複雑・ファジー小説

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もしも俺が・・・・。『フィーダと那拓。』
日時: 2014/01/03 18:25
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)

   作者の今叫びたい一言  『ツイッター、始めました。>>205』 (By 作者)


   序章、あとがき+読者様へ一言!! >>114

   土下座で頼む、簡単アンケート!! >>115
   ↑アンケート円滑化のために、登場人物のリストを作りました!! >>123

   オリキャラ大募集中!!!(こちらをお読みください。) >>140



 【第一回 アンケート回答者リスト!! スペシャルサンクス!!】

・月葵様 →>>117
・るるこ様 →>>125
・檜原武甲様 →>>133
・李々様 →>>134
・八重様 →>>138
・エストレア様 →>>145


 【オリキャラリスト!! スペシャルサンクス!!】

・李々様 →>>141 『明蓮寺 美夜』 >>151 『古屋 朱李衣』
・95様 →>>142 『葉隠 空冴』 >>146 『鳳凰院 龍雅』
・エストレア様 →>>145 『キル・フロート』
・檜原武甲様 →>>147 『知名崎 宇検』
・月葵様 →>>148 『結風 遥』 >>156 『矛燕』 『ゼヘト』
・グレイ様 →>>152 『周邊 蓮華』
・八重様 →>>155 『雛姫 容子』
・るるこ様 →>>166 『王 莉紅』 『鳳広炎』









   クリックどうもありがとうございます。


  おはようございます、こんにちは、そしてこんばんわ。

  どうも初めまして。ご存知の方はお久しぶりです。

  私の名前はヒトデナシと申します。



 “自己紹介が終わったところで、この小説の注意点です。”


  1、荒らしの方々は回れ右して去ってください。

  2、読んでいただけるとすごくありがたいです。

  3、コメントをもらうと、作者は歓喜に満ち溢れます。




 “では次に、この小説はどんなものなのかを紹介いたします。”
    

  1、この小説の中心の視点は基本、主人公である俺(作者ではありません。)が中心です。

  2、この小説は、主人公が『もしもの世界』を体験したとき、どのように思うのか、またはどのように動くのかを描いたものです。

  3、基本、自由である。



  ————と言った感じでございます。



  では早速書いていきたいと思います。

  楽しんでいただけると幸いです。



  ・登場人物・・・主要人物 >>119
          黒川陣営 >>120
          リバース陣営 >>121
          DDD教団陣営 >>122


  ・イラスト広場(心優しい絵師様、常時募集中)・・・>>62

  ・用語説明・・・>>63




   コメントを下さった優しい読者様


 ・月葵様 
 ・八重様
 ・秘密箱様
 ・エストレア様
 ・小枝様
 ・るるこ様
 ・春野花様
 ・陽様
 ・修道士。様
 ・檜原武甲様
 ・李々様
 ・ちぇりお様
 ・95様
 ・グレイ様
 ・H様
 ・007様



    ———— 『もしも俺が・・・・。』目次 ————


【序章、日常編】 

  表紙→>>12 (八重様)
  挿絵→ 第1幕 >>20 (るるこ様)
      第6幕 >>89 (るるこ様)
      第15幕 >>125 (るるこ様)


   第1幕 『もしも俺が自己紹介をしたのなら……。』 >>1 >>7 >>8
   第2幕 『もしも俺が自分の世界を紹介するなら……。』 >>14 >>16 >>19
   第3幕 『もしも俺が風紀委員会を紹介したなら……。』 >>23 >>24 >>25
   第4幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……。』 >>31 >>32 >>35
   第5幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……続編。』 >>36 >>37 >>43
   第6幕 『もしも俺(様)が華麗に参上したなら……。』 >>46 >>50 >>51
   第7幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……。』 >>56 >>60 >>61
   第8幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……続編。』 >>64 >>65 >>66
   第9幕 『もしも俺(様)が異次元を渡るなら……。』 >>69 >>70 >>71
   第10幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……。』 >>76 >>77 >>82
   第11幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……続編。』 >>83 >>84 >>85
   第12幕 『もしも俺が休日を過ごすのならば……。』 >>88 >>93 >>96
   第13幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……前編。』 >>101 >>102 >>103
   第14幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……後編。』 >>106 >>107 >>108
   第15幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……終編。』 >>111 >>112 >>113

