二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 遊戯王デュエルモンスターズEXS「ロックします」
- 日時: 2017/06/18 00:18
- 名前: ロード (ID: MMm5P7cR)
初めまして、アニメもカードもどっちも好きな遊戯王ファンのロードと申します。
カードもやりますが、まだそれ程詳しくないので至らない部分もあります。その辺りはご了承ください。
注意事項
1 荒らしは厳禁
2 誹謗中傷は禁止
3 アドバイスは奨励しますが、批判や文句は禁止。
4 OCGに無いオリジナルカードや、都合の良いオリジナルカード、アニメオリジナルカード等が登場します。しかも主人公がそのオリカ使いです。抵抗感のある人はスルーしてください。
5 ルールはOCG準拠ですが、時折間違えることがあるのでその時はしっかり忠告してください。
6 文章のレベルが低く、時々おかしい所があるので時折訂正することがあります。
7 遊戯王についてある程度詳しくないとわからない所があるのである程度知っておいた方が良いです。
8 更新の速度が早かったり遅かったりと、更新の速度にムラがあります。
9 ルールはマスタールール3を施行しております。
登場人物
主人公 六道遊太 >>7
一条寺菊姫・岩ノ井翔太・鏡山大地・広野真薄 >>14
榊原龍矢 榊原龍奈 >>24
影沼和希 >>56
ロベルト・フランシス >>80
ストーリー
第一話「奇跡の騎士」 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5
第二話「ネオスに込めた思い、マウスのHEROデッキ」 >>10 >>11 >>12 >>13
第三話「ディフォーマーVS新たなイクスロードナイト」 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22
第四話「黒き炎!真紅眼の黒竜使いのアキラ」 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29
第五話「デュエルと強さ」 >>30 >>31 >>33 >>34
第六話「戦いの幕開け」 >>36 >>37
第七話「EとD、二つのHERO」 >>38 >>39 >>40 >>41 >>42
第八話「七色に輝くレインボー・ドラゴン」 >>43 >>44 >>45 >>46 >>47
第九話「謎のデュエリスト、Dの挑戦!」 >>48 >>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54
第十話「似たもの同士?ディフォーマーVSビークロイド!」 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61
第十一話「頑張れ、岩ノ井!勇気の究極恐獣」 >>62 >>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68
第十二話「大会前夜」 >>69
第十三話「いざ、選考会」 >>70 >>71 >>72
第十四話「揺れるペンデュラムと、炎のイクスロードナイト!」 >>73 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78
第十五話「ジュニアユース開幕!」 >>81
第十六話「侵略のエーリアンデッキ」 >>82 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87
第十七話「浸食!グレイドルの罠」 >>88 >>89 >>90 >>91 >>92
第十八話「己の運をギャンブルに乗せて」 >>93 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101
第十九話「電撃ビリビリ!電池メンズ」 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108
第二十話「LITTLE HERO」 >>109 >>110 >>111 >>112 >>113 >>114 >>115
第二十一話「舐められたシード」 >>116 >>117 >>118 >>119 >>120 >>121
第二十二話「宝玉の煌めき」 >>123 >>126 >>129 >>130 >>131 >>132
第二十三話「出陣! 黄昏の忍者隊」 >>133 >>134 >>135 >>136
第二十四話「アキラの実力」 >>137 >>138 >>139 >>140
第二十五話「休憩時間」 >>141
第二十六話「ピンチ! 呪いの酸巨人」 >>142 >>143 >>144 >>145 >>146 >>147
第二十七話「合体融合! VWXYZ」 >>148 >>151 >>152 >>153 >>154
第二十八話「飛翔せよネオス! コンタクト融合!」 >>157 >>158 >>163 >>164
