コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ナメコとワカメのふらいあうぇいっ
日時: 2014/06/14 23:31
名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)

*ああ



 なんて美しくて



 





——————哀しいんだろう。





前作『浅葱の夢見し』>>188


〜目次〜

一章
>>008  >>017  >>021  >>031  >>040  >>043 


二章
>>051   >>052   >>053   >>054   >>059   >>072   >>079

>>084   >>091   >>094   >>095   >>100   >>104   >>105

>>106   >>109   >>110


三章
>>117   >>118   >>122  >>123  >>127  >>132  >>135  >>143


4章
>>163  >>164  >>172  >>182  >>189  >>193  >>200  >>201

>>205  >>209  >>210  >>215


5章
>>225  >>229  >>233  >>240  >>241  >>244  >>245

>>249  >>253  >>261






記憶の欠片

>>050   >>060   >>116


登場人物紹介
>>044  >>124



制服紹介

>>151



白夜さんインタビュー

>>221


〜イラスト〜

撫子の制服姿

>>157

そこに慧と和火

>>190

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139



Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.40 )
日時: 2014/01/31 00:17
名前: いろはうた (ID: 6Bgu9cRk)

*数分後。

撫子は体育館のバスケットゴールの上に座り込んで、肩で息をしていた。

闇は、今はハヤブサに姿を変えて、絶えず撫子に襲い掛かって来ていた。

容赦のない攻撃にかなりの言霊を用いて対抗したため、霊力が残り少ない。

今は、意識を保っているだけで精いっぱいだ。

ハヤブサは、体育館の天井のあたりを先ほどからくるくると旋回している。

撫子のすきをうかがっているのだろう。

先ほど、教室内で、何度も闇を攻撃してみたが、まるで手ごたえがない。

霊力による攻撃じゃなくて、ためしに黒板消しを投げてみたがすり抜けられてしまった。

物理的攻撃も効かないらしい。

…絶望的だ。

どうしよう。

このままでは、誰も守れない。

冷や汗がにじんで、背中を濡らす。

ふっと、ハヤブサがこちらを見た気がした。

刀を握りなおす。

……来る。

でも、どうすればいい。

どうすれば、いいのだろう。

なにも考えが浮かばない。

そして、撫子は、ハヤブサが急降下してくるのを見た。


……来る…!

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.41 )
日時: 2014/01/31 08:22
名前: ZEXAL (ID: EcIJT88K)

 …えっ?もしかして、めちゃくちゃピンチでありますか?
 撫子どうなっちゃうんだーー!?

 体力的にもう無理っぽいし…誰かが助けたりでもしない限り…でも助ける人って…そうそういないし…心当たりあるなら、一人しかいないけど、でもそんな非現実的な出来事を理解してて助けられるか…?
 ——と悶々考えておりました笑
 まあこれはただのZEXALの妄想…想像?当たらない確率の方が高いよなーー。

 さあさあ!次辺りで展開が楽しくなりそうではないか!待ってるぜいろはうた!
 更新頑張って!

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.42 )
日時: 2014/02/01 00:01
名前: いろはうた (ID: 6Bgu9cRk)

Zちゃん!!


うん。
ものすっごくピンチです。
そして、まあこの際だから言っちゃうけど、
Zちゃんの言うとおり、その思い当たるたった一人だけが…えふんえふん…
まあ、そんなこんなしちゃってだな…←な、なにを!?
ふらいあうえい、するんだ(☆∀☆)←


…わけわかんない説明でごめんなさい。
でも、まんざら間違ってもいない。うん。
わりと事実だけど、いろはうたのボキャブラリーのなさが
それはもう顕著にあらわれる結果となっただけです…泣


コメントありがとう!!

