複雑・ファジー小説

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もしも俺が・・・・。『フィーダと那拓。』
日時: 2014/01/03 18:25
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)

   作者の今叫びたい一言  『ツイッター、始めました。>>205』 (By 作者)


   序章、あとがき+読者様へ一言!! >>114

   土下座で頼む、簡単アンケート!! >>115
   ↑アンケート円滑化のために、登場人物のリストを作りました!! >>123

   オリキャラ大募集中!!!(こちらをお読みください。) >>140



 【第一回 アンケート回答者リスト!! スペシャルサンクス!!】

・月葵様 →>>117
・るるこ様 →>>125
・檜原武甲様 →>>133
・李々様 →>>134
・八重様 →>>138
・エストレア様 →>>145


 【オリキャラリスト!! スペシャルサンクス!!】

・李々様 →>>141 『明蓮寺 美夜』 >>151 『古屋 朱李衣』
・95様 →>>142 『葉隠 空冴』 >>146 『鳳凰院 龍雅』
・エストレア様 →>>145 『キル・フロート』
・檜原武甲様 →>>147 『知名崎 宇検』
・月葵様 →>>148 『結風 遥』 >>156 『矛燕』 『ゼヘト』
・グレイ様 →>>152 『周邊 蓮華』
・八重様 →>>155 『雛姫 容子』
・るるこ様 →>>166 『王 莉紅』 『鳳広炎』









   クリックどうもありがとうございます。


  おはようございます、こんにちは、そしてこんばんわ。

  どうも初めまして。ご存知の方はお久しぶりです。

  私の名前はヒトデナシと申します。



 “自己紹介が終わったところで、この小説の注意点です。”


  1、荒らしの方々は回れ右して去ってください。

  2、読んでいただけるとすごくありがたいです。

  3、コメントをもらうと、作者は歓喜に満ち溢れます。




 “では次に、この小説はどんなものなのかを紹介いたします。”
    

  1、この小説の中心の視点は基本、主人公である俺(作者ではありません。)が中心です。

  2、この小説は、主人公が『もしもの世界』を体験したとき、どのように思うのか、またはどのように動くのかを描いたものです。

  3、基本、自由である。



  ————と言った感じでございます。



  では早速書いていきたいと思います。

  楽しんでいただけると幸いです。



  ・登場人物・・・主要人物 >>119
          黒川陣営 >>120
          リバース陣営 >>121
          DDD教団陣営 >>122


  ・イラスト広場(心優しい絵師様、常時募集中)・・・>>62

  ・用語説明・・・>>63




   コメントを下さった優しい読者様


 ・月葵様 
 ・八重様
 ・秘密箱様
 ・エストレア様
 ・小枝様
 ・るるこ様
 ・春野花様
 ・陽様
 ・修道士。様
 ・檜原武甲様
 ・李々様
 ・ちぇりお様
 ・95様
 ・グレイ様
 ・H様
 ・007様



    ———— 『もしも俺が・・・・。』目次 ————


【序章、日常編】 

  表紙→>>12 (八重様)
  挿絵→ 第1幕 >>20 (るるこ様)
      第6幕 >>89 (るるこ様)
      第15幕 >>125 (るるこ様)


   第1幕 『もしも俺が自己紹介をしたのなら……。』 >>1 >>7 >>8
   第2幕 『もしも俺が自分の世界を紹介するなら……。』 >>14 >>16 >>19
   第3幕 『もしも俺が風紀委員会を紹介したなら……。』 >>23 >>24 >>25
   第4幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……。』 >>31 >>32 >>35
   第5幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……続編。』 >>36 >>37 >>43
   第6幕 『もしも俺(様)が華麗に参上したなら……。』 >>46 >>50 >>51
   第7幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……。』 >>56 >>60 >>61
   第8幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……続編。』 >>64 >>65 >>66
   第9幕 『もしも俺(様)が異次元を渡るなら……。』 >>69 >>70 >>71
   第10幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……。』 >>76 >>77 >>82
   第11幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……続編。』 >>83 >>84 >>85
   第12幕 『もしも俺が休日を過ごすのならば……。』 >>88 >>93 >>96
   第13幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……前編。』 >>101 >>102 >>103
   第14幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……後編。』 >>106 >>107 >>108
   第15幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……終編。』 >>111 >>112 >>113