第二十九話「通過点」 >>169 >>172
第三十話「星騎士の輝き。英雄騎士の強き心」 >>174 >>175 >>176 >>177 >>178
第三十一話「ネオスVSパワー・ツール! 友達だから」 >>181 >>182 >>183 >>184 >>185
第三十二話「菊姫の実力」 >>186 >>189 >>190 >>191 >>192
第三十三話「虹竜と竜姫神」 >>195 >>196 >>197
第三十四話「僕が憧れたHERO」 >>203 >>204 >>205 >>206 >>207
第三十五話「菊姫とアキラ」 >>210 >>211 >>212 >>213
第三十六話「菊姫さんと僕」 >>216 >>217 >>218 >>219
第三十七話「決勝戦! 遊太VSアキラ」 >>222 >>223 >>224 >>225 >>226 >>227
第三十八話「精霊達の秘密」 >>230
第三十九話「全国大会スタート!」 >>231
第四十話「野性解放! 熊五郎のビーストデッキ」 >>232 >>233 >>234 >>235 >>236
第四十一話「超こいこい! 花の花札衛デッキ」 >>238
オリジナルカード、もしくはアニメオリジナルカードの紹介
第一話で登場したもの >>6
第三話で登場したもの >>23
第五話で登場したもの >>35
第九話で登場したもの >>55
第十四話で登場したもの >>79
第十八話で登場したもの >>102
第二十二話で登場したもの >>122
作中に出たOCGカードとオリジナル。(二十五話までは小説の中に書いてあります)
二十六話に登場したもの OCG >>149 オリジナル >>150
二十七話に登場したもの 龍矢が使用したカード >>155 江崎が使用したカードとオリジナル >>156
二十八話に登場したもの 真薄のカードとオリジナル >>167 石崎のカード >>168
二十九話に登場したもの OCG >>173
三十話に登場したもの 遊太のカードとオリジナル >>179 星野のカード >>180
三十一話に登場したもの 龍矢のカード >>187 真薄のカード >>188
三十二話に登場したもの 菊姫のカード >>193 天羽のカード >>194
三十三話に登場したもの アキラのカード >>198 龍奈のカード >>199
三十四話に登場したもの 遊太のカード >>208 真薄のカード >>209
三十五話に登場したもの アキラのカード >>214 菊姫のカード >>215
三十六話に登場したもの 菊姫のカード >>220 真薄のカード >>221
三十七話に登場したもの 遊太のカード >>228 アキラのカード >>229
お知らせ
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- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.115 )
- 日時: 2016/09/02 20:50
- 名前: ロード (ID: 0llm6aBT)
見事勝利した真薄だったが、真薄はまだ……。
「……僕はこれで、ターンエンド!」
「……何を言っている、お前の勝ちだぞ、広野」
「えっ……僕勝ったのですか?」
「ああ、その証拠に、俺のライフは0だぞ」
「えっ……!」
電光掲示板を見てみる真薄。すると、自分のライフが2800、才羽のライフが0となっていた。
「あっ、才羽さんのライフが……!」
「そう、お前の勝ちだ、広野」
「ぼ、僕が……勝ってるぅ!?」
一瞬の沈黙。そして、大歓声が真薄の耳に入って来た。
「す、すげえ! まさかあんな奴がシードの才羽を破るなんて!」
「あんな風に大逆転をぶちかますなんて!」
「終わりだと思っていたのが、あんな風に逆転するなんて!」
「うおおおお! 大逆転だああああ!」
そして、真薄への大歓声が響く。
「真薄! 真薄! 真薄!」
「…………」
デュエルリングを降りてもなお、真薄は信じられない様子だった。
まさか、デュエルを初めて2週間の自分が、こんなにも強いデュエリストに勝利出来たことが、未だ信じられなかった。
「えっと……僕……」
「おめでとう、広野君」
「あっ、才羽さん」
「君、俺に勝ったな」
「は、はい……」
「俺はお前に勝った、今回のデュエルに勝利した感触、忘れるなよ……」
そう言って、才羽は去って行った。
「……あ、あれ……? 僕、勝ったの……!?」
「おーい! 真薄ー!」
向こうから遊太と菊姫達が来る。そして、遊太達にもみくちゃにされる真薄。
「凄いよ真薄君! まさかシード相手に勝つことが出来るなんて!」
「凄いな……! まさかこんなにもなるとは……!」
「凄いッス! 大金星ッス!」
「良かったなー、実力差がありながら、こんな風に勝利出来るなんてよ!」
「凄いぜ真薄! 俺も、シードの奴をぶっ倒して上に上がるぜ!」
「真薄君がやれたんだもの、私も頑張るわ!」
皆からもみくちゃにされた真薄は、ようやく勝利を実感した。
(あ……僕、勝ったんだ……!)
