ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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    花の少女
日時: 2010/04/12 18:23
名前: 白兎 (ID: oDAd3.8e)

( ・ω・)こんにちゎ☆白兎(はくと)です。

小説は三作目ですが・・・どうにもこうにも、面白い話がかけません;(泣

でも、下手なりに頑張りますので見ていただければ光栄です(´・ω・`)
できればコメしてってください♪


        では本編をどうぞ♪


    これは花のように生き、花のように散った少女の物語__



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Re:     花の少女 ( No.87 )
日時: 2010/05/13 16:14
名前: ユエ (ID: FzVK5xRK)

こんにちはー^^

面白いお話ですねっ。 
愛花ちゃん、どれくらい可愛いんだろうな〜笑

一年ぶりの帰宅!!
気になるっ。
頑張ってください!

Re:     花の少女 ( No.88 )
日時: 2010/05/14 15:31
名前: 白兎 (ID: .0H1tYZ6)

凛s>>凛sも小さいのですか…
   私、未だに電車は子供料金でもいけます!(良い子は 絶対に 真似しちゃいけませんw)
ユエs>>ありがとうございます(*・ω・*)
    愛花は…どうなんでしょうw花のような女の子って感じですかね。
    がんばりまっす(≧ω≦)/!!

Re:     花の少女 ( No.89 )
日時: 2010/05/14 16:16
名前: 白兎 (ID: .0H1tYZ6)





 車を降りると、其処には懐かしき景色が広がっていた。

愛花は家の門の前ですこし立ち止まり、顔を上げ、家をじっと見つめていた。
 「じゃ、行こうか。」
 「はい…。」
  (ギギイィィ………)
刑事は綺麗な装飾の付いた重たい門を開けた。
スタスタと歩く刑事の後を、愛花は一歩一歩踏みしめるようにゆっくりと歩いていた。

庭園の花々はすっかり枯れ果てていた。
あんなに綺麗で色とりどりだった花達は、今では皆茶色くなってしまっている。
一年も放って置いたのだから、当たり前のことなのだが。
花というものはなんと脆く、無力で儚いものなのだろう。
愛花は哀しい気持ちになった。
花の無いこの家は、何だか寂しそうに見えた。


広く長いその庭を通り抜け、ようやく玄関に辿り着いた。

このドアも、無駄ではないかと思うほど綺麗な装飾だった。
しかし、それはあくまで一年前のことだ。
真っ白だったドアは今、薄汚れている。
こんな事なら、このドアも門と同じように黒色だったら良かったのにと思う。


ここですこし余談をしよう。
事件が起こり、人が死んだ。
その人の血痕を拭いた。しかしまたすぐに浮き上がる。何度やっても、また血は浮き上がる。
こういう怪奇現象は、少なくないという。


ドアを、今度は愛花が開ける。


愛花が真っ先に向かうは、あの場所。
両親を亡くしたあの場所。



その部屋は、鮮血に染まっていた。
まるで、今さっき出たばかりかのように赫々とした血だった。


Re:     花の少女 ( No.90 )
日時: 2010/05/15 12:11
名前: 白兎 (ID: .0H1tYZ6)





 愛花はその部屋の前で立ち尽くしていた。

刑事が声を掛けた。
 「…大丈夫かい?」
 「………」
刑事など見向きもせずただじっと血を眺めていた。
すこし経って、ようやく愛花が口を開いた。
 「なんで…」
 「ん? 何か言ったか?」
 「なんでまだ血が残ってるの…?」
 「それは…解からない。この血は、もうずっと前からこんな感じだよ。
  この部屋は何度も捜査の為来たけど…ずっと変わってない。あの日から」
やっと会話する事ができた刑事は、すこし長めに話していた。

しかし愛花はその部屋には入ろうとせず、くるりと向きを変えた。
刑事も慌ててついて来る。


着いたのは、この家では珍しい六畳程の狭い部屋だった。
狭いと感じたのはきっと、部屋中に並べられたミュージックディスクのせいだろう。
それを並べる為の棚が、ずらりと並んでいた。
愛花はその棚と棚の間を通り、この部屋の一番奥へ。
そこには、さっきの棚と違い、小さくて扉もある可愛らしい装飾のついた棚があった。
その棚の上には、音楽デッキとボイスレコーダー。

愛花は棚を開けた。
その沢山のディスクの中の、一番右端にあるCDを取り、音楽デッキに入れ、スイッチを押す。
 
 『She been waiting for something〜♪』

愛花は近くにあったイスに腰掛け、聴いていた。
すこしはずっと立ちっ放しの刑事のことも考えた方が良いのではなかろうか。

ふと、愛花は棚に置いてあったボイスレコーダーを手にした。
そして呟く。

 「こんなの、昔はなかった…!!」


そして、愛花はCDも止めずにボイスレコーダーの再生ボタンを押した。


聞こえてきたのは、驚いたことにそのCDと全く同じメロディーだった。


Re:     花の少女 ( No.91 )
日時: 2010/05/15 13:50
名前: 白兎 (ID: .0H1tYZ6)





 愛花の父親が大好きだったというこの曲。

歌詞はすべて英語。
でも、その英語はどこかぎこちない。
哀しいメロディーだけど、澄んだ声や、良く響く声が合わさっていてとても素敵だ。

数分後、ボイスレコーダーの曲が終わった。
すると、すこし雑音が流れた後、人の声が入っていた。
愛花は驚いた。慌てて音楽デッキの方を止めた。

 『キャッハハハハ!!』
いきなりの笑い声。
愛花はさっきよりもビックリしていた。刑事もかなり驚いていた。
声からみて、女の子っぽい。
 『お前、さっき間違えてたろ〜』
これは、少年の声だろうか。
この二人の声を、愛花は聴いたことがある気がした。
 『気にすんなって〜』
 『オイッ!!』
そのあと、扉の開く音がした。
 『よっ!二人共!』
少年の声だ。
先ほどの少年とはまた違う声だが、愛花はこの声も知っている気がした。
 『おぉ〜!どうだった、俺達の曲!!』
 『うん、良かった。』
 『ありがと〜!!』
後から来た少年の声は、とても落ち着いていて大人っぽい声だ。でも、どこか幼い。
初めの少年は、元気で良く響く声。
少女は、澄んでいて綺麗な声。

愛花はやっと気付いた。
初めの二人は、あの唄の声と同じだった。

 『あ、さっきの、録音してたんだ。ってアレ?…今まで録音しっぱなしだった!!勿体ねぇ〜』
 『あははは……』

笑い声がしたあと、プツリと途切れた。

 「なに…これ……」
ボイスレコーダーを見つめ愛花はぼそりと呟いた。
困惑の表情を浮かべる愛花に刑事は告げる。
 「そろそろ此処を出ないといけないんだけど…」
 「そうですか…」
 「あ、何か形見として持っていっても良いって。何か持って行く?」
愛花は頷いた。
そして、音楽デッキの中にあったCDを取り出す。
 「じゃあ、これを……」
 「これを持っていくんだね。うん、分かった」


その後、刑事の車の中でも愛花はずっと無言のままだった。



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