複雑・ファジー小説

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もしも俺が・・・・。『フィーダと那拓。』
日時: 2014/01/03 18:25
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)

   作者の今叫びたい一言  『ツイッター、始めました。>>205』 (By 作者)


   序章、あとがき+読者様へ一言!! >>114

   土下座で頼む、簡単アンケート!! >>115
   ↑アンケート円滑化のために、登場人物のリストを作りました!! >>123

   オリキャラ大募集中!!!(こちらをお読みください。) >>140



 【第一回 アンケート回答者リスト!! スペシャルサンクス!!】

・月葵様 →>>117
・るるこ様 →>>125
・檜原武甲様 →>>133
・李々様 →>>134
・八重様 →>>138
・エストレア様 →>>145


 【オリキャラリスト!! スペシャルサンクス!!】

・李々様 →>>141 『明蓮寺 美夜』 >>151 『古屋 朱李衣』
・95様 →>>142 『葉隠 空冴』 >>146 『鳳凰院 龍雅』
・エストレア様 →>>145 『キル・フロート』
・檜原武甲様 →>>147 『知名崎 宇検』
・月葵様 →>>148 『結風 遥』 >>156 『矛燕』 『ゼヘト』
・グレイ様 →>>152 『周邊 蓮華』
・八重様 →>>155 『雛姫 容子』
・るるこ様 →>>166 『王 莉紅』 『鳳広炎』









   クリックどうもありがとうございます。


  おはようございます、こんにちは、そしてこんばんわ。

  どうも初めまして。ご存知の方はお久しぶりです。

  私の名前はヒトデナシと申します。



 “自己紹介が終わったところで、この小説の注意点です。”


  1、荒らしの方々は回れ右して去ってください。

  2、読んでいただけるとすごくありがたいです。

  3、コメントをもらうと、作者は歓喜に満ち溢れます。




 “では次に、この小説はどんなものなのかを紹介いたします。”
    

  1、この小説の中心の視点は基本、主人公である俺(作者ではありません。)が中心です。

  2、この小説は、主人公が『もしもの世界』を体験したとき、どのように思うのか、またはどのように動くのかを描いたものです。

  3、基本、自由である。



  ————と言った感じでございます。



  では早速書いていきたいと思います。

  楽しんでいただけると幸いです。



  ・登場人物・・・主要人物 >>119
          黒川陣営 >>120
          リバース陣営 >>121
          DDD教団陣営 >>122


  ・イラスト広場(心優しい絵師様、常時募集中)・・・>>62

  ・用語説明・・・>>63




   コメントを下さった優しい読者様


 ・月葵様 
 ・八重様
 ・秘密箱様
 ・エストレア様
 ・小枝様
 ・るるこ様
 ・春野花様
 ・陽様
 ・修道士。様
 ・檜原武甲様
 ・李々様
 ・ちぇりお様
 ・95様
 ・グレイ様
 ・H様
 ・007様



    ———— 『もしも俺が・・・・。』目次 ————


【序章、日常編】 

  表紙→>>12 (八重様)
  挿絵→ 第1幕 >>20 (るるこ様)
      第6幕 >>89 (るるこ様)
      第15幕 >>125 (るるこ様)


   第1幕 『もしも俺が自己紹介をしたのなら……。』 >>1 >>7 >>8
   第2幕 『もしも俺が自分の世界を紹介するなら……。』 >>14 >>16 >>19
   第3幕 『もしも俺が風紀委員会を紹介したなら……。』 >>23 >>24 >>25
   第4幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……。』 >>31 >>32 >>35
   第5幕 『もしも俺がドラえもんの世界に行ったなら……続編。』 >>36 >>37 >>43
   第6幕 『もしも俺(様)が華麗に参上したなら……。』 >>46 >>50 >>51
   第7幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……。』 >>56 >>60 >>61
   第8幕 『もしも俺がアンドロイドの世界に行ったのなら……続編。』 >>64 >>65 >>66
   第9幕 『もしも俺(様)が異次元を渡るなら……。』 >>69 >>70 >>71
   第10幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……。』 >>76 >>77 >>82
   第11幕 『もしも俺(様)がゾンビの世界に飛び込んだなら……続編。』 >>83 >>84 >>85
   第12幕 『もしも俺が休日を過ごすのならば……。』 >>88 >>93 >>96
   第13幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……前編。』 >>101 >>102 >>103
   第14幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……後編。』 >>106 >>107 >>108
   第15幕 『もしも俺がジョジョの世界に行ったのならば……終編。』 >>111 >>112 >>113