そう思いながらもみくちゃにされていた。
それを見ていたアキラはというと。
「全く、大番狂わせかよ、やっぱりデュエルってわからないものだなあ、くっくっく」
そして、石崎洋太はというと。
「ま、まさかあの状況から、逆転出来るなんて……! だけど、これで次のデュエルは楽勝だな……!」
まさかの大番狂わせが起こったジュニアユース関東地区予選。
ここから優勝するのは誰なのか。それは誰にもわからない。
第二十話。終わり。
- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.116 )
- 日時: 2016/09/03 11:57
- 名前: ロード (ID: 0llm6aBT)
今まで出せていませんでしたが、ここからアニメオリジナルカードなどといったオリジナルカードもどんどん出して行こうと思います。
第二十一話「舐められたシード」
真薄が見事、第4シードの才羽亮を破ったことで沸きに沸く遊太達。
皆頑張って戦っていく姿に、頑張ろうとする全員。
「さあ、次はアタシの戦いだ……!」
そして、次は第3シードの菊姫の戦いであった。
シード選手といえば、非常に強いデュエリストであり、周囲から羨望の眼差しを向けられるのだが……。
「一条寺菊姫って誰だ?」
「さあ、知らねえ」
「どっかのローカル大会で優勝した奴じゃね?」
「だよなー」
といった具合に、菊姫は舐められていた。
「くぅ……知名度は無いと思っていたが、まさかここまでとは……!」
「大丈夫ですよアネゴ、勝てば皆、手のひら返して有名になりますから!」
「そうッスよ! 勝てば皆褒め称えますから!」
「だがな……悔しいものは悔しいんだよ!」
「アネゴ……」
露骨に悔しがっていた菊姫を、岩ノ井と鏡山がなだめる。
それを見て、遊太達も慰めようとする。
「菊姫、僕だってこの大会が始まるまで無名だったんだよ」
「僕も、2週間前に始めたばかりで知名度は……」
「俺だって、人口の少ない土地でやっていたから、知名度なんか無いぜ?」
「まあ、元気出してください、勝てればきっと皆も考えを改めますよ」
総出で慰められた菊姫はというと。
「……そう、だよな、認められなきゃ、実力で黙らせるしかねえ! よっしゃあ! 見せてやるぜ、アタシの実力を!」
「その意気込みッスよ! アネゴ!」
そして、アナウンスが鳴る。
「次のデュエルが始まります! 次の選手はデュエルリングに来てください!」
「よっしゃあ! ちょっくら行ってくるぜ!」
慰められた菊姫は、早々に立ち直ってデュエルリングへ向かって行った。
「大丈夫かなあ……菊姫」
「大丈夫ッスよ! アネゴはああ見えてデュエリストとしては一流ッスよ、そんじょそこらのデュエリストには負けないッスよ」
「そうだぜ、俺達が見てきたんだから間違いないぜ」
「た、確かに……菊姫はデュエリストとしては強いけど……」
「ああ強いぜ、派手さは無いけど、堅実な強さがあるからな」
「堅実……?」
「ああ」
そして、デュエルリングに辿り着いた菊姫。そこには、対戦相手の中ノ島利一がいた。
「待たせたな、アタシが第3シードの菊姫だ」
「おお、シードだって言うのに全然話題に上がらないシードさんだったっけ?」
「じゃ、じゃあお前はアタシのこと知ってるのかよ?」
「全然知らねえ」
「だろうな、アタシってばマイナーだからなあ〜」
「マイナーって、実力が無いだけじゃねえの?」
「う、うるせえ! 実力の程は、デュエルをやってから感心しやがれ!」
「そ、それでは……口喧嘩も程々に、互いのデッキのシャッフルを行ってください!」
互いにデッキを交換し、シャッフルする菊姫と中ノ島。菊姫はというと、対戦相手の中ノ島を睨み付けながらシャッフルしていた。
「それでは、シャッフルも十分なので、デッキを持ち主に返してください」
デッキを返すお互い。そして、菊姫はイラつきながら自分のリングに向かって行った。
「さあ! 準備が出来たので、そろそろデュエルを始めてください!」
「じゃあ行くぜ! 中ノ島!」
「迎えさせてもらうぜ!」
「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」
- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.117 )
- 日時: 2016/09/03 17:43
- 名前: ロード (ID: 0llm6aBT)
1・中ノ島のターン
「俺のターン、モンスターを裏守備でセットして、カードを2枚伏せてターンエンド」(中ノ島手札5→2)
中ノ島
ライフポイント8000
手札枚数2枚
モンスター1体(裏守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚
2・菊姫のターン
「アタシのターン! ドロー!」(菊姫手札5→6)
ドローしたカードを見て、少し考える菊姫。ドローしたカードは『古代の機械獣』であった。
(相手の伏せカード、少し心配だが……アタシの『古代の機械』にはそんな物通用しねえ、一気に攻めて行くぜ!)
