二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】
- 日時: 2014/04/17 21:43
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ay9mdA1D)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/
真選組女隊士、土方栄蓮。
鬼の副長土方十四郎。
___最強最悪のコンビである。
———————————————————————
『鬼の副長 土方十四郎』の妹にして真選組女隊士の物語。
!注意事項
◆駄文,更新ノロマ,グダグダ,主人公が馬鹿(((
◆アニメ+原作沿い+時々オリジナルです
◆ギャグ99%+シリアス0.5%+恋愛0.5%=馬鹿100%
◆パクリ,チェンメ禁止!
◆ノリとテンションだけはいつでもMAX
◆グロい描写あり,ノリとテンションだけはいつでm(((
◆死ネタ入ります
※元『真選組、鬼の副長の妹です。』
参照≒私の書いているブログです。主にこの小説のイラスト載せてます。
「これは一応イメージもっていただく上で見てもらおうかな」
ってものはカキコにてでも一応報告し、↓のイラストにも載せます。
でも「まぁ別にいっか」ってやつは特に報告なしなので、暇があれば遊びに来てください(笑)
その他裏話とかいろんなこと載せたいと思います( ´∀`)
!イラスト
>>*ゆる〜く栄蓮を描いてみた(!下手っぴ、閲覧注意!) >>19
>>*ゆる〜く八雲を描いてみた(!下手っぴ、閲覧注意!) >>30
>>*ゆる〜く晴香を描いてみた!(下手っぴ、閲覧注意!) >>41
>>*武州時代栄蓮と蒼紫の化け物時代八雲!(下手っぴ、閲覧注意!) >>139
>>*オリキャラ達に色をつけてみた!(!下手っぴ、閲覧御注意!) >>162
>>*瑠李様が栄蓮を描いてくれました!(有難う御座います!) >>28
>>*瑠李様が八雲を描いてくれました!(誠に有難う御座います!) >>39
>>*瑠李様が晴香を描いてくれました!(本当に有難う御座います!) >>47
>>*りあ様が栄蓮を描いてくれました!(有難う御座います!) >>88
>>*参照数3000突破記念イラストをSora様が描いてくれました!(誠に有難う御座います!) >>170
>>*参照数6000突破記念イラストをSora様が描いてくれました!(本っっ当に有難う御座います!) >>284
>>*参照数7000突破記念イラストをSora様が描いてくれました!(もう本当に有難う御座います!) >>315
>>*コメント返信数100突破&参照数1500突破感謝イラスト!(閲覧御注意!) >>102
>>*コメント返信数200突破&参照数3900突破感謝イラスト!(閲覧御注意!) >>203
>>*コメント返信数300突破&参照数7000突破感謝イラスト!(閲覧御注意!) >>316
!目次
>>*プロローグ/攘夷浪士討伐専門三番隊 >>01
>>*オリジナル登場キャラクター/随時更新 >>02
◆池田屋編〜柳生編 01訓〜70訓 目次 >>178
◆捨て犬編
--71訓 今読み返してみるとグダグダすぎてワロス >>179
--72訓 どの漫画にもかっこいいキャラがたくさんいるよね >>183
◆将ちゃん編
73訓 大物は何をしてもすごく見える >>185
74訓 運に身分は関係ないけどちょっとは関係してほしいと思う時もある >>187
◆ミツバ編
75訓 世の中というものは全てバランスによって保たれている >>189
76訓 味覚がおかしい人には全力で応えてあげるべし >>191
77訓 仲いい人でも自分の知らない間に一度は傷つけてしまってる >>194
78訓 怨みは怨むほど強くなるって本当っぽくね? >>195
—
--79訓 友達は大切にしましょう >>197
--80訓 弱ってる奴にはちゃんと声をかけてやれ >>198
--81訓 優しい人は損をすることが多い >>199
—
82訓 第一印象に騙されちゃだめ >>201
83訓 兄妹は互いに支えあって生きていく >>203
84訓 本当に信頼できる友をつくれ >>205
85訓 不器用な人ほど悪役に見えてしまう >>209
--86訓 真選組一番隊隊長 >>212
◆芙蓉編
87訓 ロールプレイングゲームはレベル上げを頑張るべし >>215
88訓 日本のホラー映画は背後や足元に気を付けろ >>218
89訓 人体○成…それは禁k…って、え? 漫画違う? >>221
90訓 親って基本優しいけど娘に対して優しいのはどっちかと言うと父親 >>223
91訓 お寿司にはお醤油? 甘だれ? それともケチャップ? >>227
92訓 高いところから飛び降りるとたまに足にジ〜ンってくるよね >>229
93訓 友達っていうのは気づけばできてるもんだ >>232
94訓 似たような奴はやっぱ考えることも同じ >>235
◆OWee編