   あとがき、そしてコメントを下さった方々に感謝の言葉を!! >>114


【第2章、闇人(やみびと)と天使編】

  プロローグ >>124


   第16幕 『もしも俺が日常を過ごしたのなら……。』 >>128 >>131 >>132

   第17幕 『もしも俺がこれまでの事をまとめたなら……。』 >>136 >>159 >>160

   第18幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……。』 >>163 >>164 >>165

   第19幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……2。』 >>170 >>171 >>176

   第20幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……3。』 >>181 >>185 >>186

   第21幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……4。』 >>189 >>190 >>194

   第22幕 『もしも俺が魔法が使われている世界に行ったのなら……5。』 >>198 >>201 >>204

   第23幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……。』 >>206 >>209 >>210

   第24幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……2。』 >>211 >>215 >>216

   第25幕 『もしも俺(様)がドラクエの世界に行ったのなら……3。』 >>217




    ------------ サブストーリー -------------


  『交差する二人』・・・>>29 >>30 
  (300参照突破記念。黒川と水島の知られざる出会いの物語。)

  『彼ら彼女らのクリスマス』・・・>>54 >>55
  (600参照突破記念。元地山中学生の奇妙なクリスマスの物語。)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ。』・・・>>72 >>73
  (1000参照突破記念。あまりにもカオスすぎた。お祭り過ぎた。黒歴史とか言わないで。)

  『たった一つのバレンタインチョコ。』・・・>>86 >>87
  (1300参照突破記念。遅くなりましたがバレンタインネタ。元地山中学に甘い展開!?ww)

  『風紀委員会の日常日記。』・・・>>104 >>105
  (1500参照突破記念。風紀委員会で極秘に行われる秘密の日記が明らかに!?)

  『The Time Start Of ティアナ。』・・・>>109 >>110
  (1800参照突破記念。霧島とティアナ、そしてあのゼロの復活の物語……?)

  『物語崩壊、カオスなお祭り騒ぎ2。』・・・>>127
  (2000参照突破、日常編完結記念。もし俺メンバーのカオスな物語。
  注意、この物語は18歳未満には刺激の強いちょっとした深夜族成分が含まれています。
  お読みの際はにやけるお顔に気を付けて、一文一文丁寧にお読みください。By ヒトデナシ。)

  『黒水SS By 火矢 八重様』・・・>>158
  (トップレベルの作者様、火矢 八重様の執筆した黒水SS。
  よく読んでくださる彼女でこそ書くことが出来る、レベルの高いSSですw 
  黒水SSは全ての読者様のモノ。皆様適当に妄想しちゃってくださいw
  なお、もしも黒水SSを考えちゃった♪という神様がいるなら、
  ぜひともこちらに投稿してくださればなと思いますw 私も読みたいですしねwww)

  『花狩椿と銀色のいばら道』・・・>>168 >>169
  (2500参照突破記念。花狩先生の少年時代の過去。
  劣等感を胸に秘めた彼の前に現れた、ある人との出会いとは……?)




------------名誉、歴史--------------


・11月25日、『もしも俺が・・・・。』投稿。
・11月29日、100参照突破!! (ありがとうございます!!)
・12月02日、200参照突破!! (皆様の応援に感謝しております!!)
・12月06日、300参照突破!! (3は私の好きな数字です。とにかく感謝です!!)
・12月13日、400参照突破!! (嬉しい限りでございます。執筆ファイト!!)
・12月21日、500参照突破!! (500ですか!! 1000まで半分を切りました!!)
・12月24日、600参照突破!! (メリークリスマス!!)
・12月31日、700参照突破!! (2012年最後の日!!)
・01月05日、800参照突破!! (2013年、始まりました!!)
・02月12日、900参照突破!! (復活しました!! 皆様のためにも頑張ります!!)
・02月13日、1000参照突破!! (明日はバレンタインですか。皆様の応援に感謝!!)
・02月15日、1100参照突破!! (1000という大台を突破できてうれしいです!!)
・02月17日、1200参照突破!! (本編も10幕を突破。これからもバンバン書いていきますw)
・02月18日、1300参照突破!! (スリラーナーイト!! ……申し訳ない、深夜の悪乗りですw)
・02月21日、1400参照突破!! (もうすぐ1500!! 大感謝です!!)
・02月25日、1500参照突破!! (きたあああ!!! 1500参照ついに突破!!)
・02月27日、1600参照突破!! (おおぉぉ!! 応援に大変感謝です!!)
・03月01日、1700参照突破!! (ついに3月ですね!!)
・03月03日、1800参照突破!! (ありがとうございます!! ありがとうございます!!)
・03月06日、1900参照突破!! (もうすぐ2000ですね!! 頑張ります!!)
・03月09日、2000参照突破!! (2000参照突破しました!! 歓喜です!! 最高です!!)
・03月11日、2100参照突破!! (3000目指して頑張ります!!)
・03月11日、序章完結!! (始めの物語、無事に書き終えることが出来ました!! サンクス!!)

