コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- ナメコとワカメのふらいあうぇいっ
- 日時: 2014/06/14 23:31
- 名前: いろはうた (ID: Xr//JkA7)
*ああ
なんて美しくて
——————哀しいんだろう。
前作『浅葱の夢見し』>>188
〜目次〜
一章
>>008 >>017 >>021 >>031 >>040 >>043
二章
>>051 >>052 >>053 >>054 >>059 >>072 >>079
>>084 >>091 >>094 >>095 >>100 >>104 >>105
>>106 >>109 >>110
三章
>>117 >>118 >>122 >>123 >>127 >>132 >>135 >>143
4章
>>163 >>164 >>172 >>182 >>189 >>193 >>200 >>201
>>205 >>209 >>210 >>215
5章
>>225 >>229 >>233 >>240 >>241 >>244 >>245
>>249 >>253 >>261
記憶の欠片
>>050 >>060 >>116
登場人物紹介
>>044 >>124
制服紹介
>>151
白夜さんインタビュー
>>221
〜イラスト〜
撫子の制服姿
>>157
そこに慧と和火
>>190
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- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.526 )
- 日時: 2014/09/10 00:10
- 名前: いろはうた (ID: 5obRN13V)
*「それに、白夜さん。
あなたがやろうとしていることは、逃げているのと同じだよ」
恐怖を必死に押し殺して、白夜の顔を見上げる。
その顔は、術式の発する白い光のせいで、少しずつ陽炎のようにぼやけ始めている。
こんなにも恐ろしい術式なのに、どうしてこんなにそれが発する光は美しいのだろう。
「今更、命が惜しくなったとおっしゃられるか」
どうやら、必死の説得は、撫子が死にたくないあまりに話題を懸命にそらして、
少しでも延命しているように見えたらしい。
それは完全に間違ってはいない。
死が怖くないと言ったら嘘になる。
今だって、手や体の震えが止まらない。
死にたくない。
今すぐ逃げ出してしまいたい。
本当にどうして気づかなかったのだろう。
最近、夢を見ても自我が崩壊しなくなったのは、セナとの同一化が進んでいたからだ。
気付けていたら、少しでも良い方法を考え出せたかも知れないのに。
「……は」
撫子の手の震えを見たのか、白夜が唇の端をつり上げた。
「口では私を詰(なじ)っておきながら、やはり死が恐ろしいか」
その目は少しも笑っていない。
もし撫子がセナの器でなかったらとっくに殺していそうなほど凍えきっている。
「だが、安心されるといい。
君はセナとして、その体は永遠に私と共に生き続ける」
「そんなの死んでるのと同じだよ。
『撫子』はどこにもいないから。
私は、死にたくない。
できることなら、今すぐ逃げ出してしまいたい。
でも、それは白夜さんも同じ」
怖い。
死にたくない。
消えたくない。
逃げたい。
でも、逃げない。
負けない。
何度だって、前を向く。
守りたい人がいるから。
「白夜さんだって、気付いているんでしょう。
今の自分の体が、精神体だって。
この世界の人に時空間を歪める術式を敷いて、転送術をかけてもらえたら、
元の世界に帰れるかもしれない、って薄々気づいていたでしょう。
……でもそうしなかった。
ただ、怖かったんじゃないの?
元の世界に帰っても、セナさんに見向きもされないのが。
それは逃げているのと同じだよ。
その状況が嫌なら、状況をねじ曲げるんじゃなくて、自分が変わらないと。
たとえ、セナさんの魂が私に定着しても、彼女は絶対にあなたのことを好きにならない」
「そのようなことは案じてはおらぬよ。
……彼女には、すぐに私以外の存在を忘れるように、忘却の術式をかけるのだから」
術式の光がひときわ強くなった。
その向こうにいる白夜の顔が見えなくなる。
不器用な人だ。
人の愛し方も愛され方も知らない。
ただ、奪うことしか知らない人。
少しでも、この気持ちが届けばいいと願ったのは、無駄だったのだろうか。
意識が遠くなる。
撫子が消える。
セナになる。
茜。
いつもまっさきに私の事心配してくれて本当に嬉しかったよ。
茜のこと疑ってごめんね。大好きだよ。
長老様。
この村に住まわせてくれて本当にありがとうございました。
長生き、してくださいね。
ユウさん。
私たちを裏切ったのにはなにか理由があるよね。なんとなく、わかるよ。
茜のこと大切にしてあげてね。
村の皆。
いっぱい迷惑かけたのに、いつも優しくしてくれてありがとう。
最後まで、守れなくて、ごめんなさい。
慧。
一番お世話になったよね。
私のことを好きになってくれて、ありがとう。返事もできなくて、ごめんね。
和火。
和火。
ごめんね。
一緒に元の世界に帰るって約束したのにごめんね。
ごめんね。
いつか、私の魂が生まれ変わっても、また————————————
最後に、ブレスレットの青玉が、深く、青く、鮮やかに輝いたのが見えた。
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.527 )
- 日時: 2014/09/10 18:45
- 名前: いろはうた (ID: 5obRN13V)
こんにちは皆様。
参照4900突破させていただきました。
本当にありがとうございます。
クライマックスに向けてしっかりと書いていきたいと思います。
物語の方は、佳境を迎えてますね。
ついに、召喚術が発動してしまいました。
もうすぐ、セナが撫子に憑依してしまいます。
本当にそれで皆は幸せになるのか。
野郎どもは何をしていやがるのか。
さっさと撫子、助けにこんか貴様らぁーーーっ!!!!!