(と、その前に……!)
「アタシは手札から、魔法カード『トレード・イン』を発動! 手札のレベル8モンスター『古代の機械巨竜』を墓地へ送って、2枚ドロー!」(菊姫墓地0→2)
-------------------
『トレード・イン』
通常魔法
(1):手札からレベル8モンスター1体を捨てて発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
-------------------
「そしてアタシは、手札からフィールド魔法『歯車街』を発動!」(菊姫手札6→5)
菊姫のフィールドに、歯車がむき出しの鋼鉄の街が現れる。岩ノ井と対戦した時使った、フィールド魔法だ。
客席の遊太達も、このカードがいきなり出されたことで歓喜する。
「岩ノ井君、アレは君の時使った『古代の機械』専用のフィールド魔法だよね」
「ええ、あのカードは『古代の機械』をアドバンス召喚する時、リリースを1体少なくすることが出来る上に、破壊されたら『古代の機械』を特殊召喚出来る、『古代の機械』には無くてはならないカードッス!」
「これなら、序盤から一気に攻めて行けるッス!」
-------------------
『歯車街』
フィールド魔法
「アンティーク・ギア」と名のついたモンスターを召喚する場合に
必要なリリースを1体少なくする事ができる。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分の手札・デッキ・墓地から
「アンティーク・ギア」と名のついたモンスター1体を選んで特殊召喚できる。
-------------------
そして、リングの菊姫はというと。
「アタシはフィールドの『歯車街』の効果で、手札のレベル6の『古代の機械』モンスター、『古代の機械獣』をリリース無しで召喚!」(菊姫手札5→4)
歯車むき出しの獣が現れる。攻撃力は2000と、中々強力だ。
-------------------
『古代の機械獣』
レベル6
地属性
機械族 効果モンスター
攻撃力・2000 守備力・2000
このカードは特殊召喚できない。
(1):このカードが攻撃する場合、
相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。
(2):このカードが戦闘で破壊した相手モンスターの効果は無効化される。
-------------------
「行くぞ! バトルだ! 『古代の機械獣』が攻撃するバトルフェイズ中には、相手は魔法・罠を発動出来ない! プレシャス・ファング!」
機械獣が、伏せ守備モンスターに向かって攻撃しようとする! が、裏返った伏せ守備モンスターはというと。
裏返った伏せ守備モンスターは、『アステカの石像』だった。
「『アステカの石像』は守備力2000! 攻撃力と守備力が同じなら、攻撃してもダメージは無い!」
「チッ、ここはダメか……」
「だがこれならどうだ! 手札から『牙城のガーディアン』を捨てることで、『アステカの石像』の守備力は1500アップする!」(中ノ島手札2→1)(中ノ島墓地0→1)
「1500……いや、確か『アステカの石像』の効果は!」
「そう! このモンスターを攻撃した相手がダメージを受ける時、そのダメージは2倍になるのさ!」
-------------------
『牙城のガーディアン』
レベル4
地属性
戦士族 効果モンスター
攻撃力・0 守備力・1500
自分フィールド上に守備表示で存在するモンスターが攻撃された場合、
そのダメージステップ時にこのカードを手札から墓地へ送る事で、
その戦闘を行う自分のモンスターの守備力は
エンドフェイズ時まで1500ポイントアップする。
-------------------
-------------------
『アステカの石像』
レベル4
地属性
岩石族 効果モンスター
攻撃力・300 守備力・2000
このモンスターを攻撃した時に相手プレイヤーがダメージを受ける場合、
その数値は倍になる。
-------------------
「ぐぅっ!」
機械獣は石像に勢いよく突進して行ったが、石像に跳ね返されて大ダメージを受けてしまう!(菊姫ライフ8000→5000)
「ヘッ、見事に引っ掛かってくれたぜ! あー気持ちいい、これがアステカデッキの真髄だぜ!」
「フン、要はただの受け身なデッキなんだろ……! アタシはカードを2枚伏せて、ターンエンド!」(菊姫手札4→2)
(……次のターン、目に物見せてやる……!)