・03月18日、第2章、始まり!! (実はというと、サブタイトルに結構悩みましたwww)
・03月18日、2200参照突破!! (第2章も頑張ります!!)
・03月20日、2300参照突破!! (第2章、本格的にスタートです!!)
・03月26日、2400参照突破!! (もうすぐ2500ですね!! 頑張りますね!!)
・03月28日、2500参照突破!! (2500参照突破しました!! 3000目指して頑張ります!!)
・03月30日、2600参照突破!! (たくさんのオリキャラをありがとうございます!!)
・03月31日、2700参照突破!! (なんという快挙!! ありがとうございます!!)
・04月02日、2800参照突破!! (4月になりましたね!!)
・04月06日、2900参照突破!! (もうすぐ3000かぁ……。行けるといいなぁ。)
・04月14日、3000参照突破!! (うわぁぁああ!! 3000です!! 3000なんです!!!)
・05月01日、3100参照突破!! (長期休暇を頂きました!! 本日からまた執筆頑張ります!!)
・09月02日、4600参照突破!! (久々の執筆なので腕が鈍りまくりですねw)
・09月04日、4700参照突破!! (5000までもうすぐですね。頑張ります。)
・09月06日、4800参照突破!! (9月と言えば作者はもうすぐ誕生日とやらを迎えるわけですか。)
・09月09日、4900参照突破!! (もうすぐ5000ですね。頑張りますね。)
・09月12日、5000参照突破!! (5000です!! ありがとうございます。)
・09月14日、5100参照突破!! (私の誕生日です。ありがとうございます。)
・09月23日、5200参照突破!! (最近私の家族にPCを占拠される事が多くなりました。)
・11月18日、5300、5400参照突破!! (ここを建設して約一年になります。)

Re: もしも俺が・・・・。『帰宅、そして……。』 ( No.113 )
日時: 2013/03/10 23:29
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode


          「パート3。」



  夕暮れ時、二人は並んで公園を出て、ある場所へと足を運んでいた。

  結局花狩先生はセインを背負い、学校の保健室へと連れて行くことになった為、
  花狩先生とは公園で別れ、セインの事は任せて、黒川は自宅に帰ろうとした。

  しかし、今黒川の隣にはピッタリとくっついたままの水島がおり、それは到底叶わなかった。
  無言で俯いて、黒川の腕を絡めて離れようとはしないのだった。
  無論嫌な気はしないし、むしろドキドキすると言えばするのだが、さすがに素直には喜べない。

  なにせこんな状態にしてしまったのは紛れもなく自分であったからだ。
  自分の無茶によって水島は恐怖し、こうして誰かにすがりつく形になってしまった。
  とりあえず彼女が落ち着くまではそばにいてやらねばと思い、そして行動することにした。

  行先はもう決まっていた。ここから近い、あるところだ。




  ————そこは昔、水島が黒川に教えてくれた秘密の場所だった。


  ある日心が荒んでいた黒川を、気分転換にと連れてきた場所だ。
  道の外れに一本道の小道がある。両手側には並ぶように木々がザワザワと騒いでいる。
  若干坂になっており、緩やかな階段になっている。老人にも優しい手すりがついている。
  今は秋なので、ちょうど紅葉だった。舞い散るように赤い紅葉が躍っている。

