複雑・ファジー小説

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もしも俺が・・・・。『フィーダと那拓。』
日時: 2014/01/03 18:25
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)

   作者の今叫びたい一言  『ツイッター、始めました。>>205』 (By 作者)


   序章、あとがき+読者様へ一言!! >>114

   土下座で頼む、簡単アンケート!! >>115
   ↑アンケート円滑化のために、登場人物のリストを作りました!! >>123

   オリキャラ大募集中!!!(こちらをお読みください。) >>140



 【第一回 アンケート回答者リスト!! スペシャルサンクス!!】

・月葵様 →>>117
・るるこ様 →>>125
・檜原武甲様 →>>133
・李々様 →>>134
・八重様 →>>138
・エストレア様 →>>145


 【オリキャラリスト!! スペシャルサンクス!!】

・李々様 →>>141 『明蓮寺 美夜』 >>151 『古屋 朱李衣』
・95様 →>>142 『葉隠 空冴』 >>146 『鳳凰院 龍雅』
・エストレア様 →>>145 『キル・フロート』
・檜原武甲様 →>>147 『知名崎 宇検』
・月葵様 →>>148 『結風 遥』 >>156 『矛燕』 『ゼヘト』
・グレイ様 →>>152 『周邊 蓮華』
・八重様 →>>155 『雛姫 容子』
・るるこ様 →>>166 『王 莉紅』 『鳳広炎』









   クリックどうもありがとうございます。


  おはようございます、こんにちは、そしてこんばんわ。

  どうも初めまして。ご存知の方はお久しぶりです。

  私の名前はヒトデナシと申します。



 “自己紹介が終わったところで、この小説の注意点です。”


  1、荒らしの方々は回れ右して去ってください。

  2、読んでいただけるとすごくありがたいです。

  3、コメントをもらうと、作者は歓喜に満ち溢れます。




 “では次に、この小説はどんなものなのかを紹介いたします。”
    

  1、この小説の中心の視点は基本、主人公である俺(作者ではありません。)が中心です。

  2、この小説は、主人公が『もしもの世界』を体験したとき、どのように思うのか、またはどのように動くのかを描いたものです。

  3、基本、自由である。



  ————と言った感じでございます。



  では早速書いていきたいと思います。

  楽しんでいただけると幸いです。



  ・登場人物・・・主要人物 >>119
          黒川陣営 >>120
          リバース陣営 >>121
          DDD教団陣営 >>122


  ・イラスト広場(心優しい絵師様、常時募集中)・・・>>62

  ・用語説明・・・>>63




   コメントを下さった優しい読者様


 ・月葵様 
 ・八重様
 ・秘密箱様
 ・エストレア様
 ・小枝様
 ・るるこ様
 ・春野花様
 ・陽様
 ・修道士。様
 ・檜原武甲様
 ・李々様
 ・ちぇりお様
 ・95様
 ・グレイ様
 ・H様
 ・007様



    ———— 『もしも俺が・・・・。』目次 ————


【序章、日常編】 

  表紙→>>12 (八重様)
  挿絵→ 第1幕 >>20 (るるこ様)
      第6幕 >>89 (るるこ様)
      第15幕 >>125 (るるこ様)


   第1幕 『もしも俺が自己紹介をしたのなら……。』 >>1 >>7 >>8
   第2幕 『もしも俺が自分の世界を紹介するなら……。』 >>14 >>16 >>19
   第3幕 『もしも俺が風紀委員会を紹介したなら……。』 >>23 >>24 >>25
   第4幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……。』 >>31 >>32 >>35
   第5幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……続編。』 >>36 >>37 >>43
   第6幕 『もしも俺(様)が華麗に参上したなら……。』 >>46 >>50 >>51
   第7幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……。』 >>56 >>60 >>61
   第8幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……続編。』 >>64 >>65 >>66
   第9幕 『もしも俺(様)が異次元を渡るなら……。』 >>69 >>70 >>71
   第10幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……。』 >>76 >>77 >>82
   第11幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……続編。』 >>83 >>84 >>85
   第12幕 『もしも俺が休日を過ごすのならば……。』 >>88 >>93 >>96
   第13幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……前編。』 >>101 >>102 >>103
   第14幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……後編。』 >>106 >>107 >>108
   第15幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……終編。』 >>111 >>112 >>113

   あとがき、そしてコメントを下さった方々に感謝の言葉を!! >>114


【第2章、闇人(やみびと)と天使編】

  プロローグ >>124


   第16幕 『もしも俺が日常を過ごしたのなら……。』 >>128 >>131 >>132

   第17幕 『もしも俺がこれまでの事をまとめたなら……。』 >>136 >>159 >>160

   第18幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……。』 >>163 >>164 >>165

   第19幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……2。』 >>170 >>171 >>176

   第20幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……3。』 >>181 >>185 >>186

   第21幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……4。』 >>189 >>190 >>194

   第22幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……5。』 >>198 >>201 >>204

   第23幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……。』 >>206 >>209 >>210

   第24幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……2。』 >>211 >>215 >>216

   第25幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……3。』 >>217




    ------------ サブストーリー -------------


  『交差する二人』・・・>>29 >>30 
  (300参照突破記念。黒川と水島の知られざる出会いの物語。)

