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- ナメコとワカメのふらいあうぇいっ
- 日時: 2014/06/14 23:31
- 名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)
*ああ
なんて美しくて
——————哀しいんだろう。
前作『浅葱の夢見し』>>188
〜目次〜
一章
>>008 >>017 >>021 >>031 >>040 >>043
二章
>>051 >>052 >>053 >>054 >>059 >>072 >>079
>>084 >>091 >>094 >>095 >>100 >>104 >>105
>>106 >>109 >>110
三章
>>117 >>118 >>122 >>123 >>127 >>132 >>135 >>143
4章
>>163 >>164 >>172 >>182 >>189 >>193 >>200 >>201
>>205 >>209 >>210 >>215
5章
>>225 >>229 >>233 >>240 >>241 >>244 >>245
>>249 >>253 >>261
記憶の欠片
>>050 >>060 >>116
登場人物紹介
>>044 >>124
制服紹介
>>151
白夜さんインタビュー
>>221
〜イラスト〜
撫子の制服姿
>>157
そこに慧と和火
>>190
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- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.486 )
- 日時: 2014/08/16 21:22
- 名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)
*「私が守りたいもの、それは、村のみんなです」
「ほう?」
村のみんなは、言霊をすぐに『話さ』なかった撫子を一切責めなかった。
心の中ではきっと思うことも色々あるだろうが、そういうのは表に出さなかった。
まっさきに、無事なのか、怪我はないのか、と村の女たちを中心に飛びつかれ、
情けないことに、泣いてしまった。
彼らを守るために言霊を『話さ』なかった自分が情けなくて。
心からの心配が本当に嬉しくて。
一瞬、カエデの哀しそうな横顔が脳裏をよぎったが、それを振り切るように、
強く長老を見つめた。
「掟は……もういいのです。
私は、みんなを守りたい。
ただ、それだけです。
図々しいのは重々承知しております。
願わくば……どうか、許しを」
怖くない、と言ったら嘘になる。
命を失ってもおかしくなかったのだ。
和火と言う大事な存在も失っていたかもしれなかった。
そう思うとどうしても怖い。
でも、守りたいものが、やっとわかったのだ。
村のみんな。
茜。
慧。
……和火。
「……どうか」
しばらくの間静寂が落ちた。
心臓が恐ろしいほどの速さで脈打っている。
撫子は、静寂に耐え、ひたすら頭を下げ続けた。
「……まれびと娘……いや、撫子、といったか……」
「…はい」
「顔を上げんさい」
おそるおそる顔を上げる。
長老の表情はやっぱり読めない。
撫子は息を止めて、長老の言葉を舞ったが、彼はうん、と何かに納得したようにうなずいた。
「おまえさん、頑固じゃろ」
「………………………はい?」
「目を見りゃわかる。
こりゃてこでも動かぬ目。
どうせここでやめろと言っても、どうせ夜にこっそりと結界を守りにいくじゃろ」
ぎくりと身をこわばらせた。
図星だったからだ。
この老人は読心術でも使ったのだろうか。
「……三度目はないぞ。
心してかかれ。
なにせ、おまえさんもみなも危ないからのう」
「…あ、ありがとうございます!!」
遅れて言われたことを理解し、体が喜びに震え、熱くなった。
顔がにやけてしまうのをどうしてもおさえられない。
「いや、礼を言うのはこちらの方よ」
え、と撫子は目を丸くした。
何故礼を言われたのかわからない。
「あの、女に無頓着だった慧をあんな風にするとはなぁ……」
「え、えっと……」
予想外の話の内容に撫子は顔をこわばらせた。
先程までの重い空気は霧散している。
ただひとつわかるのは、長老は何かを大きく勘違いなさっているらしいということだけだ。
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.487 )
- 日時: 2014/08/17 12:23
- 名前: 錦歌赤兎 (ID: v2BiiJyf)
お久しぶり(*^^*)
赤うさぎでぇす(^ ^)
最近こなくてごめんね(p_-)
もしかしてだけど〜♪もしかしてだけど〜♪それぇて恋違いしてるんじゃないの〜?そういうことだろ!