えふんえふん。
さて。
本来なら、参照5000突破してから番外編やるのですが、
物語のキリがいいので、もう番外編やっちゃおうと思います。
今回の番外編の主人公は慧にしようかと。
私の大切な読者様の一人である友人Pが、慧が可哀そうだ、とおっしゃるので
彼を題材にわちゃわちゃやろうかと……
それでは今後とも、ナメワカをよろしくお願いいたしますm(ーー)m
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.528 )
- 日時: 2014/09/11 18:09
- 名前: いろはうた (ID: 5obRN13V)
番外編
慧が×××したり***したり……
その1
風呂から上がり、おれはいつものように寝室へ向かった。
手拭いで濡れて重くなった髪をぐしゃぐしゃにしながら、ふすまを開ける。
自然と体が緊張する。
撫子に悪夢をみさせないためとはいえ、
やはり好いている娘の近くに行くというのはどうにも落ち着かない。
視線を部屋の中に向ければ、布団が二組敷いてあった。
それのうちの一つの上に撫子がちょこんと座りこんでいる。
「……先に寝とけって言っただろ」
おれが来るまで従順に待っていてくれていたのかと思うと、どうにも照れてしまって
ぶっきらぼうな口調になってしまう。
「慧のこと、待ってたの」
あまりに可愛らしいことを言うからうっかり撫子を正面から見下ろしてしまった。
夜の薄暗さのせいか、撫子の瞳がかがり火の光を受けて妖しく輝いている。
濡れているように潤っている唇が目に入り、あわてて視線をそらす。
平静を装って、撫子の隣に敷いてある布団に腰を下ろす。
口の中が乾いてしょうがない。
緊張しているのだなと自分でもわかり、
枕元に置いてある水の入った竹筒を手に取って中身をのどに流し込む。
「……んだよ」
「慧に、私のこと見てほしいの」
「ぐっ……っ!?」
思いがけない言葉に、おれは口の中の水を吹いてしまいそうになった。
数度咳き込んでから、竹筒を床に置き、すぐさま撫子の目を見る。
色もおかしくない。
焦点もあっている。
術にかけられたわけでも、具合が悪いわけでもないようだ。
「おい、酒でも飲んだか?」
「飲んでないよ?」
……酔っているわけでもないようだ。
「何があった?」
「ただ、慧に私の全部を見てほしいなって」
おれは片手で顔を覆った。
神よ。
一体、撫子に何があったというのだ。
ちらりと撫子に視線を戻すと、何故か小袖の帯に手をかけようとしている所だった。
「お、おい!!
なにしてる!!」
「だから、私の全部を……」
「おっ、おまえ!!
理由は何でもいいから脱ぐな!!」
「……ひどい。
慧は私の事なんかどうでもいいんだ」
「どうでもいいわけないだろうが!!」
好いた娘が今、目の前でみずから衣を脱ごうとしているのに、どうして意識をそらすことができようか。
脱ぐのをやめさせたいが、それだと撫子に触れなければならない。
今の状態の撫子に触れたが最後、何が起こるかわからない。
「じゃあ、脱ぐ」
「脱ぐな!!」
「慧。
私のことちゃんと見て。
そんな風に目、そらさないで」
「そらさなかったら、おれはただの変態だろうが!!」
はらりと音がして、あわてて目を向けると撫子の帯が解けたところだった。
その拍子に衿が緩み、華奢(きゃしゃ)な鎖骨と真っ白な肌がのぞいて頭が真っ白になる。
「うおおおおああああああああああっっ!!!!!!??????
それ以上脱ぐなあああああああああああああああああああっっっっっ!!!!!!!」
「っは!!??」
隣を見たら、撫子が小さく寝息をたてて眠っていた。
「…………………………夢かよ」
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.529 )
- 日時: 2014/09/11 20:10
- 名前: 花梨 ◆Vt/gXKM8AI (ID: Z.6cz.ec)
こんにちは……!
全然来れなくてすいませんでしたーーっ!
あ、あと大会での銀賞受賞おめでとう!
やっぱり、いろはちゃんは雲の上の仙人様だなぁ……
久し振りに来たもので、一時間ほどよみふけってました。
もう、開いた口が塞がらないよ!
くそう、なんて面白いんだ……!
とうとう撫子にセナが憑依してしまいまう……のか!?
あぁ、男子軍カモーーン!!←
なんだか不器用過ぎる白夜さんがお気に入りになっちゃたよ!
くそう、なんて可愛いんだ……!
そして、これまた可愛い番外編慧に癒されました……
最初見たときには興奮してキタコレ!なんて叫びだしそうになったけども、ね。←
更新が楽しみです!!
目が離せませんな!!
更新頑張って〜
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.530 )
- 日時: 2014/09/13 17:46
- 名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)
こんばんはです
ふふー白夜様の活躍が嬉しいです///
もっともっと撫子ちゃんを心身ともに抉ってくだs((し、失礼
そしてそして慧君の番外編!
可愛いわあ〜
やっぱり母性目覚めたわ……w
純粋過ぎて振り回される慧君……
頑張れ。心の底から応援してる。
もうすぐクライマックスなんて寂しすぎる泣
最後まで応援し続けますよー!
更新頑張ってね!
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