菊姫
ライフポイント5000
手札枚数2枚
モンスター1体『古代の機械獣』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード1枚『歯車街』(フィールド魔法)
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚
まだ2ターンだが、いきなり3000もダメージを喰らった菊姫に、不安になる遊太。
「いきなり3000も喰らっちゃったね……大丈夫なの!?」
「心配無いッス、アネゴは大丈夫、この試合、勝てるッスよ!」
「ほ、ホントに?」
3・中ノ島のターン
「俺のターン、ドロー!」(中ノ島手札2→3)
「このドローフェイズに罠カード発動! 『サンダー・ブレイク』! このカードは手札1枚を捨てることで、フィールドのカードを1枚破壊する!」(菊姫手札2→1)(菊姫墓地2→4)
「まさか……お前アステカを破壊しようって言うのか?」
「違う! アタシが破壊するのは……右の伏せカードだ!」
その伏せカードを破壊すると言った瞬間、顔がこわばる中ノ島。
(ヤバい、そのカードは……仕方ない!)
「罠カード発動! 『魔宮の賄賂』! このカードは魔法・罠を無効化し、相手に1枚ドローさせる。さあ、ドローしろ」(中ノ島墓地1→2)
「……わかった」(菊姫手札1→2)
-------------------
『魔宮の賄賂』
カウンター罠
(1):相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
相手はデッキから1枚ドローする。
-------------------
ドローしたカードを見る菊姫だが、表情は晴れない。
(アタシに1ドローさせても守りたかったカード……相手のデッキは恐らくアステカデッキ……なら、あの伏せカードは当然……)
「俺は更にモンスターを1体伏せて、カードを1枚伏せてターンエンド」(中ノ島手札3→1)
中ノ島
ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター2体『アステカの石像』(守備表示) 『?』(裏守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚
- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.118 )
- 日時: 2016/09/04 22:56
- 名前: ロード (ID: 0llm6aBT)
4・菊姫のターン
「アタシのターン! ドロー!」(菊姫手札2→3)
(アステカの動きは大体読めた。要はアタシに攻撃させて、そこを反射ダメージで一気に叩こうって寸法だろ? 残念ながら、そんなワンパターン戦法でアタシを倒すことは出来ないよ)
(アタシを舐め腐ったこと、後悔させてやる!)
「アタシは手札から、速攻魔法『ダブル・サイクロン』を発動! 自分フィールドの魔法・罠と、相手の魔法・罠をそれぞれ1枚ずつ選択して発動! 選択したカードを破壊する!」
-------------------
『ダブル・サイクロン』
速攻魔法
自分フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚と、
相手フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を選択して発動する。
選択したカードを破壊する。
-------------------
これを見て、客席の岩ノ井と鏡山は。
「アネゴが破壊するカードは勿論……」
「『歯車街』だろ、言わせるな! ここで一気にモンスターを特殊召喚して……!」
「アタシが破壊するのは、自分フィールドの伏せカードとお前の伏せカードだ!」
「へ?」
まさか『歯車街』ではなく、自分の伏せカードを破壊することに驚いた岩ノ井と鏡山。
互いに破壊された伏せカード。そして、破壊されたカードはというと……。(菊姫手札3→2)(菊姫墓地4→6)(中ノ島2→3)
「行くぜ、アタシはこの伏せカードを破壊したかったのさ、罠カード『仕込まれた宝札』を発動! このカードは、セットされた状態で魔法・罠の効果にの対象になって破壊された時、デッキから2枚ドロー出来る!」(菊姫手札2→4)
-------------------
『仕込まれた宝札』
通常罠(オリジナルカード)
セットされたこのカードが魔法・罠の対象となって破壊された時発動する。
デッキから2枚ドローする。
-------------------
「くっ、2ドローかよ……ここから反撃か?」
「そうさ、こっから行くぞ! 魔法カード『パワー・ボンド』を発動!」
そのカードを使ったことに、客席の岩ノ井と鏡山は非常に驚く。
「ま、まさか!? あのカードを序盤から使うッスか!?」
「これはアネゴ、まさか一撃で決めようとして……!」
あまりの慌てぶりに、真薄と遊太は質問する。
「なんでそんなに慌てているんですか?」
「あのカードって、そんなに危ないカードなの?」
「危ないも何も……究極のハイリスクハイリターンカードッスよ!」
「破格の攻撃力を得られる反面、一歩使いどころを間違えれば自滅の道へ突き進むカード……それが『パワー・ボンド』だ」
「?」
そして、フィールドの菊姫。
「『パワー・ボンド』は機械族専用の融合魔法! 手札とフィールドから融合素材をリリースして、そのモンスターを融合召喚する……と、ここまでは普通の融合と同じだが……このカードで融合召喚した機械族モンスターは、攻撃力が2倍になる!」
「2、2倍だとぉ!?」
「アタシは手札の『古代の機械箱』2体をリリースして、エクストラデッキから『ペアサイクロイド』を融合召喚!」(菊姫手札4→1)(菊姫墓地6→9)
ペダルが2つついている自転車のモンスターが現れる。攻撃力は1600だが、『パワー・ボンド』の効果で攻撃力は2倍の3200となった!