  『彼ら彼女らのクリスマス』・・・>>54 >>55
  (600参照突破記念。元地山中学生の奇妙なクリスマスの物語。)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ。』・・・>>72 >>73
  (1000参照突破記念。あまりにもカオスすぎた。お祭り過ぎた。黒歴史とか言わないで。)

  『たった一つのバレンタインチョコ。』・・・>>86 >>87
  (1300参照突破記念。遅くなりましたがバレンタインネタ。元地山中学に甘い展開!?ww)

  『風紀委員会の日常日記。』・・・>>104 >>105
  (1500参照突破記念。風紀委員会で極秘に行われる秘密の日記が明らかに!?)

  『The Time Start Of ティアナ。』・・・>>109 >>110
  (1800参照突破記念。霧島とティアナ、そしてあのゼロの復活の物語……?)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ2。』・・・>>127
  (2000参照突破、日常編完結記念。もし俺メンバーのカオスな物語。
  注意、この物語は18歳未満には刺激の強いちょっとした深夜族成分が含まれています。
  お読みの際はにやけるお顔に気を付けて、一文一文丁寧にお読みください。By ヒトデナシ。)

  『黒水SS By 火矢 八重様』・・・>>158
  (トップレベルの作者様、火矢 八重様の執筆した黒水SS。
  よく読んでくださる彼女でこそ書くことが出来る、レベルの高いSSですw 
  黒水SSは全ての読者様のモノ。皆様適当に妄想しちゃってくださいw
  なお、もしも黒水SSを考えちゃった♪という神様がいるなら、
  ぜひともこちらに投稿してくださればなと思いますw 私も読みたいですしねwww)

  『花狩椿と銀色のいばら道』・・・>>168 >>169
  (2500参照突破記念。花狩先生の少年時代の過去。
  劣等感を胸に秘めた彼の前に現れた、ある人との出会いとは……?)




------------名誉、歴史--------------


・11月25日、『もしも俺が・・・・。』投稿。
・11月29日、100参照突破!! (ありがとうございます!!)
・12月02日、200参照突破!! (皆様の応援に感謝しております!!)
・12月06日、300参照突破!! (3は私の好きな数字です。とにかく感謝です!!)
・12月13日、400参照突破!! (嬉しい限りでございます。執筆ファイト!!)
・12月21日、500参照突破!! (500ですか!! 1000まで半分を切りました!!)
・12月24日、600参照突破!! (メリークリスマス!!)
・12月31日、700参照突破!! (2012年最後の日!!)
・01月05日、800参照突破!! (2013年、始まりました!!)
・02月12日、900参照突破!! (復活しました!! 皆様のためにも頑張ります!!)
・02月13日、1000参照突破!! (明日はバレンタインですか。皆様の応援に感謝!!)
・02月15日、1100参照突破!! (1000という大台を突破できてうれしいです!!)
・02月17日、1200参照突破!! (本編も10幕を突破。これからもバンバン書いていきますw)
・02月18日、1300参照突破!! (スリラーナーイト!! ……申し訳ない、深夜の悪乗りですw)
・02月21日、1400参照突破!! (もうすぐ1500!! 大感謝です!!)
・02月25日、1500参照突破!! (きたあああ!!! 1500参照ついに突破!!)
・02月27日、1600参照突破!! (おおぉぉ!! 応援に大変感謝です!!)
・03月01日、1700参照突破!! (ついに3月ですね!!)
・03月03日、1800参照突破!! (ありがとうございます!! ありがとうございます!!)
・03月06日、1900参照突破!! (もうすぐ2000ですね!! 頑張ります!!)
・03月09日、2000参照突破!! (2000参照突破しました!! 歓喜です!! 最高です!!)
・03月11日、2100参照突破!! (3000目指して頑張ります!!)
・03月11日、序章完結!! (始めの物語、無事に書き終えることが出来ました!! サンクス!!)