   あとがき、そしてコメントを下さった方々に感謝の言葉を!! >>114


【第2章、闇人(やみびと)と天使編】

  プロローグ >>124


   第16幕 『もしも俺が日常を過ごしたのなら……。』 >>128 >>131 >>132

   第17幕 『もしも俺がこれまでの事をまとめたなら……。』 >>136 >>159 >>160

   第18幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……。』 >>163 >>164 >>165

   第19幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……2。』 >>170 >>171 >>176

   第20幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……3。』 >>181 >>185 >>186

   第21幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……4。』 >>189 >>190 >>194

   第22幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……5。』 >>198 >>201 >>204

   第23幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……。』 >>206 >>209 >>210

   第24幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……2。』 >>211 >>215 >>216

   第25幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……3。』 >>217




    ------------ サブストーリー -------------


  『交差する二人』・・・>>29 >>30 
  (300参照突破記念。黒川と水島の知られざる出会いの物語。)

  『彼ら彼女らのクリスマス』・・・>>54 >>55
  (600参照突破記念。元地山中学生の奇妙なクリスマスの物語。)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ。』・・・>>72 >>73
  (1000参照突破記念。あまりにもカオスすぎた。お祭り過ぎた。黒歴史とか言わないで。)

  『たった一つのバレンタインチョコ。』・・・>>86 >>87
  (1300参照突破記念。遅くなりましたがバレンタインネタ。元地山中学に甘い展開!?ww)

  『風紀委員会の日常日記。』・・・>>104 >>105
  (1500参照突破記念。風紀委員会で極秘に行われる秘密の日記が明らかに!?)

  『The Time Start Of ティアナ。』・・・>>109 >>110
  (1800参照突破記念。霧島とティアナ、そしてあのゼロの復活の物語……?)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ2。』・・・>>127
  (2000参照突破、日常編完結記念。もし俺メンバーのカオスな物語。
  注意、この物語は18歳未満には刺激の強いちょっとした深夜族成分が含まれています。
  お読みの際はにやけるお顔に気を付けて、一文一文丁寧にお読みください。By ヒトデナシ。)

  『黒水SS By 火矢 八重様』・・・>>158
  (トップレベルの作者様、火矢 八重様の執筆した黒水SS。
  よく読んでくださる彼女でこそ書くことが出来る、レベルの高いSSですw 
  黒水SSは全ての読者様のモノ。皆様適当に妄想しちゃってくださいw
  なお、もしも黒水SSを考えちゃった♪という神様がいるなら、
  ぜひともこちらに投稿してくださればなと思いますw 私も読みたいですしねwww)

  『花狩椿と銀色のいばら道』・・・>>168 >>169
  (2500参照突破記念。花狩先生の少年時代の過去。
  劣等感を胸に秘めた彼の前に現れた、ある人との出会いとは……?)




------------名誉、歴史--------------


・11月25日、『もしも俺が・・・・。』投稿。
・11月29日、100参照突破!! (ありがとうございます!!)
・12月02日、200参照突破!! (皆様の応援に感謝しております!!)
・12月06日、300参照突破!! (3は私の好きな数字です。とにかく感謝です!!)
・12月13日、400参照突破!! (嬉しい限りでございます。執筆ファイト!!)
・12月21日、500参照突破!! (500ですか!! 1000まで半分を切りました!!)
・12月24日、600参照突破!! (メリークリスマス!!)
・12月31日、700参照突破!! (2012年最後の日!!)
・01月05日、800参照突破!! (2013年、始まりました!!)
・02月12日、900参照突破!! (復活しました!! 皆様のためにも頑張ります!!)
・02月13日、1000参照突破!! (明日はバレンタインですか。皆様の応援に感謝!!)
・02月15日、1100参照突破!! (1000という大台を突破できてうれしいです!!)
・02月17日、1200参照突破!! (本編も10幕を突破。これからもバンバン書いていきますw)
・02月18日、1300参照突破!! (スリラーナーイト!! ……申し訳ない、深夜の悪乗りですw)
・02月21日、1400参照突破!! (もうすぐ1500!! 大感謝です!!)
・02月25日、1500参照突破!! (きたあああ!!! 1500参照ついに突破!!)
・02月27日、1600参照突破!! (おおぉぉ!! 応援に大変感謝です!!)
・03月01日、1700参照突破!! (ついに3月ですね!!)
・03月03日、1800参照突破!! (ありがとうございます!! ありがとうございます!!)
・03月06日、1900参照突破!! (もうすぐ2000ですね!! 頑張ります!!)
・03月09日、2000参照突破!! (2000参照突破しました!! 歓喜です!! 最高です!!)
・03月11日、2100参照突破!! (3000目指して頑張ります!!)
・03月11日、序章完結!! (始めの物語、無事に書き終えることが出来ました!! サンクス!!)