  50m程の一本道を抜けた先に、一筋の夕日の光が差し込んでいる。

  そこに向かって二人は足をどんどん進めていく。そして————






  ————抜けると、一本道の小道が瞬時にカラフルな花が咲く、お花畑広場へと変貌した。



  辺り一面に花が咲き乱れている、そこはまるで丘の様だった。
  咲く花の種類は幾千、幾万。花の色は多種多様。
  木の塀で辺りを囲っており、そこから見下ろすと小さくなった町が見える。
  夕日の光に負けることなく、各々の色を輝かせる花達はまるで自我を持っている様だ。
  花の独特の香りが鼻を伝い、脳へと流れ込む。凄く落ち着いた。




   「…………。」




  黒川はその場所に足を踏み入れ、中心に立った後、辺りを見渡す。
  この時間帯は本当に人がおらず、静かだった。いるのは黒川と水島の二人だけだ。
  初めてここに来た時は、こんな幻想的な場所が存在するのかと驚いたものだ。
  そしてこんな場所が穴場スポットというのだから、なおさら驚いた。

  黒川は一度深呼吸すると、その場にストンと座り込んだ。
  隣の水島もそれに呼応するように身体を折りたたみ、正座で隣に座った。
  地面に咲く花がまるでふわふわのベッドの様で、座るだけでも心地よい。



   「……寒く、ないか?」



  黒川は夕日に視線を移したまま、隣で引っ付く水島に尋ねた。
  ほんの少しの間の後、ゆっくりと首を縦に振った。大丈夫の様だ。
  ギュッと握った手の温かさもあり、黒川もそれほど寒くはなかった。
  水島の体温を感じ、身体もそれほど冷たくはない。



   「ここに来たのは……数週間ぶりだな。あの時は霧島とも一緒だったか……。」



  確かテストの点数が悪かった霧島を、慰めるのが目的で足を運んだはずだ。
  着くなり夕日に向かって、「テストのバカヤローッ!!!」なんて叫んでいた気がする。


  そして三人でここに寝転がって、他愛のない話をしたものだ。





   「…………。」




  ほんの数分の沈黙。

  それがとてつもなく長く感じて、時間が止まっているようだった。
  吹き抜ける風が二人を振らし、身体を震わせる。




   「……水島」



  黒川が重々しく口を開いたかと思うと、またもグッと口を閉じた。
  いや、口を閉ざさずにはいられなかった。反射的に……そうなってしまったのだ。


  涙を……堪えるために……。





   「……ッ……!! 俺はッ……。君を……ッ!!」




  言葉が続かない。言いたい言葉が出てこない。

  思い出すと、涙が止まらない。あの時の恐怖を思い出すと、手が震える。身体が震える。
  泣かないと決めたはずだったのに、水島の前では弱みを見せないでいようと決意したのに……。


  自分のミスで、水島が殺されかけた。

  そして自分が一度死にかけたことにより、水島は心に恐怖を負った。
  それに重なるように、自分の暴走。殺気に満ちた自分。


  ……当時こそは自分を救ってくれた水島だったが、それとこれとは別問題だった。

  恐怖に恐怖が重なり、結果水島は自分から離れぬほどの恐怖心を植え付けられた。
  離れれば、またどこかへ行ってしまうかもしれない。
  水島の心のどこかで、きっとそんな気持ちがあるのだろう。