・03月18日、第2章、始まり!! (実はというと、サブタイトルに結構悩みましたwww)
・03月18日、2200参照突破!! (第2章も頑張ります!!)
・03月20日、2300参照突破!! (第2章、本格的にスタートです!!)
・03月26日、2400参照突破!! (もうすぐ2500ですね!! 頑張りますね!!)
・03月28日、2500参照突破!! (2500参照突破しました!! 3000目指して頑張ります!!)
・03月30日、2600参照突破!! (たくさんのオリキャラをありがとうございます!!)
・03月31日、2700参照突破!! (なんという快挙!! ありがとうございます!!)
・04月02日、2800参照突破!! (4月になりましたね!!)
・04月06日、2900参照突破!! (もうすぐ3000かぁ……。行けるといいなぁ。)
・04月14日、3000参照突破!! (うわぁぁああ!! 3000です!! 3000なんです!!!)
・05月01日、3100参照突破!! (長期休暇を頂きました!! 本日からまた執筆頑張ります!!)
・09月02日、4600参照突破!! (久々の執筆なので腕が鈍りまくりですねw)
・09月04日、4700参照突破!! (5000までもうすぐですね。頑張ります。)
・09月06日、4800参照突破!! (9月と言えば作者はもうすぐ誕生日とやらを迎えるわけですか。)
・09月09日、4900参照突破!! (もうすぐ5000ですね。頑張りますね。)
・09月12日、5000参照突破!! (5000です!! ありがとうございます。)
・09月14日、5100参照突破!! (私の誕生日です。ありがとうございます。)
・09月23日、5200参照突破!! (最近私の家族にPCを占拠される事が多くなりました。)
・11月18日、5300、5400参照突破!! (ここを建設して約一年になります。)

Re: もしも俺が・・・・。『黒川VSルエ。』 ( No.168 )
日時: 2013/04/11 19:47
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode




       “サブストーリー 『花狩椿と銀色のいばら道。』”


              「前編。」



  ————『花狩 椿 (かがり つばき)という人間が生まれたのは、今からほんの23年前だ。


  白色の世界に似た、とある病院で生まれた赤ん坊の花狩は大きな産声を上げた。
  明るい光の中、うっすらと開く目に映ったのは何人ものナースであった。

  だがその度々映るナースの目に、生まれたての花狩先生はどことなく違和感を感じていた。
  第六感でもいうべきであろうか。本当の何となくだが、感じたものがあった。
  無論、生まれたての赤ん坊にはとても言葉で表すことは出来なかったが、今なら言える……。


  ……あの眼は、『同情』の目だ。アルビノとして生まれた自分に向けられた、ささやかな悪意だ。





  ————『アルビノ』とはつまり、色を失い、白化する現象の事を指す。

  症状のことは先天性白皮症(せんてんせいはくひしょう)といい、または白化現象と呼ぶ。
  その名の通り、身体の一部分から色が失い、白化するというものだ。

  人間で言うならば、その一部とは……髪の毛の事だ。
  年を取ると自然と白髪というのは進み、それほど可笑しいとは思わないかもしれない。

  だが、生まれたばかりの子の体毛や髪の毛が白髪であるとしたら、どうだろうか。
  そしてそれが年をとってもそのままで、白髪のままだとしたら、それはどうだろうか。
  注目を浴びるのは当然の事、格好の餌となるのも当然であると言えた。


  花狩が初めてその『餌』となったのは、わずか三歳の時であった。
  花狩の生みの親である両親は、お互いに一人の少年を嫌悪した……。


  ————そもそもな話、両親の嫌悪が始まったのは三歳の頃ではない。

  むしろ、生まれた瞬間からそれは始まっていたと言えた。

  花狩の母親は男性恐怖症という、持病のトラウマを抱えていた。
  ゆえに生まれる子供が女性であればと願った。しかし結果は……男。
  それが母親をさらに嫌悪の念を抱かせたと言っていい。

  名前の『椿』。これは本来女性に付けられるような可愛い名だ。
  しかし母親は容赦なくこの名前を付けた。理由は至極単純。ただのあてつけだ。
  女性に付ける名をあえて花狩に付けさせることで、意図的に遠ざけたのだ。

  対して父親はというと、これはまた派手に頭を狂わせた。
  アルビノとして生まれた息子への社会的不安、それにより圧し掛かる重みと侮蔑の目。
  父親はその圧力に耐えかね、ついに人格までもが変貌した。
  息子に当たり、息子を弄る事で、自分に課せられた社会の重みから逃げようとした。

  まるで花狩を獲物として見て、父親はそれを狩る狩猟の様な存在の様に錯覚し、
  自分の息子を色んな意味で『排除』するのは、さぞかし気分がよかっただろう。



  ————そんな理不尽を身体に刻みつけられた花狩は、当然精神的に廃れた。

  かつ、小学校に行けば、それがさらに倍になった。
  重みも、痛みも、差別的な視線も、だ。

  救いの手などなく、何もない。ただあるのは、レールに敷かれた……いばらの道。
  まるでお前にはこれがお似合いだと言わんばかりに敷かれた銀色のレール。


  アルビノで色を失い、そんな下らないことで人生さえも色を失った男と、
  見渡す限りの白色の世界で、目立たない銀色で敷かれたレールは、


  社会的に順応出来ない、花狩自身を表しているようで、写し鏡の様だった————。


Re: もしも俺が・・・・。『黒川VSルエ。』 ( No.169 )
日時: 2013/04/11 19:53
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode



           「後編。」




  ————そんな社会に適応出来ずにいた花狩少年に、一つの転機が訪れた……。


  それは花狩椿が中学生に上がった時の事であった。入学したのは、『元地山中学校』。
  彼の自宅付近の学校というのもあり、何も悩むことなくそこに決めた。

  それに、誰も彼がどこに行こうとも、どうでも良いのだ。
  親も友人も、自分さえもどうでも良かった。何もかも、どうでも良かった。
  自分がこれからどう生きるのか、はたまたどう死ぬのか。
  考えるだけ無駄だった。なにせ、自分は社会に適応できない人間なのだから。
  誰と喋ることなく、誰からも注目されることなく、ただ生きた。存在した。

  否、自分は『いなかった』。『存在しなかった』かもしれない。
  まるで真っ白の画用紙に白の色ペンで書いてるかのように、存在しているのかさえ分からない。
  自分も存在を主張しようとは思わない。いや、出来なかった。

  その時からすでに劣等感を感じていた自分には、存在感を主張する事さえも、
  まるで神に背く様な行為であると信じて、そして認めていたから……。



  ————そんなある日、花狩少年は学校の隅端に咲く花に目を奪われた。

  5月ぐらいのことだっただろうか。たまたま下校しようと思った矢先に見つけたのだ。

  一本の木に巻きつく様に咲き乱れる薄めのピンク色の花。

  最初見た時は、地味な花だなと思った。そして自分に似ているな、と。
  自己主張できない自分。地味な自分。何から何までそっくりな様な気がした。


  ふとそんなことを考えていると……





   「————ふぉっふぉっふぉ。なんじゃ、その花に惹かれるのかのぉ?」



  自分の後ろから、くぐもった声が聞こえた。年期の入った、老体の声だった。

  とはいっても、花狩少年はこの時振り向く気など毛頭なかった。
  なぜなら、それが『自分に掛けられた言葉である』とは限らなかったから。
  花狩少年は入学から今まで話しかけられたことはない。
  自分に向けて言っているのかなと思って振り向いても、実は違っていたなんてよくある話。

  だからこの言葉もきっと、自分に向けた言葉じゃない、そう思って振り向かずにいると……




   「君に聞いておるんじゃよ。花狩椿君。」



  ポン、と花狩少年の肩を叩いて、老体は自分の名前を確かに呼んだ……。

  それは学校では初めての経験だった。名前を呼ばれたなんていつ振りだろうか。
  なにせ先生の大半すら自分の存在を認識出来ちゃいない。
  それが当たり前だとも思っていたから、なおさら驚いた。

  老体は、小柄で貧弱な身体だった。髪は白髪で背中まで届く様な長さで縛っていた。
  眼は開いているのか閉まっているのか分からない。目を閉じている様にさえ見える。
  杖をついて、自分の身体を支えている様だった。歳は本当にかなり行っていると思う。



