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- ナメコとワカメのふらいあうぇいっ
- 日時: 2014/06/14 23:31
- 名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)
*ああ
なんて美しくて
——————哀しいんだろう。
前作『浅葱の夢見し』>>188
〜目次〜
一章
>>008 >>017 >>021 >>031 >>040 >>043
二章
>>051 >>052 >>053 >>054 >>059 >>072 >>079
>>084 >>091 >>094 >>095 >>100 >>104 >>105
>>106 >>109 >>110
三章
>>117 >>118 >>122 >>123 >>127 >>132 >>135 >>143
4章
>>163 >>164 >>172 >>182 >>189 >>193 >>200 >>201
>>205 >>209 >>210 >>215
5章
>>225 >>229 >>233 >>240 >>241 >>244 >>245
>>249 >>253 >>261
記憶の欠片
>>050 >>060 >>116
登場人物紹介
>>044 >>124
制服紹介
>>151
白夜さんインタビュー
>>221
〜イラスト〜
撫子の制服姿
>>157
そこに慧と和火
>>190
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- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.245 )
- 日時: 2014/04/20 22:34
- 名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
*おれの前には、愛しく想う娘、ナギが横たわっていた。
ナギは不治の病におかされていた。
伝染病がはこびる今の世、ナギは一人で村々を回って、必死に村人たちを救っていた。
しかし、そのナギが伝染病にかかり……今は余命も残り少ない。
おれは、彼女に恋をしていた。
幼い頃より彼女の騎士として彼女の傍につかえ続けて、いつのまにか彼女を愛しいと思うようになった。
他者のために危険もいとわない。
そんなところにはらはらさせたが、そんな彼女が好きだった。
姫巫女であり守るべき存在であるナギに騎士であるおれが恋などしてはならないのに、
自分を制そうとすればするほど、彼女に惹かれた。
どうしようもなかった。
「……ねえ、ハヤテ」
「どうした」
「まだ…好きな女性がいるの?」
一瞬呼吸が止まった。
熱にうるんだナギの青い瞳がおれだけを映している。
「…ああ」
「まだ…好きなの?」
「ああ」
「他の女性なんて考えられないほど?」
「ああ」
他の娘なんか目に入らないくらい、幼い頃からずっと君が好きだ。
だが、言えない。
言ってはいけない。
騎士ごときのおれが。
「……君は?」
ナギが弱々しく目を開けた。
痩せ細った体が痛々しい。
抱きしめたら折れてしまいそうだ。
「……いるわ」
「……」
「他の男性なんて考えられないくらい」
ナギの青い瞳は閉ざされた。
今、彼女に思われているのが自分じゃないのがたまらなく悔しく腹ただしい。
こんなに傍にいるのに、彼女に想われていない。
ナギに想われている男が憎たらしくてならない。
ナギがこんなに苦しんでいるというのに、どうしてこういう時に傍にいないのか。
おれだったら……
「……はや……て……」
そっとナギの手がおれの手の上に重ねられた。
血管が青く浮いて見える程、白く透き通っている。
そのあまりの白さに、彼女が儚く消えてしまいそうな気がした。
泡沫(うたかた)のように。
「今まで、ありがとう……
幸せに……なっ…て……」
ナギの目がやけにゆっくり閉じられた。
とさり、とナギの手がおれの手からすべりおちた。
世界が止まった。
「……ナギ……?」
返事はない。
「ナギ」
彼女は応えない。
「ナギ、ナギっ!!」
考えるよりも先に、体が動いた。
彼女の肩を掴んで揺さぶった。
骨と皮だけの、痩せ細ったきゃしゃすぎる体。
ああ、どうして。
神よ。
どうして、ナギが病におかされ、おれは彼女の身代わりになれないのだ。
「うそだ……こんな…こんな……!!
まだなにも、伝えてない!!」
おまえが、好きだ、って。
おまえを愛している、って。
彼女は、目覚めない。
永久に。
「目を開けてくれ!!