--95訓 私欲の裏切りじゃなくて相手を思っての裏切りってちょっと格好よくない? >>236
--95.5訓 めでたい日には警察も泥棒も関係なし…かな? >>238 (台本書き)
96訓 バカもアホも気づけば友達 >>239
97訓 よく見知った奴は変装しててもすぐわかる >>242
98訓 人生は名前で決まることもある >>244
99訓 アレイズが使えるとホント助かる >>246
◆真選組動乱編
100訓 誰だって苦手な人くらいいる >>248
101訓 頭いいやつの考えてることはいまいち分かんない >>250
102訓 大事な人が貶されたら本気で怒れ >>253
103訓 困ったときは相手の顔をじっと見つめろ >>255
104訓 辛いときには支え合うのが家族だ >>257
105訓 仲間を傷つけられて平気でいられる人間になるな >>259
106訓 普段喧嘩してる奴からの一喝はかなりきく >>261
107訓 本当に強い奴はいざという時にめっさ動く >>263
108訓 漢(オトコ)を見せろ >>267
109訓 人間全ては己の心次第だ >>270
110訓 人の話を聞くときにヘッドフォンなんてつけてちゃダメ >>273
111訓 天才がいるとしたらそれは努力の天才だ >>277
112訓 仲が悪いほど縁ってやつがある >>279
113訓 どんな名前にも色んな思いがこめられている >>281
114訓 終わりよければ全て良し >>284
◆追憶編
--115訓 夢は見るものじゃなくてつかむもの >>287
--116訓 護られるものじゃなくて護るもの >>290
--117訓 殺したいんじゃなくて護りたいもの >>292
--118訓 女が護るんじゃなくて男が護るもの >>295
◆厠革命編
119訓 トイレにはそれはそれは綺麗な女神様がいるんやで >>297
120訓 だから毎日綺麗にしたら女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで >>301
◆モンハン編
121訓 人を馬鹿にしたら絶対自分に返ってくる >>304
122訓 現実と二次元は表裏一体 >>307
123訓 役に立たなそうなものほど意外と役に立つんだよ >>310
124訓 腐れ縁ってのがある人間同士は現実だろうと二次元だろうと何かと出会う >>312
125訓 ヤッベェェェ今日テンション高いわァァァァァァぎゃっぼォォォとか言ってるやつ、それ今日の作者 >>316
126訓 やっぱり最後は主人公の特権があるもんだ >>319
◆写真編
127訓 掃除中に懐かしい物が出てくると、
それを見るのに夢中になって結局掃除できないって事あるよね >>322
◆文通編
--128訓 男にはそういう時期があるらしい >>325
129訓 顔は一緒でも差があるのはやはり何かが違うからだ >>327
130訓 日本語は色々と難しい >>331
131訓 目には目を、歯には歯を、シスコンにはシスコンを >>335
132訓 王道でもマイナーでも面白ければそれでよし >>337
133訓 女の子は優しく扱え >>340
134訓 地味だろうが何だろうが最後に笑うのは真っ直ぐな奴だ >>342
135訓 美味しそうなものがたくさんあっても不味けりゃ意味がない >>345
◆風霧八雲の憂鬱編
--136訓 裏の裏の裏をよめ >>346
--137訓 「今日から○○する!」「あ、やっぱ明日から!」とか言う奴は先延ばしにしすぎて結局しない >>349
※万事屋サイドストーリー『情報屋ナギ』同時更新開始。
よければ遊びに来てください( ´∀`)
【○○編とありますが、名前が分からないものには適当につけております。それかオリジナルの章です】
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.193 )
- 日時: 2013/12/05 19:45
- 名前: Dr.クロ (ID: /PtQL6mp)
ナギの更新まだかな
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.194 )
- 日時: 2013/12/07 20:53
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: hxCWRkln)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11721437553.html
Sora様
ここのシーンすっごく面白いですよねww
私も原作読んだ時もうホント爆笑でしたww
私も通常はぶっつけ本番派なんですがね…。
ママさんがstudystudyと怒りながら言ってくるのです←
一応やってるわァァって言ったらまた怒られましt((
Dr.クロ様
ナギの方更新遅くてすいません! 今日更新します!
—
参照≒栄蓮イラストアップ。…なんだろう、久々に栄蓮かいた気が…あ、気のせい?