  ————とはいえ、花狩はこの人を知っている。この学校の、『校長先生』だった……。





   「…………。」



  花狩は何も言わず、ただただ花を見つめていた。
  自分に声が掛けられた、だから何だというんだ。それがどうしたというのか。

  所詮自分は何も変わらない。社会に適合できない人間。
  それが決めつけられた自分に、他人と口を聞く資格など……




   「君はこの花の『花言葉』を知っておるかね? 花狩君。」



  ふと校長先生はそんなことを聞いた。花言葉? 知らない。
  花に興味はない。とはいっても、この花にだけは異常に興味があった。

  なぜかは分からない。多分、自分と似た境遇の花だからというのもあるだろうが————





   「————本当にそうおもうのかね? 花狩君よ。」




  瞬間、花狩の身体がピクンと跳ねた。

  なんだ……? 何を言ってるんだ? 校長は何を言っている……?
  まるで自分の思考を読み取ったかのような発言。心を読んだかのような……。



   「もし本当にそう思うなら、君は『社会不適合者』などではないぞい。」



  この時、花狩は確信した。この校長先生は、自分の考えが『分かっている』。
  自分の心理を、自分の思考を読んでいる。そして理解している。だったら、




   「……だったら分かんだろ。同じなんだよ。この花も、俺も。だからこんな隅っこに————」



  初めて口にした。久しぶりに『喋った』。

  自分の声も聞くのは久しぶりだ。そして、こんな感情を表に出したのも……。
  それを見て、校長先生は嬉しそうに微笑んだ……。




   「同じ、じゃな。その言葉、忘れるんじゃないぞい。

    じゃあ答え合わせをしよう。この花の『花言葉』はの————」


   「聞きたかねぇよッ!!! うぜぇんだよジジイッ!!」



  花狩はそう怒鳴り散らして、早々に立ち去ろうとした……。

  ムカついた。あの野郎は分かった上で俺をさらに惨めにさせようとするのかよ?
  同じならなおさらだ。隅っこにしかいられず、存在も主張できない。

  そんな花の『花言葉』なんて聞いたって、何も————













   「————花言葉は、『歓迎』じゃ。」




  校長先生の言葉が、花狩の心に鋭く突き刺さった……。

  それは痛みじゃない、驚きだった。自分の想像をはるかに超えた、思わぬ言葉……。
  いつの間にか歩みを止め、校長先生に背中を向けたまま、身体を震わせていた。



   「この花の名は、『フジ』。春になると咲く、わしの好きな良い花じゃ。
    君がこの花に惹かれた理由はたった一つ。ただ地味なだけが理由じゃないわい。

    ……君は『歓迎』されたんじゃよ。この花に、この『学校』に。
    そして同じなんじゃ。君も人から『歓迎』されるような人間なんじゃ。

    決して社会に見放された人間なんかじゃない。なぜなら————」



  校長先生はゆっくりと歩み寄り、花狩先生の肩に手を置く。
  その時の穏やかな表情と言葉は、花狩は今でも忘れられない……。






   「————わしも、この学校も、君を『歓迎』しておる。花狩君よ。」




  ポタポタと、自分の頬に伝うものがあった……。
  温かくて、枯れてしまった思っていたモノ。人間の綺麗なしずく。

  自分の目元から流れるそれが『涙』だと気づくのに、花狩は数秒かかった……。




   「……ッ……ぅぅ……ッ……。」



  流れる涙に抗うことは出来ず、滝の様に吹き出した。
  今まで泣きたくても泣けなかったというのに、なぜこんなに涙が出るのだろう。

  ……ああ、それは分かっている。それは、安心したからなんだ。

  ゴールも見えない迷路で、存在意義さえ見つからない銀色のいばら道で、
  ようやく一人、自分を導いてくれる人に出会えたのだから、嬉しいに決まってる。


  そして、それが証明してくれた。俺は決して————






   「うッ……うあああァァ……ァァああ…………!!」






  社会に見放された、つまらない人間なんかじゃないって分かったんだ……————。




    ———————— Fin ————————

Re: もしも俺が・・・・。『花狩椿と銀色のいばら道。』 ( No.170 )
日時: 2013/04/14 14:04
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode


    ————第19幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……2。』————



           「パート1。」



  約3分程のお仕置きの後、ようやく水島の機嫌は直りつつあった。

  とはいっても、ルエ達や霧島がなんとか説得してくれたおかげでもある。
  下手をすればこれから30分間ずっとお説教だけで終わるところであっただろう。

  まぁ確かに、自分も無茶をしたのかもしれないなぁと、若干だが反省している。
  ルエ程の腕でなければレイピアはきっと刺さってただろうし、重症だった。
  いくら魔法で治るという確証に近いものがあると言えど、あの無茶はよくなかったかな。



  ————と、いうのはさておき、約束通りにルエ達に話を聞くことに成功した。

  ルエ達の住むこの世界、魔法が当たり前に存在するような世界では、
  無論当たり前の事だが、魔法はそこまで驚かれるようなことではない。

  そもそも魔法というのは、いわば全ての人間の身体に流れる、闘気の様なモノを具現化したもの。
  誰にでも流れているソレを、この世界の人は『魔力』と呼ぶ。

  『魔力』を自在に操り、凝縮させ、放出させることにより、魔法を発動することが出来る。
  とはいえ、その魔法を使うというのは誰にでもできるという事では決してなく、
  なによりそれを『行使できる人間』となると、話は別になってくる。

  魔法を行使できる人間というのは、『魔法ライセンス』という許可証を持つ者だけだ。
  その許可証を持たぬものが魔法を使えば犯罪になるが、はっきり言ってそんな人はいない。
  なぜなら、そもそも行使できる人間が希少であり、珍しいからだ。
  いわば国家試験みたいなもので、試験に通る人間はほんの一握りだとか。
  そのほんの一握りの人達が、この世界で使われている魔法で操れる機械を作ったのだ。
  だからこそ、ここまで繁栄を築き、そして機械文明に溢れる都市になったと言えるのだ。

