コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ナメコとワカメのふらいあうぇいっ
日時: 2014/06/14 23:31
名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)

*ああ



 なんて美しくて



 





——————哀しいんだろう。





前作『浅葱の夢見し』>>188


〜目次〜

一章
>>008  >>017  >>021  >>031  >>040  >>043 


二章
>>051   >>052   >>053   >>054   >>059   >>072   >>079

>>084   >>091   >>094   >>095   >>100   >>104   >>105

>>106   >>109   >>110


三章
>>117   >>118   >>122  >>123  >>127  >>132  >>135  >>143


4章
>>163  >>164  >>172  >>182  >>189  >>193  >>200  >>201

>>205  >>209  >>210  >>215


5章
>>225  >>229  >>233  >>240  >>241  >>244  >>245

>>249  >>253  >>261






記憶の欠片

>>050   >>060   >>116


登場人物紹介
>>044  >>124



制服紹介

>>151



白夜さんインタビュー

>>221


〜イラスト〜

撫子の制服姿

>>157

そこに慧と和火

>>190

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Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.436 )
日時: 2014/07/23 09:36
名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)

*とぼとぼと慧の家に戻り、裏庭の方に回ると、慧が洗濯物を干していた。

それは、今まで自分の仕事だったので慌てて慧に飛びついた。


「け、慧!!

 ごめん!!

 私がやるよ!!」

「別にいい。

 おれがやっとく。

 たまにはおまえも休んどけよ」


慧はこちらを一瞥した後、そっけなくそう言った。

その手はよどみなく、洗濯物の皺をのばし、てきぱきと物干し竿にかけていく。

(……な、なんか、新婚夫婦の会話みたいだなって思っちゃったの、私だけ…かな……)


「で、なにがあった?」

「ひえっ!?」


さっきの、チラッ、だけで、なにかあったことを察したらしい。

恐ろしい男だ。

観念して、撫子は、ぽつっとつぶやいた。


「いや……そのぉ……茜を怒らせてしまいまして……」

「茜が?

 おまえにか?」

「うん……」


撫子はうなだれた。

その間にも慧の手は手際よく動き、小気味よい音をたてて、布が広がっていく。


「珍しいこともあるんだな。

 あいつが、おまえに、なぁ……」

「はい……」


手持無沙汰なので、撫子も洗濯物を手に取って干し始める。

だが、なぜか慧のように手際よく干せない。

慧の方が手つきが慣れている。


「茜は怒らせたら、面倒くさいぞ

 自分が認めるまで、がんとして折れねえ」

「……ですよね———」


茜は芯の強い少女だ。

それは、逆に言うと、頑固だ、ということだ。


「どうしよう、慧……」

「知らねえよ」

「……うぅ」


慧はこちらを一瞥すらせずに言い捨てた。

撫子は視線を自分の手元に落とした。

やはり、自分でそのくらい解決しければならないな、と思っていたら、

慧がぼそっと口を開いた。


「何があったか、言ってくれねえと、わかんねえし」

「は、はぁ……」


話を聞いてくれるようだ。

なんだかんだ言って、面倒見のいい人だ。

撫子はさっき起こったことをぽつぽつと話した。

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.437 )
日時: 2014/07/25 00:05
名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)