   あとがき、そしてコメントを下さった方々に感謝の言葉を!! >>114


【第2章、闇人(やみびと)と天使編】

  プロローグ >>124


   第16幕 『もしも俺が日常を過ごしたのなら……。』 >>128 >>131 >>132

   第17幕 『もしも俺がこれまでの事をまとめたなら……。』 >>136 >>159 >>160

   第18幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……。』 >>163 >>164 >>165

   第19幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……2。』 >>170 >>171 >>176

   第20幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……3。』 >>181 >>185 >>186

   第21幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……4。』 >>189 >>190 >>194

   第22幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……5。』 >>198 >>201 >>204

   第23幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……。』 >>206 >>209 >>210

   第24幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……2。』 >>211 >>215 >>216

   第25幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……3。』 >>217




    ------------ サブストーリー -------------


  『交差する二人』・・・>>29 >>30 
  (300参照突破記念。黒川と水島の知られざる出会いの物語。)

  『彼ら彼女らのクリスマス』・・・>>54 >>55
  (600参照突破記念。元地山中学生の奇妙なクリスマスの物語。)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ。』・・・>>72 >>73
  (1000参照突破記念。あまりにもカオスすぎた。お祭り過ぎた。黒歴史とか言わないで。)

  『たった一つのバレンタインチョコ。』・・・>>86 >>87
  (1300参照突破記念。遅くなりましたがバレンタインネタ。元地山中学に甘い展開!?ww)

  『風紀委員会の日常日記。』・・・>>104 >>105
  (1500参照突破記念。風紀委員会で極秘に行われる秘密の日記が明らかに!?)

  『The Time Start Of ティアナ。』・・・>>109 >>110
  (1800参照突破記念。霧島とティアナ、そしてあのゼロの復活の物語……?)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ2。』・・・>>127
  (2000参照突破、日常編完結記念。もし俺メンバーのカオスな物語。
  注意、この物語は18歳未満には刺激の強いちょっとした深夜族成分が含まれています。
  お読みの際はにやけるお顔に気を付けて、一文一文丁寧にお読みください。By ヒトデナシ。)

  『黒水SS By 火矢 八重様』・・・>>158
  (トップレベルの作者様、火矢 八重様の執筆した黒水SS。
  よく読んでくださる彼女でこそ書くことが出来る、レベルの高いSSですw 
  黒水SSは全ての読者様のモノ。皆様適当に妄想しちゃってくださいw
  なお、もしも黒水SSを考えちゃった♪という神様がいるなら、
  ぜひともこちらに投稿してくださればなと思いますw 私も読みたいですしねwww)

  『花狩椿と銀色のいばら道』・・・>>168 >>169
  (2500参照突破記念。花狩先生の少年時代の過去。
  劣等感を胸に秘めた彼の前に現れた、ある人との出会いとは……?)