  ルエはその許可証を持つ一人であり、その一握りの中でもかなり優秀な部類であるとか。
  ルエは元々『魔力』が高かったという事もあり、群を抜いていた。

  だからこの若さでも魔法を操り、人々からも尊敬される人になっている。だが……



   「————それも最近、だがな。」


  熱いお湯に肩まで浸かりながら、キルはそう呟いた。

  湯気が天井まで上り、霧のように消えていく。静かで、のどかであった。
  その隣で無言で聞いていた黒川だったが、天井を見上げながらポツリと呟いた。



   「最近まで、か。」

   「そうだ」


  キルもまた天井を見つめ、そしてタオルで顔を拭く。
  熱く濡れたタオルが、キルの顔を火照らせる。そしてふたたび口を開く。



   「それにしても驚いたぞ。まさかお前らが、ここの世界の住人じゃないとか言いやがるからな。」


  キルはそう言って、隣の黒川に視線を移す。

  つい先ほど、キルにもルエにも話した。黒川達が、違う世界から来たことを。
  そしてこの世界に危険が迫っているかもしれないという事実も……。


   「最初は冗談かと思ったよ。だがな、目が嘘を言ってねぇからな。信じねぇわけにもいかねぇ。」

   「話が早くて助かる。それに……お前達の事もな。」

   「……。」



  黒川は自分達の事情を全て話した。余すところなく全てを。
  『DDD教団』という組織が、この世界を破壊しようとしている事実もだ。

  だが、キルとルエの反応は、それを上回るものだった。「知っている。」と二人は言った。
  この世界を破壊しようとしている事実は知らないみたいだが、『DDD教団』の事は知っていた。
  それと同時に、キル達も自分達の秘密を暴露した。それはもう、とてつもない秘密だ。


  ……主にルエの事について、だ。



   「……さっきの話、本当なのか?」



  黒川は再確認するようにキルに尋ねた。キルは一度頷くと、瞳を閉じて、









   「————ああ。本当だ。彼女は……元々、『DDD教団』と関わり合いがあったんだ。」

   「————ッ!!」



  思わず苦い顔をせずにはいられなかった。顔を歪めずには、いられなかった。
  『DDD教団』。世界最悪の犯罪組織。その名をまさかこの世界で聞くことになるとは。

  そしてさらにと付け加える様に、キルは言葉を紡ぐ。



   「俺にも詳しくは知らねぇ。ただ、ルエは元々『DDD教団』の一員だった。
    そして人体実験の犠牲になり、身体に『聖なる力』っていう悪魔の力を入れられた……らしい。
    それがルエの異常な魔力の理由でもあるんだが、それ以上の事は……」

   「……ルエはそのことを知ってるのか?」

   「知らねぇだろうな。自分の身体に『聖なる力』が宿ってる事ぐらいだろうな。
    幸い、当時の記憶は全部飛んでいって、記憶喪失の様なんだ。」



  ということは、元『DDD教団』の一員であることは知らないわけだ。
  まぁそれは幸いだったと言える。そんな過去を、覚えてないだけ幸せか。
  とはいえ、黒川にも正直分からないことだらけだった。



   「お前達は、何がきっかけで出会った?」



  元々一員であったなら、なぜ今はここにいるのか。何かのきっかけで捨てられたのだろうか。
  それともルエ自身が逃げてきたのか。それは今も謎であるのだが、キルとの出会いは気になった。



   「俺が散歩してる時に、たまたま出会ったんだ。その時からすでに、記憶喪失だった。」

   「では、お前は何故彼女が『DDD教団』に所属していた事を知っている?」

   「直接聞いたんだ。『DDD教団』からな……。」



  そしてキルは一呼吸置いて、顔を下に俯かせて呟いた……。







   「————DDD教団所属、『ガロン・ヨルダン』。奴が俺にこの事を話したんだ。

   そして同時に、ルエを狙ってる。正確に言うなら、『聖なる力』をな。そして……」


  キルの言葉が弱々しくなる。表情から悲しい感情が伝わってくる。
  同時に怒りが湧き上がってくるのも見て取れる。そしてなるべく抑えめに口を開いた……。




   「……ルエの両親を殺した男、だそうだ……。」



  ……それを聞いて、さらに黒川の身体に自然と力が入った。

  虫唾が走る。奴らの名を聞くだけで、自然と怒りがわいてくる。
  奴らは一体何人もの人を犠牲にしようというのか。奪おうというのか。
  とはいえ、冷静に頭を鎮める。ここで怒りを表しても解決しない。
  ふぅー、と怒りを鎮めるように深呼吸した後、黒川は天井見つめて、



   「……そうか。」


  と、一言だけ吐いた。これが精いっぱいだった。これ以上突っかかれば、可笑しくなりそうだ。
  とはいえ、一つ確認しておきたいことがあった為、それだけ聞いておくことにした。



