BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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■卒業します、今までありがとうございました!
日時: 2015/12/26 23:44
名前: 箕遠 ◆rOs2KSq2QU (ID: 7nl1k8P4)

■お知らせ >>801




    

 いとしい君はもういない。眠りかけていた鯨の骨をひろい、どこまでも深い砂の底でそっと君をおもう。君のものじゃない骨に頬をすりよせ、その冷たさに酔いながらほろほろと雫をおとす。いつか君が死んだとき、君の骨が僕じゃない誰かに抱きしめられますように。そう願って今日もなく。/骨をうたい君になく







 2014年も元気にチキンしていきますので宜しくお願いしまチキン! /2014年挨拶>>775



 ■ご挨拶
 どうも、ささめ(元・箕遠)と申します。
 当スレでは同性愛メインの短編を執筆しております。同性愛という言葉に嫌悪感、またはささめさんに中指を立てたい方はスレの閲覧はお控えして貰った方が宜しいかと。
 大丈夫な人は、ゆっくりしていってね!!(アヘ顔)
 基本的には雑食です。マイナーだったりメジャーだったり。あんまり嫌いなCPはないので、お気軽に話しかけていただけたら。百合百合しかったり、薔薇薔薇しかったり、普通の恋愛書いてたりと忙しいです。






*小説
 ■10月中盤〜の小説まとめ >>187
 ■2010年12月後半〜の更新分まとめ >>227
 ■2011年2月中盤〜の更新分まとめ >>270
 ■2011年3月中盤〜の更新分まとめ >>325
 ■2011年5月上旬〜の更新分まとめ >>360
 ■2011年7月中旬〜の更新分まとめ  >>387 
 ■2011年9月下旬〜の更新分まとめ >>425
 ■2012年3月中旬〜の更新分まとめ >>455
 ■2012年7月中旬〜の更新分まとめ >>506
 ■2012年8月下旬〜の更新分まとめ >>549
 ■2012年11月上旬〜の更新分まとめ >>579
 ■2013年1月上旬〜の更新分まとめ >>618
 ■2013年3月下旬〜の更新分まとめ >>672
 ■2013年5月下旬〜の更新分まとめ >>736
 ■2013年9月中旬〜の更新分まとめ >>769
 ■2013年12月下旬〜の更新分まとめ >>802 ←newでしてよお姉様


 ■夢用オリキャラ
 竜咲 伊織 (りゅうざき いおり)>>141
 伏見 潤 (ふしみ じゅん)>>159


■うわああああああリクエスト品貰っちゃったよ!
 神文ばっかりだよ!
・リクエストしたら素敵な小説くださいました、感謝ですろくちゃん!
 >>黒紅葉様より >>127-129
・お題です、頂きました。……神、降臨。
 >>ひふみ。様より >>277>>307
・兄貴とオクラのこんな関係……身悶えするしかないじゃない(ビクンッビクン 参照2000突破祝いです!
 >>華京様より>>318
・テスト明けに人魚姫って凄い癒し。
 >>あゆ様より>>335
・誕生日プレゼンツです。もう愛してるとしか言えない
 >>黒紅葉様より>>451-452

■贈り物(リク品)
 >>親愛なる友人、唯無様へ!
    慶毛/ほのぼの   >>409
****

スレ名変えました。
《さよならクレイジー》⇒《暗い、喰らい、Cry》5.2⇒《透明サイコロジー》12.11⇒《歪んだ傷跡にさよならを贈る》6.12⇒《憂鬱マゼンダ!》12.3.8⇒《そして卵は割れた》12.6.9⇒《世界でひとり、恋をしよう?》12.7.29 2012年挨拶>>580 ⇒《Hello,Microcosmos!》13.1.2⇒《トロイメライの墜落》4.29⇒《うつくしきまなこ》9.4⇒《骨をうたい君になく》2014.1.13


名前変えました。
《箕遠(みおん)》⇒《ささめ》8.13



ろくたんリク2 アレリナ ( No.488 )
日時: 2012/08/12 20:37
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: hFu5/zEO)