  それを植え付けた原因は……間違いなく俺だ。
  謝っても許されない程、か弱い彼女を傷つけてしまった。

  だけど……だけど……





   「…………ッ!!」




  そっと、黒川の身体が何かに引き寄せられた……。

  両手で顔を覆い隠す黒川の顔面は暗闇へと誘われた。否、かすかに夕日が見える。
  何が起こったかはすぐに理解できた。水島が……黒川の身体をギュッと抱き寄せていた。



   「みす……し……ま……。」



  水島の胸に埋もれていた顔をそっとあげると、水島の顔がすぐ近くにあった。
  目元に涙を浮かべ、今の黒川と同じ、クシャクシャになった顔がそこにあった。







   「……怖かったッ……!! 怖かったよぉ……ッ!!」



  その言葉と一緒に、あふれ出る涙が黒川の頬に落ちた。
  それにつられる様に、黒川もあふれ出る涙を止められなかった。



  ————そして今度は、黒川が水島を抱きしめた……。

  ギュッと、今までで一番強く。そのか弱い身体を……。
  涙を流し、カラカラになった声で叫ぶように声を上げる……。





   「君のッ……おかげで……俺はッ……俺は……ここにいる……ッッ!!」

   「うッ……ああぁッ……ッ!!」

   「生きてるんだッ……!! おれッ……。今も……ぅッ……生きてるよッ……!!」

   「ああぁぁぁッ……!! よッ……よかったよぉ……本当にッ……!!」

   「生きてるッ……生きてる生きてるッ……。君との約束だけはッ……守れてよかったッ……。」

   「ッ……ふぁッ……わぁあああんッ……!! 黒川君ッ……黒川君ッ!!」



  二人は抱きしめあい、お互いの存在を確かめ合った。

  言葉を吐きだし、全ての悲しみと辛さ、重さと痛さを言葉にして吐き出した。
  共鳴し、共振し、共通した。何もかも、分かち合った。
  ただ生きているのだと、その体温で互いを実感し、確かめ合う。

  何度も何度も、その存在を確かめ続け、そして……誓う。


  ……もう、彼女を悲しませたりしない。

  俺が守ってやるんだ。生きて、一生、彼女の傍で。
  命をかけて守る。けど死んだりしない。
  生きて彼女を救わなければ、彼女の本当の笑顔は守れないから……。




   「…………。」

   「…………。」




  どれほどそうしていた事だろう。時間で言えば数分。だけど体感では一瞬。
  二人の気持ちが収まると同時に、涙の流れは止まっていた。
  その顔に滴るしずくはあったけれど、それも徐々に引いていく……。




   「……水島」



  もう一度、その名を呼んだ。
  はっきりと、耳元で。大好きな名を。



   「俺はもう……君を悲しませない。生きて君を守る……。」

   「……うん。」



  落ち着いた声で、黒川は囁いた。
  水島もそれを頷いて心に刻む。きっとこれが、彼の誓いだから……。




   「もう怖がらせない……。一人にしない。だから————」




  一瞬の沈黙。そしてフッと口を開いた————。





















   「————俺のそばにいてくれ。これから……ずっと…………。」




  それがどんな意味を表すのか、水島には嬉しいほど理解した。
  心がトクンと高鳴る。ずっとずっと高ぶっていた感情が露わになった。

  それはシンプルな感情。『好き』という、人として美しい感情。


  ……やっと分かった。やっと理解した。

  今までずっと黒川君の事が放ってはおけなかった理由。
  今までずっと黒川君の事が気になっていた理由。

  気付けば目で追っていた理由。それは……ただの『恋』だった。

  ああ、なんて嬉しいのだろう。私は今、好きな人からの告白を受けたのだ。
  私は好きだ。彼の事が好きなんだ。ただ……ひたすらに。
  好きなら救いたいって思う。好きなら守ってあげたいと思う。好きならそばにいたいと思う。


  それはきっと、目の前の大好きな人も同じで————













   「————……はい。喜んで。」




  そして頷いた。笑顔で、またも涙が出てきた。
  けれどこれはさっきと違う。これは嬉し涙。幸せの証……。
  目の前の人にも、同じ涙が流れていた。さっきと違って、満面の笑みで。

  ああ、幸せだなぁ。私は幸せだなぁ。
  私達はこれから同じ時間を生きて、同じ時間を過ごす。


  私達は幸せな時を……過ごせるんだなぁ————。







   「愛奈……愛している————。」




  目の前では大好きな人が、愛の言葉を囁いている。
  真っ直ぐに自分を見て、確かに自分に言ってくれているのだと実感する。

  そう思うと嬉しくて、幸せで、気付けば私も————








   「私も……。愛してるよ、黒川君————。」




  そう呟いて、満面の笑みを浮かべていた……。

  二人の距離が縮まり、光に照らされた二人の影が重なりあう。









     夕日が沈み、最後の夕日が二人を照らすと同時に……




       二人の唇も、そっと重なった……————。






  ————『もしも俺が・・・・。』 序章、“日常編” 完結————


Re: もしも俺が・・・・。『序章、堂々の完結!!』 ( No.114 )
日時: 2013/03/11 18:20
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode




          「あとがき」




————はい、皆様おはようございます、こんにちは、こんばんは。


この度『もしも俺が・・・・。』にご愛読に来ていただき、誠にありがとうございます。
今回、序章にあたる部分を計15幕で書かせていただきました。

いやー、予想以上に濃い内容になってしまったような……w
まさか、このような展開になってしまうとは。作者が一番驚いてますww
とはいっても、流れに任せて執筆した結果があれですので、後悔はしてないですね、はい。


さてさて、旧もし俺からご覧になっている方々もたくさんいらっしゃることでしょう。
リメイクした当時、「ああ……誰か読んでくれる人いるのかなぁ……。」
と、恐る恐る投稿したところ、それはまぁびっくり。皆様見てくれるというではありませんか!!
しかも「お帰りなさい!!」とまでおっしゃってくれる。半月ほど経っているというのに……。
ああ、なんてお優しい方々なんだと、嬉しくて目元がウルウルしたのは今もいい思い出ですw
そして新しく読んで下さるとコメントして下さった方もたくさんいました。本当に感謝です。
何より、内容が前作に比べて、もはや別物と化してしまっているんですよねぇw
あれですね、皆様から頂いているオリキャラを出したいが故の事でもあるのですが、
一番は私が書きたいように書いた結果、とも言えますねw
それでも一から読んでくださって、本当に感謝してもしきれない。
私は読者様に恵まれているなぁと心底思います。嬉しいです。本当に。



ではでは、ここからはネタバレを含みつつ話しましょうかw ご注意くださいねw


皆様、序章の方、いかがでしたでしょうか?

今回かなり文章を見やすいように心がけ、より楽しめる様に最善を尽くした所存でございます。
とはいえ、私の文才ではあれが限界ですねw 文才のかけらもありませんね。ええwww
本編はDDD教団、リバースなど、様々な単語が出てきました。
そして登場人物もかなり出ましたね。混乱している方も多いのでは?w
後々登場人物を再ピックアップしますので、そちらも参照にしてください。

さてさて、本編は徐々に闇が迫ってきている、というのを題材にしております。
次の第2章でも、DDD教団の野望が大いに関係してきます。
そしてリバースの動きもです。つまり第2章も結構重要な話になってくることでしょう。
一言で言うなら、「三つ巴戦争の前夜祭。」といったところでしょうかね。
黒川と水島はこの三つ巴に大きく関係してきます。中心になるとも言えるでしょうね。
その辺を楽しみに、激化する戦闘も楽しみに見て頂けたらなと思います!!

序章について言えば、本編の最後の黒川と水島が結ばれた件についてです。
作者としては正直、「(くっつけるのが)早すぎたかなぁ……」と思ってますねwww
先ほども言った通り、実はあれは予想してない展開なんですよね。作者がw
もっと後に結ばれるはずだったんですが……黒川君が告白しちゃったし!!ww
まぁジョジョ編の流れ的にあそこで結ばれないと逆に不自然かなぁと考えたのですが……無理やりかな?ww


まぁまぁハッピーエンドでいいじゃないですか!!w これから色々妄想できますよ?
世間では同人誌やSSといったものがあります。あれを妄想全開で皆様もかけるのです!!w
黒水というカップリングが出来たわけです。ただし年齢は14歳……www
私もそりゃあ妄想しましたとも。ええ、作者ですもの。

デートのシチュエーション、ホテルに行く二人、そして荒ぶる二人……って何言ってんだ俺ww
ともかく妄想は偉大だね。ちなみに黒川の好きな体○は……ああーいかん。ダメだダメだ。
どうもこういうあとがきを書くと、変な下に走る傾向が……。誰だ、変態紳士なんて名付けた奴は!?ww



とまぁ、書きすぎるとボロが出るためこの辺にしときますか!!ww


さてさて、最後にスペシャルサンクスを送っておきましょうか……。
読んでくださいました、読者の皆様一人一人に感謝の言葉を!!


