コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ナメコとワカメのふらいあうぇいっ
日時: 2014/06/14 23:31
名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)

*ああ



 なんて美しくて



 





——————哀しいんだろう。





前作『浅葱の夢見し』>>188


〜目次〜

一章
>>008  >>017  >>021  >>031  >>040  >>043 


二章
>>051   >>052   >>053   >>054   >>059   >>072   >>079

>>084   >>091   >>094   >>095   >>100   >>104   >>105

>>106   >>109   >>110


三章
>>117   >>118   >>122  >>123  >>127  >>132  >>135  >>143


4章
>>163  >>164  >>172  >>182  >>189  >>193  >>200  >>201

>>205  >>209  >>210  >>215


5章
>>225  >>229  >>233  >>240  >>241  >>244  >>245

>>249  >>253  >>261






記憶の欠片

>>050   >>060   >>116


登場人物紹介
>>044  >>124



制服紹介

>>151



白夜さんインタビュー

>>221


〜イラスト〜

撫子の制服姿

>>157

そこに慧と和火

>>190

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Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.546 )
日時: 2014/09/22 18:17
名前: いろはうた (ID: 5obRN13V)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜



*そのころの撫子は目を見開いたまま静止していた。






あの時、死んだ、と思った。

なのに、またあの浅葱色の空間に横たわっていた。

そして、身を起こしたら何故かものすごい美少女がすぐ前にいた。

この美少女の顔をどこかで見たことがある気がする。

わけがわからなさすぎて、ひたすら固まっていたら、美少女がものすごく偉そうに撫子を鼻で笑った。


「まあ、驚くじゃろうな」


凛とした声だった。

彼女の容姿をあらためてじっくりと見つめる。

金髪に嵐雲色の瞳。

普通の日本人だとちぐはぐな感じがするが、彼女は目鼻立ちがくっきりとしているので違和感はない。

身にまとっているのは動きやすそうな巫女装束だ。


「あのう……もしかして、私の、ご先祖様だったり……しますか……?」


撫子は恐る恐る尋ねた。

以前もこの空間で出会ったのは、自分の先祖の少女であるカエデだった。

彼女が身にまとっている巫女装束からもそんな気がした。

何よりも、目の前の美少女は、カエデとどこか似た顔立ちをしている。

カエデと血縁関係があるのだろう。

どうりでどこかで見たことがある気がしたのだ。


「左様な。

 見た目ほどまぬけでもないようじゃな」


しかし、あまりにもカエデと性格が違いすぎて撫子は唖然としていた。


「か、カエデさんのご家族ですか……?」

「……カエデは……わらわの妹じゃ」


一瞬だが、美少女の目が陰った。

だが、彼女はすぐに元のどこかえらそうな微笑を浮かべた。


「よい、カエデのことは。

 また、いずれ、機会があれば話してやろう」


撫子はもはや何も言えない。

これが、カエデの姉?

あの、美しくて優しくてすべてが完璧だという?

いや、確かに美しい。

直視しすぎたら目がくらんでしまいそうなほど。

それにしても、先程の一瞬の悲しそうな彼女の表情が気になった。

なにが、あったんだろう。


「わらわの名はハルナ。

 そなたの祖たる者。

 そして、カゲミツキノミコトたる者。

 そして、そなたを……この世界に召喚した者じゃ」

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.547 )
日時: 2014/09/23 23:06
名前: いろはうた (ID: 5obRN13V)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

*「え!?

 あの、はい!?」


あまりにも突拍子もない話過ぎて、とっさには何を言われたのか理解できない。


「この世界って……この異世界!?」

「そうじゃ」

「いや、あの、私、あの時、黒いもやみたいなのに飲み込まれてこの世界にきてしまったんですけど」

「それは、わらわの眷属のものじゃ」

「は?」


あれは、ハルナの使い魔のような存在だというのか。

自分でもわかるくらいにまぬけな顔をしているのはわかるが、どうしようもない。

全て、仕組まれたことだというのか。

撫子と和火がこの世界に来たのも。

和火が傷ついたのも。

慧たちも巻き込んでしまったのも。

命を何度もおびやかされたことも。

考えたらふつふつと怒りが込み上げてきた。


「あなたは、なんのために、私をこの世界にひきずりこんだんですか!?」


そうだ。

全ては、この世界に来なければ、

あんなにつらい思いもしなくて済んだし、なにより、和火は傷つかなくて済んだのに!!