   「……そのガロンが、この近くに来ているというのは本当か?」

   「ああ、ルエを狙いに来てる。約束通り、だからな。」

   「……約束?」

   「昔の話だ。気にするな。」



  キルがそう言ったので、これ以上は追及しないことにした。
  黒川はもう一度息を吐くと、力を抜いて、天井を見上げた。


  キルも何も言わず、同じように天井を見つめた。その数秒後…………



   「…………なぁ」



  先ほどから黒川の隣で一言も喋らなかった霧島が、ようやく口を開いた。
  なんとなく、霧島の言いたいことは分かった……。












   「————俺ら、何で風呂なんかに入ってるんだよ?」




  ————そう、ここは銭湯。身体を綺麗にする場所であるお風呂だ。

  あの後、水島がルエが汚いとかどうとかの話になって話を聞いてみると、
  ルエは1週間ほど風呂に入ってなかったみたいで、水島は驚愕したのだった。


   「女の子は風呂に入らないとダメ!! いつ夜に男の子に襲われるか分からないんだよ!?」


  などと若干下ネタの話に持っていきつつ、水島は強引に銭湯へと連れて行ったのだった。

  その成り行きで男子組も風呂に入っているのだが、その問いに答えるとするなら、





   「…………分からん。」




  この一言が一番、答えに近いような気がした……————。



Re: もしも俺が・・・・。『銭湯回。』 ( No.171 )
日時: 2013/04/17 14:26
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode




          「パート2。」



  男子組が銭湯に来た意味に頭を抱えている頃、女子組はといえば……————



   「————わぁー、広いねぇルエちゃん!!」



  水島は銭湯の広さに感動の言葉を漏らした。目をキラキラさせて辺りを見渡す。
  対してルエも広さに驚いてはいるものの、水島に比べて冷静だった。
  この時間だと他の客もいないようで、完璧に二人の貸切状態だった。

  ……とはいえ、それでもルエはどこかしら抵抗を感じている様だった。

  風呂に入るのも久しぶり、というのもあるし、風呂自体が苦手というわけでもない。
  たださっき会ったばかりの女性とこうして二人きりで入る事に、何かしらの気まずさを感じていた。
  ルエは今までほとんど一人でいることが多かった。キルと行動を共にする以外は。

  自分に宿っている力、『聖なる力』は危険な力だ。
  そもそも聖なる力というのは、DDD教団が私に埋め込んだ『破壊の力』だ。
  DDD教団の目的とする『破壊』。それを具現化した力ともいえる。

  なぜそんな力が私に入っているのか、全く分からない。
  そもそも、私とDDD教団の間にどんな関係があったのかさえ謎だ。
  自分はDDD教団の実験体だったんだろうか? そうでもなければ説明がつかない。
  だけど、記憶がない。全く覚えがない。とはいえ、そんな事を考えても仕方ないのだが。

  だから私は、人との接触を極力避けた。巻き込みたくない、ただそれだけの理由で。
  キルはそれでも巻き込まれてしまった。それは本当に申し訳ないと思っている。
  ゆえにルエは、強くなろうと誓った。大切な人も守れるように。

  それだけじゃない。あの男……『ガロン』を殺す為に。
  奴は私の両親を殺した。挙句に私の全てを滅茶苦茶にした張本人。


  許すわけにはいかない……かならず……ッ!!





   「……………ルエちゃん?」




  その声に、ルエは深い思考の中から現実に引き戻された。
  水島が不思議そうにルエの顔をのぞき、心配そうな表情を浮かべていた。

  そう、彼女に悟られてはいけない。巻き込まないためにも。
  これは私だけの問題。私が解決すべき問題————




   「……なんかルエちゃん、難しそうな顔してる。」



  そう水島に言われて、思わずドキッとした。
  もしかして悟ったのだろうか。顔に出ていたのだろうか。



   「き……気のせいだろう。」

   「嘘。」

   「えっ……。」



  水島の思わぬストレートな言葉に、ルエは言葉を詰まらせる。
  ここまではっきりという根拠はなんだというのだろうか。

  水島は人差し指をフリフリと振りながら、まるで勝ちを悟ったかのごとく話し始める。



   「私ね、嘘を見抜くの得意なんだよ? ルエちゃん、苦しそうな顔してる。

   ————誰も巻き込みたくない、自分だけで戦おうとしてる、そんな顔だよ。」


   「……ッ!!」



  図星、だった。何もかも、まるで知っているかのようだった。
  あまりにも正確過ぎて、不覚にも視線をそらしてしまった。これでは肯定しているのと一緒だ。



   「ルエちゃん、何を隠してるのかは知らないし、無理には聞かないよ。

    ……けどね、辛い時は『友達』に頼っていいんだよ。助けを求めてもいいんだよ?」


   「『友達』……?」



  『友達』。彼女は私の事を確かにそう言った。

  まさか、そんな訳がない。出会って数分しか経っていない人と友達?
  からかっているのだろうか。でも、表情からはそうは見えない。



   「……。」



  ルエは言葉を失ってしまった。何を言えばいいのか分からなかった。
  ただただ俯いて、自分の中の感情と戦うのみだった。

  助けが欲しい、けれど巻き込みたくない。
  こういう時、どうすればいいのだろう……?