—
八雲が銀時やミツバ、総悟とレストランにいる時。
栄蓮と土方、そして山崎は不審船の調査にやって来ていた。
77訓 仲いい人でも自分の知らない間に一度は傷つけてしまってる
「「ブボォォォッ!!」」
ぬぁ…ぬぁぁぁんじゃこりゃァァァァ?!
ザキがせんべえくれたけど何これェェ?! 辛いィィ! 辛いよォォ!
「んがァァァァッ! なんじゃこりゃァァ!」
「ザキィィィィッ! 水ゥゥゥ! 水をちょうだいいいッ!」
「差し入れです。沖田さんの姉上様の“激辛せんべえ”」
「んなこたどーでも…ってえええ?! ミミミミツバァァァ?!」
ミツバが来てたのォォォ?! 何それ全然知らなかったァァ!
「ザキィィ何で教えてくれなかったのォォォ?! つかなんでアフロ?」
「沖田さんの監察してたらバズーカくらってこうなりました」
「監察が何くだらねェ監察してんだ」
ミツバ、かァ…。…会いたかったなァ…。
「栄蓮隊長は知らなかったようなのでともかく…。副長、なんで会われなかったんですか?
局長に聞きましたよ。副長と栄蓮隊長、局長、風霧副隊長は、真選組結成前の武州にいた頃からの友人だと」
「……」
「…ザキ、やめて」
「不審船調査なんてつまらん仕事は俺に任せてミツバ殿に会えばよかったのブェッ!!
もがごろぶぅげふべろがぁぁ! 辛いィィィィ!!」
「やめてっつてんでしょーがァ! つかもがごろって何語ォ?!」
必殺! 激辛せんべえまとめて口に押し込む技ァァァァ!
…え、ダサすぎ?
「…ぶふぇ…。あ、ミツバ殿は栄蓮隊長に会いたいと申されてましたよ」
「え? マジでか? マジでか?」
「…山崎、やめろ」
「ええ。…でも沖田隊長が何かそれを制してましもがごろぶぅげふべろがァァァ!!」
「兄さんんん?!」
「やめろっつてんだろ」
兄さんまでもが必殺☆激辛せんべえまとめて口に…をやったァァァ?!
ごめんねザキィィィィ! つくったの私だけどホントごめんねェェェ!
「…そっか。ミツバが会いたいって言ってくれてたんだ」
「ゲボェ…。は、はい」
「で、総悟がそれを制してたと」
「は、はい」
「……。…そっかァ」
『 栄蓮! なァ栄蓮! 姉上の傍に居てくれよ! …ッ居てあげてくだせェ! 』
『 そ…うご… 』
『 そーちゃん… 』
…あれがあってからだっけか。
総悟が私に死ね死ね言ってくるようになったの…。
「…い。…オイ、栄蓮。オイィィ栄蓮んんん!」
「ふぼらっへェ?!」
「ソレ何語ですか、栄蓮隊長」
「もがごろなんたらの方が何語ですか、ザキ」
つーかホントアフロやめてくんない?
アレなんだけど? 見るたびに笑いそうになるんだけど?
「副長、ミツバ殿と何かありましたか?」
「あ…、あるわけねーだろ! いい加減殺すぞコルァァ!
なんっでアフロなんだよホント殺すよ?!」
「栄蓮隊長は沖田隊長と何かありましたか」
「あー…そうねェ…。そうねェ…そうねェ…そうねェ…そうねェ…そ」
「もういいですキャラ違います。
…あ。ミツバ殿、結婚するらしいですよ」
「あ、そうなの? ……。……はァァァァァァァッ?!」
まァ総悟とだけでもなくてミツバにも…じゃねーよォォォ!
結婚んんん?! ミツバと誰がァァ?!
「だだだ誰が?! 誰がミツバと?!」
「相手は貿易商で大層な長者だと。俗に言う玉の輿ですな」
「…知るかよ。なんだよ“ですな”って。イチイチ腹立つなコイツ」
「兄さん落ち着け。落ち着け。落ち着くんだ。落ち着いて落ち着け。落ち着いて落ち着こう」
「テメーが落ち着けェェェェ!!」
落ち着け言い過ぎで今もんのすごく落ち着けの意味が分かんなくなってまァァァすっ!