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.43 )
日時: 2014/02/01 00:38
名前: いろはうた (ID: 6Bgu9cRk)

*唇をかみしめて、迫ってくるハヤブサに刃を向けた。

体がふらつく。

霊力を使いすぎたな、と心の中で苦笑した。



「水無月!!」



撫子は、突然自分の名字が呼ばれたことに驚いて、落ちた。

もともとふらついていたのに加えて、今聞こえるはずのない声を聞いて、

見事にバスケットゴールの上から落ちた。

ハヤブサが半拍後に、ものすごい勢いで撫子の頭があったところを通過した。

空中で体勢を立て直そうとしたが、できない。

床に激突することを想像して、根でしこは身を固くした。



ドサッ



……思っていたよりも、痛くない。


「…………っつ」


思わず閉じていた瞼を開くと、痛そうにうめく四条君の顔が撫子の顔の目の前にあった。

はたから見れば、撫子が四条君を押し倒しているような図となる。

遅れて、四条君が、落ちる撫子の体と床との間に体を滑り込ませたのがわかった。


「な、ななな…!」


なんで、と問い詰めたいことが多すぎて言葉にならない。



ヒュンッ



鋭い音と共に、黒い帯が素早く撫子の片方の手首に巻きついてきた。


「………え…?」


そのままあらがえぬ強い力に引っ張られる。

引きずられる。


「……ちっ、くそっ」


四条君が顔を歪めて、撫子のもう片方の手首を強くつかんだ。

ハヤブサの姿はもうない。

そこにあるのは、もやのような闇。

ブラックホールのようなそれは、時々生き物のようにゆらりゆらりと揺れた。

撫子の片手を拘束し引っ張ってくる黒い帯は、そこからきていた。


「…や、やばい、やばい、やばい!!

 なにあのやばすぎるかんじっ…!?」


撫子は涙目になって叫んだが、そんなことにはおかまいなく、

黒い帯の引っ張る力はどんどん強くなる。

…このままじゃ、四条君を巻き込む。


「四条君!!

 手を離して!!

 私のことはいいから、早く、逃げて…っ!!」


そう叫んだとたん、ズキン、と鈍く頭の奥が痛んだ。




———いつだっただろうか。

—————————遠い昔、誰かに似たようなことを言ったことがある。




「ここまできて、離すか……!」

「な、なんで…」


なんで、来てくれたの。

なんで、逃げないの。


———ただ、彼は、顔を歪めながらも、撫子の手を離そうとはしない。



「くそっ…なんなんだ…これ…」


四条君は、足で引きずられる力に対抗して踏ん張りながら、撫子の手首を縛る

黒い帯をほどこうと、その闇に触れた。








                 世界が、震えた。









ぐるりと視界が反転する。

ビュッと耳元で風がうなる。

ずいぶんと下の方にバスケットゴールが見えた。

遅れて、黒い帯にすさまじい力で体ごと体育館の天井近くまで振り上げられたのだと悟る。

撫子の髪がふわりと広がり、ライトの光を浴びて、美しい銀色に輝いた。

撫子の手首を掴んだままの四条君がこちらを見た。

強い瞳だった。

一瞬だけ見とれた。

空中に振り上げられた、落ちたら間違いなく死ぬ高さの位置にいながら

その瞳から目が離さなくなった。

黒い帯が今度は下からすさまじい力で引っ張ってきた。

霊力が足りない。

言霊はもう、使えない。

びゅうと強く髪がなびいた。

闇に向かって、なすすべもなく落ちていく。

撫子は覚悟を決めて、四条君の制服をギュッと握りしめた。

彼が自分から離れてしまわぬように。

まっすぐには、彼の目を見ることはできない。


「…ごめんね。

 ………まきこむ」


頭の上で、ふっと笑う気配がした。


「…なんで、謝るわけ?」

「…え…?」


撫子は驚いて四条君の顔を見ようとした。

だけど、それは少し遅くて、次の瞬間には意識が真っ黒に塗りつぶされた。

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.44 )
日時: 2014/02/01 00:52
名前: いろはうた (ID: 6Bgu9cRk)

登場人物紹介 その1



水無月 撫子(みなづき なでしこ)


古き巫女一族、影水月一族の末裔。
先祖がえりだ、と言われるほど太古の血が濃く、一族の中で最も強い霊力を持つ。
特に、言霊を『話す』のが得意だが、過去に友達の前で言霊を『話した』結果、
友だちに気味悪がられて、友達がいなくなった、というトラウマから、
人前で言霊を『話す』のを極力避けるようにしている。
なるべくごく普通の高校生活を、目立たない程度に送ろうと努力していたが……?




四条 和火 (しじょう かずひ)


撫子のクラスメートの男の子。
現在は、撫子の後ろの席に座っている。
剣道部所属。
ふわふわとした黒髪の持ち主。
髪は濡れるとさらにうねってワカメみたいになる。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139



この掲示板は過去ログ化されています。