二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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遊戯王デュエルモンスターズEXS「ロックします」
日時: 2017/06/18 00:18
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

初めまして、アニメもカードもどっちも好きな遊戯王ファンのロードと申します。
カードもやりますが、まだそれ程詳しくないので至らない部分もあります。その辺りはご了承ください。


注意事項
1 荒らしは厳禁
2 誹謗中傷は禁止
3 アドバイスは奨励しますが、批判や文句は禁止。
4 OCGに無いオリジナルカードや、都合の良いオリジナルカード、アニメオリジナルカード等が登場します。しかも主人公がそのオリカ使いです。抵抗感のある人はスルーしてください。
5 ルールはOCG準拠ですが、時折間違えることがあるのでその時はしっかり忠告してください。
6 文章のレベルが低く、時々おかしい所があるので時折訂正することがあります。
7 遊戯王についてある程度詳しくないとわからない所があるのである程度知っておいた方が良いです。
8 更新の速度が早かったり遅かったりと、更新の速度にムラがあります。
9 ルールはマスタールール3を施行しております。


登場人物
主人公 六道遊太 >>7

一条寺菊姫・岩ノ井翔太・鏡山大地・広野真薄 >>14

榊原龍矢 榊原龍奈 >>24

影沼和希 >>56

ロベルト・フランシス >>80


ストーリー
第一話「奇跡の騎士」 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5

第二話「ネオスに込めた思い、マウスのHEROデッキ」 >>10 >>11 >>12 >>13

第三話「ディフォーマーVS新たなイクスロードナイト」 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22

第四話「黒き炎!真紅眼の黒竜使いのアキラ」 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29

第五話「デュエルと強さ」 >>30 >>31 >>33 >>34

第六話「戦いの幕開け」 >>36 >>37

第七話「EとD、二つのHERO」 >>38 >>39 >>40 >>41 >>42

第八話「七色に輝くレインボー・ドラゴン」 >>43 >>44 >>45 >>46 >>47

第九話「謎のデュエリスト、Dの挑戦!」 >>48 >>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54

第十話「似たもの同士?ディフォーマーVSビークロイド!」 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61

第十一話「頑張れ、岩ノ井!勇気の究極恐獣」 >>62 >>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68

第十二話「大会前夜」 >>69

第十三話「いざ、選考会」 >>70 >>71 >>72

第十四話「揺れるペンデュラムと、炎のイクスロードナイト!」 >>73 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78

第十五話「ジュニアユース開幕!」 >>81

第十六話「侵略のエーリアンデッキ」 >>82 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87

第十七話「浸食!グレイドルの罠」 >>88 >>89 >>90 >>91 >>92

第十八話「己の運をギャンブルに乗せて」 >>93 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101