・03月18日、第2章、始まり!! (実はというと、サブタイトルに結構悩みましたwww)
・03月18日、2200参照突破!! (第2章も頑張ります!!)
・03月20日、2300参照突破!! (第2章、本格的にスタートです!!)
・03月26日、2400参照突破!! (もうすぐ2500ですね!! 頑張りますね!!)
・03月28日、2500参照突破!! (2500参照突破しました!! 3000目指して頑張ります!!)
・03月30日、2600参照突破!! (たくさんのオリキャラをありがとうございます!!)
・03月31日、2700参照突破!! (なんという快挙!! ありがとうございます!!)
・04月02日、2800参照突破!! (4月になりましたね!!)
・04月06日、2900参照突破!! (もうすぐ3000かぁ……。行けるといいなぁ。)
・04月14日、3000参照突破!! (うわぁぁああ!! 3000です!! 3000なんです!!!)
・05月01日、3100参照突破!! (長期休暇を頂きました!! 本日からまた執筆頑張ります!!)
・09月02日、4600参照突破!! (久々の執筆なので腕が鈍りまくりですねw)
・09月04日、4700参照突破!! (5000までもうすぐですね。頑張ります。)
・09月06日、4800参照突破!! (9月と言えば作者はもうすぐ誕生日とやらを迎えるわけですか。)
・09月09日、4900参照突破!! (もうすぐ5000ですね。頑張りますね。)
・09月12日、5000参照突破!! (5000です!! ありがとうございます。)
・09月14日、5100参照突破!! (私の誕生日です。ありがとうございます。)
・09月23日、5200参照突破!! (最近私の家族にPCを占拠される事が多くなりました。)
・11月18日、5300、5400参照突破!! (ここを建設して約一年になります。)

Re: もしも俺が・・・・。『カオスなお祭り騒ぎ、第2弾。』 ( No.128 )
日時: 2013/03/20 19:37
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode




     ————第16幕 『もしも俺が日常を過ごしたのなら……。』————



            「パート1。」




  ————朝の陽ざしが窓から差し込み、部屋をキラキラと輝かせる。


  室内に入り込む光が、整理整頓された部屋の家具や壁に反射して光る。
  まるでそれだけで照明になるほどだ。温かく、心地よい太陽の光。





   「……んッ……。」



  耳元で鳴り響く目覚ましのアラームが朝だと告げてくる。

  軽快に甲高いアラーム音を鳴らしている。耳に透き通り、脳に直接響く。
  起きろ起きろと急かす目覚まし時計を、細目に開いた目で見つけ、止める。

  すると今まで五月蠅かった室内に静寂が起こり、またも静かな時へと戻る。
  一瞬気を抜けば二度寝してしまう程、心地よい静けさだった。




   「ふ……わぁぁ……。」




  大きな欠伸を一つしながら、背筋をグッと伸ばす。
  温かかった布団から上半身だけを起こし、窓から差し込む光に目を細める。


  ……そうだ、今日は月曜日じゃないか。学校だ。


  冷静に脳が機能し、目覚めた黒川は重大な事に気づかされた。
  そうだ、だからアラームをセットしたのではないか。すっかりボケていた。

  昨日の疲れがまだ残っているせいか、身体が少し重い。
  それでも学校には行かなくてはいけない。準備しなければ……。


  そう思って冷静な脳がようやく活性化した後、もう一つ可笑しなことに気づく……。




   「……寒ッ!!」




  思わず口に出して、身震いする。咄嗟に腕の二の腕辺りをさすった。
  まだ10月というのに、ここまで寒かっただろうかと疑問に思う。
  いや、それはまぁ夏に比べれば肌寒いのだが……。


  と、そこで思考が止まった。何かが可笑しい事に気づく。




   「…………ん?」



  さすった腕に……違和感がある。

  いつもなら、上下黒の長そでのジャージを着ているのだが、さすった部分に……服はない。
  長そででなくても、普通なら二の腕辺りに温かい生地が存在するものだが、それもない。

  ……否、二の腕だけじゃない。黒川は腕全体はおろか、上半身に服というモノを着ていない。



   「…………。」



  冷静になったはずの脳がさらに冷めていく。そんな感じがした。
  まるで思考を止めろと命じているように、脳から何やら不可解な信号が流れている。


  そう、今までの記憶が全部流れてくるような————





   「…………んッ……。」




  そんな石像の如く固まった黒川の隣で、『何か』が蚊のような声を上げた。
  布団の中でもぞもぞと動き、まるで『何か』が寝返りを打っているかの様だ。

  ふと、黒川の身体がピクリと動いた。
  否、ようやく動いた。おそるおそる、その『何か』に視線を向ける……。



   「…………。」



  隣に視線をやると、『何か』が寝ている。否、『誰か』が寝ている。
  スウという穏やかな吐息をたて、今もまだ眠っている。

  布団を被っているため顔は見えないが、唯一見えるのは、その綺麗な髪。
  つやがあり、サラリとした長い黒色のロングヘアー。
  そこから香る匂いは女性独特の魅力がある……気がする。