と…とりあえず落ち着け私。激辛せんべえ兄さんと共に食べて落ち着け私。
「あ…! 副長、栄蓮隊長アレ!!」
「「ブボェッ」」
—
沖田と銀時、八雲はミツバを送りに屋敷まで来ていた。
ミツバは振り返り、ペコリとお辞儀をする。
「今日は楽しかったです。そーちゃん、色々と有難う。また近いうちに会いましょう」
「今日くらいウチの屯所に泊まればいいのに」
「ごめんなさい。色々向こうの家でやらなければならない事があって。
坂田さんも八雲さんも、今日は色々付き合ってくれて有難う御座いました」
「あー、気にすんな」
「楽しんでいただけたなら何よりッス」
「それじゃ姉上。俺はこれで…」
「あっ…そーちゃん!!」
ミツバが呼び止め、総悟が笑みを浮かべながら振り返る。
ミツバはどこか切なげに、そして懐かしげにつぶやく。
「あの…。栄蓮は朝聞いたんだけど…。…あの人は」
「……」
その言葉に沖田の顔が曇った。目つきは心なしか鋭くなったようだ。
「…野郎とは会わせねーぜ」
「…!」
「今朝方もなんにも言わず仕事に出ていきやがった。薄情な野郎でィ」
そう言って去っていく沖田の背中をミツバは静かに見送る。
完全に沖田の姿が見えなくなると、微かに俯いた。
「…仕事か。相変わらずみたいね」
「オイオイ、勝手に巻き込んどいて勝手に帰っちまいやがった」
「…ごめんなさい。我が儘な子で。私のせいなんです。
身勝手で頑固で負けず嫌いで…そんなんだから昔から一人ぼっちで…友達なんていなかったんです」
「……」
「それから近藤さんに会って、八雲さんに会って、あの人に会って。…栄蓮に、会って。
…皆さんに会っていなかったらどうなっていたか。今でもまだ恐いんです。あの子ちゃんとしてるかって。
…貴方も本当は友達なんかじゃないんでしょう?」
ミツバは銀時を見つめながら言う。一方の銀時はポリポリと頭をかいた。
「アイツがちゃんとしてるかって? してるわけないでしょ、んなもん。
仕事サボるわSに目覚めるわ不祥事起こすわSに目覚めるわ。ロクなモンじゃねーよあのガキ」
「おい、そのへんにしとけ」
「アレ、最近八雲くんがどこか冷たいような?
…友達くらい選ばなきゃいけねーよ。俺みたいのとつき合ってたらロクな事にならねーぜ、おたくの子」
そういう銀時に対してミツバはクスクスと笑った。
ん、と銀時と八雲は彼女を見る。
「…おかしな人。でも、どうりであの子がなつくはずだわ。
…なんとなくあの人に似てるもの」
イヤ、あの人達かしら、と言ってまた笑うミツバ。
“?”と銀時は頭に疑問符を浮かべた。
「…あの、ミツバさん」
「…? どうかしたの?」
「ずっと、聞きたいこと…言いたいことがあったんス」
「あ、今日もずっと言おうとしてたこと? なぁに?」
八雲は拳をつくって強く強く握り締めながら、真っ直ぐにミツバを見た。
「俺のこと…。…俺のこと、恨んでますか」
「…………。どうして?」
「…アンタから隊長を引き離す原因になったのは…」
「——あのー、そこで何してますー?」
「「「!」」」
その場には似合わないだるそうな声に、三人とも反応する。
ミツバがゆっくりとそちらを見て、その瞳が見開かれた。
「ったく兄さんめェ…。人をこきつかうなっちゅーの。
自分で行けよ自分…で…」
「え…れん…」
「……………。ミ…ツ、バ?」
栄蓮の瞳も見開かれた。驚愕に満ちたその表情。
クスリとミツバは微笑む。
「…久しぶりね、栄蓮」
「ミ…ミツバァッ! 久しぶりーっ! あ、結婚するんだって?! どんな人?! いついつ?!」
「ふふふっ…もう。落ち着いて?」
嬉しそうにミツバは笑う。栄蓮もとても嬉しそうだ。
その時だ。栄蓮の後ろに控えていたパトカーから土方と山崎がおりてきた。
「オイ栄蓮、何してんだ。とっととしろ。
テメーらもそこで何やってる? この屋敷の…。…!!」
「!! と…十四郎さ…っ」
「…っ」
「っケホ…ゲホゲホッ、ゲホッ、ゴホッ…」
「?! ミツバ?!」
咳き込んで倒れるミツバ。土方はただただ茫然としていた。
(しっかりしろ! オイ!)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.195 )
- 日時: 2013/12/08 22:30
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: BBO0JG4T)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11724248057.html
参照≒「武州栄蓮と武州ミツバ」…と描いてありますが正直ミツバじゃないです(汗)
ホントご注意を。ホントのほんとにご注意を。そして本当にすいません←
————————————————————————————————
屋敷の前にて倒れたミツバ。栄蓮達は屋敷にミツバを運び入れた。
咳が止まらず苦しそうだったミツバも、ようやく落ち着いたようだ。
78訓 怨みは怨むほど強くなるって本当っぽくね?