…はい。音痴です。音程あってないです(p_-)
ちなみに恋違いっていうのは赤兎が作った言葉で…
えっと…どういう意味っていうと…えっと……あの…
恋を間違えてるってことだよ!(意味不明
いいんですよいいんですよ(‾+ー‾)
彗さんと撫子さんはラブラブですから
別に嫉妬してませんよ(´・Д・)」
してないからねーー!(無視してください
更新頑張って(*^^*)
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.488 )
- 日時: 2014/08/17 13:44
- 名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)
うさぎちゃん!!
テンション高いねうさぎちゃん……
いろはうた、あまりの暑さに失神しそうです……
恋違い……??(・A・? )およ?
恋を間違えている……??
えっと……すいませんごめんなさい。
いろはうたの低能過ぎる理解力ではどうものみこめない……
どういう意味なのだろうか……(遠い目
嫉妬www
決してらぶらぶなわけじゃないのよ二人は……
でもまあ、もうすぐ何かが起こります。
二人の間に。
乞うご期待!!
コメントありがとう!!
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.489 )
- 日時: 2014/08/17 14:50
- 名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)
*「知っておるか。
おまえさんがまだここに来て間もない頃、わしに頼みに来た。
二人のまれびとをこの村に住まわせてほしいと」
撫子は瞬きを繰り返して、頭の中の記憶を探った。
慧が長老に話……。
薬草を採りに行って、崖から転落したあの日のことだろうか。
たしか、慧は長老に話があると言って、薬草採りについてこなかった。
「あやつのほうから頭を下げに来たのに、茜が、撫子が見つからぬ、と言いに来れば、
わしを置き去りにして駆けて行った。
その時のあやつの顔といったら……もうそれはそれは……。
ふだんすかしている慧があのような表情もするのかと驚いたわ。
ああ、愉快、愉快」
フアッファッと機嫌よく長老は笑った。
……間違いない。
慧が長老との話し合いを破棄してまで撫子を助けに来てくれたあの日だ。
「……そういえば、そのようなことを茜が言っていた気がします……」
「まこと夢でも見ているのかと。
まさか慧が惚れた娘っこ一人のためにわしをほって捨てるとは思いもせんかったわ」
「も、申し訳ありません……」
恥ずかしくて、撫子は身を縮めた。
だが否定しなければならないことがある。
「で、ですが、慧は、惚れてなどおりません!!」
「あれが恋をしていないというのならば、慧はただのアホウか変態よの」
「あ、アホウでございますか……」
「左様な。
恋に生き、恋に苦しみ、恋に狂う者は皆アホウになる。
つまり、慧はどちらにしろアホウということじゃな」
「……」
またも機嫌よくファッファッと笑う長老に、もはやどれだけ否定しても無駄な気がしたので、
撫子はおとなしく黙ることにした。
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.490 )
- 日時: 2014/08/18 09:31
- 名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)
*「……撫子や」
不意に優しく名を呼ばれた。
眉毛の下の目は穏やかに和んでいる気がする。
「おまえさんさえよければ、このままこの村、四鬼ノ宮に住まんかの」
ズキン
久しぶりに頭が痛んだ。
おそらく、四鬼ノ宮という名前が、先祖のセナに関係があるのだろう。
血が反応している。
だが、その内容にとっさに反応できない。
撫子は、ただ長老を見ていた。
「時々子供たちと遊んでやってくれとるおかげで、わしらも助けられろるし、
子供は皆、おまえさんを慕っておる。
村の男も女も、新しい娘ができたようでみんな喜んどる。
ああ、もちろん、おまえさんの連れのこともじゃ。
……なにより、慧のやつが、おまえさんにぞっこんのようじゃしのぅ……」
すぐに返事が返さなくて戸惑う。
まだ迷っているのだと気付いた。
元の冷たい現実世界には帰りたくないっていう思い。
ずっとこの温かい世界にいたいという思い。
「どうじゃろうか?」
「……かしこみ申し上げます」
撫子は顔を伏せていった。
長老の顔を見ていたら、本音だとかそういうものがボロボロとこぼれてしまいそうだった。
「私と和火は異界より参りしまれびと。
……魚は、やはり水でしか生きられぬのでございます」
今、気付いた。
自分は逃げている。
ここに留まりたい気持ちより、帰りたくない戻りたくない気持の方が上回っている。
こんなずるい考え方で、みんなの好意にはすがりたくない。
だから、優しい手は振り払う。
前に進みたい。
「どうしてもかの」
「……はい。
ですが、願わくばどうか、私たちを帰るべきその時まで、ここにおいてはいただけないでしょうか」
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