  ……黒川の額にドッと汗が垂れる。そうでなくても、そうするのだ。
  先ほど流れてきた記憶が全て本当であるなら、きっとそうなのだろう。

  覚悟を決めた黒川は、一度深呼吸をすると、ヒラリと布団の一部をめくった。
  もぞもぞとしていた辺りをめくると、そこにはあら不思議。『誰か』が眠っていた。
  綺麗な顔立ちをして、見る者すべてを魅了する程のモノ。
  寝顔の効果もあってか、破壊力も抜群。一言で言うならば、天使だ。

  ちなみに言っておこう。無論、黒川の隣で寝ていたであろう『誰か』は、女性だ。
  そしてもう一つ付け足すなら、黒川の良く知る、良く知りすぎる人物だ……。




   「…………。」




  黒川は固まったまま、動けなかった。

  一個人の男として、その寝顔に見惚れたというのもあるのだが、そうではない。
  知っている人物であるからこそ、分かっていても驚きを隠せないのだ。


  なにせ、目の前で穏やかに眠る女性は、水島愛奈その人なのだから……。


  分かっていたのだが、それでも言葉は出てこない。
  パクパクと餌を待ち構える鯉のような感じだったであろう。


  ……そしてもう一つ、黒川は確かねばならぬことがあった。

  今しがた流れてきた記憶、今も鮮明に残る記憶の中に、もう一つ『思い出』がある。
  それを確認しようと、もう一呼吸置いて、黒川はさらに布団をめくった……。




  ————そしてめくったその後数秒、黒川は言葉を失い、唖然とした……。




  露わになる細い身体。綺麗で、白く妖精の様な輝きを放つ身体。

  胸から湧き上がる熱い衝動、身体を火照る熱が身体を高ぶらせると同時に————





   「————ッ!!!!!!」






  黒川は鶏の鳴き声に負けない程の、近所に響く大声で発狂したのだった————。




Re: もしも俺が・・・・。『カオスなお祭り騒ぎ、第2弾。』 ( No.129 )
日時: 2013/03/20 19:44
名前: エストレア ◆p0imGsDc06 (ID: 9cTKwbSo)


…えええええぇぇぇえええええ!?

え、ちょ、何やってんの黒川君!? これは明らかに…犯罪だと思います!と、感じたエストレアです!

本当に黒川君大丈夫!? 頭は冷静になってるんですか!?(オチツケ;

…すいません、慌てすぎました。
荒らしではないです、決して。決して荒らしでは(ry

ただいま、短編を作るのに少し苦労してますが、何とか書こうという気が起きましたので、書きます!(宣伝じゃないんだからね!

では、執筆頑張ってください!

Re: もしも俺が・・・・。『二人の聖なる朝。』 ( No.130 )
日時: 2013/03/20 19:51
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode


  速い!! すこぶる早いぞww さすが黒水の力!!ww


  “エストレア様”へ

ええー、なんでしょうね、はい。作者は何の事だか分かりません!!www
黒川君はね、犯罪者になったのさ。www ついに刑務所に行く日が来たか……ww

黒川君はね、大人になったんです、はい←他人事ww
荒らしだなんてとんでもない!! 私の待っていたリアクションでしたよ♪ww

オッケーです!! 楽しみに読ませていただきますね!!w
応援ありがとうございます!! 執筆頑張ります!!

Re: もしも俺が・・・・。『二人の聖なる朝。』 ( No.131 )
日時: 2013/03/21 21:39
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode



          「パート2。」





   「————愛奈、英語の宿題は出来ているか?」


  朝、登校したと同時に黒川は隣の水島に聞いた。
  隣にいた水島は柔和な笑みを浮かべると、


   「ふふ、出来てるよ。はい。」

   「うん、すまないな。これ、数学の宿題だ。」

   「はぁい。ありがとう。」



  黒川は英語のノートを、水島は数学のノートを受け取った。
  お互いに微笑した後、席につこうとしたその時……






   「…………。」



  物凄い量の視線を感じた。主に、良く知る人達であったが。
  黒川の席の前にズラリと並ぶ人達。その数3人。右から、霧島、柿原、紫苑だ。



   「……ええっと、そうだな。まぁなんだ、俺が幻像を見てるだけかもしれん。うん。」

   「奇遇だなー勇気。俺も今日はお前と意見が合うな。」

   「うんうん、ボクもボクも!! えっとねェ、まぁ皆が言いたいのはこれだよねー。」


  三人はうんうんと数回頷いた後、まるでヘンなものを見るかのような目で黒川を見て、



  『愛奈……?』と、口をそろえて言った……。






   「……どうした、お前ら?」



  ギロリと睨まれる中、黒川は声を抑え気味で尋ねてみた。
  だが、それを無視するように、三人は何やら会議を始めた……。


   「召、俺は黒川が『愛奈』と呼んだところを未だかつて聞いたことがない。異論は?」

   「ない。その通りだ。そして今まで黒川と水島が一緒に登校したことはない。異論は?」

   「なーい。黒川クンと愛奈ちゃんが一緒に手をつないで登校してきたことはー?」


  そこで三人がそっと視線を上に向ける。そして近々の過去を思い出して、出した結論は、


  『ない、断じてない。確かにこれは可笑しい!!』


  と、声を揃えて言った。息ピッタリだな、と黒川は苦笑して思った。

  まぁ確かに、三人の言う事は本当だ。間違いない。
  ただまぁ、それは『今までは』というわけであって、今朝これをひっくり返したのだが……。



   「どォォおおおいうことだぁああああ、黒川ぁああああ!!!!!」



  霧島が黒川の首根っこを掴み、ガシンガシンと揺らしてくる。脳が揺れる。
  凄い形相をしている。鬼の形相とはこんな顔の事をいうのだろうか。


   「お……落ち着け霧島!! 何をそんなにッ……」

   「おめえ……いつの間に攻略したんだよぉ……。いつの間に落としたんだよぉ……。
   ————難攻不落、最大難易度のマドンナをどうやって調教したぁぁあああ!!!」

   「何を言ってるんだお前は……。」



  攻略やら調教やら、ギャルゲーみたいな言い方だな、と黒川は苦笑した。
  目の前で霧島は何か泣いてるし……。これは私が泣かしたのか?



   「……少なくとも、金曜日はこうじゃなかったなぁー。ってことは……土日か。」


  柿原がそう言うと、ピクリと霧島が動いた。


   「……土日に家に連れ込んでは調教してたのか黒川……?」

   「わぁー黒川クン、SだS—!! 自分好みに調教するなんてS−!!」

   「おッ……お前らなぁ……。」


  霧島と紫苑の言葉に眉をピクピクさせながら、黒川はため息をついた。



   「とりあえず、付き合っているという認識でいいんだよなー?」



  柿原が話を戻すように言うと、黒川は「ああ。」と短く返事した。



  ————そう、昨日。俺達は確かに愛を伝え合った。


  それは確かで、それは確実。付き合っているというのも、間違いではない。

  ちなみにあの後、黒川が真っ先に向かったのは、なんと水島の自宅だった。
  向かった理由は至極単純。水島と自分の関係を早くも公表するためだ。
  普通ならば結婚する前に行うものだが、あいにく黒川にはその考えは無用だった。

  なぜなら昔から水島を『将来の嫁』として認識してきたのだ。
  当たり前だが、『結婚』も含めて、だ。だから前だろうと後だろうと結局言う日は来る。
  それなら早くも公認してもらおうと、そういうわけだ。
  堂々と宣言しようとする黒川に、最初は水島も顔を真っ赤にしたものだが、
  後々に緩みきった幸せそうな顔に変貌していくのに、黒川はニヤニヤしてしまったのは内緒だ。


  すぐに水島の家にお邪魔し、お母様とお父様に一言言ってきた。

  「娘さんを私にください。」と玄関で大きな声で頭を下げて言うと、
  「いいよー!!」と陽気な声がリビングから帰ってきた。……あっさりだった。
  さすがに三歳年下の水島の弟は、あまりの親の対応に唖然としていたけれど、
  それでもすぐに「ねぇちゃんをよろしくお願いします。」というきちんとした返事が返ってきた。


  ————とはいっても、黒川にとっては親との面会がこれが初めてではない。

  結構何度もお世話になっており、弟ともかなり面識がある。
  水島が唯一家に連れてくる男性という事で、親も大喜びだったそうな。
  時々「ねぇ、どこまでいったの?」と、水島の親に質問されるたびに、
  出してくれたお茶を吹きだしたものだ。その時は付き合ってすらいないというのに。

  弟とは時々、剣道の相手をしてやっている。
  かなり凄腕で、小学生の中でも有名になるぐらいの腕を持っており、
  数ある大会でも多くの優勝トロフィーをかっさらっている。
  中学生にも負けぬ腕を持っており、すでに高校生レベルと言われている。
  とはいっても、一度もかじった事のない黒川にはなぜか勝てたことはなく、
  弟曰く、黒川は師範レベルの強さを持っているとのこと。黒川はやったことはないのだが。