「そなたに、選択肢を、与えようと思った」

「……え?」


撫子の声から怒気が抜け落ちる。

ハルナの表情はまた少し悲しそうに見えたからだ。


「わらわは若くして死し、神となった。

 とはいえ、我らがカゲミツキノミコトの座は数百年に一度代替わりをするがな。

 今のカゲミツキノミコトがたまたま、わらわであったのみのこと。

 しばらくすれば、わらわの子孫がまたカゲミツキノミコトとなる。

 ……今のカゲミツキノミコトとして、我が子孫たるそなたのことをずっと見守ってきた」


その強い嵐雲色の瞳に射抜かれて、言葉が出なくなる。

強い目だった。

そういえば、強き霊力を持つ者はごくまれに、転生できずに、

神や精霊のような存在になると聞いたことがある。

あらためて、ハルナを見つめる。

彼女もそうだというのか。


「そなたは、長きにわたり虐げられることをずっと恐れて生きておった」


そのままの事実をさされ、撫子は言葉を失った。

目の色も髪の色も普通の人とは違う。

だから、人はあまり撫子に近付こうとしない。

撫子も自分からは近づこうとはしなかった。

拒絶されるのが怖かったから。


「わらわの力は、その時そなたを転移するには力が足りなかった。

 だから、ずっと時を待っておった。

 わらわの力が満ちるその時を。

 今、わらわとそなたがこうしてまみえているのは、カエデのおかげじゃ」

「どういうことですか……?」

「カエデがその腕輪をそなたに贈ったであろう?

 それは、そなたの身に危険が迫ったときになんらかの術が発動するよう仕掛けられておった」


無意識のうちに右手首を抑える。

そういえば、自分の意識が消える寸前にこのブレスレットが強く輝いていた。

少しずつ状況が呑み込めてきた。

とりあえずわかるのは、自分は、まだ死んだわけではないようだということ。


「なぜ、カエデさんがこれを贈ってくれたってご存知なんですか?」

「わらわは神じゃ。

 過去も、運命も、未来も、全て見通せる。

 まあ、まさか、このように作用が働くとは思わなんだが……。

 とにかく、わらわは、怯えながら日々を暮らすそなたをずっと見てきた。

 まさか、わらわの一族の誇り高き霊力を有するというのにこうまでひどい扱いを受けるのかと。

 ……不憫に思った」


つまり、同情されたのだ。

不思議ともう怒りはわかなかった。

撫子は黙って、美しき女神たる己の先祖の少女を見つめた。


「だから、選択肢を与えてやろうと。

 この世界は霊力が普通にある。

 誰もそなたを奇異の目で見つめたりなどせぬ。

 受け入れる。

 心を傷つけられることもない。

 そなたに選ばせようと思った。

 安寧の日々を得られる機会を与えようと」

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.548 )
日時: 2014/09/23 13:47
名前: 祈花 ◆Wjgitxm3QY (ID: jyOVwInT)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=36506

こんにちは・・・!
何時しかはここに来ていたんですが、えーっと、、環奈、ですね。

小説大会、おめでとうございます。
凄いですよね——・・・足元にも及ばない文才が!!

ということで、全然見ていない(失礼なことに!!)なので、もう一度小説見返してきます。

今からウキウキしてます(笑)

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.549 )
日時: 2014/09/23 22:38
名前: 覇蘢 (ID: GqvoTCxQ)



ふおおおおおおおお!!!
美人しゃま(*´Д`*)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア


いろはうたさんの作品にはあれやね。うん。
イケメンも出るし、美人しゃま(:.;゜;Д;゜;.:)ハァハァ(:.;゜;Д;゜;.:)ハァハァもいるし得するb


女の人の『じゃ』『そなた』とかの言語好きなんですよ
もうめっちゃツボで。


リレー小説をやっているようで。
見に行きますとも!

更新頑張ってください!

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.550 )
日時: 2014/09/23 22:42
名前: はるた (ID: ikPsPKC4)

お久しぶりです、はるたです。

参照5000突破おめでとうございます。
参照記念小説も楽しく読まさせてもらいました。
慧君、男の葛藤って感じでしたね。ドキドキしちゃいました。
撫子ちゃん可愛いので、はるたなら目を手で隠しながらの指の間から見ちゃいそうになる葛藤を。はい、駄目な子ですよね。
とにかく、赤面しちゃいました。まさかの夢オチ。とっても面白かったです。

物語がクライマックスですとぉ!
でも、最後まで楽しく読まさせてもらいます。

ハルナさんの登場……。
いろいろと展開がすごくなってきましたね。
個人的に、ハルナさんのしゃべり方が好きです。可愛いです。


前回のコメ返の時の話に遡りますが、どうぞはるちゃんと読んでください
嬉しさでまたぶっ倒れてしまうかもしれませんが《焦

更新、楽しみにしています。


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