コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ナメコとワカメのふらいあうぇいっ
日時: 2014/06/14 23:31
名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)

*ああ



 なんて美しくて



 





——————哀しいんだろう。





前作『浅葱の夢見し』>>188


〜目次〜

一章
>>008  >>017  >>021  >>031  >>040  >>043 


二章
>>051   >>052   >>053   >>054   >>059   >>072   >>079

>>084   >>091   >>094   >>095   >>100   >>104   >>105

>>106   >>109   >>110


三章
>>117   >>118   >>122  >>123  >>127  >>132  >>135  >>143


4章
>>163  >>164  >>172  >>182  >>189  >>193  >>200  >>201

>>205  >>209  >>210  >>215


5章
>>225  >>229  >>233  >>240  >>241  >>244  >>245

>>249  >>253  >>261






記憶の欠片

>>050   >>060   >>116


登場人物紹介
>>044  >>124



制服紹介

>>151



白夜さんインタビュー

>>221


〜イラスト〜

撫子の制服姿

>>157

そこに慧と和火

>>190

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Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.305 )
日時: 2014/05/07 00:52
名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi

*「な、なななな、なんでばらしちゃうかな茜!!??」

「え〜だってその方が面白いんだも—ん……」

「…否定しねえのかよ」

「マジで言ってたわけ」

「あ、あわわわわわわ…!!」


男二人が、驚愕の…というかなんとも微妙な顔でこっちを見てくる。

撫子は、この話をうちきるために、おもいきり話題を変えてみた。


「そ、そういえば、和火は、夜番、できそう?」


夜番、というのは、夜、この村を獣や魔物から守るために、一晩中見張りをする役のことだ。

和火は、その役を担いたがっている。

ただ、助けてくれたこの村に恩返しがしたいだけでなく、この村でのポジションが欲しかった。

うさんくさいまれびとだから、そう簡単には受け入れてもらえるはずなどない。

だから、村から追い出されず、信頼も勝ち得ることのできる仕事をしなければならなかった。

そういう真意が含まれた申し出でもある。

慧は、気づいているのだろうか。


「まあ、剣の腕では問題ねえな。

 霊力がまったくねえ、っていうのがいたいが」

「ほんと!?」


さっきの剣の修業は、その夜番につけるかどうかのテストを含めてのものだった。

とりあえず、和火の立場は保障されそうだ。


「じゃあ、今度は私の番だね!!」


そう言ったら、全員からものすごい目で見られた。

…変なことはいったおぼえはないのだが。


「…何言ってんのおまえ」

「え?

 和火のテストが終わったから、今度は私のテストでしょう?」


首を傾げたら、和火は顔をしかめた。

慧など、眉間にしわを寄せ、まるで異物を見るかのような視線を向けてくる。


「女は、夜番はやらねえもんだ。

 非力なんだからな。

 どうせ、足をひっぱるんだ。

 夜番なんてしなくていい

 おとなしく守られとけ」

「ほんとにもー。

 なんで、撫子が心配だ〜、って素直に言えないかな……」

「うっせーぞ茜!!!」

「女は非力って……。

 いつも茜にぶっとばされてるくせに…」

「てめーもよけいなことを言うな!!撫子!!」


撫子は、きっと慧を見上げた。


「やるったら、やるの!!

 私は、誰かが危険な目に遭っているのに、自分だけ守られているなんていやだから!!」


Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.306 )
日時: 2014/05/07 20:27
名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi

*慧はっげそりとした表情だ。

少し遠くには和火と茜が座ってこちらを見ている。

茜が、猛反対した和火を無理に術でしばりつけてその場に座らせているからだ。

そうでもしなければ、慧につかみかからんばかりの勢いだった。

そう。

結局、撫子ががんとして折れなかったため、夜番ができるかどうかのテストを実施することになったのだ。

試験官は慧と茜。

対戦してくれるのは慧だ。

ルールは簡単。

先に相手をノックアウトした方が勝ちだ。

方法はどんなものでも構わない。

物理的に気絶させるもよし、相手の霊力を気絶するまですべて奪い尽くすもよし。

撫子が勝てば、夜番を許してもらえる。

……とはいっても、簡単にはいかないだろうが。


「……ほんとにやるのかよ……」

「やるったらやーるーのー!!」


ここまでくると意地になってくる。

もし、夜番につかなければ、和火がひとりで撫子の分まで危険なことを背負うことになる。

そんなのは絶対に嫌だった。


「……はあ。

 …………まあ、いい。

 さっさと武器出せ。

 待っててやるから」

「う、うん!」


すうっと息を吸い込む。

やがて、撫子の瞳が鮮烈な青に輝き、風もないのに髪が揺れて銀色に変わった。



『精製』



ふわりと撫子の右手から、霊力の霧が噴出して、何かを形作り始めた。

1m位の銀の棒だ。

孫悟空が使う如意棒に少し似ているだろうか。


「……なんで、剣を出さねえんだよ」


右手に電光を這わせて、短槍を作り出す慧が、低い声で言った。

怒っているように見える。


「なんでって……刀にしたら、慧を傷つけてしまうかもしれな……」

「甘いこと言ってんじゃねえよ。

 そんなに甘いこと言うやつには、夜番なんてさせられねえ」

「そ、それは困る!!」

「死にたくねえなら、刀を作れ。

 でないと……夜の魔に満ちる森では生き残れねえよ」


撫子は唇をかみしめた。

確かに慧の言っていることは正しい。

実際に夜番をして、自分が手にするのは剣だろう。

こんな棒ではなく。

命を守りたいなら、死にたくないなら、自ら刃を取れ、と慧は言っているのだ。


「これが、私の作戦だって言ったら…?」

「…なんだと?」

「私は、この棒一本で、慧に勝ってみせる」

「言うじゃねえか…」

「こ、怖い…」

「そりゃ怖いだろうな。

 棒一本じゃ、槍に勝てるわけなんざねえ」


…そうではなくて、慧の顔が怖いと言ったのだが。


「…ううん。

 私が勝つよ。

 負けられないから」


痛みを和火と分かち合いたいから。

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.307 )
日時: 2014/05/08 21:49
名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi

*「二人とも〜

 準備はできた〜?

 じゃあ、いくよ!!


 ——————いざ尋常に…………始めッ!!」


茜の声が聞こえた瞬間、怒りのあまりヤバい表情になっていた慧の姿が掻き消えた。

背後に感じる殺気。



『跳躍!!』



言霊の力で、撫子は素早く上に飛び上がった。

半拍後、撫子の体があったところを、慧の短槍が薙(な)いだ。



『加速!!』



撫子は、移動速度が速くなる言霊を自らに『話し』た。

慧のスピードが速すぎるから、それに対応しうる速さが必要となったからだ。


「逃げるだけか!!」


着地したとたん、すぐさま短槍が鋭く空気を裂いて迫ってきた。

間一髪それを後退してかわす。

再び迫ってきたそれを、今度は手にしていた銀の棒で受け止めた。


ギュインッッ


ヴァチチッッ



「い、いい゛ッ…!!??」


静電気が走ったようなショックが手首に直に伝わる。

体が一瞬しびれて、動きが止まる。

とっさにかがむと、頭上を短槍が通過した。

強く地面をけって慧から距離をとる。


…失敗だった。

慧の霊質はおそらく雷属性のものだ。

対する撫子の霊質は、銀。

金属は、電気を通す。

金属類の中でも、トップで電気を通しやすいのが、銀だ。

たしか、学校でそう先生が言っていた気がする。

だから、先ほど一瞬短槍と棒がかみあっただけでも感電してしまったのだ。

…相性が最悪すぎる。

意地を張っていないで、剣を作ればよかったのかもしれない。

だが、剣で応戦すれば、慧を傷つけるのが怖くて、本気で戦えない。

だから、あえて刃のない棒で戦っているのだが、それが裏目に出た。

唇をかんで、さらに慧から距離を取る。

だが、相手はものすごいスピードで追いついてくる。


Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.308 )
日時: 2014/05/09 22:29
名前: なぎさ (ID: hquqghd4)

オー!!慧君強い(((o(*゜▽゜*)o)))かっこいい(‾▽‾)
和火君も、二刀流なんて…。素晴らしい*・゜゜・*:.。..。.:*・'(*゜▽゜*)'・*:.。. .。.:*・゜゜・*
皆、サイコーーデス!!!!キャラが濃いデス( ´ ▽ ` )ノ

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.309 )
日時: 2014/05/10 16:22
名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi

なぎさ様!!


こんにちは!!
お久しぶりです!!


慧が……か、カッコいい……!?
なんちゅーもったいなきお言葉……
ありがとうございます!!

し、しかもキャラが濃い!?
キャラの薄さに定評のあるいろはうた…
自分の成長をかんじました…
めちゃ嬉しいです……


コメントありがとうございました!!


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