白い聖職者と銀色の侍 作者/竜吉 ◆l6j3DHrYv.

第十四話「結局」



「どうすんですか!僕達IN THEイギリスですよ!どうやっても帰れませんって!!」

「イヤイヤイヤ、いくら万事屋銀さんでもこれは万事解決できねーって」


新八は途方にくれた


黒の教団とか言うどっちかと言うと世界征服してそうな軍事機関に銀時がスカウトされた上

現在地はなんとイギリス。どうやっても帰る事は無理である


「取り込み中悪いけど、その木刀を僕に調べさせてくれないかな?」


銀時と新八は「は?」と言う顔になる


「オイオイこんなモン調べてどーすんだよ」

「AKUMAを破壊したと言っても、それは単なる奇怪現象だった可能性もあるからね

今日この木刀を調べた後、後日君が適合者かどうか確かめさせてもらうから」

「・・・もし銀さんが適合者だった場合、どうなるんですか」

「その時は、さっき言った通りエクソシストとして教団に残ってもらう

あ、でも。適合者じゃなかった時はちゃんと帰れるように手配しておくから心配しなくていいよ」

「そうですか・・・」


わかっていても、改めてそう言われると少し落ち込んでしまう


「わーったよ。とにかくコレを預けりゃいいんだな」


銀時はコムイに木刀を渡す


「――とにかく今日は教団に泊まってもらう事になるから、後で部屋を案内します

じゃあ僕は木刀を調べるから、これで失礼するよ」


そう言うとコムイは部屋から出て行った


「・・・なんか大変な事になっちゃいましたね。

前々から何でも斬っちゃう木刀だと思ってたけど、まさかそんなスゴイ物だったなんて」

「俺が一番驚いてんだよ。ったく厄介な事になりやがって」

「もし銀さんがエクソシストになる羽目になったらどうすんですか?」

「そりゃお前アレだよ。何か偶然木刀破壊しちゃったよアハハみたいな事故を装うしかねーだろ」

「オイィィィイイイ!!アンタそんな事したら間違いなく首飛ぶぞ!!」


やっぱりイノセンスの適合者ってのはホントになんかの間違いじゃないんだろうか

本気でそう思えてきた新八だった





オマケ


「・・・神田」

「あ?」

「あの人が僕達の仲間になるかもしれないんですか」

「らしいな」

「なんだか世界を救うって事に自信が無くなってきたんですけど」

「・・・珍しく同意見だな」


先行きがかなり不安な二人であった