------------名誉、歴史--------------


・11月25日、『もしも俺が・・・・。』投稿。
・11月29日、100参照突破!! (ありがとうございます!!)
・12月02日、200参照突破!! (皆様の応援に感謝しております!!)
・12月06日、300参照突破!! (3は私の好きな数字です。とにかく感謝です!!)
・12月13日、400参照突破!! (嬉しい限りでございます。執筆ファイト!!)
・12月21日、500参照突破!! (500ですか!! 1000まで半分を切りました!!)
・12月24日、600参照突破!! (メリークリスマス!!)
・12月31日、700参照突破!! (2012年最後の日!!)
・01月05日、800参照突破!! (2013年、始まりました!!)
・02月12日、900参照突破!! (復活しました!! 皆様のためにも頑張ります!!)
・02月13日、1000参照突破!! (明日はバレンタインですか。皆様の応援に感謝!!)
・02月15日、1100参照突破!! (1000という大台を突破できてうれしいです!!)
・02月17日、1200参照突破!! (本編も10幕を突破。これからもバンバン書いていきますw)
・02月18日、1300参照突破!! (スリラーナーイト!! ……申し訳ない、深夜の悪乗りですw)
・02月21日、1400参照突破!! (もうすぐ1500!! 大感謝です!!)
・02月25日、1500参照突破!! (きたあああ!!! 1500参照ついに突破!!)
・02月27日、1600参照突破!! (おおぉぉ!! 応援に大変感謝です!!)
・03月01日、1700参照突破!! (ついに3月ですね!!)
・03月03日、1800参照突破!! (ありがとうございます!! ありがとうございます!!)
・03月06日、1900参照突破!! (もうすぐ2000ですね!! 頑張ります!!)
・03月09日、2000参照突破!! (2000参照突破しました!! 歓喜です!! 最高です!!)
・03月11日、2100参照突破!! (3000目指して頑張ります!!)
・03月11日、序章完結!! (始めの物語、無事に書き終えることが出来ました!! サンクス!!)

・03月18日、第2章、始まり!! (実はというと、サブタイトルに結構悩みましたwww)
・03月18日、2200参照突破!! (第2章も頑張ります!!)
・03月20日、2300参照突破!! (第2章、本格的にスタートです!!)
・03月26日、2400参照突破!! (もうすぐ2500ですね!! 頑張りますね!!)
・03月28日、2500参照突破!! (2500参照突破しました!! 3000目指して頑張ります!!)
・03月30日、2600参照突破!! (たくさんのオリキャラをありがとうございます!!)
・03月31日、2700参照突破!! (なんという快挙!! ありがとうございます!!)
・04月02日、2800参照突破!! (4月になりましたね!!)
・04月06日、2900参照突破!! (もうすぐ3000かぁ……。行けるといいなぁ。)
・04月14日、3000参照突破!! (うわぁぁああ!! 3000です!! 3000なんです!!!)
・05月01日、3100参照突破!! (長期休暇を頂きました!! 本日からまた執筆頑張ります!!)
・09月02日、4600参照突破!! (久々の執筆なので腕が鈍りまくりですねw)
・09月04日、4700参照突破!! (5000までもうすぐですね。頑張ります。)
・09月06日、4800参照突破!! (9月と言えば作者はもうすぐ誕生日とやらを迎えるわけですか。)
・09月09日、4900参照突破!! (もうすぐ5000ですね。頑張りますね。)
・09月12日、5000参照突破!! (5000です!! ありがとうございます。)
・09月14日、5100参照突破!! (私の誕生日です。ありがとうございます。)
・09月23日、5200参照突破!! (最近私の家族にPCを占拠される事が多くなりました。)
・11月18日、5300、5400参照突破!! (ここを建設して約一年になります。)

Re: もしも俺が・・・・。 『始まりの鐘が鳴る。』 ( No.13 )
日時: 2012/11/29 23:50
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode




   “八重様”へ


  ありがとうございます!! 嬉しい限りでございますw
  パート3は少し予告編風に書いてみましたw 楽しんでいただけて光栄ですw

  迷惑・・・イラスト・・・?
  ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・ごちそう様でしたw

  何を言ってるんだ!! これで技術がないなんて、貴方は神か!!
  私の絵のセンスと比べればね、もうね・・・羨ましい!!ww

  こんな神絵を書いておいて、さらに上を目指すとは・・・、さすが八重様ww
  素晴らしい絵、そして愛を確かにいただきました。本当にありがとうございます!!
  感謝してもしきれないほど、ヒトデナシは感謝しております。

  ありがとうございます!! この絵をエネルギーにして、執筆を頑張りますww



Re: もしも俺が・・・・。 『始まりの鐘が鳴る。』 ( No.14 )
日時: 2013/02/12 23:52
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode



     ————第2幕 『もしも俺が自分の世界を紹介するなら……。』————



       「パート1。」




   ————皆様、おはようございます。こんにちは。こんばんは。


   私の名前は黒川だ。覚えているかな? 覚えて頂けたら光栄だ。



  さて、今日はさっそく『もしもの世界』に、と言いたいところだが、残念ながらそうもいかない。

  そう、私だって学生だ。朝は学校に登校しなければならないのだ。
  皆様忘れがちだが、私はれっきとした中学生だ。まだピチピチの14歳なのだよ。
  身長170㎝。体重53kg。髪は短めのクセ毛。色は黒。瞳の色は青。


   私の実体のイメージが出来たかな? 
   皆様には私の姿が見えないから説明しとかないとな。


  さて、では登校の準備を始めるとしよう。すまないが、私の家の外で待っていてくれ。
  さすがに私とて、プライベートを見られるのは恥ずかしいのさ。さぁ、出てった出てった。







  ————————。






   ————はい、お待たせしたな。では行こうか。


  ちなみにここ、私の家から学校までは約30分はかかる。
  それまで無言というのも暇だろう? だから私の事について少し語ろう。


   私は現在、一人で生活している。一人暮らしというやつだ。

  母親と父親? 残念ながら不在だ。詳しいことはその内話をするとしよう。
  確か第一幕で、私は元々『名前がない』ということを皆様にお伝えしたな? それには理由がある。

  多分元々は名前があった、と私は思っている。だが、ある年齢以下の記憶が私にはなくてな。
  確か小学生のいつだったか……それさえも曖昧だ。

  だが、なぜか私の頭の中に、『黒川』という名前だけは強く頭に残っていたのだ。

  だから私はあえてその名を名乗っている。もしかしたら私の名前の一部かもしれない。
  もっと言うならば、私の家族の名字が「黒川」だったのかもしれない。


   だから強く残っているのか、あるいは……。

  いや、余計な詮索は止めておこう。いくら考えても、確かめるすべはないのだから。


  ここが『本当』の私の家ならば、玄関の表札やらで確認が出来るのだが、残念ながら違う。
  ここは私が記憶を失った後、友達の協力を得て、ここに寝泊まりさせていただいているのだ。
  本当の家はどこにあるのか、今もそれは謎である。



  ……さて、そんなことを言っている間に着いてしまったな。



  ここが私の学校、『元地山中学校 (がんちやま ちゅうがっこう)』だ。


  建てられてまだそんなに経ってないから、建物自体は綺麗だよ。

  校舎の外の至る所に花が植えられており、
  中央広場には噴水もある、雰囲気の良い学校だ。
  校舎に入る時は、下駄箱に自分の靴を入れ、スリッパに履き替える。


   実は、前までは専用の靴があったんだな。

  だが、どっかの誰かさんが調子に乗ったせいで、スリッパに変わったのさ。
  ちなみに言っておくが、私じゃないからな?


  3階に上って、廊下を少し歩いたところにある私の教室、『2年B組』。
  今日も遅刻することなく登校できてよかったよ。さて、早速入るとしよう。


    クラスの中は、いたってシンプル。

  一つの教卓、40個ある椅子と机。そして教室の前と後ろに一つずつ黒板がある。
  私の席は、後ろから数えて2番目の真ん中あたり。ちょうど良い位置だと個人的には思っている。


  自分の席のところに到着し、座ろうとしたところであった————。




  「よっ、黒川。相変わらずおせぇなお前は。ちっとは俺を見習えよ?」



  ふとかけられた声に反応し、後ろを振り向いてみる。




  ————いや、振り向かなくても、『あいつ』だと分かっているんだけどな……。



Re: もしも俺が・・・・。 『学校紹介。』 ( No.15 )
日時: 2012/12/01 20:54
名前: 小枝 (ID: .niDELNN)

私の小説を読んでくださって有り難うございます!

ものすごく続きが気になります。面白いです!