第十九話「電撃ビリビリ!電池メンズ」 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108

第二十話「LITTLE HERO」 >>109 >>110 >>111 >>112 >>113 >>114 >>115

第二十一話「舐められたシード」 >>116 >>117 >>118 >>119 >>120 >>121

第二十二話「宝玉の煌めき」 >>123 >>126 >>129 >>130 >>131 >>132

第二十三話「出陣! 黄昏の忍者隊」 >>133 >>134 >>135 >>136

第二十四話「アキラの実力」 >>137 >>138 >>139 >>140

第二十五話「休憩時間」 >>141

第二十六話「ピンチ! 呪いの酸巨人」 >>142 >>143 >>144 >>145 >>146 >>147

第二十七話「合体融合! VWXYZ」 >>148 >>151 >>152 >>153 >>154

第二十八話「飛翔せよネオス! コンタクト融合!」 >>157 >>158 >>163 >>164

第二十九話「通過点」 >>169 >>172

第三十話「星騎士の輝き。英雄騎士の強き心」 >>174 >>175 >>176 >>177 >>178

第三十一話「ネオスVSパワー・ツール! 友達だから」 >>181 >>182 >>183 >>184 >>185

第三十二話「菊姫の実力」 >>186 >>189 >>190 >>191 >>192

第三十三話「虹竜と竜姫神」 >>195 >>196 >>197

第三十四話「僕が憧れたHERO」 >>203 >>204 >>205 >>206 >>207

第三十五話「菊姫とアキラ」 >>210 >>211 >>212 >>213

第三十六話「菊姫さんと僕」 >>216 >>217 >>218 >>219

第三十七話「決勝戦! 遊太VSアキラ」 >>222 >>223 >>224 >>225 >>226 >>227

第三十八話「精霊達の秘密」 >>230

第三十九話「全国大会スタート!」 >>231

第四十話「野性解放! 熊五郎のビーストデッキ」 >>232 >>233 >>234 >>235 >>236

第四十一話「超こいこい! 花の花札衛デッキ」 >>238


オリジナルカード、もしくはアニメオリジナルカードの紹介

第一話で登場したもの >>6

第三話で登場したもの >>23

第五話で登場したもの >>35

第九話で登場したもの >>55

第十四話で登場したもの >>79

第十八話で登場したもの >>102

第二十二話で登場したもの >>122


作中に出たOCGカードとオリジナル。(二十五話までは小説の中に書いてあります)

二十六話に登場したもの OCG >>149 オリジナル >>150

二十七話に登場したもの 龍矢が使用したカード >>155 江崎が使用したカードとオリジナル >>156

二十八話に登場したもの 真薄のカードとオリジナル >>167 石崎のカード >>168

二十九話に登場したもの OCG >>173

三十話に登場したもの 遊太のカードとオリジナル >>179 星野のカード >>180

三十一話に登場したもの 龍矢のカード >>187 真薄のカード >>188

三十二話に登場したもの 菊姫のカード >>193 天羽のカード >>194

三十三話に登場したもの アキラのカード >>198 龍奈のカード >>199

三十四話に登場したもの 遊太のカード >>208 真薄のカード >>209

三十五話に登場したもの アキラのカード >>214 菊姫のカード >>215

三十六話に登場したもの 菊姫のカード >>220 真薄のカード >>221

三十七話に登場したもの 遊太のカード >>228 アキラのカード >>229

お知らせ

>>200 >>237

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Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.195 )
日時: 2017/02/14 21:29
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