「んなカード、ありかよ!? 攻撃力2倍だなんて!」
「更に、この『ペアサイクロイド』は相手に直接攻撃が出来るぞ!」
「な、何!?」
「ただ、『パワー・ボンド』で融合した場合、エンドフェイズに融合召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受けるが……1600なんて安い物だよ!」
-------------------
『ペアサイクロイド』
レベル5
地属性
機械族 融合・効果モンスター
攻撃力・1600 守備力・1200
同名の機械族モンスター×2
(1):このカードは直接攻撃できる。
-------------------
客席の観客達も、これには驚く。直接攻撃可能な攻撃力3200モンスター。これに驚かない奴がいるだろうか。
「行くぜ……! 要はアステカに攻撃しなきゃ良いんだろ! 喰らえダイレクトアタック! ダブル・サイクロン!」
中ノ島に直接攻撃を仕掛ける『ペアサイクロイド』! これを喰らってしまえば、ひとたまりもない。
「た、確かに、攻撃力3200の直接攻撃は厄介だ……だけど、そのモンスターは罠や魔法封じは無いんだろ!? 墓地から罠カード発動!」
「し、しまった!」
「墓地に存在する『仁王立ち』は、除外することでフィールドに存在するモンスター1体を選択して、このターンそのモンスターしか攻撃対象に出来なくする! 俺は『アステカの石像』を選択する!」(中ノ島墓地3→2)(中ノ島除外0→1)
『ペアサイクロイド』は、進路を中ノ島から石像に急転換する。
-------------------
『仁王立ち』
通常罠
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの守備力は倍になり、ターン終了時にその守備力は0になる。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
このターン、相手は対象のモンスターしか攻撃できない。
-------------------
「だが、攻撃力3200なら、守備力2000の石像は破壊出来るぜ!」
「なら罠カード発動! 『D2シールド』! コイツは表側守備表示のモンスターを選択して、その守備力を倍にする! よってアステカの守備力は4000となる!」(中ノ島墓地2→3)
「なっ……!?」
『ペアサイクロイド』は、守備力4000となった『アステカの石像』に向かって体当たりし、跳ね返されてしまった。
「『アステカの石像』は、反射ダメージを与える時ダメージが二倍となる! 『ペアサイクロイド』の攻撃力は3200、『アステカの石像』の守備力は4000! よって、1600のダメージが与えられるぜ!」
「グッ……!」(菊姫ライフ5000→3400)
「言っとくけど、『D2シールド』の守備力2倍は永続だからな、よってアステカの守備力は4000のままだぜ」
-------------------
『D2シールド』
通常罠
自分フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの守備力は、元々の守備力を倍にした数値になる。
-------------------
「うう……ターン、エンド……!」
「この瞬間、『パワー・ボンド』の効果でダメージを受けるぜ……! ぐぅっ!」(菊姫ライフ3400→1800)
菊姫
ライフポイント1800
手札枚数1枚
モンスター2体『古代の機械獣』(攻撃表示) 『ペアサイクロイド』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード1枚『歯車街』(フィールド魔法)
墓地の枚数9枚
除外されているカード0枚
「チクショウ……攻めて行った結果、なんでもかんでも裏目に出ちまう……これじゃあアイツらに示しがつかねえ!」
「4ターン目でもうライフが1800、それに比べて俺はまだ8000もライフがあるぜ! お前シードの癖に弱いじゃねえか、最初の意気込みは何処に行ったんだよ?」
「くそッ! なんでこうなっちまうんだ!」
「ま、精々頑張りなよ」
しかし、中ノ島は若干冷や汗をかいていた。
(危なかった……さっき『仁王立ち』を破壊されていなかったら、3200もダメージ喰らってたのか……妙な幸運に助けられたぜ……)
これを観客席で見ていた遊太達はというと。
「うう……苦しい展開になってきたね……!」
「あ、アネゴの事だから、きっと大丈夫ッスよ!」
「そうだな、大丈夫だよきっと!」