ナギ!!」
病がおそったのはどうしておれではないのだろう。
「おまえのいない世界で、幸せになどなれるものか!!」
ナギのためなら、命など少しも惜しくないのに。
「別の男を愛していても構わない。
頼むから……目を……開けてくれ……!!」
臓腑よりしぼりだされた祈りと切望の入り混じった言葉は神には届かず。
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああっっ……!!!!!!」
おれはこの時、この世の誰よりも、神を恨み、この上なく力を欲した。
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.246 )
- 日時: 2014/04/21 20:26
- 名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
- 参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi
こんばんは。
いろはうたです。
もうすぐ参照が2000いきます。
参照が1000いってから一か月ほど…
…はやいものですね……時の流れは…
読んで下さった皆様のおかげです。
ありがとうございますm(ーー)m
そして、参照2000を記念して、また絵を描きました。
撫子と和火の、この異世界の着物をきたverのツーショットです。
よかったらごらんくださいませ。
では、今後もなめわかをよろしくお願いいたします(ぺこり
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.247 )
- 日時: 2014/04/23 19:51
- 名前: 錦歌赤兎 (ID: m9NLROFC)
泣いているよ赤兎。
いろはちゃん!返信しなくてごめんね。
なんかもう、生徒会とかで忙しくて…
はあ…
久しぶりにきたら、結構更新されててびっくり!
わあ、彗くんツンデレ過ぎ…
赤兎の好み、どストライクだ〜!
はあ…0.2㎜なんていいじゃないか…
嘘。なんでもないよ…
むむ!新キャラ登場!!
イヤー、切ないね!いろはちゃんが書くのは切ない!
赤兎、いろはちゃんの一生のファンだ!
受験勉強頑張って!
ついでに更新もね…
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.248 )
- 日時: 2014/04/23 20:15
- 名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
- 参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi
うさぎちゃん!!
いやいや、うさぎちゃんも忙しいだろうから、
そんなすぐに返信してくれなくても、来てくださるだけで嬉しいよ(^∀^)ノシ
しかし…生徒会…入っているのね…
すごいわ…
新キャラ…なのかな…あの二人は…
彼らは、撫子の御先祖様であり、カエデさんの子孫である巫女のナギと、
彼女の騎士でありレイヤさんの子孫であるハヤテさん。
白夜の術である過去の夢にご登場。
彼らのご登場はこれっきりになるだろうから、新キャラ…とよんでいいのだろうか…
…うん。
この二人の話書いているとき、コメディからかけ離れてるな…
って、つくづく思いました笑
コメントありがとう!!
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.249 )
- 日時: 2014/04/23 20:37
- 名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
- 参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi
*撫子ははっと目を見開いた。
視界がぼやけている。
頬は涙でひどく濡れていた。
心臓がばくばくと脈打っている。
夢だ。
夢だった。
過去の記憶の欠片。
『私』という魂が、『ナギ』という少女の器に入っていた時の物語の断片。
あの夢。
どうやら、レイヤが誓っていた『騎士』という役割はその子孫に受け継がれているようだ。
今回の夢は前までとは少し違った。
あのハヤテという青年。
彼も先祖と同じように、守るべき巫女の少女に恋をしていた。
前と違うのは、その少女、ナギも、ハヤテのことを同じように愛していたということだ。
でも、気づけなかった。
2人は互いを想いあっていることに、気づけなかったのだ。
ズキンと頭が痛む。
何かを思い出そうとするように。
あのハヤテという青年。
誰かにひどく似ている。
それが誰なのか、無性に思い出したくなくて、撫子は心にふたをした。
撫子はゆっくりと身を起こすと、布団から出て用意していた着物に身を包んだ。
(挨拶…しに行かなくちゃ……村の人に……)
しばらくお世話になりますって。
私は、『撫子』ですって。
自分という存在を確かにするために。
慧はまだ隣の部屋で寝ているようだ。
彼の霊力を感じる。
書置きを残そうかと思ったが、この世界の文字が現代日本語と同じかわからないから、
撫子は伝言メモ代わりに言霊を込めた球体を作り、自分が寝ていた布団の上に置いた。
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