第三十三話「虹竜と竜姫神」


遊太、真薄、菊姫と、仲間たちが次々に勝ち上がっていく様子が確認されたが、次にデュエルする龍奈は、不安でいっぱいであった。

「大丈夫かな……?」

「大丈夫だって! 龍奈ならきっと大丈夫だって!」

「さっき負けた龍矢に励まされても、全然説得力がないんだけど」

「うう……」

実際、龍奈はこの大会ではそれ程良い結果を残せていない。二回戦はギリギリだった上に、次の氷川との対戦は、相手の失格と本人の試合放棄であり、快勝というのは無かった。

それを見かねてか、遊太が龍奈に言う。

「ねえ龍奈ちゃん……こう言っちゃなんだけど、そのデッキ、自分で使っていて、使いづらいって思ってない?」

「いや……ね、なんとなく傍目で見ている人の感想なんだけど、どこか使っていて使いづらいって印象を感じて……」

「……ううん、そんなことないわ。ずっと使って来たデッキだもん。以前龍矢も、ずっと宝玉獣だって言っていたし」

「けどね、こっちとしてはなんか……そんな印象を持つんだ」

「……悪いけど、この話はもうこれっきりにしない? 私、行かなきゃいけないから」

「あっ、待ってよ龍奈ちゃん」

逃げるようにこの場から離れようとする龍奈の手を、遊太は掴む。その時、龍奈の懐からポロリとカードが落ちる。

「あっ……」

「あれ、カードが……」

龍奈が落としたカードを拾う遊太。そのカードは、というと。

「何これ……『竜姫神サフィラ』?」

「あっ……それダメっ!」

龍奈は、そのカードを遊太から奪う。それを見た龍矢はというと。

「龍奈、そのカードまだ……」

「い、良いの! この話はおしまい!」

そう言って、龍奈はデュエルリングへと向かって行った。

「龍矢君、あれ……」

「遊太。俺は以前、龍奈はずっと宝玉獣って言っていたけど、一回だけ、違うデッキを使っていたことがあったんだ」

「えっ、それって……」

「けどね、そのデッキは……もう、使わないって龍奈が決めているんだ」

「なんで?」

「それはね……そのデッキを使って、友達だった子に嫌われちゃったんだ」

「えっ?」

「あの時、初めてあのデッキを使った時、友達だった子を一人無くしちゃった経験があるんだよ……」

「どうして? デュエルをしただけで、なんでそんなことになっちゃったの?」

「実は……あのデッキ、凄く回しやすくて使いやすくてさ……龍奈の奴、相手を一方的に蹂躙するだけの、その子にとって何も楽しくないデュエルを展開しちゃったんだ……」

「え……それ程、酷い物だったの?」

「ああ、そうだったらしい。俺、何度も慰めたんだけど、龍奈の奴、相当傷を負ったらしくてな……」

「そ、そうなんだ……」



一方、デュエルリングへとやって来た龍奈。その顔は、どこか悲哀に満ちている表情であった。

「あのカードは……あのデッキのキーカード……けど、私はあのデッキとカードを使いたくない……だって……」

「何を考えているのか知らねーがよ、考える暇があったら、俺に集中した方が良いんじゃねーか?」

「!」

龍奈は、目の前にいるアキラをもう一度確認する。それは、圧倒的強者の目だった。

「一体何を考えていたか知らないが、俺に目が向いてないならこのデュエル、さっさと終わらせてやるから」

「そ、そんなことないわ! あなたをどうやって倒してあげようか、考えていただけなんだから!」

「そう? なら良いがよ……」

そう言って、シャッフルを終える両者。ジャンケンをすると、龍奈が先攻、アキラが後攻となった。

そして、デュエルリングに上がる両者。

「それではこれより、準々決勝第4デュエル、榊原龍奈選手と八神アキラのデュエルを始めます!」


「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」

「「デュエル!」」

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.196 )
日時: 2017/02/15 17:47
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)


1・龍奈のターン

「私のターン。私は、アメジストキャットを召喚して、魔法カード『トランスターン』を発動! 自分フィールドのモンスターを1体墓地へ送って、同じ種族と属性を持つ、レベルが1つ高いモンスターをデッキから特殊召喚する! 私はアメジストキャットをリリースして、アンバー・マンモスを守備表示で特殊召喚!」(龍奈手札5→3)(龍奈墓地0→2)

猫のようなモンスターがリリースされると、マンモスが現れる。攻撃力は1700。

「そして私は、カードを1枚セットして、ターンエンド!」(龍奈手札3→2)


龍奈

ライフポイント8000
手札枚数2枚
モンスター1体「宝玉獣 アンバー・マンモス」
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚


2・アキラのターン

(……なんか、アイツ気がどっかに行ってるような気がするぜ。こういう奴を相手にするのは嫌なんだよなあ。さっさと終わらせるか)

「俺のターン、ドロー」(アキラ手札5→6)

「俺は手札から、魔法カード『七星の宝刀』を発動。手札からレベル7モンスターを除外し、デッキから2枚ドロー。俺は『真紅眼の黒炎竜』を除外して、2枚ドロー」(アキラ墓地0→1)(アキラ除外0→1)

「そして俺は、魔法カード『おろかな埋葬』を発動。デッキからモンスターを1体墓地へ送る。俺は『カーボネドン』を墓地へ送る」(アキラ手札6→5)(アキラ墓地1→3)

「俺は更に、墓地の『カーボネドン』を除外して、レベル7以下のドラゴン族通常モンスターの『真紅眼の黒竜』を、守備表示で特殊召喚!」(アキラ墓地3→2)(アキラ除外1→2)

早速、アキラのエースである『真紅眼の黒竜』が召喚されたことで、危機感を覚える龍奈。

「まさか、あのカードを……!」

「その通り、手札に握っているんだよ、アレをな。魔法カード『黒炎弾』を発動! 自分フィールドの『真紅眼の黒竜』の攻撃を放棄する代わり、相手にその元々の攻撃力分のダメージを与える! 2400のダメージをな!」

『真紅眼の黒竜』から、黒い炎が発射される。それを受けた龍奈は、大ダメージと言うべきダメージを受ける!