更新頑張ってください!応援しております!

Re: もしも俺が・・・・。 『学校紹介。』 ( No.16 )
日時: 2013/02/06 13:24
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode



        「パート2。」





  振り返った先にいたのは、やはり『あいつ』であった————。

  身長は168㎝。体重は50㎏。瞳の色は黒。髪の毛は茶髪にツンツン頭をした男性。


     彼の名前は、『霧島 勇気 (きりしま ゆうき)』。


  私の小学校の頃からの友人であり、私の記憶にある中で、人生初めて出来た友人でもある。
  さらに、私の住んでいる家は彼の協力のおかげで住ませてもらっている。

  何かと活動的な男で、今までかなりの数の事件を見てきたし、巻き込まれている。

  持ち前の熱血のせいか、妙に正義感が強く、
  学校で起こっているいじめに顔を突っ込むことも珍しくはない。
  おかげで私も目を付けられることになるのだが、やれやれだ。


  ……ああ、ちなみに、先ほどの靴がスリッパに変わった原因、どっかの誰かさんとはこいつの事だ。

  あれは確か、半年前の事だったか。キャプテン翼に憧れた少年、霧島勇気はこう言い放った。


     『俺の渾身のシュートを見せてやるぜッ!!!』


  皆が呆れ、頭を抱えた。コイツはいきなり何を言っているのだ、と。

  そしてその後、彼の足は旋風を巻き起こすかのごとく火を噴いた……!!
  (注、比喩です。本当にそうなったわけではありません。)



     『シュートォーーーー!!!!』


  廊下に響き渡るほどの大声を上げ、霧島勇気は足を勢いよく振り切る。

  だが、そこにボールはない。いや、初めからない。
  じゃあ何を蹴ったのか? 否、何も蹴っていない。




   ————ただ前方に、靴を勢いよく飛ばしただけである。




  結果、それが窓ガラスに直撃。霧島君は職員室に連れていかれましたとさ。





------------ 完。 (霧島勇気先生の次の武勇伝にご期待ください。) --------------













    「……おい、なんか失礼な事考えてないかお前?」



  苦笑いをしつつ、霧島は私の考えを見抜いたように言う。

  おっと、顔に出てたかな? いやはや、そんなわけなかろう。
  私はただ、君の伝説を皆様に伝えただけなのだから。



    「ふふっ、おはよう黒川君。霧島君。」


  二人に近づいてきた女性は、ニコッと笑って言った。

  ……おっと、さて、本命の登場だ。
  なんの本命かって? 私の本命に決まっておろう。


  私と霧島に話しかけてきたのは、おっとりとした雰囲気をかもし出す、品のある女性。


     名前は『水島 愛奈 (みずしま あいな)』。


  身長は160㎝。体重は、知らない。教えてくれないのだ。
  でも見た目はかなりスリムだ。瞳は水色。髪の毛は少し長めのストレートヘアー。

  このクラス、否、この学校ではかなり有名な彼女。
  それは彼女がこの学校のマドンナ的存在だからだ。

  『文武両道』、『色才兼備』。
  ある者は『聖女』と呼ぶ人もいるらしい。
  さすが私が狙う女性だ。死角は無し、といったところか。

  彼女は恥ずかしがり屋で、私の周りの人間以外に話している姿はあまり見かけない。
  こんなマドンナ的存在の彼女となぜ仲良くなれたかは、そのうち話すことにしよう。



   「よぉ水島ちゃん。そういや今日なんか宿題みたいなやつあった?」

   「今日は確か、1時間目に数学のプリントの宿題があったような……。」

   「んなにぃ!? ナイス水島ちゃん!! ということで黒川、プリントをよこせ。」


  霧島は「はやくはやく!!」と私を急かすように言う。
  その光景を見て、クスクスと笑って見ている水島。
  お前は自分でやろうという気がないのか。やれやれだ。

  このように、霧島は基本勉強が苦手で、私と水島に頼ることでなんとかなっている。




   「ダメだねぇー、霧島クンは。ボクでもちゃんとできたんだよ?」


  そう言って、私と霧島の間からヒョコッと割り込んできたのは、霧島と同じく小学校の頃からの友人。


  一人称に『ボク』と使っているが、彼女は女性だ。名前は『賀茂 紫苑 (かも しおん)』。
  髪型は一つ結び。チャイナドレスの上に丈が長い上着を羽織っている。服の色は大体ベージュで統一されている。