 一人きりで列車の中というのは案外寂しいもので、外の景色は森ばかりで代わり映えもせず、僕は退屈の中に身を投じていた。逃走するために公共機関を使うのはどうなんだろうかという疑問がふと脳裏を過ぎったけど、こうして列車は出発してしまったのだ。今さらどうしようもないし、追っ手がきたら意地でも逃げるしかないだろう。
 がたんごとん、がたんごとん。
 静かな車内に響くのは列車の揺れる音だけで、頬杖をついて外を眺める僕の思考回路に一定のリズムのように届いた。がたんごとん、がたんごとん。頭の中に届くそのリズムは、いつか君と共に任務から帰っているときにも聞いたことがある気がする。あの頃はまだ僕は何も知らずに純粋だったから、君が隣にいる、それだけで緊張してこんな風に列車の音を聞いている余裕なんてなかった。

 がたんごとん、がたんごとん。

 繰り返し響くその音に載せて、僕はあの幸せな時を振り返る。
 隣の君は任務疲れでぐっすりと眠っていて、列車の揺れ程度じゃ目を覚まさなかった。長いまつげは下を向き、淡い桜色の唇はきゅっと結ばれていて。そこから時折洩れる僕の名前が、とてつもなく愛おしかった。
 あの頃の君の髪の毛はまだ長かった。二つに束ねた黒髪はさらさらと良い香りを放っていて、隣にいる僕の胸の鼓動をうるさくさせていた。僕にだけ見せるあの無防備な寝顔が可愛くて可愛くてたまらなかった。きらきらと光り輝いているように見えたのは、恋をしていたからだろうか。


「…………けど、君が隣で眠ることは、もう、ないんでしょうね」


 呟いた言葉はか細くて、発した自身ですら聞こえにくかった。
 胸が苦しかった。頬にはひきつった笑みがこびり付いていて、泣くことは出来そうにもない。体中を占めているずきずきとした痛みが十四番目の侵食が進んでいるのを促している。僕という人格ががらがらと音を起てて崩れ落ちていくのがわかる。
 彼女が大好きな僕は、必死の抵抗も空しく、消えてしまう。

「っはは……皮肉だな……」

 窓一枚を隔てているので、今日の夜は冷え込んでいるのかはわからない。ガラスに映った自分の顔はひどいものだった。
 逃走続きの生活で、僕の心はこんなにも歪んでしまったというのか。


 ——きっと、彼女はこれからもっと綺麗になる。


 彼女に言い寄る男はもっと増えるだろう。幼い頃から彼女は凛とした美しさを持っていた。歳を重ねるごとに、彼女はもっともっと美しくなる。厳しい現実と直面しそれに対応していくことで、内面も美しく、強くなるだろう。
 僕の知らないところで、きっと君は綺麗になる。


 ——でも、その変化を僕が見ることはない。


 肩までの黒髪が、またあの頃のように長くなるまで。結局、僕は君の隣にいることは出来なかった。大好きな大好きな彼女の成長を、僕はもう隣で見ていられない。
 あぁ、と声が洩れた。叶うことなら、彼女が大人になって、僕以外の誰かとの幸せを選べるようになってから消えたかった。彼女の美しさはすでに僕のものじゃないってことを知って、諦めたかった。


 
 ねぇ、僕の大好きなリナリー。
 これからの未来の君は、もう諦めるから。
 だからせめて————あの時の君だけは、まだ、僕の心にいさせてください。








■さようなら、セピア。














「……っ、アレン君っ……」

 夜中に目を覚まして、私はまた泣いてしまった。寝ようとしても駄目だった。何度も私の脳内に彼の笑顔が過ぎるのだ。
 私のことを可愛いと頬を染めて言ってくれた彼。君は強いですねと微笑んで頭を撫でてくれた彼。慌てた様子で怪我をした私を抱きしめてくれた彼。たくさんの思い出が蘇り、私の胸はいっぱいになる。それは涙へと変わり私の頬を濡らした。

 彼は、教団から逃げる数日前にぽつりと言った。
 ——きっと君は綺麗になるんでしょうね。
 ——? ど、どうしたの急に。長い間長官に問い詰められてたから、疲れちゃったの? 部屋に戻る?
 ——疲れてはいませんよ。ただ、何となく、そう思っただけです。すみません。

 たった一分間ぐらいの会話だった。でも今思えば、この会話は彼が私の前からいなくなることを示唆するものだったのかもしれない。彼はこの会話の数日後、いなくなってしまったのだから。
 あれだけ私のことを愛していると伝えてくれたのに。肝心の私には何一つ言わずに、ひっそりと。彼の姿は私の手の内から失われてしまった。