月葵様へ 
『初コメいただきありがとうございます!! 旧もし俺の頃からお世話になってます。待ってたという言葉を聞いた時、泣きそうになりましたw よければまた私に力を貸してください。お互いに執筆頑張りましょう!!』


八重様へ
『私の愛する八重様であり、私の心の支えである八重様であり、私の目標である八重様、コメント、そして神絵をありがとうございます。正直、文才も画力も相変わらず貴方には足元に及ばない私ですが、それでもいつかは隣に立てる作家になれる日が来る様に努力します。コメライでの執筆、頑張ってください。お身体にはお気をつけて。』


秘密箱様へ
『最初コメント来た時、心臓が止まるかと思いましたw まさかあの葬儀屋様からコメントを頂けるとおもっていませんでしたから。けれど、おかげで元気を貰いました。旧作からいつも元気を貰いっぱなしですね。お返しは……小説で返しますw ありがとうございました。』


エストレア様へ
『私が初めてここに来た時から、ずっとお世話になってますねw 貴方の頂いたルエちゃんは私のお気に入りですw 第2章でばりばり出てきますので、どうぞ見届けて下さい。私にとって目指す目標の一人です。追いかけますからね、御覚悟お願いしますw ありがとう、水月様。』


小枝様へ
『初めて読んでくださって、コメント頂いた時は嬉しくて泣きましたw 小枝様の小説を読んだとき、ビビッと来たんですよねw 自由は私も大好きです。ぜひとも応援させてください。応援本当に感謝です。』


るるこ様へ
『あらゆる神絵を生み出し、幾度となく私を驚かせたのはダントツで貴方様でしたwww 絵の才能がない私のために幾度となく書いて下さった絵は、今も永久保存されてます。ちなみに、最近書いて下さった『リバース』、あれ今私のパソコンのデスクトップの壁画ですww 後私のスマホの待ち受け、るるこ様の書いて下さった主要人物三人組となってますw 本当に感謝しております。ありがとうございます。よければこれからも暇な時に書いて下さればなぁと失礼ながらも願っておりますww』


春野花様へ
『花様、いいえ、花。最近復活した時は、本当に嬉しかったです。リアルで、「うおぉ!! 花様じゃん!!」って叫んだぐらいですw 親に変な目で見られたのは内緒ですw とはいえ、あの感動できる甘い話をまた見れるのかと思うと、私は心が穏やかになります。また来てください。いつでも待ってますよ。』


陽様へ
『やぁ、我が妻よ。愛しの同士、深夜族よ。最近はやはり忙しいのでしょうかね。心配ですよ、ええw 私は相変わらず貴方の文才には及びませんねぇ。なんというか、神の領域? ですかねw 小説の投稿、楽しみに待ってますよ。あ、あと夜更かしはいけませんよ。せっかくの綺麗なお肌が荒れたら許しませんよ。ちゃんと寝なさい。なんなら私も寝てあげますから。w お身体に気をつけなよ、陽様。』


修道士。様へ
『きちんと読んで下さった上に、的確なご質問、本当にありがとうございます。当時、二次小説でやるべきでは?という質問は、いつかは来るものだと分かっていましたが、いざ来ると言葉が詰まってしまいますw もしかしたら私の回答で不快に思ってしまったかもしれないので、一応この場で謝罪をしておきます。本当に申し訳ありません。それと同時に、読んでくださってありがとうございます。おかげで頑張ることが出来ました。もしよければ、これからも読んで下さると嬉しいです。お待ちしております。』


檜原武甲様へ
『罪シリーズ、愛読させて頂いております。自分はバトルモノが大好きですので、ワクワクしながら見させていただいてます。そしてコメント、ありがとうございます。ユニークなコメントを頂けるので、私としても本当に楽しみに見させてもらってます。榊君も今後も活躍していくと思いますので、どうぞよければご愛読よろしくお願いします。』


李々様へ
『戻ってきたというコメントを頂いた時、テンションあがりましたww 貴方様のテンションに元気を貰いつつ、自分ももっとテンション上げなければ!!と、自覚させられますw 黒川君に会いに来たといわれた時は本当に嬉しかったですね。そして完結させねば、と強く誓いをたてる事が出来ました。また暇な時、コメントしに来てくださいね。貴方様の元気なコメントは私の大きな原動力となりますのでw』


ちぇりお様へ
『ジョジョ編を読んだことがあるということで……どうだったでしょうか?w 原作ファンとしてはあまり面白くなかったかもしれませんね。それでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。それにしても、私の事を『ヒトデさん』と呼んでいただいた際、物凄いニヤニヤしてしまいましたw 変態じゃないですよ!? いやね、なかなか呼ばれる経験がないものですから嬉しくてw よければまたお越しになってください。いつでもお待ちしておりますので。』




 以上の12名に、本当にスペシャルサンクス!! ありがとうございましたぁ!!






