みたいな体のポケモンだ。タイプはゴースト・飛行。
「悪タイプのアブソルに対してゴーストタイプのフワライドとは、何か作戦でもあるのかい?」
「どうだろうね……フワライド、銀色の風!」
フワライドはどこからともなく銀色に輝く風を放ち、アブソルに攻撃してくる。銀色の風はアブソルの弱点を突ける虫タイプの技なので、それがベルの狙いなのかもしれない。
しかしアブソルは大きく跳躍する事でその風をかわし、フワライドの頭(と言って良いのか悪いのか)に鋼鉄の尻尾を叩き込む。
「まだだよ!フワライド、ジャイロボール!」
フワライドはその場で高速回転し、アブソルを引き剥がす。そして回転した状態でアブソルに向かっていく。
「ジャイロボールは素早さが低いほど威力が上がる技、という事はあのフワライドは素早さが低いのか……?」
アブソルが勝手に戦うため、暇なイリスは一人思考している。
アブソルは結局ジャイロボールから逃げ切れず、鎌のような角が削れんばかりに火花を立ててジャイロボールを受け止め、そのまま切り裂いた。
「フワライド、シャドーボール!」
フワライドは体に付いている四つ足のようなひらひらからそれぞれ四つの影の球を放ち、アブソルを攻撃。
しかしアブソルはそれらの球を全て切り裂き、フワライドの顔面にアイアンテールを食らわせる。
「うぅ、だったらこれで、アクロバット!」
フワライドはさっきまでのゆったりした動きが嘘のように軽快になり、アブソルの背後を取って、その足(ひらひらの事)をアブソルの背に叩きつける。
「アブソル!」
だがアブソルはここまでであまり攻撃を受けていない。それにそもそもフワライドはそこまで攻撃が高いわけではないので、アブソルはまだまだ余裕で戦える状態だ。
アブソルは頭に思念を込め、フワライドの顔面に強烈な頭突きを喰らわせ、その直後に思念の頭突きの反動でフワライドの上を取り、鋼鉄の如く硬化させた尻尾を脳天(脳があるかは不明、たぶんあるだろう)に叩き込む。
耐久型のフワライドも流石にこの連撃は堪えるようで、あと一撃でも喰らえばやられそうだ。
「フワライド、シャドーボール!」
フワライドは最後の一撃のつもりか、普通よりも一回り大きな影の球を四つ、アブソルに向けて放つ。
だがしかしアブソルはそれらの球を全て切り裂き、フワライドに接近。フワライドの体も切り裂く、そして
フワライドは爆発した。
「!?」
アブソルも爆発に巻き込まれ、イリスの足元へと転がる。フワライドも体力が尽きたのか、口だけでなく目も×にしてその場に崩れ落ちている。
「フワライドの特性、誘爆。これは物理技を受けてやられた時、爆発して相手にダメージを与える技だよ。まあ、あたしのフワライドは爆発が大きいから、並のポケモンなら倒せるけどね」
つまりベルの作戦は、自爆覚悟でアブソルを道連れにする事だったらしい。
「随分と、えげつない事を考えるな、君は」
イリスはアブソルを戻しつつ、ベルに向かって言う。
現在状況イリスは五体、ベルは四体のポケモンが残っている。
イリス対ベルのバトルはまだまだ続きそうだ。
今回はイリスvsベルです。実は僕、フワライド好きなんですよ。ダイヤモンドでは飛行タイプにはムクホークを連れていましたが、谷間の発電所でフワンテ(ちょうどマーズ攻略後が金曜日だった)を見つけて、ムックルじゃなくてフワンテにしておけばよかった、と後悔したり。まあ、力量で言えばムクホークの方が圧倒的に強いですけどね。ちなみにダイヤモンドでの僕のメンバーはドダイトス、ムクホーク、レントラー、フローゼル、ラムパルドで、あともう一匹を忘れてしまったのです。一体どんなポケモンだったのやら。さて、あとがきはこの辺にして、次回もイリスとベルのバトル、お楽しみに。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 第二回? オリキャラ募集 ( No.175 )
- 日時: 2011/08/20 11:29
- 名前: 霧火 (ID: y6qXd1yG)
ダイヤモンド時代の自分のメンバーは
エンペルト、ガブリアス、ルカリオ、ドンカラス、ブラッキー…
そして最後にまさかのパチリスでした。
実はこの子、四天王やチャンピオンとの戦いで凄く活躍したんです。
素早さ、防御と特防だけを徹底的に育てて、《メロメロ》や《天使のキッス》で
相手の行動をある程度封じた後、《怒りの前歯》で相手の体力をガンガン削ってくれたりと、
主力メンバーの中でブラッキーの次に頑張ってくれました。
ちなみにブラッキーと同じで色違い、パチリスは女の子でした。
基本リオの手持ちは過去、自分が育ててメンバーになった子達で(ラグーン達は別です)
正直、最後までパチリスを入れるか…かなり迷いました。
まぁ3体までなので結局断念したんですがね。
長話はここで終わりにして。次回も楽しみにしています!更新頑張って下さい。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171
この掲示板は過去ログ化されています。