「うっ……」(龍奈ライフ8000→5600)(アキラ手札5→4)(アキラ墓地2→3)

「まだ終わっちゃいないぜ。俺は手札から魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動。手札からモンスターを墓地へ送って、デッキからレベル1モンスターを特殊召喚する。俺はレベル1モンスター『伝説の黒石』を特殊召喚!」(アキラ手札4→2)(アキラ墓地3→5)

「そして『伝説の黒石』の効果発動! このカードをリリースすることで、レベル7以下の『真紅眼』モンスターを特殊召喚する! 俺は『真紅眼の黒炎竜』を特殊召喚! そして俺は、この『真紅眼の黒炎竜』を、再度召喚し、効果を得る!」(アキラ墓地5→6)

「更に俺は、手札から『復活の福音』を発動! このカードの効果により、墓地のレベル7・8ドラゴン族モンスターを特殊召喚する! 俺は、墓地から『真紅眼の黒炎竜』を、特殊召喚する!」(アキラ手札2→1)

「一気に……3体ものモンスターを!」

「行くぞ、バトルだ! 再度召喚した1体目の『真紅眼の黒炎竜』で、アンバー・マンモスを攻撃! ダーク・ヘル・フレア!」

紅い炎が龍奈のモンスターに襲い掛かる。が、龍奈は慌てない。

「罠カード『宝玉の集結』を発動!」

「構わねえ、そのまま攻撃だ!」

黒炎竜の攻撃によって、簡単に破壊される龍奈のモンスター。しかし。

「『宝玉獣』は、破壊された時墓地へは行かず、永続魔法として場に置ける! そして、『宝玉の集結』の効果発動! 戦闘・効果で『宝玉獣』が破壊された時、デッキから『宝玉獣』を1体特殊召喚出来る! 私は、サファイア・ペガサスを特殊召喚!」

開いてしまった場に、今度はペガサスが舞い降りる。そして、ペガサスは。

「サファイア・ペガサスの効果発動! 召喚・特殊召喚・反転召喚された時、デッキから『宝玉獣』を1体永続魔法として場に置ける! 私はトパーズ・タイガーを永続魔法として置くわ」

「ほう、壁を上手く作るとはな。けれど、もう1体の黒炎竜で攻撃だ! ダーク・ヘル・フレア!」

「『宝玉の集結』の効果発動! 魔法・罠ゾーンに存在するこのカードを墓地へ送って、私のフィールドの『宝玉獣』を手札に戻して、フィールドのカード1枚をデッキに戻す! サファイア・ペガサスを手札に戻して、攻撃してきたあなたの黒炎竜を、手札に戻すわ!」(龍奈手札2→3)(龍奈墓地2→3)

「……へえ、そうするのか」(アキラ手札1→2)

「まだまだ、やられないわ」

「だが、このメインフェイズ2。再度召喚した黒炎竜は、バトルフェイズ終了時に、相手に黒炎竜の元々の攻撃力分のダメージを与える! ダーク・フレア・バーン!」

「えっ、わあああ!」(龍奈ライフ5600→3200)

「そして俺は、カードを1枚セットして、ターンエンド。たった1ターンでこれ程ダメージを喰らうとは、思っていなかったろう?」(アキラ手札2→1)

「うう……」


アキラ

ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター2体「真紅眼の黒竜」(守備表示) 「真紅眼の黒炎竜」(攻撃表示・再度召喚済み)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数6枚
除外されているカード2枚