*「なるほどな……。

 たしかに、そう言われたら、もしおれが茜だったら、怒る」

「ぅぐ……」


撫子はまたうなだれた。

でも、うまい言い方が見つからないのだ。

もっと口が上手い人に生まれていたらなあ、と思ってしまう。


「なんで、怒るの?」

「どうして信用してくれないのか、って怒る」

「え?」

「茜もな、まきこまれたいんだよ。

 仲間外れにされて拗ねてるだけだ。

 あんま、気にすんな」

「え、ええ……!?」


思わず手を止めて慧を凝視したが、

彼はやはりこちらを見ないまま、淡々と洗濯物を干していく。


「おまえは、間違ってない。

 茜は術に秀でてはいるが、女だ。

 どうしたって、力では男に勝てねえ。

 白夜の野郎はおまえを手に入れるためなら、手段を選ばないだろう。

 それで、茜が人質にとられたときがやっかいなことになる。

 あいつは、足手まといだ」

「そんな言い方……!!」

「事実だ。

 しかも、茜の術は治癒系統の方に秀でているから、余計に役に立たねえ。

 だから……話さなくていい。

 もうすぐ、祝言をあげるやつが戦いに身を投じる必要なんてねえよ」


言い方はきついが、兄として、茜には安全なところで幸せになってほしいようだ。


「そのかわり、おれが巻き込まれるから、それでいいだろ」

「……うん」

「んだよ。

 なんか不満か?」

「……そんなことない」


むしろ、申し訳ない。

いや、命がけなのだから、申し訳ないなどという薄っぺらい言葉で終わらせてはいけない程だ。

ますますうなだれて、撫子は、洗濯物をまた手に取って、広げようとした。


「なあ、ちょっといい?」


撫子の肩が大げさなほど揺れた。

この声。

和火だ。

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.438 )
日時: 2014/07/26 01:05
名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)

*振り返ったら、なぜか和火の姿が見えるはずなのに、慧の背中しか見えない。

慧がいつのまにか、撫子を和火からかばうようにして立っていることにようやく気付いた。

私は大丈夫、と慧の衣を引っ張ったが、彼は振り向いてくれなかった。

その背中から、ぴりぴりした空気が発せられている。


「何しに来た」

「話をしに来た。

 おまえの後ろにいるやつにもあるけど、おまえにもある。

 頼みがあるんだ」


撫子は目を見開いた。

自分に話があると聞いて思わず体が強張ったが、その後に続いた言葉に

撫子は怪訝な表情を浮かべた。

和火が慧に頼みごとなんて初めての事だったからだ。

それは、慧も同じようで、彼はいぶかしげに問い返した。


「頼み?

 なんだよ」

「おまえの家に住まわせてくれない?」

「……は?」


慧の声から怒気が抜けた。

背中しか見えないが、きっと今、口をぽかんと開けているだろう。


「茜の婚約者が来てから、10分に一回、いちゃつかれる。

 見てて、しんどい。

 しかも、おれがすげー空気読めないやつみたいになってるし。

 だから、引っ越しさせて。

 撫子もいるしな」

「最後が思い切り本音だろ!!」


慧は怒鳴ったが、撫子は全然嬉しくなかった。

一緒にいたいと思ってくれるのは、おそらく和火本人の意志ではなくて、

彼の身に流れる『騎士』の血がきっとそうさせるのだ。

重要なのは、その個人ではなく、魂と遺伝子。

もし、撫子以外にセナの子孫の少女がいたら、和火はそのこと一緒にいたいと思うのだろう。

撫子、じゃなくて、その魂たる『巫女姫』が大事なのだから。


「それに、いい加減、おれらが無害だってわかっただろ。

 誰かを傷つけようとか、裏切ろうとか考えてないし。

 もう、おれと撫子を引き離す必要もない」


正論だ。

だからこそ、慧は一瞬言葉に詰まって黙った。

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.439 )
日時: 2014/07/27 10:44
名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)

 一緒に住むなんて……美味しい展開ですな!

 同居モノは過去に私も何作品か書いてきましたが、本当美味しいよね!
 だってあんなことやそんなことも書けr((失礼しました


 和火君は血を大事にしているので、本音がよく分からないんですよね……
 朔良推しの白夜様の登場もよろしくね❤

 



 更新応援してるぞー(^◇^)

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.440 )
日時: 2014/07/28 15:54
名前: 錦歌赤兎 (ID: uY/SLz6f)



Hello!
My friend!

スペル間違ってたらごめん!

お久しぶりの赤兎です(‾^‾)ゞ

なかなかこれなくてごめんよ…

そうか〜
やってないか〜…LINE…

やってても交換しちゃうといろいろわかっちゃいうしね(´・_・`)

マレフィセント見に行きたいな〜…あ、ごめん。独り言。

新作は頑張って更新します!

赤兎は計画的にやるよりバッタリ、そこで考える系だからまだストーリーも考えてないyo!


そしてななんと!(自慢話。飛ばしていいです。)

部活でエースの座につくことができました(‾^‾)ゞ
嬉し涙がやばいっす。・°°・(>∇<)・°°・。


いろはちゃん、更新頑張って!
スタディーも頑張って


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