   「無理に言わなくてもいいよ。これから少しずつ心を開きあえる仲になっていけばいいと思う。」

   「……水島……。」

   「だって私達、友達だもん。決めたからね。拒否権はなしね。」



  水島はキッパリといった。笑顔で、穏やかな表所で。
  なんとも心の強い女性だろうか。どこからその勇気、信用は生まれるのだろう。
  まだお互いの事を良く知らないというのに、彼女はなぜ友達と言ってくれるのだろう?

  ……だけど、嬉しかった。

  些細な事だけど、ルエにとっては大きな絆だ。大事な絆だ。
  久方ぶりに聞いた友達という言葉に、ルエはただただ胸を温かくするだけだった。

  とはいえ、ほんの少し気になった事がルエにはあった……。



   「なぁ……水島。」

   「ん? なぁに?」

   「こ……こんなことを聞くのも変だが、なぜ私が思いつめてるという事が分かったんだ?」

   「あ、やっぱり悩み事あったんだ。へぇー……。」

   「うッ……。」



  ジド目でジッと睨む水島の目線に圧力を感じたせいか、無意識にルエは水島と視線を逸らす。
  だがすぐに水島がクスッと笑うと、いつもの穏やかな表情に戻った。



   「……うん。実はね、ルエちゃんと似てる人がいるの。本当にソックリさん。
    他人を巻き込まない様に、一人で戦おうとするお馬鹿さんがね。」

   「……お……おう。」



  それは自分も含まれているのだろうと、ルエは申し訳なさそうに呟いた。



   「全く、心配する身にもなってよね。さっきだって一歩間違えれば大けがだったし。」

   「……アイツの事か。」

   「うん、ルエちゃんと戦ったあのお馬鹿さんね。」



  そのお馬鹿さんはさっき確か晩飯抜きを食らっていたな。目の前の水島によって。
  戦闘していた時の雰囲気とは大違いだった。あの時の黒川は尻に敷かれる情けない男だった。



   「でも……好きなんだな。彼の事が。」

   「……うん、好きよ。だから私も守ってあげたい。頼ってほしいからそばにいるの。」



  そう言って、優しい笑みを浮かべた。きっと二人はそういう関係なのだろう。

  そんな水島を見て、乙女だなぁと思っていた矢先、









   「————と・こ・ろ・でぇ……ルエちゃん、キル君とはどこまでイッたの??」




  水島の超ど真ん中ストレートに、ルエは盛大に噴き出した。そして何度もむせた。
  何か文字が怪しい気がする。どこか夜の雰囲気を感じる……。



   「ゲホッ、ゲホッ……な……!! いきなりなんだッ!!」

   「えー、普通ガールズトークはここからはいるでしょ?」

   「わ……私はガールズなんとかをしたことないから知らんッ!!」



  ルエが紅潮して話すのを見て、クスクスと笑いながら、水島は悪戯っぽい笑みを浮かべる。



   「……で? どこまで?」

   「〜〜!! わ……私とキルはそういう関係では……」

   「でも好きなんでしょ?」

   「…………うッ」

   「好き、なんでしょ?」

   「………………はい。」



  観念するしかなかった。なんという拷問。なんという圧力のかかった質問攻め。
  観念したルエによしよしと、あやす様に水島はナデナデする。

  その後、純情なルエちゃんにちょっとした夜の進め方をアドバイスする、水島愛奈であった……————。


Re: もしも俺が・・・・。『銭湯回、女子編。』 ( No.172 )
日時: 2013/04/17 22:17
名前: エストレア ◆p0imGsDc06 (ID: 6U1pqX0Z)




なるほどね…。
確かにそう思いそうやな…今のルエやと。

彼女は何が何でも他人を優先する子やから、そう言うのってあると思います。

助けてほしいけど、巻き込みたくない。
そういう時はどうすればいいのか…。

私の一つの意見としては。
…悩みなさい。悩んで悩んで、悩み抜いた末に、答えを出しなさい。

それが相手にとって納得するものであれば、私はそれでもいいと思っています。

決めるのは自分。答えも出すのも、自分なんやから。
相手に決められた人生って、つまらへんしおもろないで。

とまぁ、私の長ったらしい演説のようなものでした!(ぇ

では、本編の感想を。

……み、水島ちゃん、なんて大胆な…。
ちょっとした夜の進め方って…いったいなんでしょうね?ww(こら

ルエもガールズトークしたらいいのに…。
意外と面白いかもよ?ww(!?

なんていうか…ルエがだんだんツンデレになってきたようなと思う次第ですwwwww


では、体調に気を付けて、執筆頑張ってください!


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