「…………」
ミツバ…。せっかく会えたと、思ったのに…。
体調…やっぱり、よくなかったんだ…。…ミツバ…。
「…隊長」
「…ん」
隣の部屋に行けば、天パがバリバリとせんべえを食べていた。
……。兄さんはいつもと変わらずに煙草を吸ってるみたい。
いや…違うかな。いつもと変わらず、ではないかも。
「栄蓮隊長…。ミツバ殿ですが…病状はあまりよくないようです。
倒れたのが屋敷前じゃなかったらどうなってたか分からなかったらしいです」
「……。…そっか」
「それより旦那はなんでミツバさんと? 風霧副隊長まで」
「……なりゆき。そーゆうお前はどうしてアフロ?」
「なりゆきです」
「どんななりゆき?」
うん、確かにどんななりゆきって感じだけども。
…何か八雲も元気ないし…。まぁ、そりゃそうか…。
「…そちらさんはなりゆきってカンジじゃなさそーだな」
「…天パ」
「ツラ見ただけで倒れちまうたァ、おたくらよっぽどの事があったんじゃねーの?」
「っ天パ!!」
「?!」
「…栄蓮。もういい」
「兄さん……」
…なんでこうなるんだよォォォォォォ…!
つかもう天パやめてあげて。つかやめて。つかお願いします。
「てめーらにゃ関係ねェ。首突っ込んでくんな」
「…あァそうかい。すいませーん。男と女の関係に他人が首突っ込むなんざ野暮ですた〜。ププッ」
「ダメですよ旦那〜。ああ見えて副長、純情なんですから〜。ププッ」
「っ関係ねーっつってんだろーがァァ! 大体なんでてめェここにいるんだ!」
「ギャァァァァァッ! 落ち着け兄さんんんんんん!」
もうキレて刀抜いちゃってるよォォォォ! 八雲と一緒に羽交い絞めェェェ!
もォォォォこんの大馬鹿天パはァァァァ!
「——皆さん」
「「「!」」」」
…この人誰…? この屋敷の人…かなァ? 優しそうな雰囲気してる男の人…だけど…。
「なんのお構いもなく申し訳ございません。
ミツバを屋敷まで運んでくださったようで御礼申し上げます」
「ミツバ…? …呼び捨て…?」
「声デカいです、栄蓮隊長。…ほら、ミツバ殿の旦那さんになるお人ですよ」
「「…………」」
「私、貿易業を営んでおります。“転海屋”、蔵場当馬と申します」
…いい人、なんだろうけど。きっと。ミツバが選んだ…人だし。
なのに…なんでだろう。…何だろう、この嫌な感じ。
「身体に障るゆえあまりあちこち出歩くなと申していたのですが…。
今回はウチのミツバがご迷惑をおかけしました…」
「…いえ、お気になさらず…」
「そう言っていただけますと有難い…。もしかして皆さん…その制服は真選組の方ですか?
ならばミツバの弟さんのご友人……」
「友達なんかじゃねーですよ」
「「!」」
「総悟…」
あァ…最悪だ。ホント最悪だ…。網があったら入りたいってきっとこのこと…。
アレ…? 網だったっけ…? 網だったっけ…? 穴だったっけ…?
「総悟君、来てくれたか。ミツバさんが…」
「…………」
「総悟君…?」
あ…もう総悟、迷いもなにも一切なくこっち来たよ…。
っていうか…正確には……。
「土方さんじゃありやせんか。こんな所でお会いするたァ奇遇だなァ」
「…………」
「——どのツラさげて姉上に会いにこれたんでィ」
笑みも、冗談も、悪ふざけも、一切ない。いつもの総悟とは…違う。
兄さんも兄さんで睨んでるしィィ…! つか真顔?
「ち、違うんです、沖田隊長! 俺達はここに…ぶっ!!」
「邪魔したな」
「ちょっ…兄さん!」
「テメーもとっとと帰れよィ」
「!」
総悟…。やっぱり、怒ってる…よね。まぁ…そりゃそうかァ…。
「姉上のこと親友親友って言ってても…結局最後に選ぶのは八雲や土方なんだろ?