3・龍奈のターン

「うう……あのことなんて、気にしてない、気にしてないんだから……私のターン、ドロー!」(龍奈手札3→4)

「私は手札から、魔法カード『レア・ヴァリュー』を発動! 私の場で永続魔法になっている『宝玉獣』を1体選んで。そのカードを墓地へ送って、私はデッキから2枚ドローするわ!」

「じゃあ、トパーズ・タイガーを墓地へ送ってもらおうか」

「……わかったわ。これにより、2枚ドロー!」(龍奈墓地3→5)(龍奈手札3→5)

新たに2枚のカードを引いた龍奈。引いたそのカードを見て、龍奈は驚く。

「……やった。これなら、一気にやれるかもしれない!」

「何でだ?」

「一気に決められるカードを、引いたからよ!」

「私は、魔法カード『おろかな埋葬』を発動! デッキから、モンスターを1体デッキに送る。私は、サファイア・ペガサスを墓地へ送るわ!」(龍奈手札5→4)(龍奈墓地5→7)

「そして、手札から魔法カード『宝玉の恵み』を発動! 墓地の『宝玉獣』を2体選んで、自分フィールドに永続魔法として置く。私は、サファイア・ペガサスとトパーズ・タイガーを永続魔法として置く」(龍奈手札4→3)(龍奈墓地7→6)

(あと1枚揃えれば……勝てるわ!)

「私は手札から、魔法カード『宝玉の導き』を発動! フィールドに永続魔法扱いの『宝玉獣』が2体いる時、デッキから『宝玉獣』を1体特殊召喚するわ! 私は、サファイア・ペガサスを特殊召喚! そして効果で、ルビー・カーバンクルをフィールドに置く」(龍奈手札3→2)(龍奈墓地6→7)

(これで……布石は整ったわ! これで、ワンターン・キルが成立……え、ワンターン・キル?)

ワンターン・キル。その言葉が頭によぎった時、あの事を思い出す。

(酷い……酷いよ……始めたばっかりなのに、こんな風にするなんて! もう龍奈ちゃんなんて嫌い! 友達じゃないっ!)

その声が龍奈の頭の中に響いた時、龍奈はカードの発動を一瞬ためらう。

(な、なんでこんなこと、思い出して……今は、デュエル中なのに……気にしてない、気にしてないんだから!)

「私は手札から、魔法カード『宝玉の氾濫』を発動! コストとして、私のフィールドの、永続魔法になっている『宝玉獣』を4体墓地へ送る。そうすることで、フィールドのカードを全て墓地へ送る!」(龍奈手札2→1)(龍奈墓地7→12)

「へえ、俺の墓地にある『復活の福音』は、俺のドラゴン族が破壊される時、このカードを除外することで、破壊を免れる。墓地へ直接送る効果なら、何も問題はないってことか」

「更に、墓地へ送った相手フィールドのカードの数だけ、墓地から『宝玉獣』を可能な限り特殊召喚出来るわ! あなたの場にあるカードは、3枚。よって墓地から3体特殊召喚できるわ!」

「そこから特殊召喚と通常召喚をコンボして、トドメさそうって言うのか?」

「そうよ。あなたが今までにやった速攻キルを、私がやり返すから!」

「ま、決まればそう強いな……決まればな」

「決まれば……? まさか、罠カード!?」

「そう! 俺はカウンター罠『王者の看破』を発動! レベル7以上の通常モンスターが俺の場にいる時、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚、魔法・罠カードの発動を無効にし、破壊する!」(アキラ墓地6→7)

「そ、そんな……!」

「で? そこからどうするんだ?」

「わ、私は……モンスターを裏守備表示で召喚して、ターンエンド……」(龍奈手札1→0)

「あっそ」


龍奈

ライフポイント3200
手札枚数0枚
モンスター2体「宝玉獣 サファイア・ペガサス」(守備表示) 『?』(裏守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数12枚
除外されているカード0枚


4・アキラのターン

「俺のターン、ドロー」(アキラ手札1→2)