  弟にも尊敬されており、家族からはなぜか期待されており、事はすんなりいった。
  その後、愛奈が「黒川君の家に住んでいい?」と剛速球のストレートを投げ込んだのには驚いた。
  いやまぁ、愛奈のその言動にも驚いたが、その後リビングから、
  「いいよー!!」と帰ってきたことに、むしろ黒川は驚いてずっこけた。


  それで結局、愛奈は黒川の家に住むことになり、まぁそれが朝に繋がるわけで……。





   「なるほどねぇ……。」


  柿原がそう言って頷くと、黒川はひとまずホッとした。
  ようやく理解したかと、と黒川が安心していると、またも霧島は、



   「……てかほんとにこの土日に何があった? まさか本当に調教を————」


  この後言うセリフがなんなのかは分かっていた。
  やれやれ、しつこいなと思い、霧島の言葉を遮って、


   「してない。してないからな。私は何も。なぁ、愛奈————?」


  と、否定の言葉投げかけつつ、ふと隣の水島に視線を移して言う。
  これで水島がそうだよ、と肯定すればこんなややこしいやり取りから逃れられる。
  正直朝から何の話をしているんだと黒川はツッコみたかったが。


  ……だがしかし、黒川が思っていた対応と違うモノが返ってきた。






   「…………。」



  沈黙。無言の境地。だけど、何か頬を赤らめているような……。



   「……愛奈?」


  ちょっと心配になって、黒川は声をかけてみる。
  水島の初めての反応に驚いたのは、黒川だけではない。
  皆も心配そうに見守っている。それもそのはずだ。さっきまで普通だったのに。

  またあのジョジョ編の世界のトラウマの再発だろうか?
  それとも気分が悪いのだろうか? それとも話題に羞恥しているのだろうか?


  ————色々な事を考えたが、それは全く無駄だった。

  なぜなら水島愛奈その人が発した言葉は、その心配を吹き飛ばすものだったからだ……!!
















   「……ああ、『黒川様』。そんな……。お恥ずかしい……。

   ————あれ程の事をしておいて調教していないなどとおっしゃるのですか……?」







   「…………え?」





  ビキッ、と世界が壊れた気がした。
  いや、黒川の何かが壊れた気がした。否、その場の全員だ。


  黒川も思わず呆然と立ち尽くし、目の前の水島に唖然とした。
  それもそのはず。目の前の水島は恥ずかしそうに身体もモジモジさせて、
  姫の様な口調に変化し、しかも自分の事を『黒川様』と呼んでいる……。

  目の前の水島が確かに発した言葉だ。確かにそうなのだけれども……。
  いや、何か別人な気がするのは気のせいだろうか? 何か霊的なモノが乗り移ってないか?
  言動も姫口調だし、しかも……黒川、『様』……? 黒川の頭でも現状は理解できない。


  一瞬何が起こったか全く理解できない黒川に、ギロリと視線が集中する……。



   「————と、水島姫はおっしゃっているようですが、どおいうことかな、黒川王子?」



  さらにギロリと睨むように視線を送る霧島に、黒川はビクッと肩を震わせた。
  むしろこちらが聞きたいぐらいだと言おうとしたが、今は無駄な気がした……。



   「いやいやいやいやいやいや、ちょっとまてちょっとまて。落ち着け落ち着け。」

   「やーん、黒川クン。やっぱSだー!! 調教してるぅー!!
    聞いた!? 『黒川様』……だってぇ!! きゃあぁー!!」

   「しかも『あんなこと』をしたようだなー。どんなことなんだろうねー。」


  一人床に転がって悶絶する紫苑を横目に、柿原は棒読みにも取れる言動を発する。
  その意図は読み取れる。『わざと』クラスに聞こえる声で言っている。
  ざわざわと噂されている。いやまぁ、クラスに入った時からすでに騒がしかったが、
  何やら全く関係ないガセネタさえも執着しつつあるようだった……。



   「おいおい愛奈……何を言って————」


   「今日も帰ったら……いっぱいお仕置きですか……?」



  ウルウルとした瞳で訴える水島の言葉に、さらにピキッと空気が割れた……。

  さらに周囲が沸き、歓喜の悲鳴さえ聞こえる。主に騒ぐのは女子生徒だ。
  『お仕置き』という爆発力満載の言葉を使ったことにより、生徒達に変な妄想が植えつけられる。
  まるで黒川が水島を自分の好みの女性にするために、仕付けをしている様にさえ聞こえてくる。
  ヘンな性癖が付いた上に、当事者による語りが入った以上、もう返す手はない。