姉上のことなんざ後回しなんだろ? どうでもいいんだろ?」
「え……」
「ちょ…ちょっと待ってください、沖田隊長! 隊長は…!」
「黙ってろィ。…もしかして姉上と会ったのかよ?」
「…うん」
ギャァァァァァァァァァ! 総悟の目つきが恐いィィィ…!
イ、イヤ…あれは不可抗力と言うか思いもがけなかったと言うかァ…!
「ご自由だねェ…。姉上のこと散々泣かせたくせに、笑顔で再会かよ?
んで今度は土方共の方にまた行くのかァ」
「…………」
「ですから沖田隊長! あの時は俺があんな状態だったから…!
それにあの時近藤さんも…! うわッ?!」
「……。ごめんね、総悟。…お邪魔しました」
「…………」
「た、隊長ォッ?!」
八雲の腕を引いて廊下を歩く。
…隣の部屋で眠っているミツバがいて、苦しそうに薄目を開けてる。
……。…全部聞かれてた、かな…。
その瞳が、私をとらえて。
『 ねェ栄蓮。…栄蓮も、いくの? 』
『 え? うん、その予定だけど… 』
『 ……。そっか 』
『 ……。……。でも…ミツバと一緒に武州に残るのも、悪くないかもね 』
『 え…?! 』
(…栄蓮……)
『 栄蓮…本当にずっとここにいてくれるの? 』
『 今のところそういう方向で話が進んでる! 近藤さんもそれもいいなって言ってくれてて! 』
『 ふふふっ…嬉しい…っ 』
「オイ栄蓮。…行くぞ」
「あ、…うん」
「ちょっ…隊長ォ…!」
「…もういいの、八雲」
( あの時、ただ一人の家族の為に叫ぶ
幼い少年の悲痛な叫び声に背を背けたのは )
( 紛れもない、私なんだから )
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.196 )
- 日時: 2013/12/10 17:33
- 名前: あずま (ID: lTRb9CJl)
ミツバ編やばいです・・・!
栄蓮や八雲、沖田やミツバ・・・そして土方の思いがとても交錯してますね…‥
栄蓮とミツバの間に何があったのか・・・
もうすぐで分かりそうなのでとても楽しみです(*^_^*)
でも栄蓮にもやっぱり何か事情がありそうですね・・・八雲絡みで・・・
土方のあのセリフ(といって分かっていただけるかは分かりませんが・・・)
僕、大好きなので、楽しみです(*^_^*)
色々と楽しみだらけのミツバ編ですね〜
そしてイラスト拝見しました!(ミツバと栄蓮)
栄蓮の表情がいつもと違って、どこか辛そうに見えたのは、僕だけでしょうか・・・・・?
いつもの私を幸せにしてくれる可愛い栄蓮の笑顔が、早く戻ってほしいです!
情報屋ナギも、更新頑張ってください!
瑠璃音が動いててほんと嬉しいです(*^_^*)
凪も、いろんな痛みを抱えているようなので、少しでも瑠璃音が和らげてあげれたら嬉しいです( i_i)\(^_^)
そして栄蓮が抱えているものも、やっぱり大きそうですね…
僕はよくキャラに感情移入しちゃうので・・・・・
八雲もそんな感じがします・・・
近藤、土方、沖田や銀さんたち・・・みんなによって、幸せになれますように!
なによりも!晴香もです(*^_^*)
長々とすみませんでした!
更新、頑張ってくださいませ!
ミツバ編つづき楽しみにしています!
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.197 )
- 日時: 2013/12/10 22:36
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: gUuaCkKN)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11726935642.html
あずま様
ミツバ編は私自身書いてて苦しくなる時がありますww
そうですね…八雲絡みです(´∀`)そろそろ明かしたい…な!←
私の勘が正しければ、その台詞私も大好きなのでばっちり書きます!
そのイラストはそんな感じですね。いつもと違う栄蓮です。
感情移入は私もよくしちゃいます…( ´∀`)
栄蓮達にそのようなお言葉、有難う御座います! 滅茶苦茶幸せにしてやります!((←
更新頑張ります…!