「俺は手札から、魔法カード『ブラック・ホール』を発動。フィールドのモンスターは、全て破壊されるが……俺の墓地から『復活の福音』を除外することで、俺のモンスターは破壊を免れる!」(アキラ手札2→1)(アキラ除外2→3)

「……」

「そして、『真紅眼の黒竜』を攻撃表示に変更し、ダイレクトアタック! ダブル・ダーク・メガ・フレア!」

「いやあああああ!」(龍奈ライフ3200→0)

「悪いな、おたくが集中してねえもんだから、15分で終わっちまった」

龍奈は負けた。それも、4ターン15分という有様で。

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.197 )
日時: 2017/02/16 12:00
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

そして、デュエルを終えた龍奈はというと。

「ご、ごめんね……負けちゃった……」

「ま、まあ、相手が悪かったとしか言えないし、それに内容だって……」

そうなだめる龍矢だったが、遊太は。

「いや、やっぱりどこか使いづらそう感じが僕にはした。さっきも、なんか発動をためらうような感じがしたし」

「えっ……」

「これは僕の私見なんだけど、デュエリストはやっぱり自分に合ったデッキを使うのが一番じゃないのかなあ。わざわざ使いづらいデッキを使って、自分を殺すのは、よくないと思う」

龍奈にそう言った遊太であったが、龍奈はというと。

「……確かに、そうかもしれないけど、でも、私にはダメなの!」

そう言って、龍奈は何処かへ行ってしまった。

「あ、ちょっと……」

「もう、遊太があんなこと言うから、龍奈の奴トラウマ思い出して行っちゃったじゃないか……」

「あ、ゴメン……そんなに強く言ったつもりは……」

「確かに遊太の言っていることは正しいかもしれないがよ、龍奈はあのデッキを使って、友達を無くしちまったんだぜ? そう簡単に受け入れろって言われても、無理だと思うぜ? ……そう簡単に、きっかけがなかったら」

と言って、龍矢は逃げた龍奈を探しに行った。遊太はそれを見て、こう呟く。

「向き合おうとしなければ、いつまで経ってもそうだと、僕は思うな……」

一方、龍奈はというと、一人で会場の外に佇んでいた。

「確かに……確かに遊太君の言う通りかもしれないけど……私には……!」

そう言っていた龍奈の所に、一つの声が頭の中に響く。

(酷いよ……なんでこんなことするの!? せっかく……デュエルを始めようと思ってデュエルしたのに……! ひどいよっ!)

トラウマとなっている、あの子の声。しかし、その声とは別の声が、竜なの中に響く。

(駄目よ、龍奈……過去に目をそむけては駄目……)

(!? 誰なの!?)

(私はあなたの懐の中……あなたのカードよ)

そう言って、龍奈は先程遊太に拾われたあのカードを懐から出す。

(あなたは、あのデッキを封じた。けれど、私をまだ持ってくれている)

(だ、だから……?)

(あなたは……まだ私のことをどこかで思ってくれていることよ)

(ええ……)

(それに、あの子も……)

(ああ、私も共に……)

(!?)

すると、龍奈のデッキに入っていたレインボー・ドラゴンのカードが光った。

(あ、貴方たちはいったい……!)

(私達は精霊。精霊界より来た、異なる存在……)


第三十三話。終わり。

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.198 )
日時: 2017/02/16 15:28
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

三十三話でアキラが使用したカード


モンスター

-------------------
『カーボネドン』
レベル3
地属性
恐竜族 効果モンスター
攻撃力・800 守備力・600
「カーボネドン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが炎属性モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動する。
このカードの攻撃力は、そのダメージ計算時のみ1000アップする。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。
手札・デッキからレベル7以下のドラゴン族の通常モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
-------------------

-------------------
『真紅眼の黒竜』
レベル7
闇属性
ドラゴン族 通常モンスター
攻撃力・2400 守備力・2000
真紅の眼を持つ黒竜。
怒りの黒き炎はその眼に映る者全てを焼き尽くす。
-------------------