  ……黒川は天を仰いだ。ダメだこれは。修正不可能だ、と。


  そして同時に思い出す。水島が今朝の登校時に言っていた事を……。

  黒川は自覚していないようだが、黒川は結構モテる。
  それこそファンクラブが出来るほどに、だ。それは水島も同じだ。
  そこで、お互いに妙な『虫』が付かぬようにと水島は何かを考えていたようだった。

  その作戦こそ、まさにこれだろう……。

  うーむ、我ながらなんという女性を手中に収めてしまったのだろうか、と黒川は思った。
  まさかここまで愛奈が『役』にのめり込めるとは思っていなかった。
  これでは完璧に、クラスに二人の間に主従関係が結ばれているように見えてしまっている。
  否、可笑しいのは確かなのだが、まぁ強く印象が持たれるのも確かで。

  そしてかつ、強靭たるなんらかの鎖で繋がれていることをカミングアウトしたため、
  これではさすがに『虫』がよることもない。お手上げ状態。完璧だ、私の嫁は。




   「……やれやれ、だ。」




  ほとんどキャラ崩壊してしまった自分の彼女を横目に、クラスのざわめきから逃げる様に、


  黒川は天を仰いで瞳を閉じた。ため息を一つついて……————。




Re: もしも俺が・・・・。『調教回。稀に見るカオス回。』 ( No.132 )
日時: 2013/03/22 21:46
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode




         「パート3。」



  ————朝の騒ぎは、授業が始まると次第に収まっていった。

  それはまぁ、一時間目はもう視線を何度浴びたことだろうか。
  そこら中でメモを交換し合う女子は見えるし、殺気を見せてくる男子さえいた。

  無論、黒川はそれを何食わぬ顔でやり過ごしつつ、隣の水島に、

  「愛奈……あれは君の本性か? それとも役作りか?」と、耳打ちしたところ、
  「えへへー、どっちが黒川君のお好み?」なんて可愛い笑顔で返された時は紅潮したものだ。

  ここが学校でなければその場で抱きしめて……ゲフンゲフン。いかんいかん。

  結局、あの『姫スタイル(クラスの誰かが命名した)』をした水島が、
  はたして本性なのかそうでないのかは謎のままであった。まぁその内分かるだろう。


  そして昼時になると、ようやくひと段落したという感じだ。

  相変わらず霧島と紫苑は泣いたり悶えたりと、表情に忙しい様だったが、
  興味のない柿原は、一限目に入るとすでに睡眠モードに入って、そしてさっきようやく起きた。
  そんなわけで、まぁ無事に色々乗り切ったわけだ。無事とは言わないが。

  そして黒川は昼休みを迎えると、出していた教科書を直し、スッと立ち上がった。
  水島がどこに行くの?、と目で訴えてきたので、用を足すだけと短く答えて教室を出た。

  教室を出て左側へと廊下を歩いていく。5m先に男女別れたトイレが目に入る。

  そこにわき目も振らずに歩いていたその時、




   「あ……。」




  と、ちょうど前方から間の抜けた声を聞こえたので、そちらに視線を向けてみる。
  黒川の目の前に、一人の女性が驚いたような表情で立っていた。

  身長は155cmほどで、髪はクリーム色の左右に分かれた長いツインテール。
  学校指定の制服を見事に着こなし、凛としている。
  左右の髪を髪を縛っているピンク色のリボンが特徴的だ。


  ————黒川はその女性を知っていた。同級生の、名前は『青海 真希 (あおみ まき)』。

  むしろ知らない方が可笑しいと言える。なぜなら、この学校の現生徒会長であるからだ。
  実は、水島に並ぶ美少女でもあったりする。男子からの人気も高い。

  その理由は容姿もさながら、運動能力、勉学も優秀な点もあり、
  男子の噂によると、『ツンデレ』という特殊機能付きの様だ。

  その一面を一目見ようと男子達が群がる光景を、黒川は何回か目にしていた。
  困っている彼女を助けてあげたこともあったが、それさえもツンデレで返されたこともある。
  まぁ確かに、おっとりとした大人の女性である水島とはまた違うタイプの女性だ。

  それによって、人気を二分化しているようだった。
  (ちなみに、男子生徒の中で行われた秘密投票では2位らしい。1位は無論、水島愛奈。)