—
参照≒「ミツバ編:沖田と栄蓮」。アップです(´∀`)
—
屋敷から屯所に帰った栄蓮達。
自室に戻った栄蓮をふいに睡魔が襲い、そのまま栄蓮は眠りにおちた。
79訓 友達は大切にしましょう
『 栄蓮ー! オイ、栄蓮んん! 』
『 ふんぬぐゥ?! ヤバい、総悟! 早く饅頭食べちゃって! 』
『 わわ分かってらァ…はむっ! んぐぐ…! オヴェッホォッ!! 』
『 ギィヤァァァァッ! 』
『 あ、見つけた栄れ…って何してんだァァ! 』
——まだ武州にいた頃の、穏やかな日々。
幼き栄蓮と総悟は今日も一応仲良く過ごしていた。無論その他も。
『 総悟ォ! オマッ、急ぎすぎて喉に饅頭詰まらせて吐くなァァ! 』
『 フッ…。近藤さん、饅頭が俺達を呼んでたんでさァ 』
『 分かりやすい嘘をつくなァァァァ! 』
『 ほらァ、やっぱ怒られたじゃねーかィ。栄蓮のせいでさァ 』
『 饅頭食べたいって言ったのは総悟じゃん?! 私付き合っただけじゃん?! 』
『 付き合った時点でアウトだろーがァァァ! 』
ゴチィンッと言う鈍い音が響いた。
総悟と栄蓮が頭を殴られたのだ。むっと二人は頭上を見上げる。
『 兄さんんん! 痛いから! ちょーう痛いからァァ! 』
『 テンメェェ土方ァァァ! 調子に乗ってんじゃねーぜィ! 』
『 上等だコルァ! 』
『 ギャァァァ! トシも混じってんじゃねェェェ! 』
—
『 ミッツッバー! 』
『 あ、栄蓮! いらっしゃい。稽古お疲れ様 』
稽古の合間にやってきた栄蓮に対して、ミツバは優しく微笑んだ。
茶を出してやれば、礼を言って栄蓮は勢いよく茶を飲んだ。
『 プッハーァ! いっきかえった〜ァ! 』
『 ふふ。剣の調子はどうなの? 』
『 最高にいいよ! 今日も兄さんぶちのめしたった! 』
『 え?! と…十四郎さん?! 』
明らかに動揺しているミツバ。ブッハハッと栄蓮は笑う。
『 じょーだん! 今日は兄さんとは手合わせしてないよ! 』
『 そ…そうなの? 』
『 うん! にしてもミツバ…ホント兄さんのこと好きだねェ 』
『 え…栄蓮ッ! 』
『 さっきも一気に顔色変わっちゃって〜。告白しないの? 』
『 も…もうっ 』
『 ぶはっ! ごめんごめん! 』
頬を朱に染めて俯くミツバを見て、栄蓮は明るく笑った。
そんな栄蓮につられてついついミツバも笑ってしまう。
『 …絶対うまくいくと思うんだけどなァ 』
『 え? 』
『 なーんでもないよ〜 』
ミツバは微笑みながらじっと栄蓮を見つめ、そして小さく俯いた。
その表情はどこか寂し気だ。
『 ねェ、栄蓮… 』
『 んー? 』
『 皆が一旗上げるとき…栄蓮も、行くの? 』
『 え? うん、その予定だけど… 』
『 ……。そっか。…そうよね! 御免なさい、変なこと聞いちゃって 』
『 …… 』
困った様に笑うミツバを見て、栄蓮は眉根を下げた。
ちょっと考える素振りを見せる。
『 ……。でも…ミツバと一緒に武州に残るのも、悪くないかもね 』
『 え…?! それホン—— 』
『 本当ですかィ?! 』
『『 わッ?! 』』
ガササッと茂みから出てくる総悟。…どうやら盗み聞きしていたようだ。
が、そんな事を気に止める様子もなく、総悟は子犬のように寄ってくる。
『 栄蓮、それ本当かィ?! 姉上の傍にいてくれんのかィ?! 』
『 イ、イヤ…。まだ分かんないけど… 』
『 じゃあ姉上の傍にいてくれよィ! 姉上、栄蓮に行って欲しくないって言ってたし! 』
『 そ、そーちゃんッ 』
『 え、マジでか 』
きょとんとしてミツバを見る栄蓮。ミツバは俯き、そして頷いた。
『 な、なっ! いいだろィ、栄蓮! ちょいと考えてくれよィ! 』
『 …そうだね。総悟とミツバの頼みなら…ちょっと交渉してみようかね! 』
『 ほんとに? 』
『 もち! 』
—
ミツバと総悟の頼みということもあり、栄蓮は早速近藤と兄に相談してみた。
ええっ、と大きな声を上げる近藤。
『 イ、イヤ…別にいいんだけどよ?! 栄蓮も一応女の子だし?! 』
『 近藤さん、一応ってなに? 』