岩ノ井や鏡山は何事もなく振る舞っているが、皆はというと……。
「大丈夫……かなあ?」
「どうも風向きが悪いわね、ここから逆転は……出来るのかしら?」
「あの……大丈夫ですよね? 大丈夫……ですよね?」
「雲行き怪しいね……」
といった具合に、菊姫の行き先を気にしていた。
「アネゴ……大丈夫ですかね……」
「不安だ……」
皆に煽られて、不安になってしまう岩ノ井と鏡山。
するとそこに、一人のデュエリストが現れる。
「どうやら、シードだというのに自分だけ注目度0だというのが、彼女を焦らせているようだな」
「あっ、あなたは才羽さん!」
そこに現れたのは、先程真薄とデュエルした第4シードのデュエリスト、才羽亮だった。
これに、遊太達は非常に驚く。
「何故残っているんですか!?」
「才羽さんのデュエルはもう終わったのに……」
「どうしてこっちに来たんですか?」
そのいっぺんにやられた質問にも、慌てず答える。
「何、一流のデュエリストが集う大会だ、だから残ってデュエルを観戦するのも悪くないと思ってな……それと、あの女の子のことを話しているような声が聞こえたからな」
「ほぉ〜」
「それと、お前達3人がさっきデュエルしていた六道遊太、榊原龍矢、岩ノ井翔太だな? さっきのデュエル、中々良かったぞ」
「ありがとうございまーす」
「ありがとな!」
「ありがとうございますッス! で、さっきのことは一体……」
「ああ、皆に馬鹿にされたのを気にしている……というより、馬鹿にした奴らに自分の力を見せつけたい……といった感じだろうか」
「ああ……そういうことッスか……」
「何か心当たりがあるのか?」
「アネゴ、ああ見えて結構人の目を気にするタイプなんッスよねえ……」
「そうなのか」
- Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.119 )
- 日時: 2016/09/05 18:00
- 名前: ロード (ID: 0llm6aBT)
5・中ノ島のターン
「俺のターン! ドロー!」(中ノ島手札1→2)
「さっきは上手く凌げたけど、今度は直接攻撃は嫌よっと……! 装備魔法『磁力の指輪』を発動! この装備魔法が装備されているモンスター以外、攻撃することは出来ない。 よって、直接攻撃も出来ない! ……代わりに攻撃力・守備力は500ダウンするけどな」(『アステカの石像』攻撃力300→0 守備力4000→3500)
「そう来るかよ……!」
-------------------
『磁力の指輪』
装備魔法
自分フィールド上に存在するモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力・守備力は500ポイントダウンする。
相手はこのカードの装備モンスターしか攻撃する事ができない。
-------------------
「更に俺は、裏守備モンスターをリリースして、レベル6の『キャッスル・ゲート』をアドバンス召喚!」(中ノ島手札1→0)(中ノ島墓地3→4)
伏せ守備モンスターがリリースされると、巨大な門のようなモンスターが召喚された! だが、その見た目に反して、攻撃力は0。
-------------------
『キャッスル・ゲート』
レベル6
地属性
岩石族 効果モンスター
攻撃力・0 守備力・2400
-------------------
「攻撃力が0のモンスターを、攻撃表示で場に出すだと……! 確かに、ロックされてはいるが、やすやすと出されるなんて……屈辱だ!」
「あ、一応『キャッスル・ゲート』は戦闘では破壊されないからな。それに、もう一つ効果があるぜ」
「ああそうかよ!」
「俺はこれでターンエンド」
中ノ島
ライフポイント8000
手札枚数0枚
モンスター2体『アステカの石像』(守備表示) 『キャッスル・ゲート』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード1枚『磁力の指輪』(装備魔法)
墓地の枚数4枚
除外されているカード1枚
6・菊姫のターン
「くぅ……アタシのターン! ドロー!」(菊姫手札1→2)
「アタシは手札から『グリーン・ガジェット』を攻撃表示で召喚!」(菊姫手札2→1)
歯車のようなモンスターが召喚されると、歯車を回して効果を発動する。
「『グリーン・ガジェット』は、召喚・特殊召喚された時、デッキから『レッド・ガジェット』を1枚手札に加えられる」(菊姫手札1→2)
-------------------
『グリーン・ガジェット』