「……嫌よ、アレン君……っ……私は、貴方がいなくちゃ嫌なのっ……」


 唇を噛み締めても、嗚咽は絶えず零れ落ちてくる。
 苦しい、苦しいの。貴方はもう私の隣に戻ってくるつもりなんてないってことが。私はもう貴方のあの笑顔を見ることが出来ないってことが、ものすごく辛いの。
 ぼんやりと滲んだ視界の端に映ったのは、部屋に置いてある大きな姿見だった。
 目元を真っ赤にした一人の少女の姿がそこに映ってある。
 惨めな姿の私がそこにいる。彼が綺麗だと笑ったその姿は、変わらずにある。



 ねぇ、私の大好きなアレン君。
 貴方が綺麗だと笑ってくれない私なんて、必要ないわ。
 こんな自分、化け物や老婆になってしまっても良い————なんて思うのは、私の傲慢かしら?










*****

ろくたんリク二つ目です。
アレリナ原作沿い、アレンが教団逃走後ぐらいのお話でした。
アレン君はリナさんのことすごく綺麗だなー可愛いなーって二人きりのとき呟いてそうだな、とかリナさんは自分のことは嫌いだけど貴方が好きって言ってくれる自分は好きよっていう考えだったらはげる。

りなみにろくたん以外お持ち帰りはご遠慮願いますー


よし次は青桃だべさ

ろくたんリク3 青桃 ( No.489 )
日時: 2012/08/14 21:49
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: hFu5/zEO)

「ひとりぼっちだ」
「誰が」
「俺が」

 連絡も入れずに今日も青峰君はクラブを休んだ。テツ君が退部してから、休む頻度がかなり多くなっている。試合の前よりかはよく顔を出すようになってるけど、それでも「面倒くせェ」と休むときがあるのには変わらない。今日なんて掘北マイちゃんの新しい写真集を買うからって理由で休んでしまった。赤司君もそこで怒れば良いのに、「勝つなら良いさ」と飄々とした顔で受け入れてしまっている。そんなのおかしいよ——私はただのマネージャーだから、そんなこといえなかったけれど。
 青峰君は自分のベッドに寝転んでいて、タンクトップと下に練習着のズボンを合わせていた。完全にオフ状態じゃない、もう。頬を膨らませて隣に仁王立ちしていると、青峰君はぽつりとさっきの言葉を言った。
 ——ひとりぼっちだ。
 ——俺が。
 いつもなら「うるせーな。練習は昨日したからいいだろーがさつき。さっさと帰れ!」と眉間に皺を寄せているくせに、今日は珍しく不機嫌そうじゃなかった。ううん、違う。不機嫌そうだったけど、不機嫌さよりもどこか凹んでいるような印象の方が強かった。

「変なの。何言ってるの青峰君? 青峰君のどこが一人ぼっちなのよ。きーちゃんもミドリンもいるじゃない。赤司君やムッくんもいるよ」
 
 その中にテツ君を入れなかったのは、彼がもう私たちの前から消えてしまった存在だからだろうか。あの淡いブルーの瞳を見ることはもう私たちには叶わないのだ。

「……そういう話じゃねーっての」

 うつぶせのまま青峰君は浅く笑った。馬鹿じゃねーの。そう言いたげに頬に浮かんだのは、青峰君が最近よく見せる皮肉めいたものだった。
 そんな笑み、テツ君がいたときには全く見せなかったのに。無邪気に笑いながらバスケをする姿の方が、幼馴染の私にとって身近なものだ。だから青峰君には似つかわしくない笑みに、私は驚いた。言葉を失っていると、大ちゃんは唇を歪めて笑った。

「俺を倒せる奴はいねェ、俺と同じレベルで練習してくれる奴もいねェ。……結局、テツもいなくなった。俺は一人ぼっちだ」
「テツ君がいなくなったからって、まだきーちゃん達が!」
「だから、そういう話じゃねーんだよ!」

 青峰君の怒声はびりびりと私の鼓膜を揺らした。彼の声があまりにも切羽詰ったものだったから私は言いたいことを我慢し、口を閉じる。青峰君は依然ちらりと私に片目だけ視線を寄越してみせた。
 私を怒鳴りつけたその口で、淡々と続ける。