『 でもお前刀振ってる方が得意だろーが。…いいのか? 』
確かに栄蓮は家でおとなしくしているタイプではない。
土方の言うことは確かである。…だが。
『 でも…ミツバが寂しそうに言ってきたから。それに総悟も… 』
『 まァ…俺達としてもミツバ殿の傍に栄蓮がいてくれた方が安心だが… 』
『 …いいんじゃねーか 』
『 トシ?! ンな簡単にでいいのか?! 』
『 栄蓮がそうしたいんならそれでいいだろ 』
きっぱりと言う土方。それは決して冷たい口調ではない。
『 まァ…それもいいかもしれんな。バラガキなんて呼ばれてるが…栄蓮も元はただの女の子だもんな 』
『 近藤さん、元はってなに? さっきから喧嘩売ってます? 』
『 ヨシ、とりあえずもうちょっと考えてみるから。一応刀稽古はしろよ? 』
『 はーいィッ! 』
—
『 ——ミッツッブゥワァァ! 』
『 わッ?! も、もう! 驚かさないでよ…! 』
『 ごめんごめん! それよりね! 私、ミツバと一緒に居られそうだよ! 』
『 えっ…?! 』
パァッとミツバの顔が明るくなった。栄蓮も笑う。
『 栄蓮…本当にずっとここにいてくれるの? 』
『 今のところそういう方向で話が進んでる! 近藤さんもそれもいいなって言ってくれてて! 』
『 ふふふっ…嬉しい…っ! 有難う、栄蓮…! 』
『 お礼なんて言わないで?! 』
微笑ましい光景。稽古を終え、汗を拭っていた総悟。
自らの姉の幸せそうな笑顔を見て、総悟も一人嬉しそうに微笑んだ。
—
数日たったある日、栄蓮は道場で稽古をしていた。
『 栄蓮。ちょっと来い 』
『 へ? どったの? 』
栄蓮は兄に呼ばれ近づく。土方はポンと栄蓮の頭に手を置いた。
『 俺達ァあと5日後…江戸で一旗あげる 』
『 それって…いよいよ江戸に行くってこと?! 』
『 あぁ、そうだ。…これはまだ俺と近藤さんしか知らねェ。
一応お前には最終確認のために言うが…誰にも言うなよ 』
『 お、おう 』
『 で、だ。…お前、本当に行かねーのか? 』
真っ直ぐに射抜いてくる兄の視線。迷うことなく栄蓮は微笑んで頷く。
『 近藤さんも今のところ普通にオッケーしてくれてるし。…私はミツバの傍にいるよ 』
『 …そうか。じゃあマヨネーズ買ってこい 』
『 っはァァァ?! 今のとどう関係があったのォォォ?! 』
『 頼んだぞ。…そういや最近、巷で人斬りが出てる 』
『 …人斬りィ? 』
『 “蒼紫の化け物”っつーんだそうだ。聞いたことあんだろ。
…なるべく早く帰ってこいよ 』
そう言って去っていく兄を恨めしげに栄蓮は見送った。
しぶしぶながらも栄蓮は道場を出て近くの店に向かう。
その足取りはどこか軽い。
( これからはミツバと一緒だもんね〜。剣は捨てらんないけど。
おっとっと! 早く行かねば… )
兄の言葉を思いだし栄蓮は急ぎ足になる。
マヨネーズを五本ほど買い占め、帰路につく栄蓮。
その頭の中にあるのはミツバとのこれからの生活への期待だ。
( ミツバは兄さんにいつ告白するんだろーなァ…。
兄さんにも仕送りとかしないとね…。あ、あと総悟と近藤さんにも… )
その時だった。栄蓮の前方から多くの人間がこちらに向かってくる。
ん、と栄蓮は顔を上げた。
『 うわァァ! 化け物だァァァッ! 』
『 ばッ…化け物だァァ! 噂の“蒼紫の化け物”だァァァァ! 』
『 に、逃げろッ! 化け物が! 化け物がこっちに来るぞォォォ! 』
『 こっ…殺される! 早く逃げろォォォ! 』
『 お嬢ちゃんも早くお逃げよ! 』
( ……? )
栄蓮は疑問を抱く。
確かに目の前に自分と同い年くらいの少年が立っている。
少年の持つ刀からは血が流れ落ちている。人を斬ったのだろう。
( こんな泣きそうな目してるのに、“化け物”? )
目の前の紫髪の少年を栄蓮はただただ見ていた。
——その瞳は、どこまでも堕ちた暗い瞳だったから。
( 悲しい目をした、少年 )
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72