Re: もしも俺が・・・・。『序章、堂々の完結!!』 ( No.115 )
日時: 2013/03/11 18:21
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode


  後……読者の皆様に一つだけお願いがございます!!
  そう、皆様のご感想をお聞かせ願いたいのでございます。

 まぁ俗にいう『アンケート』という奴なのですが、そんな難しいものではございませんよ。
 記載して頂く内容は、最低二つ。一つはおまけですw


  ぜひ、よろしくお願いします!! 応募お持ちしております!!






———— 感想容姿 ————


【1、好きなキャラクターは? (最高三人、最低一人)】 
1、『』
2、『』
3、『』


【2、もしこの小説の続きがあれば、見たいと思いますか? (YES or NO or Love)】

『』


【3、コメントがあればどうぞ!! 質問、罵倒、愛のささやき、何でも受け付けます!!】

『』



Re: もしも俺が・・・・。『読者一人一人に感謝の言葉を。』 ( No.116 )
日時: 2013/03/11 18:53
名前: 李々 ◆hIJueew2tI (ID: Ftjvm8dm)

お久し振りです!とうとう序章が完結なされましたか!
此処まで本当にお疲れ様でした。ヒトデナシ様の小説を見ていると、自分も頑張って更新しなきゃなぁ、と思わせられます。何なんです、あの更新速度!神なの?天才なの?((((←

私のコメントが原動力と聞いて、間違えてスマホ落としかけて春休みまで会えなくなるところでした。(゜∀゜)だがしかし、反省はしていない。((
飼い犬が撫でろと打つ手を邪魔してきて、ワタクシ必死です…。何なんですあのイッツ・ア・ブラックドッグは!!私とヒトデナシ様の大切な時を邪魔する気か!←
………と、こんなテンションで私は居ます。反省h((強制終了

第二章の方も楽しみですね!黒水というCPも生まれ、ニヤつきが止まりませんwwww


アンケートの方は、コピーが出来ないのでPCから来たときに書かせて頂きます!
これからもヒトデナシ様の布団の中かr…ゲフンゲフン、陰から見守らせて頂きます。(`・ω│布団という名の壁((←
ではでは!

Re: もしも俺が・・・・。『読者一人一人に感謝の言葉を。』 ( No.117 )
日時: 2013/03/12 19:12
名前: 月葵 ◆7a0DWnSAWk (ID: 3xnkBRQd)

ヒトデさん序章完結おめでとうございます!!!

まず先にこれを言っておかねばと思い、いわせていただきました!!


は、はわわ、そ、そうですか!!? 泣きそうだなんてそんなww
私の方がパソコンの前でじーん、と来てしまったじゃないですか!!

私はいつもいつもヒトデさんの文章に泣かせていただいていますよ……グスン、黒川君に水島ちゃんよかったです〜!! 両想いもそうですが何より生きていたことに号泣寸前だったんですからねっ!!!?
それに力を借りているのは私の方です! ヒトデさんの文章力にはいつも驚かされてばかりで……


えーこほん。乱れて申し訳なかったです、特に前半。ハイ。

また時間あればフィーダあたりでも描こうかと思います!
描いたらすぐお知らせしますので!!


とりあえずアンケートですね!

えーっと、
———— 感想容姿 ————


【1、好きなキャラクターは? (最高三人、最低一人)】 
1、『じ・つ・は! 黒川君です! 水島愛奈ちゃんを守る姿がストライクです!』
2、『水島愛奈ちゃん! やはりヒロインは欠かせないですね!!』
3、『面白いという理由で霧島勇気君です!』


【2、もしこの小説の続きがあれば、見たいと思いますか? (YES or NO or Love)】

『な、何言ってるんですかっ! もちろんオーケー、あ、LOVE? です!!』


【3、コメントがあればどうぞ!! 質問、罵倒、愛のささやき、何でも受け付けます!!】

『先ほども言いましたが、ヒトデさんの文章にはいつも驚かされています! 最後まで頑張っていただきたいです! うちの那拓とフィーダ、まるでお笑い芸人のコンビともいえるキャラで扱いにくいと思いますが、よろしくです! 私も今の「夢現の境界線」の更新頑張ります! ヒトデさんも頑張ってください! ……長々とすみませんでした。ではでは!!』


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