レベル4
地属性
機械族 効果モンスター
攻撃力・1400 守備力・600
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「レッド・ガジェット」1体を手札に加える。
-------------------
「で? それから?」
「く……ターンエンド!」
菊姫
ライフポイント1800
手札枚数2枚
モンスター3体『古代の機械獣』(攻撃表示) 『ペアサイクロイド』(攻撃表示) 『グリーン・ガジェット』(攻撃表示)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード1枚『歯車街』(フィールド魔法)
墓地の枚数9枚
除外されているカード0枚
7・中ノ島のターン
「俺のターン! ドロー!」(中ノ島手札0→1)
「よし! 俺は『岩石の巨兵』を攻撃表示で召喚!」(中ノ島手札1→0)
「そして、俺は『キャッスル・ゲート』の効果発動! 1ターンに1度、このモンスターが攻撃表示である時、レベル5以下のモンスターをリリースすることでそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える!」
「な、何!?」
「『岩石の巨兵』をリリースして、その攻撃力分の1300のダメージを与える! モンスターカノン!」
『岩石の巨兵』が『キャッスル・ゲート』の扉の中に入ると、そこから射出された!(中ノ島墓地4→5)
その射出されたモンスターの攻撃力分のダメージが菊姫に加わった。
「ぐああああ!」(菊姫ライフ1800→500)
「俺はこれでターンエンド。このままなら、モンスターを引いたら俺の勝ちかもしれねえなー」
中ノ島
ライフポイント8000
手札枚数0枚
モンスター2体『アステカの石像』(守備表示) 『キャッスル・ゲート』(守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード1枚『磁力の指輪』(装備魔法)
墓地の枚数5枚
除外されているカード1枚
客席から見ていた遊太は、思わず不安になってしまう。
「ね、ねえ皆……菊姫は大丈夫だよね? 勝つよね?」
「だ、大丈夫ッスよ……! ここから大逆転かますッスよ!」
「大丈夫……だぜ?」
精一杯フォローしている岩ノ井と鏡山だが、不安になっていることには否めなかった。
それを見かねて、才羽が言う。
「大丈夫だ、自分が焦っていることに気づければ、きっと何とかなるはずだ。ただ……当の本人が完全に気づいていないってことだな」
「どうすれば……気づける?」
「……菊姫に言ってやれ、応援の言葉をな。そうすれば、きっとわかってくれるはずだ」
「わかった、言ってみるよ!」
才羽に言われ、皆は客席から応援の言葉を菊姫にかける。
「菊姫!」
「な、なんだよ遊太……今アタシはこのピンチからどうやって逆転しようか考えてて忙しくて……」
「よく聞いて菊姫、このデュエル、今の君じゃ勝てないと僕は思う!」
「あ!? 何言ってるんだ遊太ァ! アタシがこんな奴ごときに負けるはずが——」
「ダメッスよアネゴ! そんな風に考えていては!」
「もう少し考えてください! アネゴには目標があるでしょう!」
「……は?」
取り巻きの言っていることに、少し理解を示す菊姫。
「確かにアネゴはこんな奴なんかに負けるはずありませんが、とりあえず目の前の現実を受け入れましょう! コイツは、アネゴの行動を逆読みしてるッスよ!」
「ですからこんな風に良いようにやられているんじゃないですか!」
「う……」
反論できない菊姫は、黙ってしまった。
「アネゴ、確かにシードだっていうのに認められてないのはアネゴにとって我慢ならないことッスよね? けれど、見てくださいッス、その我慢ならないことのせいで、焦って実力を誇示しようと躍起になれば、勝利は遠のいてしまうッス!」
「……!」
「アネゴの実力を見せつけるには、ただじっと、いつもの通りにデュエルすれば良いのですよ!」
「そう! アネゴはいつも通りやっていれば、きっと勝てるッスよ!」
「だから……今のデュエルでは勝てないのでいつものデュエルになってくださいッス!」
「あ……そうか!」
「ね? 菊姫をずっと見てきた二人がこう言ってるんだから、菊姫はいつものデュエルをやればいいのさ!」
「いつもの……デュエル? わかった、見せてやるぜ! このアタシの、いつものデュエルを!」
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