「お前だって分かってんだろ。俺たちはもうバラバラだ。今のチームは、一と一と一をまとめただけのもんだ。塊じゃねぇ、単体が寄せ集まってるだけのくだらねぇ集団だ」
「……青峰君も、その一人だっていうの? あんなに、あんなに楽しい毎日だったのに……?」
「そうだよ。俺もただの一だ。ばらばらになった中にある、一人だ」

 青峰君の言う通り、最近のバスケ部はおかしい。個人プレイばかりを優先——勝利だけを目的としたバスケをしている。そこにテツ君の好きだったチームワークなんて欠片もなく、妙な重苦しさだけがあった。テツ君は異変に気付き必死に頑張った挙句、バスケ部をやめてしまった。
 ——それが青峰君の心に傷を負わせたことを、彼は気付かないまま……消えてしまった。

「なぁ、もう良いだろさつき。何で無理してクソつまらねーバスケなんてやらなきゃなんねーんだ。つまんねぇよ、相手がいないバスケなんて、相手が諦めたバスケなんて……一体どこが面白いっつーんだよ、なあ」

 うつぶせのまま、青峰君は苦しげに呻いた。
 そして胸の辺りを掻き毟るように撫でた。荒々しい手つきは、まるで胸の激痛を堪えているように見える。

「さつき。黄瀬はこんな俺に呆れてるし、緑間は知らねー顔してる。紫原はくだらねぇって思ってて、赤司は笑ってるだけだ。……テツは、消えちまっただろうが……っ!」

 男の子が声をあげて泣くところを、私は初めて目の当たりにした。
 慟哭のような荒々しさはそこにない。女子のようにしっとりとしたものもない。迫り来る孤独に必死に耐えようとして、それでも零れ出てしまう嗚咽。青峰君はとても静かに泣いているはずなのに、声なき悲鳴が私の鼓膜をわんわんと揺らした。
 ——たすけて、たすけて。
 私には、なぜだかそう言っているように聞こえた。



 私はテツ君が好きだ。勿論、恋愛感情……彼氏にしたいっていう意味で。
 でも、この気持ちは何なんだろうか。目の前で泣いている彼に対して抱くこの感情は。胸がぎゅうぎゅうと締め付けられて、息をするのも苦しくて、震える彼の背中に触れたくてたまらなくなるこの感情は。

「……だい、ちゃん」

 久しぶりにそんな風に呼んだ。青峰君は何の反応もせずに、ただ肩を震わせて泣いている。

「大ちゃん、だいじょうぶだよ」

 タンクトップからむき出しになった腕に触れると、ぴくりと微かに反応を返された。大丈夫だよ、大ちゃん。大丈夫だから。そんな思いを込めて、私はベッドに倒れこむようにして、彼の背中を抱きしめた。
 冷房が効いているというのに大ちゃんの体はやけに熱かった。泣いているせいだろう。浅黒い肌に爪をたてないよう、私は抱く手に力を込めた。

「一人ぼっちになんてさせないよ。大ちゃんのことは、一人にさせない。大ちゃんが一人ぼっちになるなら、私も一緒に一人ぼっちになってあげるからっ……! だから、」

 
 ——だから一緒に、ふたりぼっちでいようよ。


 叫んだ私の声には、既に涙が滲んでいた。
 泣いている私は彼にとって頼りがいのないものだったはずだ。けれど彼は、私の呼びかけにこくんと頷いてくれた。鼻を啜りながら、それでも私の呼びかけに応じてくれたのだ。


 たったそれだけのことで、私は笑ってしまうほど幸せな気持ちになってしまった。








■ふたりぼっち、







「貴方を孤高の王様になんてさせない」
「どこまでもどこまでも、ふたりぼっちでいようよ」
「そうしたらきっと、幸せね」

ろくたんに捧げます ( No.490 )
日時: 2012/08/14 22:25
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: hFu5/zEO)