-------------------
『伝説の黒石』
レベル1
闇属性
ドラゴン族 効果モンスター
攻撃力・0 守備力・0
「伝説の黒石」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードをリリースして発動できる。
デッキからレベル7以下の「レッドアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分の墓地のレベル7以下の「レッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに戻し、墓地のこのカードを手札に加える。
-------------------

-------------------
『真紅眼の黒炎竜』
レベル7
闇属性
ドラゴン族 デュアル・効果モンスター
攻撃力・2400 守備力・2000
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動できる。
このカードの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
「真紅眼の黒炎竜」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
-------------------

魔法・罠

-------------------
『七星の宝刀』
通常魔法
「七星の宝刀」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札または自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
レベル7モンスター1体を除外して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
-------------------

-------------------
『おろかな埋葬』
通常魔法(制限カード)
(1):デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
-------------------

-------------------
『黒炎弾』
通常魔法
このカードを発動するターン、「真紅眼の黒竜」は攻撃できない。
(1):自分のモンスターゾーンの「真紅眼の黒竜」1体を対象として発動できる。
その「真紅眼の黒竜」の元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
-------------------

-------------------
『ワン・フォー・ワン』
通常魔法(制限カード)
(1):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。
-------------------

-------------------
『復活の福音』
通常魔法
(1):自分の墓地のレベル7・8のドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):自分フィールドのドラゴン族モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりに墓地のこのカードを除外できる。
-------------------

-------------------
『王者の看破』
カウンター罠
自分フィールド上にレベル7以上の通常モンスターが存在する場合に発動できる。
魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。
-------------------

-------------------
『ブラック・ホール』
通常魔法(制限カード)
(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。
-------------------

Re: 遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス) ( No.199 )
日時: 2017/02/16 15:29
名前: ロード (ID: MMm5P7cR)

三十三話で龍奈が使用したカード


モンスター

-------------------
『宝玉獣 サファイア・ペガサス』
レベル4
風属性
獣族 効果モンスター
攻撃力・1800 守備力・1200
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
自分の手札・デッキ・墓地から「宝玉獣」と名のついたモンスター1体を
永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く事ができる。
このカードがモンスターカードゾーン上で破壊された場合、
墓地へ送らずに永続魔法カード扱いとして
自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く事ができる。
-------------------

魔法・罠

-------------------
『トランスターン』
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
墓地へ送ったモンスターと種族・属性が同じで
レベルが1つ高いモンスター1体をデッキから特殊召喚する。
「トランスターン」は1ターンに1枚しか発動できない。
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『宝玉の集結』
永続罠
このカードの(1)(2)の効果は同一チェーン上では発動できない。
(1):1ターンに1度、自分フィールドの表側表示の「宝玉獣」モンスターが
戦闘・効果で破壊された場合にこの効果を発動できる。
デッキから「宝玉獣」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードを墓地へ送り、
自分フィールドの「宝玉獣」カード1枚とフィールドのカード1枚を対象としてこの効果を発動できる。
対象のカードを持ち主の手札に戻す。
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『おろかな埋葬』
通常魔法(制限カード)
(1):デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
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『宝玉の恵み』
通常魔法
自分の墓地の「宝玉獣」と名のついたモンスターを2体まで選択して発動できる。
選択したモンスターを永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く。
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『宝玉の導き』
通常魔法
自分の魔法&罠カードゾーンに「宝玉獣」と名のついたカードが2枚以上存在する場合、
デッキから「宝玉獣」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
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『宝玉の氾濫』
通常魔法
自分の魔法&罠カードゾーンの「宝玉獣」と名のついたカード4枚を
墓地へ送って発動できる。
フィールド上のカードを全て墓地へ送る。
さらにこの効果によって墓地へ送った相手フィールド上のカードの数まで、
自分の墓地の「宝玉獣」と名のついたモンスターを可能な限り特殊召喚する。
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