  ちなみに、この学校に制服というものもあるのだが、
  絶対に着なければならないわけではない。基本的には自由だ。
  まぁ私は好き好んで制服を着ているがね。落ち着くからな。



   「紫苑ちゃん、お前はどうせあれだろ? 
    タロット占いを使って答えをカンニングしただけだろ?」

   「うわ、ひどいよー勇クン。それが親友に対して言うセリフー!? 
    そんなことしてないですー。バーカ。」



  霧島の皮肉めいた言葉に、紫苑はムッとなって反抗する。
  おい、そんなことしてる間に時間は過ぎていくのだぞ?

  ちなみに、先ほど霧島が言っていた、タロット占いの話だが、


  ————実は、この賀茂紫苑は、タロット占いの名人なのだ。


  少しの後の未来の事なら、ピタッと当てるほどの腕を持っている。怖いぐらいだ。
  いやまぁ、それがカンニングに使えるかと言われれば、答えはNOだろうがな。



  「あ、勇気。お前抜かすなよー。
   俺の方が先に黒川に予約入れてたんだぞ。めんどくさいけど。」

  「はぁ!? 召、嘘はやめろ。黒川今来たところだぞ!?」



  突如、私の背後からのっそりと出てきたのは、いかにもやる気のなさそうな男性。


    ————彼の名前は、『柿原 召 (カキハラ ショウ)』。


  見た目は、パッチリした黒い目におでこを見せた明るい感じ。
  格好は、半そでに短パン。すごくシンプル。冬もこれだ。
  本人は『遊ぶこと』が大好きなので、いつも動きやすい格好をしている、とのこと。

  性格は遊ぶことが大好きで、めんどくさがり屋。このやる気のなさも納得だ。


   「分かってるよ。嘘だよ嘘—。簡単に騙されるなよ、お馬鹿さん。」

   「おバッ……ほぉー、朝から挑発的だなぁ、召? 
    ……まぁいい、今日は時間がねぇから許してやらぁ!!」



  目元をピクピクさせつつ、穏便に済まそうとする霧島を見て、ニヤニヤと笑う召。
  召め、霧島をおちょくって遊んでやがる。まぁ私には関係ないがな。


  そんなこんなしていると、クラスのドアがガラガラ、と音を立てて開いた。
  入ってきたのは、身長170cmほどの、雑に肩まで伸ばした銀髪に青い眼で、銀縁眼鏡をかけた男性。
  それを見た生徒達は、次々と自分の席へと戻っていく。


  ————そう、彼が私のクラスの担任でもある先生、『花狩 椿 (かがり つばき)』先生だ。



   「よぉし、出席とるぞ。席に座れー。」



  花狩先生の号令とともに、先ほどはあれだけガヤガヤしていた教室も少しづつ静かになり始める。
  私も席に座り、皆が静かになったところで、花狩先生は朝の出席を取り始めた————。


Re: もしも俺が・・・・。 『学校紹介。』 ( No.17 )
日時: 2012/12/01 21:28
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: qgJatE7N)

校則

アロハシャツとぽっこり(高下駄)は禁止!


……ていう校則は出来ませんかね?w



どうも! 火矢 八重です!w
いやあ、いつ見ても霧島君の武勇伝は笑えるww

そして紫苑と召が最初から出てるッッッ……!!
やばいなんか嬉しいww

タロットでカンニングは流石に無理だぞー、霧島君やww

水島ちゃんも花狩センセーも出てきたことですし、続きが気になります!w
更新、お疲れの出ませぬようw


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