■いおたんとじゅんくんがお祝いしたいそうです。







「ふっふっふ……ついにこの時が来ましたね……」
「どうした最愛の妹よ、何かドSオーラが高まってるよ——トゥンク」
「イグナイト!」
「ありがとうございまぐふっ!」
「気を取り直して——ついにこの時が来ましたよ兄さん!」
「へへ……伊織の柔らかい拳が俺の鳩尾に……」
「いい加減ドMオーラびんびんにするのはやめてください。兄さん、今日は黒紅葉さんの誕生日ですよ。こういうめでたい日にそんな興奮して悶えてるみっともない姿を晒さないでくださいよ」
「……ん? あれ? おかしくない、伊織」
「何がですか。急にマジ顔になりやがって」
「いやいや、今日はもう十四日だよ」
「? はい、そうですが?」
「黒紅葉ちゃんはアレだろ、誕生日って八月六日じゃなかったっけ?」
「!?——う、嘘でしょう……? いくらドジっ子☆いおたんでもさすがに6と14の数字を見間違えるだなんて……」
「兄さん嘘つかない。兄さんマゾ違う」
「この大嘘つきめ」
「ごめんごめんごめん違うマゾなのは本当だけど誕生日は間違ってない件について! 伊織待って、泣かないで! 文章に表れない程度に口尖らせてぽろぽろ泣かないで! それ何気に兄さんの胸にズギュゥゥゥゥンするから!」
「…………そうですね。ここは日付を勘違いしていた私の失態です。とりあえず、一度樹海にでも☆ミ(o*・ω・)ノイッテキマ-ス!! 」
「あああああ駄目だ! すっげーショック受けてる、俺のいおたんがこんなに豆腐メンタルなわけがない!! てかそんな軽い感じで樹海って行くとこじゃないよ伊織ィ!」
「まぁ冗談ですけど。とりあえずバースデーケーキ切り分けますねいそいそ」
「やーん切り替えの早さに俺は付いていけない☆ミ」
「二十歳の男の流れ星に私は付いていけない☆ミ」
「伊織とおそろの流れ星……照れ照れ」
「あ、やっぱメッセージ書いたチョコは主役が食べるべきですよね。わけわけ」
「……何かスルーされ過ぎてゾクゾクしてきた……」
「兄さん、目からなんか出てます。光出てます」
「ドMのゾーンという言葉を伊織は知らんのか」
「青峰先輩たち舐めてんですか兄さんは」
「ぺろぺろ、青峰ぺろぺろ!」
「誰かが乗り移った!? す、すごく邪悪な気配なんですけど!」
「伊織ちゅー」
「はいアウト」
「がふっ!! ……まぁ顎を手で押さえられたままでも、舌でぺろぺろしたら意味なんてなくなるわけですがぺろぺろ」
「その舌を指で掴むというルートがあることに何故気付かないのかグワシッ!!」
「ひはははあ!? ひははふははれへるっふぇへっほーほふほふふる……」
「舌が掴まれてるって結構ぞくぞくする、ですか。我が兄ながらドM過ぎて伊織ちゃんはこの切り分けたケーキをぶつけたくなりますねはぁ……よし、後は飲み物ですね。最近は炭酸が飲めない女性もいらっしゃいますからねー。コーヒーとか紅茶も癖がありますし、どうしましょうか兄さん」
「ローションに一票!」
「麦茶が無難ですね」
「ローションを使ったプレイに一票!」
「誰も聞いてないですから」
「ローションを使ったぬるぬるでいやらしい黒紅葉ちゃんに一票!」
「くそう想像してちょっと良いかもとか思ってしまった自分が憎らしいですっ……!」
「ところでマイシスター」
「何ですかマイブラザー」
「プレゼントは用意してるの?」
「それは勿論、」
「※ただし自分の体は除く」
「…………(ポロポロ」
「おおぅ伊織が血の涙を流しておる……ほら服につくよ、早くその場ぜ全裸待機もしくは兄さんと一緒にメイキングラァブ!!」
「イグナイト!」
「二度目ぐふぅ!」
「……ふぅ、もう少しでこの穢れなき少女の柔肌を黒紅葉さんに堪能していただく前に近親相姦☆マジカル伊織ちゃんという不名誉な魔女っ娘になるところでした……危ない危ない」
「兄さんはもう少しで内臓青年☆じゅん☆じゅんってなりそうだった……」
「吐血程度で許されたので良い方じゃないですか。いつものことでしょう」
「吐血がいつものことっていう日常を俺は望んでないよいおりん」
「マゾならマゾらしく吐血に喜ぶべきだと思いますよじゅーりん」
「だからじゅーりんって言われると蹂躙が……ハァハァ」
「あれ? いつのまに興奮してたんだこの人? そんな雰囲気かもし出してなかったですよ私?」
「兄妹愛がなせる業だよ伊織! よし、決めた!」
「何を急に決めたんですか」
「黒紅葉ちゃんへのプレゼントさ!」
「プレゼントの話をするのにまず兄さんが脱衣し始める理由がわかりません」
「生まれたままの俺と伊織をプレゼントすれば良いのさ!」
「さっき※ただし自分の体は除くって言ってたじゃないですk————あれ? 何か重大なことを聞き逃したような……」
「さぁいおりん! 脱ごう!」
「もう一度聞き返す前にこの人全裸になっちゃったよ一瞬かよすげぇ」
「レッツ全裸!」
「いや脱ぎませんからね? そんな良い笑顔で全裸になってても私は服脱ぎませんからね? てか普通に黒紅葉さんはびびっちゃうと思いますけど」
「愛があれば関係ナッシング!」
「好きな人が全裸で目の前いたら通報しますよ普通」
「愛! 俺と伊織との! 愛!」
「私を入れないでください。私の彼女への愛はもっと清らかで純粋な——」
「——いやらしくねっとりとした、愛!」
「重ねんな全裸。……とりあえず服着てください。そしてクラッカー持って、ほら。挨拶ぐらいきちんとしましょうよ兄さん」
「全裸クラッカー?」
「言ってねーよ。さっさとこれもってください。事態は急を要するんです」
「これで伊織と俺との愛が」
「試されません。いっせーのでー、でいきますよ? クラッカーこれしかないんですから、ちゃんとしますからね」
「はいはーい! 全裸で頑張る!」
「冗談じゃないのが兄さんの恐ろしいところですよね。