  そしてそして、驚くことにクラスは『2年B組』。つまり同じクラスメイトでもあるのだ。
  今まで紹介してなかったとはいえ、私ともそれなりの話を交わす友人でもある。



   「あぁ、青海あおみさん。今教室に帰りか?」



  さすがに黒川と言えど、呼び捨てにするほどの仲ではない。
  一応仲は良いのだが、どうしてもさん付けで呼んでしまう節がある。


   「えッ……ええ。まぁね。」


  いきなり話しかけたから驚いたのか、青海真希はしどろもどろしていた。
  胸の辺りで腕を組み、重そうな二つの実ったものを支えているようにも見える。
  大きさは結構ある。水島も平均以上に育ってはいるが、この女性はそれ以上に……

  と、考えた所で思考を止めた。これ以上考えれば、何かボロが出そうな気がした。
  そんな目の前の彼女がなぜか頬を赤らめているが、まぁ気にしない。



   「く……黒川は……どこ行くのよ?」



  向こうは呼び捨てで呼ぶ。否、自分が許可を出したのだが。
  それと交換条件で向こうも呼び捨てでいいと言われたのだが、どうもその気にはなれなかった。
  結局はさん付けで収まっている。今もそうだ。

  と、そんな思考はさておいて、真希の質問に答えてやらねばと思い、
  「ああ、トイレに。」と短く答えた。それがさらに真希を紅潮させたのは気のせいだろうか。



   「そ……そう。あっ、それと……。」



  そこで真希の口がこもり、何かをごにょごにょと言っている。
  視線を右下に逸らし、頬は赤らめたままだ。普段はこうではないというのに。
  自分はもしかしてとんでもない事をしてしまったのだろうかと頭を巡らせた。

  ……否、多分何もしていないと思うのだが、それは次の言葉で訂正することになった……。








   「————……水島さんを……その……ちょ……調教……したって本当?」





  真っ赤にして言葉にする彼女の前で、黒川はまたも片手で頭を押さえて天を仰いだ。

  ああ、それはそれはとんでもない事だ。まさかここでこれが来るとは。
  だが、黙っていれば肯定になる。黒川は即座に左右に首を振った。




   「違う!! それは愛奈の冗談だ。本当に私は何もしていない!!」

   「そ……そっか、そうよね!! でも……愛奈って……。」



  紅潮した顔からほんの少し寂しそうな表情を覗かせた。
  真希は黒川が『水島』と呼んでいた事を知っている。だからこその疑問であったのだ。



   「ってことは……二人はやっぱり……。」



  そこまで言うと、言いたいことが分かったのか、今度は黒川は首を縦に振った。


   「……ああ、それは本当だ。私と愛奈は交際している。」

   「そ……そっかぁ。へぇー。なんだか釣り合わないわねー。」



  黒川がそう言うと、真希は一瞬悲しい表情を浮かべた後、すぐに凛とした表情に戻った。



   「そ……そう言うな……。結構気にしているのだ。」

   「あはは、やっぱり? まぁ聖女って言われてる女性と付き合ってるんだもんねぇ。」

   「なかなか痛いとこを突いてくるな……君は。」



  黒川が苦笑して言うと、真希はさらにと言わんばかりに追い打ちをかけてくる。



   「本当に何もしてないんでしょうねぇ? 男は獣だっていうし、信用ならないなぁー。」

   「私を一緒にするな。まぁそりゃあ……そういう時もある時はある。」

   「……やっぱりあるんじゃん。スケベ、変態さん。」



  ぐぬ、という黒川の漏れた声を聞いて、思わず真希は吹き出した。

  まぁ男である以上、一欠片の欲望は捨てられないのは事実だ。
  それは女性にも同じことだろう。そりゃあ男子ほどではないかもしれんが。

  一通り笑った後、真希は黒川から視線を逸らし、顔を紅潮させてポツリと呟く。








   「……まぁでも……黒川になら……調教されても……。」




   「…………え?」




  あまりもポツリとした呟きだったので、黒川にはあまり聞こえなかった。
  それで聞き返そうとしたら、なぜか分からないが真希はハッとした表情をしていた。

  首をブンブンと左右に振り、頭のツインテールが揺れる。




   「なッ……なんでもないわよッ!!」



  真希は自分がとんでもないことを口走ろうとしていた事を思い出し、さらに紅潮させた。
  トマトの様に赤くなった顔をもう一度左右に振ると、そのまま黒川の横を通り過ぎて行った。

  教室へと戻っていく真希の後ろ姿を見送りながら、黒川は唖然としていた。
  彼女は一体何を言ったのか、非常に気になるし、なぜ怒ってたのかが分からない。
  おちょくるだけおちょくって帰っていった彼女に結局何も意図が分からず、




   「……まぁ……いっか。」




  そう独り言を呟くと、背中を向けて男子トイレへと足を踏み入れていった————。




      ————————第16幕 完————————


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