 ……それじゃ、いきますよ。


 いっ、せー、のー、せー、でっ!」








「「黒紅葉さん(ちゃん)、お誕生日おめでとう御座いました!」」







****

はちゃめちゃいうちの子からのお祝い小話でした!
遅れてなんだけど、本当に黒紅葉様お誕生日おめでとう御座いました。これからも末永く宜しくお願いします。愛してますかける無限大!



Re: 【色々】 世界でひとり、恋をしよう? 【短編】 ( No.491 )
日時: 2012/08/14 23:39
名前: 黒紅葉 ◆uB8b1./DVc (ID: wJzAqpnE)

さっそくお持ち帰りさせていただきましたご馳走様でしたぁ!!黒紅葉でっす。


シチュエーションの指定もなんもしてないのに好み理想ドンピシャ心遠アレリナ青桃がきたことに「指輪はどんなものが良いかな」とか割と本気で考え始めたのは私です。
潤くんと伊織ちゃんが「プレゼントは」「私です」みたいなことやってくれたらそりゃ受け取ってお持ち帰りするしかないですよね。さーちゃんも一緒に。さーちゃんも一緒に。
桜花さんも大喜び。



さて、さっきから婚約指輪結婚指輪を巡ってる黒紅葉ですが、本当に感激でよだれ——違う唾液が溢れるのをとめられません。これは熱い想いです。感動故です。劣情じゃないです。



ほんとうに、ありがとうございました! こちらこそ末永くよろしくおねがいします! だいすきです!

Re: 【色々】 世界でひとり、恋をしよう? 【短編】 ( No.492 )
日時: 2012/08/16 22:38
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: hFu5/zEO)

>>491
■黒紅葉様

 んきゃあああろくたん、ろくたん!!
 お持ち帰りしてくれてありがとうございます!

 シチュエーションは完全にささめさんの趣味に突っ走っちゃった結果で御座います……あれ甘いの少ない。指輪はそうだな……シルバーが良いかなっ☆ミ←死刑
 そうだね、さーちゃんも一緒に!(三度目)
 じゅんじゅんといおたんは二人でコンビ組んで桜花さんじゅるりしちゃいそうで怖いけどどうぞ頂いてくれて何よりです。とりあえずお前ら後で体育館裏な、な!!


 その言葉にささめさんもよだれ——よだれが止まらないよ! 言い直す気も言葉が間違ってる自覚もないささめさんですげへぺろ。
 誕生日おめでとう御座いました。これからも貴方が幸せに、健やかに過ごせますようお祈りしてます!


 コメントありがとう御座いました(`・ω・´)


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